望涓(漁師)

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趣の分かる魚がかかるのを期待してと…
あら、変わった身だしなみの異邦人が釣れましたね？

①どうしてここで釣りを？

あ、大きな声で言ってくれます？
よく聞こえなくて。
ああ…
その口の形から察するに、あなたも他の人と同じで、滝のそばで釣りをしている理由が気になるんでしょう？

あの浅海エリアを見てください。
不幸な魚たちが滝から落ちてきて岩礁に衝突し、命を落としているんです。
私はそういう魚たちの境遇を残念に思いつつ、無駄死にさせるわけにもいかないって思ったんです。
だから私はあの魚たちを美味しく料理して、感激しながら食べるんです。

ああいう魚たちのおかげで、私は毎日食べ物のことを心配する必要がないし、他の魚を捕獲する必要もなくなりました。
沈玉の谷全体に目を向けてみると、毎日死にゆく魚も数もそれによって減ったのは良いことだと思います。
だから、今はたまたま針にかかった魚か、釣り針に興味を持つ趣の分かる魚だけを釣って、彼らと友達になろうと考えていればいいんです…

　＞独特な考え方だね…

水の音が大きすぎて何を言ってるのかまったく聞き取れませんでした。
思うに…
私の考えが変わってるって思ったんでしょう？

前は私も何も気にしない漁師だったんです。
毎日が「現実主義」で、たくさん魚を獲って、たくさん食べてたくさん稼ぐことしか考えてませんでした。
でも数年前に茶館で徳音さんの講談を聞いた時、幸いにも鯉の伝説の事を知ったんです。
鯉と鯉仙人は沈玉の谷のすべての人に恵みを施してくれるのに、私は無我夢中に魚を獲っているとき、鯉を何匹か傷つけてしまったかもしれないんです…

私はそんな間違いを犯したくはありません！
でも私には釣り以外に得意なこともないし、こうやって食い扶持を稼ぐしかないんですよ。
もしあなたが釣りをしている時に特別な鯉を見かけたら、どうか放してあげてくださいね。
これもあなたの運勢を良くするためです！

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②声が大きすぎる！

えっ？
もっと大きな声で言ってください！
遺瓏埠の下層で暮らす人々は毎日滝の落ちる爆音を聞いているので、どうしても耳が聞こえにくくなってしまうんです。

ご理解くださいね。

滝を見学するときは安全に注意してください。
この大きな落差と激しい水の流れは冗談とかではなく、堅牢な戦艦でも無事では済みませんからね。
普通の人間なんか尚更です。
うーん…

あなたは一般人とは違う感じがしますけど、間違っても試そうだなんて思わないでくださいね。

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③邪魔したね…

趣の分かるお魚さん、私と友達になって…