盛典と慧業・第一幕/蝶が来ては去り・祭典開幕

3.6 修正(吹出)

◆ウィカス
◆カリーナ
◆アラエ
◆アイサ
◆ベッシ
◆フワ
◆ハヤティ
◆ハビボ
◆アイマー
◆マハ
◆モルギアナ
◆アム
◆ガンジュル

パイモンは誰かから「学院祭」に関する情報を聞いた。
教令院に行って詳しい情報を聞いてみよう。

パイモン
うーん…
さっきから色んなやつが「学院祭」について話してるみたいだけど…
一体なんのことなんだ?
もしかして…
なにか面白いことでもやるんじじゃないのか?
時間があったら教令院に行って聞いてみようぜ!

…教令院のホールに行って情報を聞く…

ウィカス
お待ちを…
お二方はもしや、かの有名な旅人さんとパイモンさんでは?

パイモン
おう!
そうだけど、おまえは誰なんだ?

ウィカス
私はウィカス、学院祭企画委員会のメンバーです。
お二方は学院祭をご存知でしょうか?

>今さっき知った。

パイモン
そうそう。
オイラたち、それでここに来たんだ!

ウィカス
おおっ。
どうやら、我々の宣伝もなかなかの効果だったようですね。
学院祭に興味がお有りなようでしたら、私から簡単に説明しても?

>うん、ありがとう。

ウィカス
コホンッ…
学院祭というのは教令院によって開催される賑やかな祭典で、極めて長い歴史を有します。
具体的に説明しますと、学院祭は「学院フェス」と「学院トーナメント」の二つにわかれています。
毎年開催される「学院フェス」では、六つの学派がシティ内にブースを出展し、お客さんたちをもてなします。
自分たちの学派の魅力を宣伝して、影響力を高めるチャンスでもあります。
対して、四年に一度の「学院トーナメント」では、六つの学派から一人ずつ代表が選出され、チャンピオンの座を競います。
今年は学院フェスと学院トーナメントが同時に開催されるものですから、シティは今までにないほどの盛り上がりを見せているんです。

パイモン
へえ、なるほどな!
詳しく教えてくれてありがとな!

ウィカス
いえ、当然のことをしたまでです。
学院祭に関する質問に答えることは、元より私の責務。
ましてや、お二方にはお願いしたいことがありますので…

パイモン
ん?
なにかオイラたちに手伝ってほしいのか?

ウィカス
はい――
我々にとって、今年の学院祭は大変重要なんです。
実は、クラクサナリデビ様は、賢者たちと共にある計画をお立てになりました。
教令院は来年、砂漠から才能ある者たちを募り、学者にする予定です。
ですから今回の学院祭では、砂漠に住む民を数多く招き、事前に教令院の雰囲気を感じてもらいたいと考えているのです。
お噂では、お二方は雨林においても砂漠においても非常に名声がお高いとか。
もしもお二方が学院祭に…
特に学院トーナメントに参加して下されば、きっとより多くの人々にこの盛大な祭典を知ってもらえると思うのですが。

①私たちは教令院の学者じゃないよ。
②各学派の代表しか参加できないんじゃ…?

パイモン
そうだぞ。
それともまさか、どっかの学派に入れって言うつもりか?
うぅ…
でも学者になったら、「試験」とか「論文」とかやらないといけないし…

ウィカス
ご安心ください、学院トーナメントの参加者はすでに決定済みですので。
お二方には「特別評論員」として、それぞれの試合を観察し、記録していただきたいのです。
プレッシャーに感じていただく必要はありません。
試合と、此度の学院祭を楽しんでいただければそれでいいのです。
ある程度は報酬もご用意しておりますので、お二方のお時間を無駄にするようなこともございませんよ。

パイモン
聞いた感じよさそうだけど、おまえはどう思う?

①参加者を紹介してくれる?

ウィカス
後ほど学院祭の会場で、司会者がそれぞれの参加者を詳しく紹介する予定ですよ。
中にはあなた方のお知り合いもいるかもしれません。
まあ、これは後のお楽しみということで…

-------------------------

②評論員は他にもいるの?

ウィカス
はい。
あなた方以外にも二人、評論員をお招きしています。
彼らの役目はあなた方とは少々異なります。
学院祭の会場に着いたら、司会者のほうから詳しい説明があるでしょう。

-------------------------

ウィカス
どうです、この依頼を引き受けてくださいますか?

>やってみる。

パイモン
学院祭を楽しめる上に報酬までもらえるなんて、めちゃくちゃいいよな!

ウィカス
学院祭のメイン会場は「レグザー庁」付近の郊外にありまして、司会はカリーナと申します。
彼女に状況を伝えれば、手配してくれるでしょう。
もうそろそろ学院トーナメントが始まる時間です。
さあ、特別評論員のお二方、順調にいきますように。
何かあれば、いつでも私にお尋ねください。

パイモン
おう!
それじゃ、出発だ!

-------------------------

ウィカス
他に何かご用でも?

-------------------------

ウィカスから学院祭の内容を知ったあなたたちは、「特別評論員」を担当することになった。
メイン会場に行って、司会に試合の詳しい情報を聞いてみよう。

…学院祭のメイン会場に行く…

カリーナ
皆さん、学院祭の会場へようこそ!
これからお見せするのは、本トーナメントの賞品です――
莫大な賞金、プロジェクトのリソース、七聖召喚の限定カード…
そして「才識の冠」をかぶる権利――
これは皆さんご存知の通り、栄誉の象徴です!

パイモン
あいつがウィカスの言ってたカリーナだよな?
今は忙しそうだから、あとで話しかけに行こうぜ。

アラエ
「才識の冠」…
実に完璧な芸術品だ…

アイサ
あれを見るといつも、その美しさについ酔いしれてしまうわね。
あれをかぶる資格のある者は、きっと選りすぐりの天才でしょう…

カリーナ
すでに「才識の冠」をご覧になっている方や、その伝説を耳にしたことがある方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
二十年前、サーチェンさんという学者が大枚をはたいてこれを買い取り、教令院に寄贈してくださいました。
そして此度の学院トーナメントにおける莫大な賞金も、彼からの支援によるもの。
大会を始める前に、今日ここにはいない彼へ感謝の意を、私から伝えさせていただきます…

???
すべてが悪くなっている…
すべてが悪くなっていく…
すべてが悪くなるしかない…

①あなたは?
②ここは?

???
人は争いをもたらし、争いは破滅を導く。
罪悪の種は初めからとうに…

パイモン
おい――
なにボーっとしてるんだよ!
さっきから呼びかけても返事がなかったけど、寝不足か?
まさか、またオイラに隠れて夜更かししてたのかよ?

>今…

カリーナ
さて、皆さんも、大会のを今か今かと待ちわびていらっしゃることでしょう!
それでは、いよいよ待ちに待った、六名の「学院代表」の登場です。
その名も――
生論派代表、ティナリ!
素論派代表、セノ!
明論派代表、レイラ!
知論派代表、ファルザン!
妙論派代表、カーヴェ!
そして因論派代表…
おや?
因論派の代表はまだ到着していないのでしょうか?

放浪者
そんなふうに喧しくて無意味な紹介は、そこらでやめにしたほうがいい。

パイモン
えっ?
おいおい、因論派の代表がなんで…

カリーナ
来ました!
最後の参加選手、因論派代表――
笠っち!

アラエ
あいつ、笠っちっていうのか?
見覚えがあるな…

パイモン
えっ?
あいつが誰なのか知ってるのか?

アイサ
外国の学者だって聞いたわよ。
何でも因論派に籍を置いてて、時事問題の分析に関する論文を沢山書いたらしいわ。
でも、因論派の学者のほとんどは、彼の言葉遣いが気に入らないみたい。
それにいつも神出鬼没で、ほとんど他人との関わりもないしね。

アラエ
そういった物議は別として、彼の掲げた多くの論点はけっこう的を射てるよ。
因論派はここ数年、人材が枯渇している。
何人かいる有名な人も今は教令院にいないから、選ぶに選べなかったんだろうな…

パイモン
なーんか変だよな…
あいつって、こんな大会に出るようなやつじゃなかったよな?

>私も変だと思う。

カリーナ
今、六名の参加者が出揃いました――
試合もまもなくです!
今回の学院トーナメントのチャンピオンに輝くのは一体誰になるのでしょうか?
乞うご期待!

パイモン
こうして見ると、学院トーナメントってオイラたちの知り合いがたくさんいるな。
そうだ、オイラたちってもうすでに特別評論員なんだよな?
みんなの参加理由を知るのも、オイラたちの仕事だと思うぜ。
あとで挨拶がてら、聞いてみようぜ。
特にあいつだよな…
ここにあいつがいるのは、なんだか変な気がするぞ…

-------------------------

アイサ
サーチェンは因論派の学者で、かつて教令院の有名な天才だったというわ…
やっぱり天才同士って惹かれ合うのかも、ふふっ。

-------------------------

アラエ
久しぶりの学院トーナメント、燃えてきたぜ。

-------------------------

司会はとても忙しいようだ。
試合の会場で、あなたたちは見慣れた顔をたくさん見つけた。
まずは彼らの参加理由を聞いてみよう。

…学院代表たちに参加理由を聞く…

パイモン
えっと…おまえは…

放浪者
…笠っち。
因論派にはその名前で登録してある。

パイモン
笠っちって…
どう考えてもあだ名だろ!
名前に聞こえないぞ!

放浪者
至って普通の名前だろう。
何がいけないんだい?

パイモン
わ、わかった…
それじゃ、笠っち、おまえはなんで学院トーナメントに参加したんだ?
オイラたちは特別評論員なんだ。
ちゃんと質問に答えてくれよな。

放浪者
質問に答える気はない。
たとえマハマトラが来たって無駄だよ――
って言ったら、どうする?

パイモン
おまえ…!

放浪者
ふんっ。
今回の目的は誰にも言わないって、人と約束している…
とだけ言っておこう。

パイモン
ま、まさか、裏でなにか企んでたりしないよな?

放浪者
さあね。
僕が何をする気か、当ててみてよ?

パイモン
ああもう、あったまきたぞ!
もういい!
じゃあ参加した理由じゃなくて、他の質問をしてやる。
おまえ、一体なんで因論派に入ったんだよ?

放浪者
まったく、本当に根掘り葉掘り聞くのが好きだね。
これ以上なにも答えずにいたら、君たちの口うるさい話を延々と聞くハメになるっていうのかい?
…因論派に、たたら砂事件を研究しているアカバという学者がいると聞いてね。
いくつか文章を書いて、彼の観点に異論を唱えたのさ。
その後、暇だったから、ついでに稲妻の社会問題についても少し批評した。
だけどよもや、因論派のやつらに学友だと思われてしまうなんてね…
挙句の果てには、講座に来ないか、なんて言ってくる者まで現れた。
どこまでも、愚昧なやつらの独りよがりな思い込みさ。
少し話せば解ける程度の誤解に過ぎなかった。
それなのに、この件を知ったクラクサナリデビが勝手に僕の因論派の学籍を手配したんだ…
「笠っち」という名前でね。

>ナヒーダだったんだ…

放浪者
話はここまでだ。
僕よりも他の人に目を向けたほうがいい。
もうじき誰かが不幸に見舞われる。
さて…
それは誰だろうね?

パイモン
おまえ…
やっぱりぜんぜん気の抜けないやつだな!
こいつ相手には警戒を解いちゃだめだぞ。
しっかり見張っておこうぜ!

-------------------------

放浪者
学院トーナメントを楽しむといい。
忘れられないひと時になるだろうからね。

■諸相随念浄行
(僕を見透かせるとでも思ったかい?)

-------------------------

パイモン
カーヴェ、ファルザン、レイラ!

カーヴェ
ん?
ああ、あなたたちか。
どうしてここに?

パイモン
オイラたち特別評論員をやってるんだ!
試合の過程を記録する係なんだぜ!

ファルザン
ほう?
ならば、ワシが優勝する瞬間をしっかり収めてもらわんとな。
下から上を写す角度で、後ろ姿をクローズアップで沢山撮るんじゃぞ。
そのほうがより先輩さが増すからの!

カーヴェ
決めつけはよくありませんよ、優勝するのはこの僕です!

ファルザン
ワシと争おうなぞ百年早いわ。
クシャレワーの小僧も、ルタワヒストのガキんちょもな…

レイラ
さきほどからお聞きしたかったんですが…
ファルザン先輩は私をご存知なんですか?

ファルザン
ん?
覚えておらぬのか?
時々夜の図書館で会うじゃろうが。
お前から声をかけて来たこともあるではないか!

レイラ
えっ…!
ま、まったく記憶にありません!

ファルザン
おかしな話じゃな。
まあ、今はそんなことに構っておる場合ではない。
ワシは知論派の名高き大先輩ファルザンじゃ。
お前は明論派のレイラで間違いないな?

レイラ
は、はい。

ファルザン
うむ、これで正式に知り合ったと言えるじゃろう。
ほれ、至極簡単なことじゃろ?
ワシはお前のように先輩を尊敬する子が大好きなんじゃ。
どうじゃ、この際ワシの研究チームに入らんか?

カーヴェ
ファルザン先輩…
それは学派を跨いでのスカウト行為になるんじゃ…?
あまり強要はしないほうが…

ファルザン
そんなことは分かっておる。
じゃが、近頃は本当に人員が見つからんのじゃ。
研究経費にしたって、あれっぽっちでは…
ともかく、ワシが優勝すれば、現状もきっと変わるじゃろう――

パイモン
もしかして、ファルザンは研究経費を増やすために大会に参加したのか?
それだけではないが…
なんじゃ、ワシの参加理由が気になるのか?
ふむ、そういえばお前たちは特別評論員じゃったな。
そんな質問が飛び出すのもいっかな不思議ではない。
今は入学したばかりの新入生が多い時期じゃが、やつらもきっと、此度の大会には目を向けておることじゃろう。
そんな中でワシが優勝すれば、評判を聞いて駆けつけてくる学生も後を絶たなくなるはずじゃ。
そのうえ、優勝すれば学院内のプロジェクトリソースも得られる。
研究経費についても一挙解決というわけじゃ。
すまんな、我が後輩たちよ。
此度の優勝はこのワシが頂く!

レイラ
私も頑張ってチャンピオンを勝ち取るつもりだよ。
少なくとも、見苦しい負け方だけはしたくない…

パイモン
レイラはなんで参加したんだ?

レイラ
なぜか、すごく沢山の人が私を推薦してくれたらしいの。
応募してなんかないのに、目が覚止めたらすでに名前が掲示板に載ってて…
私…
すごく緊張してるんだ。
みんなの期待を裏切ってしまわないか心配で…
もう何日もよく眠れてないの。

ファルザン
後輩よ、緊張することはない。
失敗とは、成長の過程でみなが経験する必須科目じゃ。

レイラ
でも先輩…私…
失敗したくないんです。

カーヴェ
ふむ…
まずいな。
みんな、そんなまともな理由で参加してたのか…

>カーヴェはどうして参加したの?

カーヴェ
絶対に言わなくちゃだめか?

パイモン
おう、絶対に言ってくれ!
オイラたちが記録してやるぜ!

カーヴェ
その…あれだ…
わかるだろ?
僕は…
不動産を買いたいんだ…

パイモン
あっ、そっか!
アルハイゼンのところから引っ越――

カーヴェ
コッホン――!!
…ッ…!
アルハイゼン?
なんだそれ?
何故そこであいつの名前が?

>パイモンの記憶違いだよ。

パイモン
あ、ああ――!
そ、そうだったな!
おかしいな、オイラ、なぜか言い間違えちゃったぜ…
つまり、トーナメントの賞金で不動産を買いたいっていうのが理由なんだな?

カーヴェ
ああ、それからもう一つある。
実はまだ僕が幼かった頃、父も学院トーナメントに参加したことがあるんだ。
だが惜しくも、優勝はできなかった。
だから僕が優勝して、あの冠をかぶれば、父の夢を代わりに叶えてあげられるかもしれない。

ファルザン
その参加理由は悪くないな、よい心意気じゃ。
まあこのワシがいる限り、後輩が優勝できる確率は高くないが…
仮にお前が才識の冠をかぶることができたとすれば、お前の父親もきっと喜ぶと思うぞ。

カーヴェ
…もうそれはかなわないのです。
父は何年も前に亡くなっていて。
砂漠へ旅行に行って、運悪く流砂に遭遇してしまったらしい。

ファルザン
まさか後輩にそんな過去があったとは…
それは気の毒じゃったの。

カーヴェ
……
もう過ぎたことです、人は今を生きなければならない。
さ、話を変えましょう。
僕のせいで気まずい雰囲気になったらいけない。

ファルザン
うむ、よかろう。
さっき、賞金で不動産を買いたいと言っておったが、自分で住む用にか?
というか、今はどこに住んでおるんじゃ?

カーヴェ
ゴホッゴホッ…
えっと…それは…

ファルザン
ちと変じゃな…
さっきは「アルハイゼン」の名も聞こえたが…
あやつはワシら知論派の人間じゃろう?
お前たち、なにかワシに隠しておる秘密でもあるのか?

カーヴェ
そ、そんなことありませんって、考えすぎですよ。
あはは…

パイモン
オ、オイラはなにも知らないぞ…!
さーてさて、他の参加者にインタビューしてくるぜ!

-------------------------

レイラ
気になっていたんですが、ファルザン先輩とカーヴェ先輩はどうやって知り合ったんですか?

カーヴェ
前に難問に遭遇してさ、図書館で方法を考えていたとき、ちょうど通りかかった先輩に色々指図されたんだ。

ファルザン
さ、指図じゃと?
指導と言え指導と!
ふんっ、正直、クシャレワー学院の問題になど答えてやるつもりはなかったんじゃが、後輩の態度も悪くなかったから、ちょいとばかし具体的に話したまでのこと。
ワシは今は知論派の学者じゃ。
今度からは言語と文字に関する問題を聞きに来るといい。

■諸相随念浄行
ファルザン
(試合の残酷さというものを、先輩がお前たちに教えてやろう!)

■諸相随念浄行
レイラ
(私…私に明論派を代表する資格なんか…)

■諸相随念浄行
カーヴェ
(賞金が入れば、アルハイゼンの家から引っ越せる…!)

-------------------------

ティナリ
二人とも、また会ったね。

パイモン
へへっ、オイラたちも学院祭に遊びに来たぜ!
しかも、今は特別評論員をやってるところなんだ!

ティナリ
へえ、特別評論員が写真機で試合の過程を記録してくれるとは聞いてたけど…
まさか君たちだったなんてね。

セノ
まだ休暇中だから、これだけは言わせてくれ。
とても面白いと思わないか――
こんな「偶然」もあるんだな。
まさに、ちょうど「宮」には必ず「膳」があるような…

ティナリ
……

パイモン
……
そういえば、生論派の学院代表がティナリで、素論派の学院代表がセノみたいだけど…
オイラの記憶が確かなら、おまえたちってすでに卒業してないか?
卒業してても大会に参加できるのかよ?

ティナリ
やっぱりそういう反応になるよね。
実を言うと、自分が学院代表に選ばれたって知ったときは、君たちよりも驚いたよ。
あとから知ったんだけど、教令院にいたことがある学者なら、みんな参加資格があるらしい。
卒業してるかどうかは関係ないんだ。

パイモン
そんなルールがあったのかよ!

セノ
もちろん制限がないわけじゃない。
例えば、賢者は参加禁止だし、大会に出られるのは一人一回だけだ。

ティナリ
そう。
それから、学院代表の選出方法は二通りあるんだ。
一つは自分での応募。
もう一つは、学院の半数以上の学者に推薦される方法だよ。

パイモン
それなら…
ティナリはきっと二つ目の方法で選ばれたんだろ!

セノ
数多くの学者が自分から、「ティナリ先輩」のために票を集めたと聞いた。

ティナリ
そんな後輩たちには、もっと学問に集中するようバシッと喝を入れたいって時々思うけどね。

>断れないの?

ティナリ
もちろん断ってもいい。
けど、よくよく考えてみたら、僕にとってもいい機会だと思ってね。
来月、ガンダルヴァー村で生態学普及講座をやるんだ。
学院トーナメントに参加すれば、大会の人気にあやかって、事前に宣伝できるだろ。
優勝できるかどうかは、正直あんまり気にしてないよ。
僕のお隣にいる誰かさんとは違ってね。

>セノは自分で応募したの?

セノ
ああ、残りわずかな休暇を利用してな。
賞品に七聖召喚の限定カードがあると聞いて応募した。
今回のカードは本当に貴重なんだ…
逃すには惜しい。

パイモン
もしかして…
一枚限定の超強力なカードとかなのか?

セノ
いや、ごく普通のカードだが、カードの表面はキラキラとした銀色のエフェクトで覆われている。

パイモン
んん?
それってなにか役に立つのか?

セノ
すごくかっこいい。

パイモン
えっと…
それ以外でなにに役立つのかって聞いてるんだけど…

セノ
理由なんか、それだけで十分だ。
俺は全力でチャンピオンを勝ち取り、そいつを俺のデッキに入れる。

ティナリ
僕みたいにカードゲームをあまりやらない人には分からないよね…
まあ、みんなそれぞれの参加理由があるわけだから、驚くほどのことじゃないけど。

パイモン
だな。
さて、他のやつの参加理由も聞きに行こうぜ。

-------------------------

セノ
お前がスメールシティに来てくれるなんてな。

ティナリ
アザールと彼の一派が失脚してからは、教令院の雰囲気もだいぶ良くなったしね。
最近は先生も忙しくって、僕に説教する暇もないみたいだから、教令院に戻れと勧められることもない。
だから、最近はたまにスメールシティに来てるんだよ。
ここは商業が発達してて、研究に使うものを買うのに便利だからね。

■諸相随念浄行
ティナリ
(スメールシティも、あんまり変わってないな。)

■諸相随念浄行
セノ
(絶対にあの限定カードを手に入れてみせる!)

-------------------------

ほとんどの人の参加理由を聞けた。
司会も手が空いたようだ…

パイモン
カリーナのほうは落ち着いたみたいだな。
話を聞きに行こうぜ!

…司会と会話する…

カリーナ
話は聞いています。
ウィカスが招待した特別評論員のお二人ですね?
先ほどはお話が盛り上がっていたようですので、お邪魔しないようにと近くで待っていました。
今、お時間をいただいてもよろしいですか?

パイモン
オイラたちも、ちょうどおまえと話したいと思ってたところだ!

カリーナ
それはよかった。
では、特別評論員の詳しい仕事についてご説明しますね。
まず、この二つをお受け取りください。
一つ目は教令院特製の写真機です。
これを使って試合の記録をお願いします。
二つ目は試合専用のアラートデバイスで、参加者の位置をマークしてくれるものです。
参加者が試合の任務をした際も、音で知らせてくれます。

パイモン
なんだかすごく便利そうな道具だな!

カリーナ
あなた方以外にも、評論員は二名います。
ですが彼らは基本的に評論席の近くにいることになるので、それぞれの参加者の行動を記録することはありません。
そういえば、お二人のことはあなた方もご存知のはずですね…
アルハイゼンさんとニィロウさんですよ。

パイモン
おお、あいつらだったのか!
あとで挨拶に行っておくぜ!

カリーナ
はい、私からは以上です。
他にご質問はありますか?

>白い髪の中年男性に会ったことある?

カリーナ
え?
どうしてそのようなことを?

>前に彼が台の上に立ってるのを見た。

カリーナ
そうなんですか?
私は気が付きませんでしたけど、いつその方をご覧になりました?

>学院代表が登場する直前。

カリーナ
おかしいですね…
あのときは私もずっと舞台上にいたのですが、誰も見ませんでしたよ。

パイモン
うんうん、オイラも見てないぜ!

カリーナ
ふふ…
きっと見間違いでしょう。
でも、もしまた新しい手がかりを手に入れたら、お気軽にご連絡ください――

ディシア
旅人、パイモン!
久しぶりだな!

パイモン
ディシア、それにキャンディスも!
おまえたちも学院祭に来てたのか!

カリーナ
ご友人のようですね。
それでは、私はここで失礼します。
どうぞ学院祭をお楽しみください。

キャンディス
教令院から招待状が届きまして、ディシアと一緒に見に来たんです。
村の人たちからも外出を勧められて、彼らの好意を断れなくて…

ディシア
来たからには、そんな複雑なことは考えるなって。
学院祭はお祭りとまではいかないが、スメールシティじゃみんな知ってる盛大な会なんだぜ。
四方八方から商人がやって来て、出店するんだ。
食べるものから、使うもの、着るものまで…
数え切れないほどな!
前からあんたには、何着か服を買ってやりたかったんだ。
仕事とプライベートで同じ服を着てるやつがいるかっての。

キャンディス
はい、私もとても楽しみです。
ふぅ…
こうして肩の力を抜いて、辺りを散策できるだけでも、とても嬉しいですから。

ディシア
旅人、パイモン、あんたらも一緒に来るか?

パイモン
うぅ…
一緒に行きたいのは山々なんだけど、オイラたち、まだ仕事が残ってるんだ!

ディシア
そいつは残念だ。
時間が空いたら、一緒に買い物にでも行こうぜ。

パイモン
おう!

ディシア
じゃあ、あたしたちは先に行くぜ。
いい服もいい生地も、早いもん勝ちだからな、出遅れたら逃しちまう!
おっと、それからアクセサリーもいくつか買わないとな…

キャンディス
急がず、ゆっくり回ったほうがきっと楽しいですよ。

キャンディス
ではお二人とも、さようなら。
一息ついたら、いつでも会いに来てくださいね。

パイモン
まさかディシアとキャンディスも来てるなんてな。
あいつらと一緒に遊ぶのが楽しみだぜ。
…あっ、そろそろ試合が始まるみたいだ。
アルハイゼンのところに行ってみようぜ。

アラートデバイス
妙論派の研究成果。
参加者に特殊な「装置」をつけてもらえば、このアラートデバイスで彼らのおおよその位置をマークできる。
また、参加者が試合を無事した際も、音で知らせてくれる。

スメールシティに来たディシアとキャンディスに会った。
彼女たちと一緒に買い物したいところだけど、試合がそろそろ始まる…

…評論席の近くへ向かう…

アルハイゼン
これより規定に従い、第一ラウンドの試合内容を説明する――
実は先ほどの開幕式で、教令院のスタッフたちが籠いっぱいの蝶をいくつか放った。
今や相当の数の蝶が、スメールシティ内を飛び回っている。
それら蝶の中に、三匹だけ特殊に飼育された「迅速飛蝶」がいる。
一般の蝶とは外見が異なり、飛行速度も少しばかり速い。
本ラウンドの目標は、迅速飛蝶を捕まえ、俺のもとに持ってくること。
蝶を見つけたのが早かった者から、それぞれ3ポイント、2ポイント、1ポイントを獲得できる。
以上が第一ラウンドの試合内容だ。
不明点については、他のスタッフに聞いてほしい。

パイモン
アルハイゼンも相変わらず、私情は一切挟まない!
って感じの仕事ぶりだな。
っていうか、どういう経緯であいつは特別評論員になったんだ?
すっごく気になるぞ!

レイラ
この広いスメールシティで、他のとは違うたった三匹の蝶々を見つけるなんて…
どう考えても不可能…

ティナリ
迅速飛蝶の習性が一般的な蝶と似たものなら…

セノ
俺は先に行く。
スメールシティをくまなく捜索するには、結構な時間がかかるからな。

カーヴェ
えっ?
もう行くのか?

セノ
勝者とは、常に勝利への道を歩むものだ!

ファルザン
クシャレワーの後輩よ、ワシに一つ計画がある。
どうじゃ、ワシと組まんか?

カーヴェ
一緒に組む?

パイモン
こういう難しい試合になると、みんなそれぞれの考えがあるみたいだな。
こっからがオイラたちの出番だよな?
まずはあいつらの反応を見てみようぜ。
ん?おい、見ろよ!
あいつもオイラたちと同じように、他の参加者を観察してないか?

放浪者
…ふんっ。

パイモン
やっぱり油断できないやつだぜ!

ファルザン
前にワシらが作ったものを覚えておるか?

カーヴェ
そ、それって…

ファルザン
あやつらの出番じゃよ。

パイモン
カーヴェとファルザンは一体なにを計画してるんだ?

カーヴェ
ああ、今ファルザン先輩と――

ファルザン
待たんか!
ここは人目が多い。
今はまだ秘密にしておいたほうがいいじゃろう。
安心せい、お前たちもじきに見られる。
さあ、ゆくぞ。
他のやつらより先に動かなくてはな!

カーヴェ
よし!
善は急げだ。
今すぐ準備に取り掛かろう。
じゃあまたな!

ティナリ
うん…
必要なのはこれくらいかな。
何か問題はありそう?

コレイ
薬はほとんど持ってきてるよ。
残りも買えると思う。

パイモン
コレイ!
おまえも来てたんだな!
ティナリ、なにかいい方法を思いついたか?

ティナリ
たとえ変異体であっても、生物の基本的習性が大きく変わることはないと判断したんだ。
だからその習性を利用して、迅速飛蝶をおびき出そうとしてるところ。
もちろん、僕の推測が間違っている可能性もあるよ。
変異というのは、まったく新しい可能性を意味するからね。
特に、人工的な誘導による変異なら尚更…
詳しくは実験が終わったあとにまた話すよ。
今はコレイと実験に必要な薬剤を買いに行かないといけないんだ。
また後でね。

パイモン
おう、じゃあな!

レイラ
はぁ…

パイモン
レイラ、思うようにいってないのか?

レイラ
うん、どうすればいいかまだ全然思いつかないんだ。
迅速飛蝶って何色なのか、特別な模様はあるのか、普通の蝶々と何が違うのか…
こういった一番基礎的なことすらわかってない。
今まで学んできた知識がまったく役に立たなくて…

放浪者
君たち星を研究する者は有能なんだろ?
占星術を使えばいいじゃないか。

レイラ
あなたは…
笠っち選手?

放浪者
もしかして、昼は占星術が使えないのかい?
どうやらあまり役に立たない技術のようだ。

レイラ
ううん。
昼だとしても、占星術を使う方法はあるよ。
星盤があれば…

パイモン
じゃあ、どうして使わないんだ?

レイラ
アストローギスト・モナ・メギストス先輩が言ってたんだ。
占星術で自分に属さない利益を過度に求める者は、いずれ星空の祝福を失うことになるって。
あっ、これは学術刊行物で読んだの!
私、モナ先輩の書き物が好きなんだ…

放浪者
考えすぎだよ、力なんてものは道具に過ぎない。
君には冠をかぶる決意がないようだね。
その甘い考えのままでせいぜい足掻くといい。

パイモン
なんだよ!
勝手に色々言っておいて、勝手に行っちゃったぞ!

レイラ
ごめん…
私、なにか間違ったことを言っちゃったかな?

①自分の考えがあるのはいいこと。
②考え方が違うだけ。

レイラ
ありがとう。
やっぱり占星術は使わないで、シティで運試ししてみるよ。
実は私、観察が得意なの。
運がよければ、あの特別な蝶々を見つけられるかも…

ベッシ
はやくシティに行こう!
セノ様が迅速飛蝶を見つけたらしい!

アラエ
本当か?どこだ?

ベッシ
蝶は高いところを飛んでいて、セノ様が今追いかけてるところみたいだ――

アラエ
今すぐ行こう!

レイラ
さすがセノ先輩…
あっ、あなたたちも見に行ったほうがいいんじゃない?
セノ先輩が蝶々を捕まえる瞬間は、きっと記録しておいたほうがいいよ。
あとで私もシティに行って探すから、またそのときに会おう。

パイモン
おう。
じゃあ、先にセノのところに行ってから、他のやつらを見に行こうぜ!

-------------------------

レイラ
私もそろそろ行こうかな。
シティあたりで運試ししてみるよ。

-------------------------

ティナリ
材料はもう買えたし、次は作るのを手伝ってもらおうかな…

コレイ
はい、師匠!

-------------------------

カーヴェ
これだけ放てば、心配ないだろう。

ファルザン
ワシを信じろ、絶対に大丈夫じゃ。

-------------------------

放浪者
どこかいい場所でも見つけて…

-------------------------

ディシア
結構賑わってるぜ…
さすがは学院祭ってとこだな。
まずは何が欲しい?

キャンディス
うーん…
まずはお土産を買いましょうか?

ディシア
お土産っていうのは最後に買うもんだろ。
とりあえずそれ以外を回ってみようぜ――

-------------------------

アルハイゼン
君たちも招待を受けていたとは。

パイモン
それはこっちの台詞だぞ!
おまえはなんで特別評論員になったんだ?

アルハイゼン
理由は色々とあるが、一番直接的なのは賢者の推薦だ。
多分、代理賢者を辞めた俺が暇そうに見えたから、この仕事をできる余裕はあるとでも思ったんだろう。
まあ、彼ら自身に聞けばもっと合理的な理由を返してきたとは思うが。
例えば、俺は冷静だから試合の「公平」を保証できる、とかな。

パイモン
そうか、おまえもいろいろ大変そうだな…

アルハイゼン
しかし、仕事自体は結構簡単だ。
労力を費やすこともない。

■諸相随念浄行
アルハイゼン
(このラウンドの勝者は誰になるだろうな。)

-------------------------

ニィロウ
こういう試合を解説するのは初めてで、ちょっと緊張するな…

パイモン
ニィロウはなんで特別評論員になろうと思ったんだ?

ニィロウ
スタッフから聞いたんだけど、参加者と解説者がみんな教令院の学者だと、試合を見る人もかなり少なくなっちゃうんだって。
そういうことは私にはよくわからないんだけどね。
でも、こうしてみんなと集まれる機会があるのって、いいことだと思うんだ。

■諸相随念浄行
ニィロウ
(「写真機を見て、笑顔を保つ。
優しい口調で、はっきりした言葉遣いで」
…注意するのって、これだけで大丈夫だよね?)

-------------------------

カリーナ
参加者には全員、装置を身につけてもらっているので、アラートデバイスで簡単に位置を特定できるんです。

-------------------------

セノは一匹目の迅速飛蝶を見つけたようだ。
現場に状況を確認しに行こう。

…セノを探す…

パイモン
セノ!
やっと見つけたぜ――
って、まさかあれが迅速飛蝶か?

セノ
動くな…

パイモン
つ、捕まえた!
ん?
どうしたんだよ、セノ?

セノ
探していた蝶じゃない。
これは――

カーヴェ
ふぅ…やっと上まで来られた。
セノ、迅速飛蝶を捕まえたと聞いた。
どんな見た目なのか見せてくれ…
って…僕が放ったおとりじゃないか!
まったく、こっちを捕まえてどうする!

ファルザン
待たんか、後輩よ。
考え方を変えれば、お前の作った偽の蝶はセノをも騙せたということじゃ。
素晴らしいとは思わんか?

①カーヴェが放ったの?
②おとり?

カーヴェ
ああ。
前に室内のデザインをしたとき、壁の造花があまりにも単調だったから、ひとりでに動く機械仕掛けの蝶を飾りとして置こうとしたことがあるんだ。
その際、小型で敏捷な機械の蝶を作るために、わざわざファルザン先輩にご指導いただいたのさ。
そして今回、僕とファルザン先輩は、その機械の蝶をすべて、シティ内へ放った――

パイモン
それってなんの意味があるんだ?

ファルザン
ふんっ、そんなことも聞かねば分からんのか。
今の若者は本当に見識が狭いの。
お前たちはあれをやったことがないのか?
竹竿に紙を括りつけ、それを花畑で振り回して大量の蝶をおびき寄せる遊びを。

セノ
…ないな。
ん?まさか…

ファルザン
そうじゃ。
スメールシティ内の蝶は、ワシらの機械おとりを同類とみなし、その後をついていく。
ワシらはおとりを放って回収するだけで、シティ内の蝶を一網打尽にできる!
迅速飛蝶の選別は後からすればよい!

パイモン
そんな方法があったのか!

ファルザン
先輩の知恵をなめるでないぞ。
ワシは試合の内容を聞いたときにはすでに、勝利の方法を思いついておった。
もちろん、後輩がこれほどよい出来の機械の蝶を作ったおかげでもある。
どうやらクシャワーもここ数年、無駄に長らえておったわけではないようじゃな。
少なくとも、教育においては成果を出せた。

カーヴェ
僕は得意なことをやったまで。
アイデアは先輩のものですよ。

ファルザン
謙遜するでない。
シティ内の蝶を一網打尽にしたら、このラウンドの試合ポイントを分け合おう…
見ろ、すでに機械おとりが戻ってきておる――
ん?なぜおとりの後ろに何もおらんのじゃ?
ワシはとうとう老眼にでもなったのか?

パイモン
そうじゃなくて、本当になにもないぞ!
おまえたちの方法が役に立たなかったみたいだ!

セノ
どうやら試合はまだ続いているようだな。
俺は他の場所を探してこよう。

ファルザン
おかしい…
まさか何か他のものに蝶は注意を引かれたのか…?
ゆくぞ、後輩!
おとりが飛んできた方角を探すのじゃ!

パイモン
オイラたちも見に行ってみようぜ!

-------------------------

セノ
偽物だったとはな…

-------------------------

レイラ
ここにいるかな?

-------------------------

放浪者
どうしてここに?

パイモン
こんなところでコーヒーを飲んでたのかよ!
おまえは試合に参加しないのか?

放浪者
こんな娯楽性ばかりのコーナーに参加して、意味があると思うかい?
真剣勝負のときになったら、また動き始めるよ。

-------------------------

ディシア
ぜんぶ綺麗なものばっかだけど、値段は思ってたよりもだいぶ高いな。

キャンディス
スメールシティの物価は、アアル村よりも高いのですね…

ディシア
ダメダメ。
キャンディス、せっかくのスメールシティなんだから、モラなんか気にするな!

キャンディス
ディシア、本当に買ってくれるのですか?
わぁ…
重みあるプレゼントですね…
ありがとう。

ディシア
そんな大げさに言うなって。
一緒にぶらぶらしながら服を買うのって、結構楽しいだろ?

-------------------------

セノが見つけたのは、ファルザンとカーヴェが作った機械の蝶だった。
しかし、ファルザンとカーヴェの計画もうまく行かなかったようだ。
一体何が起きたんだろう?

…ファルザンとカーヴェの後について行く…

…蝶の寄り道の真相を調べる…

パイモン
ファルザン、カーヴェ、なんで立ち止まるんだよ?

ファルザン
アムリタの若造の仕業じゃったか…

パイモン
あっ、ティナリだ!

ティナリ
不思議だろ?
蝶がここに集まっているのは、僕が特別なお香を使ったからなんだ。
お香の中には、種類の異なる花の蜜を三つ入れた。
蝶がその香りを辿ってここへ来れば、次第に僕の周りに集まるようになる。

フワ
じゃあ、ちょうちょは鼻がよく利くんだね!
でもちょうちょに鼻ってあるの?
見たことないけど…

ティナリ
蝶に鼻はないよ。
目もよくないしね。
でも蝶は触角で匂いを分別することができる。
しかもその嗅覚はとても発達していて、はるか遠くにある花の香りも感知できるくらいなんだ。

フワ
そうだったんだ!
僕も昔、ちょうちょを飼ったことがあるよ。
外で採ったお花を飼育ケースに入れたことがあるけど、食べてくれなかった…

ティナリ
それがふつうだよ。
蝶の飼育は難しくないけど、注意すべき点が色々とあるんだ。
例えば、気温が適しているかどうか、空気が足りているかどうか、十分な空間があるかどうか、とかね。
それから、エサが彼らの「好み」に合っているかも考えなくちゃならない。
一番重要なのは、好奇心に駆られたからといって、蝶の休息を邪魔しないこと。
ストレスを与えてしまうからね。

フワ
ごめんなさい…
僕、いつも指で羽をつついてた…

ティナリ
人間は観賞用に生き物をたくさん飼育するけど、すべての生き物が飼育に適しているわけじゃないんだ。
命を世話するというのはとても大変なんだよ。
少なくとも、事前に関連知識を学ぶことだね。
一時の衝動に駆られちゃいけないよ。

ハヤティ
すっごい物知りなんだな!

ハビボ
俺も一つ聞かせて。
前、聖金虫を一匹買ったんだけど、ずっと元気がないみたいなんだ。
どうしてか見てほしいんだけど…

アイマー
私、瞑彩鳥を飼いたいんだけど、何か注意しなきゃいけないことはある?

マハ
えっと――
リシュボラン虎って飼えますか?

ティナリ
うん、みんな聞きたいことが山ほどあるみたいだね。
でも僕はいま学院トーナメントに参加してる最中で、あいにく答える時間がないんだ。
こうしよう。
来月、ガンダルヴァー村で生き物に関する普及講座を開くから、そのときに生き物の面白い知識について話すよ。
もし興味があったら、聞きに来て。
それと聞きたい質問も、事前に用意しておいてね。
講座が終わったらすべて答えてあげる。

フワ
やったぁ!
絶対行くよ!

ティナリ
それから、質問は常識の範囲内でね。
例えばリシュボラン虎が飼えるかどうかだけど…
それは君がリシュボラン虎に勝てるかどうかによるからね。

パイモン
ティナリも順調に講座の宣伝ができてるみたいだな。
けっこういい感じだぞ!

ファルザン
まずい、うっかりワシも聞き入ってしまったわい!
さすがはコレイの師匠…
幾分か講師の貫禄がある。

カーヴェ
先輩、近くを調べたんですが、ここの蝶はほとんどがお香に引き寄せられてしまっています。
機械おとりをもっと遠くへ放って、このエリアを避けるべきですよ。
ならば行動を起こすか。
蝶を全部取られてはならん!

パイモン
なんか、試合が白熱してきたな…
他の参加者はなにをしてるのか、見に行ってみようぜ!

-------------------------

ティナリ
匂いが段々薄れてきてるね。
風が思ったより強い。
これじゃお香も長くはもたない…

-------------------------

セノ
思った以上に時間のかかる…

-------------------------

ファルザン
ここで待つとするか!
歳をとると、まともに歩けんわ。

-------------------------

カーヴェ
はやく迅速飛蝶を連れて来てくれ…
僕の希望はすべて託した…

-------------------------

ティナリの講座の宣伝を聞いた。他の参加者の状況を確認しに行こう。

…他の参加者の状況を視察して記録する…

パイモン
レイラ!
なにか進展はあったか?

レイラ
ずいぶん探したんだけど、まだ迅速飛蝶を見つけられてないの。
でも、蝶々によく似た機械のからくりなら何匹か捕まえたよ。
一体どこから来たんだろう…

パイモン
どうやら、どこもかしこもファルザンとカーヴェの放った機械の蝶でいっぱいみたいだな…

レイラ
もう少しがんばって探してみるよ。
あっ、でもね、さっき気づいたんだけど、シティにいた蝶々がけっこう減ってるの。
たぶん他の参加者が捕まえる方法を思いついたのかも。
私も注意深く観察しなきゃ…
ん?

パイモン
これって…

①まさか…
②迅速飛蝶?

レイラ
まさかここで会えるなんて…
あとは、捕まえればいいんだよね?

レイラ
止まってて…
あっ、行っちゃった――

パイモン
すごい速さだったぞ!
アルハイゼンのやつ、なにが「飛行速度も少しばかり速い」だ。
そんな程度じゃなかったぞ!

レイラ
待って!

パイモン
オイラたちも行こう!

ちょうど、一匹の迅速飛蝶がレイラの目の前を飛んでいった。
彼女はすぐに追いかけたが、迅速飛蝶のスピードはとても速い。

…レイラの後について行く…

パイモン
アラートデバイスが鳴ったぞ!
誰かが迅速飛蝶を捕まえたみたいだ!
わっ、アラートデバイスがまた鳴った…
他にも終わらせたやつがいるのか?
ってことは、レイラが今追いかけてるのが、最後の迅速飛蝶ってことかよ?

…ディシアとキャンディスに話しかける…

ディシア
ああ、今思い出したんだが、あんたにもメイクボックスを買わないとな。

キャンディス
いいですよ、どうせ使いませんから。

ディシア
普段は使わないかもしれないけど、手元に一つ置いておいたって損はないだろ?
まあまあ、あたしを信じろって…

ディシア
ん?誰だ?
あたしに何か用か?

レイラ
う、動かないで…

ディシア
動くな、だと?
誰の差し金だ?

キャンディス
ディシア…

ディシア
安心しろ、ちょっとしたトラブルさ――
って、何するんだよ?


キャンディス
これを探していたのですね。
はい、どうぞ。

ディシア
蝶々?
あたしの頭に止まってたのか?

レイラ
あなたは――

キャンディス
お久しぶりですね、レイラさん。

ディシア
友達か?
ん…もしかして前に言ってた…

パイモン
え?
おまえら、いつの間に知り合ってたんだ?

レイラ
ああ…
だいぶ前からだよ。
初めての夢遊から目が覚めたとき、なぜかアアル村にいたの。
そのとき、キャンディスさんのお世話になって…

キャンディス
ええ。
具合があまりよくなかったようなので、食べ物をご馳走したんです。
そのとき、レイラさんからは色々と難しい話もお聞きしました。
占い、夜空、夜星…
どれもロマンチックな響きです。
あっ、それよりも、この蝶々はいりますか?
この子を追って走っていらっしゃったのが見えたのですが…
私には必要のないものです。
あなたもいらないようでしたら、このまま放ちますが?

ディシア
遠慮するな、受け取ってくれ。

パイモン
迅速飛蝶ってめちゃくちゃ素早いのに、あんなに簡単に捕まえるなんて…

キャンディス
そうですか?
私はそれほど速いとは…
逆に、傷つけてしまわないか心配でしたよ。
何事もなく捕まえられてよかったです。

ディシア
さっきは悪かったな。
いきなり近づいて来るもんだから、てっきりどっかからの刺客かと思ったぜ。
ハハッ、まあ、目に夜更かしのクマがある刺客なんていないか。
あんた、試合に参加してるのか?
それがどれだけあんたにとって重要だとしても、休息はきちんと取れよ。

レイラ
はい、気を付けます。
ありがとう!

ディシア
じゃあ、あたしたちは買い物の続きをしてくるぜ。
またな。

パイモン
オイラたちも、レイラと一緒に迅速飛蝶を連れて戻ろうぜ!

三匹の迅速飛蝶が短時間で集められた。
メイン会場に状況を確認しに行こう。

…メイン会場に戻る…

アルハイゼン
最後の迅速飛蝶も揃ったようだな。
第一ラウンドの試合はこれで終了だ。
第二ラウンドも引き続き頑張ってくれ。
解散。

ニィロウ
あ、あわわ…
アルハイゼンさん、相変わらず締めの挨拶が急だね…

アルハイゼン
ニィロウ、君もこういうスタイルをとれば、より自由に生きられると思うよ。

パイモン
ちょっと待った!
一位と二位は誰だったんだ?

ニィロウ
一位はティナリさんだよ。
二位は…
まだ相談中なの。

>相談中?

カーヴェ
おい、アルハイゼン、いい方法を思いついたぞ。
二位は2ポイント獲得できるんだろ?
僕とファルザン先輩で1ポイントずつ分ければいいじゃないか。

アルハイゼン
君の想像力には感服せざるを得ない。
だがトーナメントのマニュアルには、初めから最後に至るまでそんなルールはない。

カーヴェ
なら、いま付け加えろ。

アルハイゼン
そんなことを俺がやるとでも?

カーヴェ
僕の優勝を邪魔したいのか?

アルハイゼン
その甘い考えを、書面でトーナメント委員会に提出してみるといい。
三営業日以内に返事がもらえるだろう。

カーヴェ
いくらなんでも遅すぎる!

アルハイゼン
仕方ないだろう?
夢を見るにも、時間は必要だ。

パイモン
そっか。
二匹目の迅速飛蝶はカーヴェとファルザンが同時に見つけたんだな。
でも試合のルールじゃ、一人しかポイントがもらえないんだ…

ファルザン
仕方ないのう。
ワシを敬って先輩と呼び、謙虚にアドバイスを貰いに来た過去に免じて、今回のポイントはお前に譲ろう。

ニィロウ
じゃあ、ポイントはカーヴェさんにつけるね?

カーヴェ
いや、だめだ。
僕がポイントを取ったら、ファルザン先輩の功績が全てなくなってしまうじゃないか。
たとえ先輩がいいと言っても、僕は平然と受け入れられない。

ファルザン
ワシは気にしておらんぞ。
まだ二試合も残っておるんじゃ。
一試合目を逃したところで構わん。

ファルザン
じゃが、そんなにこだわるのであれば、ワシもいい方法を思いついておる――
クジ引きで決めるのはどうじゃ?

カーヴェ
ク、クジか…

ファルザン
何か問題があるか?

カーヴェ
…いや、その方法でいきましょう。

ニィロウ
じゃあ、クジ引きに使う紙を用意してくるね。
ちょっと待ってて。

みんなが見守る中、カーヴェは見事にクジに負けた。

カーヴェ
はぁ…本当にもう…

ファルザン
すまんな、後輩。
どうやら運はワシを味方してくれたようじゃ。

カーヴェ
これは先輩が受け取るのが当然です…
僕はただ、自分の運の悪さを嘆いているんだ…
はぁ、これだから、普段の生活でも色々と悩みが絶えないんだろう。

アルハイゼン
確かに、運が悪いくせにクジ引きで勝負を決めてもいいと言う者は、そういないだろうな。

カーヴェ
君なんかに何が分かる?
僕はただ…

アルハイゼン
弁論はあとで聞こう。
ポイントはファルザンにつける。
これで第一ラウンドの試合は終わりだ。
第二ラウンドの試合は砂漠で行われる。
その際は、俺たち評論席側の者も、アアル村に移動する。
時間になったら、アアル村で集合しよう。
第二ラウンドの内容はそのときに説明する。
それまでは自由行動だ。
俺はすみやかに帰らせてもらう、それでは。

カーヴェ
アルハイゼン!
…はぁ!

ニィロウ
カーヴェさん、あんまり落ち込まないで。
ため息を吐くと運気が逃げちゃうよ。

カーヴェ
そうなのか?
じゃあ深呼吸をしたら、失った運気を取り戻せるな。
ふぅ…
大したことじゃない。
たかが2ポイント、これで勝敗が決まるわけでもないんだ。
次のラウンドは必ず勝ってみせるから、しっかり見ててくれ!

ファルザン
どうやら立ち直れたようじゃな。
じゃが、砂漠はワシの知り尽くした場所じゃ。
ワシに負けぬよう、頑張るんじゃぞ。

カーヴェ
大丈夫です、僕も砂漠は初めてじゃない。
さて、話はここまでにしよう。
さっさと行って、あっちの環境に慣れておかないと。

パイモン
えっと…
今のところ、ティナリが一位で、ファルザンが二位、レイラが三位だよな。
次の試合が始まるまでは、一息つけるみたいだな。
まずはどこから回ればいいんだろう?
うーん…

モルギアナ
お二人とも、お悩みのようですね。
学院祭をどこから回ればいいか決められないのでしたら、いいアドバイスがありますよ――
我らが会長に聞いてみるのはどうです?

パイモン
ん?
会長って誰だ?
オイラたちも知ってるやつか?

モルギアナ
ふふっ、もちろん、スメールで一番有名な商人――
誰一人知らぬ者はいない、サングマハベイ様のことです!

パイモン
ドリーだったのか!

モルギアナ
はい。
会長の使いで、お二人にお知らせするために来たんです。
スメールシティ北門で会長がお待ちですよ。

モルギアナがドリーの居場所を教えてくれた。
彼女に会いに行ったほうがいいだろうか?

…郊外に行ってドリーを探す…

ドリー
これはこれは、旅人にパイモンではありませんの。

パイモン
ドリー、やっぱりおまえだったのか。
おまえも学院祭に来たのか?

ドリー
当然ですわ。
学院祭の期間中は、スメールシティを出入りする人が後を絶ちませんもの。
商売にはいい機会ですのよ!
ここはスメールシティの入り口であり、学院フェスのブースにも近い…
顧客に困ることはありませんわ。
ふふふっ、すでにモラが袋に入る音が聞こえるようですの…
さあさ、私のところで買い物でもいかが?
何でもござれ、本物だけを取り扱っていますのよ!

パイモン
じゃあじゃあ、美味しいもんとかないか?

ドリー
せっかくの学院祭ですのに食べ物にしか目がないなんて――
コホンッ、もちろんありますわ。
でも、よりお得なものを選ぶことをお勧めいたしますわよ。
学院フェスがまもなく始まりますの。
各学派は小さなチャレンジも用意しておりますわ。
大きな声では言えませんが…
私の商っている「スーパーウルトラバフ薬」を食べると、しばらくの間、反応と動きが素早くなって、力が満ち溢れてきますの。
これがあれば、どんなチャレンジもお手の物ですわ!

パイモン
オイラたちには必要ないな。
それくらいの挑戦、オイラと旅人なら楽勝だ。
あとで、学院フェスで腕を披露してくるぜ!
オイラ…
美味しいもんが食べたいんだ。
おまえのとこにないなら、他をあたってくるけど…

ドリー
分かりました分かりました。
塵も積もれば山となる、ですものね。
何を召し上がりたいんですの?

パイモン
そうだな…
すっごくお腹が減ってるから…
タフチーンはないか?

ドリー
探してみますわね――

アム
こりゃあ…
とんでもない大仕事だ…

ガンジュル
もしこいつが成功したら、えらいことになるぞ…

ドリー
はい、タフチーン二つ、お受け取りくださいませ。
ほうら、サングマハベイ様のもとには何でもあると申し上げましたでしょう?――

パイモン
やったぜ。
ん?どこ見てるんだ?

>さっき誰かいたような…

パイモン
ん?誰だ?
オイラたちの知り合いか?

①気にしないで。
②もう行っちゃった。

ドリー
怪しい者でもいたんですの?
まさか他にも目を付けている者が…

パイモン
ドリー
おまえ、なにか知ってそうだけど…?

ドリー
誰をご覧になったかは存じ上げませんけど、確かに私は学院祭に関する独占情報を握っていますわ。
興味がおありでしたら、また後で私と取引してくださいまし。