春立つ風を梳かす彩鳶・其の二/風光を描き、雲海に願いを

4.4 修正(吹出)

◆漱玉
◆候章(削月築陽真君)
◆接笏(理水畳山真君)

手伝ってくれたお礼にと、嘉明は新月軒で一緒に早茶することを約束してくれた…

…約束の日時まで待つ(2日後の8時~12時)…

パイモン
オイラ、新月軒の早茶ってまだ飲んだことがないぞ。
きっとすごい豪華なんだろうな~
お腹の虫が知らせてくれたぞ!
さっそく嘉明に会いに行こうぜ!

…新月軒に行き、嘉明と早茶を楽しむ…

嘉明
なんだ!
ずいぶん早いな。
まだ何も出てきてないぜ、さっき注文したばかりだからな。
さっ、座ってくれ。

パイモン
おう、おまえも座ってくれ!

嘉明
さて、湯呑みをくれるか。

パイモン
おっ、ありがとな!

嘉明
おいおい?
パイモン、それはそのまま飲んじゃダメだろ?
このお茶は茶器をすすぐためのもんなんだ。

パイモン
ええっ、そんなルールがあるのか?

話しているうちに、熱々の点心がどんどん並べられていった…
全部揃ったかと思いきや、今度は美味しそうな香りを漂わせる大盛りの海鮮粥が出てきた…


パイモン
わぁ~、うまそうなもんがこんなにたくさん!
まだ朝ごはんだっていうのに!?

嘉明
へヘッ、これがオレらの食文化なのさ。
オレも早茶を取ったら、大体いつも昼飯を食べないんだ。

パイモン
そういうことなら安心だぜ。
じゃあオイラも、全力でたくさんお腹ん中に詰め込んでやるぞ!

嘉明
好きなだけ食べてくれ。
足りなかったらもっと頼むからな!
あっ、あと「糖水(とんすい)」もあるぞ。
普段朝は食べないんだけど、せっかく二人がいるから一通り頼んどいた。
オマエは?
味はどうだ?
もう少し海鮮粥をよそうか?

①うん、ありがとう。
②大丈夫、自分でやるよ。

パイモン
オイラはおかわりだ!
たっぷり入れてくれ!
エビは多めでな、よろしく!

みんなで箸を取り、ご馳走を食べた…
どの料理も美味しく、特徴的なものばかり。
少しずつ心は落ち着いていき、ゆったりと食事の時間を楽しんだ…
お茶が次々と注がれ、最後はパイモンも満腹そうに「けぷっ」と小さく息を漏らした…

パイモン
ふぅ~…
食った食った。
お腹いっぱいになったから頭もよく回ってきたぞ。
聞いてくれ、オイラの推理を!

>推理?

パイモン
嘉明はオイラたちをこんな良い店に招待して、高いものをいっぱいごちそうしてくれた。
たった三人しかいないのに、大きなテーブルの上がぎゅうぎゅうになるまで頼んでる…
つまり、こいつは隠れた大富豪の坊っちゃんなんだ!
そう考えれば説明がつくだろ!
こいつが家の人に黙って、外でこっそり友達をたくさん作ってることとか!

嘉明
ハハッ、まるで行秋みたいだな?

パイモン
えっ!
行秋のことを知ってんのか?
本当に知り合いが多いんだな。

嘉明
荷物を運んでると、よくいろんな噂が聞こえてくるんだ。
まぁ、自分の目と耳で判断する必要があるけどな、嘘か本当かは。
で、最終的には自分で確かめに行く!
まっ、これが一番重要でもある。

パイモン
ホントなんでもできちゃうんだな、嘉明の坊っちゃんは。

嘉明
ハハッ、そう茶化すなって。
それに誤解してるぜ、オレんちの状況を。

パイモン
こんなに理論立てて推理したのに!?

嘉明
オレの親父はごく普通の商人だ。
茶葉に関する商売をやってる。
飛雲商会とは比べモンにならないさ。
親父は…
はぁ、オレに家業を継がせて、商売でモラを稼げるようになってほしいってずっと思ってんだ。
でも、オレはそういうタイプじゃないし、そういった道も歩みたくない…

>(いつも陽気な嘉明だけど、この話題になった途端、かなり真剣な面持ちになった。
 このことは嘉明にとって重要みたい。)

パイモン
お父さんと、ちゃんと話してないのか?
自分の趣味とか好きなこと、あと仕事のこととか…

嘉明
もちろん話したさ!
獣舞劇がやりたいってな!
オレの獣舞劇をテイワットのすべての人に観てほしいって!
でも親父に言わせれば、それは仕事なんかじゃなく「子供の砂遊び」らしい…

パイモン
そんな…

嘉明
たぶん、時間が経てば現実を理解するって親父は思ってるんだ。
けどオレはずっと、獣舞劇の稽古に打ち込むことだけを考えてきた。
ある日、親父がオレの人脈を作ろうと他の茶商んとこに連れて行こうとしたことがある。
ただ、オレは断ったんだ。
それで大喧嘩になってな。
あとちょっとで手が出るとこだった。
で、家出したんだ、頭に血が上って。
それっきり一度も帰ってない…
早合点しないでくれよ。
オレだって、自分が全部正しいとは思っちゃいない。
いや…
こういうやり方は良くないか。
でも親父もすごく頑固でな。
オレがいくら真剣に説得しても、親父からするとただ調子のいいことを並べてるだけみたいなんだ。
考えを変えようとしてくれない。
はぁ、それ以上話しても無駄だとオレは思った。
だから…
まずは璃月港で自分を鍛えて、結果を見せようと考えたんだ…

パイモン
嘉明…

嘉明
でも…
現状、二人も知ってるように獣舞劇は璃月港であんまり人気がない。
前に一軒ずつ店を回って、上演しないかって聞いたんだけど、ほとんどが徒労に終わったよ。
ハハハ…
それに夢を語る前に、少なくとも飯は食わなきゃだろ?
だから鏢師の仕事に就いたんだ。
今じゃ十分な稼ぎになってる、自分を養えるほどな。
…変化を求めるには時間が必要だ。
ゆっくりと進んでいくしかないのさ。

パイモン
そっか、その気持ちわかるぞ…

嘉明
まあ、もうやめにしよう、この話は!
お茶も冷めちまいそうだ。
さて、午後は何か面白いことでもしないか?
オレが準備するからよ。

パイモン
あっ、ごめん…
オイラたちこのあと予定があるんだ。
閑雲の手作り凧教室に参加するって、約束してて…

嘉明
えっ?

パイモン
あれ、嘉明も凧作りに興味があるのか?

嘉明
いや、閑雲おばちゃんとは知り合いなんだ。

①閑雲おばちゃん…

パイモン
なんだか、親しみやすさと人情味が出てきたな。

-------------------------

②仙人に対して不敬なんじゃ…

パイモン
いや、嘉明は正体を知らないんじゃないか?

-------------------------

嘉明
仙人だってのは知ってるぜ。
前に護送中に会ってな。
でも最近この街に越してきて、名前を変えたよな?
たまに自分の正体をうっかりバラしてるけど…
そういえば…
こないだオレんとこに来て、蛍光染料について聞いてきたな。
待った、まさか…
凧に使うつもりなのか、あの蛍光染料。

パイモン
なにかまずいのか?

嘉明
ああ。
凧の素材紙に使うのと、布に使うのとではわけが違うんだ。
おばちゃん、なんで言ってくれなかったんだよ。

パイモン
あー…
あいつって、時々そういうとこあるもんな。

嘉明
みんなが苦労して作った凧を台無しにしたらまずい。
オレもついてくぜ、配合を調整しないと。

パイモン
よし、じゃあ一緒に行こうぜ。
人は多いほうが賑やかでいいしな。

…奥蔵山に行く…

ヨォーヨ
甘雨ねぇね、甘雨ねぇね、起きて。
お友達が来てるよ!

甘雨
お友達…
こんにちは…

ヨォーヨ
甘雨ねぇね――!

申鶴
ちょうどミントオイルを持っている。
使ってみるか?
これは万民堂の客に勧められたものだ。
我も試してみたが、ミントを噛むより眠気に効く。

甘雨
すぅ…

申鶴
ふぅ…
…失礼。

ヨォーヨ
待って!
申鶴ねぇね!
そこは…!

申鶴は緑色の小瓶を持ち上げて、ミントの香りを漂わせる液体を垂らし、それを甘雨の二つの角に塗り込んだ…
ヨォーヨとパイモンは焦って口を大きく開けたが、誰も止めることはできなかった…


甘雨
~~~~~~ッ!!!

申鶴
見ろ、効いたぞ。
目を覚ました。

ヨォーヨ
甘雨ねぇね、大丈夫?
お水飲む?
何か口に入れて調子を整える?

甘雨
だ、大丈夫です…
ただ、全身に寒気が…
ふぅ…

申鶴
そんなに効果抜群だったか?

ヨォーヨ
寒気、寒気…
どうしよう…
師匠は「心静かなれば自ずと涼し」って言ってたし、逆に甘雨ねぇねの心を弾ませてあげたらいいのかな?

パイモン
その言葉、ちょっと使い方が違う気がするぞ…

甘雨
ふぅ…
すこし、良くなってきました…
先ほどは寝てしまっていたのでしょうか?
いつの間にか、お昼寝の時間になっていたのかもしれません…

申鶴
昨夜はあまり寝てないのか?
甘雨はそうなることが多い。
主も万民堂の店員になれば、毎日十時ちょうどに退勤できる。

甘雨
そ…そういうわけには…!
おや…
すみません、私が聞き逃してしまっていたのなら失礼なのですが、こちらの方は…?

嘉明
オレのことか?
オレは嘉明、鏢局の標師だ。

甘雨
嘉明さん…
その名前には覚えがありますね。
総務司の人から聞いたことがあります。
仕事の合間でも、積極的に皆さんのお手伝いをたくさんされているんですよね?

嘉明
ヘヘッ、ちょっと照れるな。

甘雨
私は甘雨、こちらは申鶴で、この子がヨォーヨです。

嘉明
おう、よろしくな。
会えて嬉しいぜ!
そういえば、みんな閑雲おばちゃんの凧教室に参加するのか?
凧の作り方を学ぶんだよな?

申鶴
我はそうだ。
凧作りも凧揚げも、どちらもしたことがないが、師匠が教えてくれるのなら我は学びたい。

ヨォーヨ
ヨォーヨも!
お友達といっしょに凧揚げの大会に参加したいんだ。
それに自分で作った凧のほうが思い出になるでしょ?

パイモン
おまえのお友達は来ないのか?

ヨォーヨ
七七はね、ここ数日、白先生と一緒に忙しくしてるみたいだから…
最終日に会いに行って、びっくりさせようと思ってるの!
あ、そうそう!
今日は包帯とお薬を持ってきたんだ。
竹串をいじってると指を切りやすいからね。
備えあれば憂いなしだよ。

嘉明
おっ、気が利くんだな。

甘雨
私は…
その、皆さんほど熱心に学びたいわけではありません。
元々は出来合いの凧を買って、海灯祭当日に皆さんと一緒に街の賑やかな雰囲気を楽しもうと思っていました…
ただ、留雲真君はいつも私たちのことを気にかけてくれています。
自分のことよりも私たちのことを大切にしていて、一番いいものを常に持たせたいと考えてくださっているんです。

嘉明
……

甘雨
ですから、留雲真君の親切心と苦労を無駄にはしたくないと思いまして。
ですが目的は違えど、私も全力で取り組むつもりです。

パイモン
みんなえらいな。
で、こんなに話してるのに当の閑雲はどこにいるんだ?

閑雲
まったく、堪え性がない声で妾を呼ぶのは誰だ?

パイモン
オイラだ!
って、聞いてたのかよ。

漱玉
師匠は途中でチ虎魚焼きをたくさん買ってたんだ。
みんなで分けて食べよう!
まだ温かいよ。

パイモン
ごめんなさい、仙鳥のお姉さん。
おまえって一番賢くて一番すごい、誰よりもきれいな仙人だぞ…
オイラの分もあるよな?

閑雲
ふん…

閑雲は荷物を置き、漱玉が魚焼きを手渡していく。
それぞれが挨拶や雑談をはじめ、静かだった奥蔵山がすぐに賑わい出した…

パイモン
ぷはぁ!
うまいぞ、オイラの人生しあわせだぜ…

閑雲
うむ…
こうしてみると、生徒の人数がそこそこあるな。
班分けをしよう。
皆、各自で相方を見つけてくれ。
材料は全部ここにある。
普通の染料と蛍光染料には別々の札が貼ってあるから、必要に応じて取るといい。
凧作りの具体的な手順とコツについては、先ほど食べながら解説した通りだ。
何か質問のある者は?

パイモン
オ、オイラ…
食べるのに夢中で聞いてなかったぞ!

①どうせ作るのは私だから。
②パイモンは手伝いをして。

パイモン
いつも頼りになるぜ。
へへっ、ありがとな、旅人!

閑雲
妾は木陰で休んでおる。
何か困ったことや話したいことがあればいつでも声をかけると良い。

パイモン
急いで作り始める必要もないし、まずは他の人の状況を見てみようぜ。

…みんなの製作状況を確認する…

漱玉
嘉明お兄ちゃん、一緒に作らない?

嘉明
えっ?
オレも作るのか?
染料を調整するだけだと、てっきり思ってたが…

パイモン
あれ、凧に興味ないのか?
おまえらしくないな。

嘉明
いや、そういうわけじゃなくてだな。
ただ…
はぁ、簡単には説明できそうにない。
まっ、オレも作るとするか。
そうだな…
なら蝶々がいいかもな…

>(蝶々の意味は――
 束縛を破り、自由や幸福を追い求めること。
 これが嘉明の心の中にある願いなのかな?)

嘉明
そうだ…
漱玉はどんな絵柄がいい?

漱玉
猊獣がいい!

嘉明
そっくりに作るのは難しいんじゃないか?

漱玉
挑戦してみたい!
だって、猊獣かわいいんだもん。

嘉明
よし!
じゃあ、それにすっか。

-------------------------

漱玉
嘉明お兄ちゃん、あたしが色塗りを担当するね?

嘉明
おう、じゃあオレが骨組みを作るな。

-------------------------

…みんなの製作状況を確認する…

甘雨
その、申鶴…
次からはもう、私の角に何かを塗ったりしないでくださいね。
すごく敏感なところなので…

申鶴
なるほど、すまなかった。
覚えておこう。

甘雨
ええ、もう大丈夫ではありますが…

申鶴
そうか。
…もう一度触ってもよいか?
今度は何もつけない。
甘雨先輩の角の手触りが、かねてから気になっていたのだ。

甘雨
え?
わ、私のことは先輩と呼ばなくていいと言ったのに…
こほん、いいでしょう…
そっと触ってくださいね。 

申鶴
(硬くて、温度はあまり感じない。
我が以前噛んだ薬材に似ているな。)
(甘雨の身体が微かに震えている…
猫がひげを触られたときのような反応だ…
この辺で止めておこう。)

甘雨
ん…

申鶴
…よし。
では、次から額に塗るのはどうだ?

甘雨
今度からなるべく外で昼寝しないようにしますので!
ま、まぁそろそろ凧を作りましょう…
あとで留雲真君が進捗を尋ねに来るでしょうし。
そうですね…
一番伝統的な模様にしましょうか。

申鶴
うむ。

パイモン
へへっ、甘雨と申鶴って仲がいいんだな。
邪魔しないでおこうぜ。

-------------------------

甘雨
ツバメトビなら、曲がった竹串が結構必要になりますね…

申鶴
あっ…
折れた。

-------------------------

…みんなの製作状況を確認する…

ヨォーヨ
留雲おばちゃん、ほら見て!
こんな感じ?

閑雲
うむ、悪くない。
骨組みがしっかりしておる。
この模様は…
もしやヤマガラか?

ヨォーヨ
そう!
ツィッ、ツィッ、ツィッ♪

閑雲
ふふっ、完成を楽しみにしておるぞ。

パイモン
ヨォーヨは凧をなに色で塗るんだ?

ヨォーヨ
まだ決めてないんだ。
碧ヤマガラならヨォーヨのお友達に似てるけど、金色だとヨォーヨに似てるから…

閑雲
妾の意見を言うのであれば…
金色を勧める。
贈り物なら、相手の好みを考えることが大切だ。
ヨォーヨの友人は、ヨォーヨに似ているヤマガラの凧を欲するであろう。

ヨォーヨ
えっ、まだ誰にも七七にあげるって言ってないのに…
留雲おばちゃんはなんで知ってるの?

閑雲
おばちゃんだから、少しばかり経験が豊富なのだ。

ヨォーヨ
わぁ、すごい!
留雲おばちゃんありがとう!
じゃあ、さっそく紙に色を塗るね。

閑雲
うむ、妾は傍で見ていよう。
お前たち、妾よりのんびりしておるが凧はもう出来たのか?

パイモン
ま、まだ作り始めて…
あ、いや…
もうすぐ完成するぞ!

-------------------------

ヨォーヨ
凧を作れるようになったら、月桂の絵を描いたのもあとで作ってみたいな!
留雲おばちゃんがくれた月桂、ヨォーヨだーいすき!

閑雲
ふふっ…
それはよかった。

-------------------------

パイモン
行こうぜ!
オイラたちも凧を作ろう!

…凧を作る…

パイモン
まずは、どんな形の凧を作るかだよな…
おい、なんで急に一人で笑ってんだよ?

>「パイモン」凧を作るに決まってる。

パイモン
まあ、なんとなく予想してたけど。
オイラの凧ならおまえが道に迷わないように、それから途中でうまいもんとか面白いこととかに出会えるように見守ってやれるぞ!
でも、それだけじゃちょっと芸術的な加工が足りないような…
よし、ここはもっと思いっきりいこうぜ。
パイモン凧の意味はズバリ――
「旅人の守護神」だ!

閑雲に教えてもらった手順に従って、凧の枠組みを大まかに作った…

パイモン
次は…
どんな表情にするかだな?
凧って空を高~く飛ぶもんだから…

①得意げな表情…

パイモン
「わっはっはっはっ!
凧揚げ大会の優勝はオイラがいただいたぜ!」みたいな感じか?

-------------------------

②怖がってる表情…

パイモン
「高すぎるぞ!
誰か助けてくれぇ!
オイラ、気を失いそうだぞ!」みたいな感じか?

-------------------------

③ビクビクしてる表情…

パイモン
「オイラ、別に悪いことをしたせいで空を飛ばされてるわけじゃないぞ…」みたいな感じか?

-------------------------

①これで決まり。

パイモン
よし、決まりだな。
さっそく作業に取り掛かろうぜ。

-------------------------

②もう少し考えてみよう…

パイモン
凧って空を高~く飛ぶもんだから…

-------------------------

パイモン
ふぅ…
やっと完成だ!
モデルのオイラがちゃんと可愛いおかげで、パイモン凧も…
へへっ、悪くないな。
あとは糸を結び付けるだけか?

閑雲
皆、こちらに集まってくれ。

パイモン
おっ!
閑雲が呼んでるぞ。

閑雲
さあ、妾に見せてみるといい…


ヨォーヨ
甘雨ねぇねと申鶴ねぇねの凧はツバメトビなんだね!
すごくきれい!

漱玉
うん。
色も…
師匠の色と似てる。

パイモン
尾の部分を閉じれば、そっくりだな!
あれ、よく見ると、羽の色がはみ出てるところがあるぞ…
もしかして、甘雨が色を塗るときにうっかり寝ちゃったのか?

申鶴
そこは我が塗った。
じっと紙を見つめながら思案していたが、師匠の他には…
鳥の色が思い浮かばなかった。
鶴の姿の師匠と過ごした時間が長かったからだろうか?
人間の姿を前にしても、青と白の混じった色合いのみが思い浮かんでしまう。

パイモン
う~ん、そう言われるとオイラまでそのイメージが目に浮かんでくるぞ。

申鶴
そうであろう?
それでいっそのこと、目を閉じて記憶に導かれるままに筆を動かした。

嘉明
マジかよ?
目を閉じてても絵が描けるなんて、これぞ仙人の弟子ってやつか?

閑雲
妾を思う申鶴の気持ち、嬉しく思うぞ。

甘雨
嘉明さんと漱玉の猊獣の凧はとても凛々しいですね。
空を飛ぶ姿はきっと迫力満点だと思います。

漱玉
目と耳が光るんだ!
夜になれば光ってるのが見えるはずだよ。
ヨォーヨの金ヤマガラもすごくかわいい!

ヨォーヨ
うん、留雲おばちゃんの「応機接物」のおかげだよ。

申鶴
旅人の凧は?

パイモン
じゃじゃーん――
これだ!

-------------------------

■『得意げな表情…』を選ぶ

閑雲
眼中無人なこの感じ…
よく描けておるではないか。

ヨォーヨ
もう大会で優勝を勝ち取ったって感じだね。

パイモン
遅かれ早かれ、そうなるしな!

閑雲
ふん…

-------------------------

■『怖がってる表情…』を選ぶ

嘉明
ぷはっ、こりゃ笑っちまうな。

パイモン
そんな風に笑われても、オイラちっとも嬉しくないぞ!

嘉明
凧が空に揚がってるときだけじゃなく、糸が切れて落っこちてるときにもこの表情はピッタリだな。
なかなか才能あるじゃんか、オマエ。

-------------------------

■『ビクビクしてる表情…』を選ぶ

申鶴
パイモンによく似ている。

パイモン
ん?
なんでそう思うんだ?

申鶴
以前、旅人が自分の皿の肉が一つ減ったことに首を傾げていたとき、主はまさにこのような表情だった。

パイモン
そ、そんなことあったっけか?

>…パイモンだったんだ。

-------------------------

甘雨
あれは…
群玉閣でしょうか?

閑雲
ん?

そよ風に乗ってひらりと「群玉閣」がみんなの足元に落ちてきた…

閑雲
よくも妾の縄張りで許可もなく堂々と凧を…
なかなかの度胸だ。
しかも…
なんという粗悪なからくり!
これほどの肝っ玉の持ち主、妾が出迎えてやらねばな!
お前たちは糸を結びつける作業を続けていろ。
妾はすぐ戻ってくる。

甘雨
真君…!
旅人さんにパイモンさん、留雲真君について行っていただけませんか?

漱玉
師匠、大丈夫かな?

甘雨
いえ、そうではなく…
凧の持ち主が心配なのです。

特別な調度品の贈り物・1
海灯祭期間中に獲得した独特な贈り物。
洞天に置くのに持ってこい…

「オイラがいちばん!」
旅人が留雲借風真君の指導の下に作った凧。
「わっはっはっはっ!
凧揚げ大会の優勝はオイラがいただいたぜ!」と凧揚げ大会の勝利を宣言しているかのような、パイモンの意気揚々とした表情を生き生きと再現している。
これほど精巧に作られた凧が有力な優勝候補になるであろうことは、疑うべくもない。
ただ誤解を避けるため、くれぐれも毎月三日以前はフォンテーヌ廷の市街地では揚げようとしないように…
「たすけてくれ…!」
旅人が留雲借風真君の指導の下に作った凧。
「高すぎるぞ!
誰か助けてくれぇ!
オイラ、気を失いそうだぞ!」と大声で助けを呼んでいるかのような、パイモンの怖がる不安な表情を生き生きと再現している。
でも、空を飛べるパイモンも高所恐怖症になるのだろうか?
「ち…違うぞ!」
旅人が留雲借風真君の指導の下に作った凧。
「オイラ、別に悪いことをしたせいで空を飛ばされてるわけじゃないぞ…」と必死に弁解しているかのような、パイモンのそわそわと落ち着かない表情を生き生きと再現している。
海灯祭のような良き日に、ちょっとおやつを盗み食いするくらいの些細なことなら…
やっぱりパイモンを許してあげよう。


-------------------------

甘雨
凧の持ち主が無事だといいのですが…

-------------------------

申鶴
師匠はきっと手加減するはずだ…
心配しなくていい。

-------------------------

ヨォーヨ
行ってらっしゃい。
道中気をつけてね!

-------------------------

嘉明
凧の糸か…

-------------------------

漱玉
師匠のこと、よろしくね!

-------------------------

…閑雲の行方を探す…

パイモン
前方に風域があるぞ!
風に乗って行こうぜ!
よし、もうすぐだ!

…閑雲について行き、状況を確認する…

候章
ふむ、フォンテーヌのからくり装置は実に奥が深い…

接笏
感心しておる場合ではなかろう?
どうするのだ!?
少し気を逸らした間に凧が見えなくなったぞ。

候章
そう慌てる必要はない。
最後に凧を目で追ったとき、どこへ向かったか覚えておるか?

接笏
奥蔵山のほうに飛んでいったはずだが…
はぁ…
まさかとは思うが、なんとなく嫌な予感が…

候章
考えすぎだ。
今頃、留雲は街で弟子の世話をしておるか、洞府にこもって研究に没頭しておるはず。
凧に気づくわけがない。
しかし、風がなくとも飛ぶ仕組みは実に興味をそそられる。
からくりの観点で言えば、留雲の仕掛けの術にも引けを取らないのではないか…

接笏
しーっ!
気をつけろ!
万が一留雲の耳に入れば、借りている「からくり調理神器」を即刻回収される!

閑雲
お尋ねしますが…
この凧は、お二方のものでしょうか?

候章
……!

接笏
(だから言ったであろう!
どうするんだ!)

候章
(我を見るな。
凧は二人の合意のもと、一緒に揚げたものではないか?)
(理水、黙ってないで、何か気の利いたことを言え。)

接笏
(我が言っても火に油を注ぐだけだ。
黙ってこの場を離れるのが得策であろう。
さっさと行くぞ!)

候章
(一時的にしのげても、長く誤魔化すことはできぬだろう。
そもそも我々の正体が見破られているのではないか?)

閑雲
…あの?

接笏
(凧を受け取って来い。)

候章
(無理だ。
お前が受け取れ!)

接笏
そ…それは…
我々の凧ではありません…

閑雲
そうですか?
仙人の勘が外れましたね。

候章
ああ!
なんと、仙人様でいらっしゃいましたか?
これは失礼いたしました!
仙人様のおわすところで凧を揚げるとは…
一体誰がそんなことを?
失礼にもほどがあります…

接笏
ええ、その通りです!
我々はたまたま景色を眺めていただけで…
そう、ミントの鑑賞をしていたんです。
他に何もないようでしたら、これで失礼させて――

パイモン
ふぅ…
やっと追いついたぜ。
仙鳥になった閑雲って、どんだけ飛ぶのが速いんだよ!
あれ!?
削月と理水じゃんかよ?
こんなところでなにやってんだ?

候章&接笏
…うっ!
…あっ!

>えーと…

パイモン
なんか変な空気だな…
オイラなにか間違ったことでも言ったか?

閑雲
構わぬ。
二人の正体はとっくに分かっておった。
ただ、どこまで演技を続けるつもりか見ていたかっただけだ。

候章
ということは、怒っていないのだな?

閑雲
ふん、二人の老友が楽しいひと時を過ごしているというのに、妾が怒る訳ないであろう。
俗世のものが新鮮に映るのも理解できる。

接笏
はぁ、祭りの雰囲気に浮かれてしまってな…
せっかくだからと、近頃の流行り物に触れてみようと思ったのだ。
しかし、我々は留雲のように仕掛けの術に明るい訳ではない。
ゆえに良い凧を作るのも至難の業で、手っ取り早い方法を探すしかなかった。

候章
留雲の仕掛けの術といえば、上では風と雲を操り、下では波をも呼び寄せる。
この世で比肩を許さぬその妙技を…
我々はよく知っておるぞ。

閑雲
ふん…
客人を待たせておるゆえ、先に失礼するぞ。
二人ともまた後日会おう。
旅人、パイモン、しっかりついてこい。

パイモン
また飛ぶのかよ?
行ったり来たりで、息をつく暇もなかったぞ!

-------------------------

接笏
ふぅ…
肝を冷やしたな。

候章
ところで、凧揚げはどうする?
もうやめるか?

接笏
やめることもなかろう。
場所を変えればいい…

候章
ならば、お前のところで揚げるのはどうだ?
かなり広いだろう?

接笏
うむ、それは良案だ…

-------------------------

…奥蔵山に戻る…

申鶴
戻ってきた。

パイモン
もうヘトヘトだぞ。
あれ?
なんで二人しかいないんだ?

甘雨
あなたたちが離れた後、ヨォーヨと漱玉は凧を揚げに行ったのですが、しばらく遊んだら眠くなったようです。
それで、嘉明さんが彼女たちを家まで送ると申し出てくださいまして。

申鶴
だが、彼が先ほど言っていた言葉の意味を我はあまり理解できなかった。

パイモン
ん?
嘉明はなんて言ったんだ?

申鶴
「凧がどんだけ高く、遠くへ飛んだって、所詮は糸に操られてる。
本当の意味で自由に飛んでるわけじゃないんだ」と言っていた。
この言葉を口にしたときの彼は、寂しそうな顔だった。

甘雨
確かに、嘉明さんは凧に対して少し変わった思いを抱いているような気がします…

>自分自身を重ねてるとか?

申鶴
自分自身を重ねる…
もし我が凧だとすれば、我にとって糸はとても大切な存在だ。
それは大切な人との絆を意味する。
それから…

パイモン
申鶴?

申鶴
その繋がりはとても細く、遠く離れたものではあるが…
もし糸がなければ、我は帰るべき場所を失ってしまうだろう。
主の言うように、嘉明が凧に自分自身を重ねているのだとしたら…
なおさら理解に苦しむ。

甘雨
人それぞれ立場や経歴、考え方は異なりますからね。
これもよくあることです。

申鶴
…辛いものを好む人もいれば、辛いものには一切口をつけられない人がいるのと同じようにか?

甘雨
ええ、だからこそお互いを理解し合い、寛大な心で接し合うのが大事なんです。

閑雲
何の話だ?
寛大な心がどうのこうのと聞こえたが、話に入り損ねたようだ。

パイモン
ただの雑談だぞ。
閑雲って、ほんとどんな情報も聞き逃さないんだな…
そういや、どこ行ってたんだ?

閑雲
ふん、少しばかり料理の腕を振るっていた。
もう日が暮れる。
急用がなければ、残って食事を取っていくといい。

甘雨
留雲真君の手料理をいただくのは久々ですね!

申鶴
…う、うむ。

閑雲
心配無用だ。
肉も野菜も揃っておる。
お前たちの食の好みを妾が知らぬわけなかろう。

①では遠慮なく。

-------------------------

②パイモンの分までいただく。

パイモン
ダメダメっ!
早茶とチ虎魚焼きはとっくに消化したからな!

-------------------------

閑雲
申鶴、甘雨、ついてきてくれ。

パイモン
なんでこそこそするんだよ?
…まさか、二人にはスペシャルメニューがあるとかじゃないよな!
料理を運ぶなら、オイラたちも手伝うぞ!

…洞府の入り口に行く…

洞府の入り口の前でしばらく待っていると…

パイモン
こ…これは…!

甘雨
(うぅ…
足に風が当たって寒いですし、なんだか恥ずかしいです…)
(髪飾りはちゃんと留められたでしょうか?
出る前に留雲真君にもう一度見てもらえばよかった…)

申鶴
どうだ?

甘雨
(えっ!?
そんな堂々と聞くなんて…)

>とてもきれい。

パイモン
甘雨もすっごくきれいだぞ。
なんていうか、端正で上品で、おまえたちにピッタシだな!

閑雲
当然だ。
璃月で最も腕利きの裁縫師に頼んだからな。

閑雲
申鶴と甘雨は最近、何色を好んでおる?

甘雨
(最近の好きな色?
どうして急に色のことを?)

申鶴
我は黒が好きだ。

閑雲
ふむ、妾が手塩にかけて育てた弟子だけあって、妾の感性を受け継いでおるな。

申鶴
(汚れが目立たない黒の良さを最近身をもって知った。)

閑雲
甘雨はどうだ?

甘雨
私は黒と青、どちらも好きです。


閑雲
その素材、着心地も悪くないだろう?

甘雨
はい。
凧だけでなく、こんなに貴重な海灯祭の贈り物までいただけるなんて、お心遣いありがとうございます。

申鶴
師匠に感謝する。

閑雲
お前たちが気に入ったのなら何よりだ。
普段からそれを着るといい。

みんなでいい匂いがする料理を運び、食卓を囲んで会話に花を咲かせた…

パイモン
閑雲は料理の腕をまた一段と上げたな!
特にこの黄金ガニだけど、衣はサクサクで、身には甘みがぎゅっと詰まってたぞ。
ふぅ~、たらふく食ったぜ。
嘉明がいなくてよかったぞ。
もしあいつがいたら、きっとオイラと箸で戦うことになってたからな。

①互角の戦いになると思う。
②嘉明が負けると思う。

閑雲
嘉明には凧のことで来てもらった上に、午後は漱玉の面倒まで見てもらった…
せめて夕餉を馳走したかったのだが。
仕方がない…
今度折を見てあやつに礼を言うとしよう。

甘雨
留雲真君に認められる人物なんてそういませんよね。

閑雲
ハハッ、妾の基準は高いからな。
嘉明は将来有望な人材だ。
妾はその才に可能性を見いだしておる。

申鶴
彼は自分を縛り付ける糸から解放されたいようだった。

閑雲
糸?
それはまた何の比喩だ?
万民堂で働き始めてから、新しい言葉を色々と身につけたようだな。
妾がついていけぬとは。

パイモン
うーん、どこから説明したら…
あっ、閑雲は嘉明がお父さんとの関係で悩んでるってことは知ってるか?

閑雲
家族とあまり仲がよくないことは耳にしておる。

パイモン
実はあいつ、家出してから一度も帰ってないんだ!

申鶴
なに?

閑雲
そのようなことがあったのか?
事の始終を詳しく聞かせてみよ。

パイモン
う~ん、話していいのかな…
あいつに怒られないといいけど…

嘉明の家の事情について、知っていることを閑雲に話した…

申鶴
…そのようなことが。

閑雲
これは放ってはおけぬ!
海灯祭は目の前だぞ。
「変化を求めるのにゆっくり進んでいく」暇などあるものか!
そういえば先日裁縫師を探していたとき、心猿大将弥怒のことを思い出した。
あやつは裁縫の天賦に恵まれておってな。
生地の選定や色の組み合わせ方、服を着る者の気品を際立たせる飾りの付け方に至るまで、深い造詣があった。
仙人の集まりの場で、伐難は我々女人にこっそり不満を漏らしたことがある。
弥怒が仕立ててくれた服は華やかな見た目とは裏腹に、丈が長すぎて戦うときに動きにくくて困る、とな。
それで、妾はさりげなく弥怒の考えを探ってみたのだ。
すると、裾がなびく姿こそ仙人の気品を感じさせる「麗姿」だ、というのがあやつの持論だった。
衣装や装飾品に対する弥怒のこだわりは、帝君さえお手上げなほどであった。
その後…

>……

閑雲
コホン、話が脱線したな。
つまるところ妾が言いたかったのは、海灯祭は団欒を祝う祭りだ、ということだ。
まだ手を打つ時間はある。
問題があれば解決するまで。
悔いを残さぬようにな。
諸行無常。
苦難や不測の出来事は、招かれざる客人のごとく、無情に訪れるもの。
まだ若いうちは、可能なら避けて通ったほうが良かろう。

パイモン
言ってることはわかるけど…

甘雨
留雲真君、何か案はあるのでしょうか?

閑雲
ふむ、仙術を使うか?
否…
仕掛けの術…?
此度の状況では出番がなさそうだな…

申鶴
…我に何かできることはあるか?

閑雲
そうか…
皆の力に頼るのも悪くない…
ハハッ!
妙案を思いついたぞ…
まずは、このようにして――…
――して、皆はどう思う?

パイモン
おう、いいと思うぜ!
絶対成功させような!

閑雲
ふん、妾の計画が成功しないわけなかろう。
では、各々準備を済ませ、二日後に合流するとしよう。
それまでゆっくり休息をとるといい…