◆アーラヴ(マハマトラ)
◆リワール
◆マザール
◆シワニ
◆カリーナ
◆サーチェン
時間が過ぎていった。
アーラヴは拉致事件の真相を突き止めたのだろうか?
アーラヴは拉致事件の真相を突き止めたのだろうか?
パイモン
さっき、マハマトラがシティに紛れ込んだエルマイト旅団を捕まえたって聞いたぞ…
もしかして、この前サーチェンを拉致しようとしたやつらなのか?
教令院に行ってアーラヴに聞いてみようぜ!
さっき、マハマトラがシティに紛れ込んだエルマイト旅団を捕まえたって聞いたぞ…
もしかして、この前サーチェンを拉致しようとしたやつらなのか?
教令院に行ってアーラヴに聞いてみようぜ!
…アーラブに調査の状況を聞く…
アーラヴ
いらっしゃいましたか。
すみません。
犯人の尋問が終わったばかりで、あなたたちにお知らせする時間がありませんでした。
いらっしゃいましたか。
すみません。
犯人の尋問が終わったばかりで、あなたたちにお知らせする時間がありませんでした。
パイモン
なにかわかったのか?
適当な者にサーチェン様の格好をさせたところ、しばらくして向こうから食いついてきましたから。問題は、これは尋問が終わって分かったことですが…
彼らを雇ったのは、なんとサーチェン様の息子だったというのです。
なにかわかったのか?
アーラヴ
何と言いましょうか…
予想外のことが多々ありまして。
誘拐犯の傭兵を捕まえるのは思ったより簡単でした。適当な者にサーチェン様の格好をさせたところ、しばらくして向こうから食いついてきましたから。
彼らを雇ったのは、なんとサーチェン様の息子だったというのです。
パイモン
子供が人を雇って、父親を拉致しようとしたのか?
なんだってそんなことしなきゃいけないんだ?
子供が人を雇って、父親を拉致しようとしたのか?
なんだってそんなことしなきゃいけないんだ?
アーラヴ
それはなんとも…
それはなんとも…
シティに入った傭兵はごく一部でしたので、多くはまだ外で待機しています。
これから人手を集めて、彼らを一網打尽にしに行きます。
あなたたちも一緒にいらっしゃいませんか?
あなたたちも一緒にいらっしゃいませんか?
パイモン
いいぞ。
ちょうどオイラたちも、どういうことか見に行きたいと思ってたとこなんだ。
いいぞ。
ちょうどオイラたちも、どういうことか見に行きたいと思ってたとこなんだ。
アーラヴはシティに潜入してきた一部の傭兵たちを逮捕し、彼らから内情を聞き出した。
信じられないことに、サーチェンの拉致計画を企んでいたのは、サーチェンの息子だったのだ。
より詳しい情報を得るために、みんなはシティの外にある拠点に行くことにした…
アーラヴ、ここで間違いないのか?
拠点に着くと、そこにいる傭兵たちは既に誰かにやっつけられていた。
…拉致犯の拠点に行く…
パイモンアーラヴ、ここで間違いないのか?
…なんだかおかしいぞ?
アーラヴ
ここで間違いありません。
ただ、どうして彼らが倒れているのかは…
ただ、どうして彼らが倒れているのかは…
拠点に着くと、そこにいる傭兵たちは既に誰かにやっつけられていた。
一体どういうことだろう?
シワニ
ふん、決まってるだろ?
二十年もの間、あいつはどこで遊んで暮らしてるかもわからなかったんだぞ。
僕のことを気にも留めなかった。
もっとムカついたのは、あいつが事業を教令院に任せたばかりか、それをいつか気に入った天才に譲るだなんて契約をしたことだ。
あれは本来僕のものだ。
なぜ他人に譲らなきゃならない?
僕にくれないというなら、あいつから奪ってやるまでだ。
>彼を見つけた?
シワニ
いや。
あの老いぼれは隠れるのがうますぎる。
今もどこかに隠れて、この笑い話を見物してることだろう。
二十年前の時点で、既にあいつは狂ってると思ってた。
狂ったやつは、何でもできるからな…
アーラヴ
カリーナ
ふぅ…
やっと戻られましたね。
探しましたよ。
どちらへ行かれていたんですか?
第三ラウンドの試合はもう始まっています。
パイモン
サーチェンを狙った悪いやつを捕まえに行ってきたんだけど…
カリーナ
これはとても重要なことですから、少し考えさせてください…
実を申しますと、第三ラウンドの試合がする前に、才識の冠をマウティーマ稠林に置いてきたのです。
第三ラウンドの試合内容は、まさにマウティーマ稠林で冠を見つけ出し、それを指定された台に置くことです。
最初に冠を配置できた人は4ポイントを獲得できます。
ここまで参加者の得点に大差がないことを踏まえると、最初に冠を置いた人が、最終的なチャンピオンとなる可能性が高いでしょう。
ですから、今回の試合は激しい戦いになると推測しています。
今から向かっても間に合わないかもしれません…
カリーナ
冠の位置をマークしますので、直ちに現場へ行って状況を確認してみてください。
何事もなければ良いのですが…
パイモン
おう!
今すぐ出発しようぜ!
才識の冠が置かれているはずの場所に着いたが、もう他の参加者に持って行かれたあとだった。
…拉致事件の真相を調べる…
パイモン
どうしたんだ?
おまえら、誰にやられたんだ?
リワール
親分、また誰か来たみたいだぞ…
マザール
あのな、俺たちはただ金をもらって働いただけだ。
ここまでする必要ねぇだろ…
逆恨みもいいとこだ。
俺たちを雇ったのはこいつだよ。
ここまでする必要ねぇだろ…
逆恨みもいいとこだ。
俺たちを雇ったのはこいつだよ。
???
……
パイモン
どうしたんだ?
おまえら、誰にやられたんだ?
マザール
お前、あいつらの仲間じゃなかったのか?
パイモン
あいつら?
誰のことだ?
あいつら?
誰のことだ?
マザール
空を飛ぶガキがいてよ、出会い頭にぶん殴ってきやがったんだ。
しばらくしたら、今度は緑の服の男が来て、俺たちに質問をしていった。
しばらくしたら、今度は緑の服の男が来て、俺たちに質問をしていった。
アーラヴ
事情聴取は終わっています。
背後で指揮していたのは、ここにいるサーチェン様の息子、シワニです。
聞きたいことがありましたら、今ここで聞いて頂いても構いません。
このあと彼らを全員逮捕して、教令院に連れ戻し尋問します。
事情聴取は終わっています。
背後で指揮していたのは、ここにいるサーチェン様の息子、シワニです。
聞きたいことがありましたら、今ここで聞いて頂いても構いません。
このあと彼らを全員逮捕して、教令院に連れ戻し尋問します。
パイモン
どうして人を雇って、サーチェンを拉致しようとしたんだ?
どうして人を雇って、サーチェンを拉致しようとしたんだ?
シワニ
ふん、決まってるだろ?
二十年もの間、あいつはどこで遊んで暮らしてるかもわからなかったんだぞ。
僕のことを気にも留めなかった。
もっとムカついたのは、あいつが事業を教令院に任せたばかりか、それをいつか気に入った天才に譲るだなんて契約をしたことだ。
あれは本来僕のものだ。
なぜ他人に譲らなきゃならない?
僕にくれないというなら、あいつから奪ってやるまでだ。
>まさか…
シワニ
そのまさかだ!
あいつは、影で試合を観てるって言っただろ?
そのまさかだ!
あいつは、影で試合を観てるって言っただろ?
だから人を雇ってあいつを拉致して、契約を修正させることにした。
教令院が応じてくれないなら、あいつ本人に認めさせればいいだけのことだ。
僕がその天才だってな!
教令院が応じてくれないなら、あいつ本人に認めさせればいいだけのことだ。
僕がその天才だってな!
>彼を見つけた?
シワニ
いや。
あの老いぼれは隠れるのがうますぎる。
今もどこかに隠れて、この笑い話を見物してることだろう。
二十年前の時点で、既にあいつは狂ってると思ってた。
狂ったやつは、何でもできるからな…
>「才識の冠」のことは知ってる?
シワニ
才識の冠?
あいつが教令院に寄付した、あの冠のことか?
シワニ
才識の冠?
あいつが教令院に寄付した、あの冠のことか?
あれはなかなか値が張ったな。
当時あれを買うために、サーチェンは多くの事業を売り払ったよ。
当時あれを買うために、サーチェンは多くの事業を売り払ったよ。
あれを買ってからというもの、家に幽霊が出るようになったのさ。
収蔵室の前を通ると、たまに甲高い話し声が聞こえてくるという具合にな。
それに、あの冠を教令院に寄付する以前、サーチェンは部屋に閉じ籠って、連日あれを研究してた。
あの時から既にどうかしてたから、何をしててもおかしいとは思わなかったが…
収蔵室の前を通ると、たまに甲高い話し声が聞こえてくるという具合にな。
それに、あの冠を教令院に寄付する以前、サーチェンは部屋に閉じ籠って、連日あれを研究してた。
あの時から既にどうかしてたから、何をしててもおかしいとは思わなかったが…
パイモン
どうかしてたって…
どういうことなんだ?
シワニ
あの時は小さかったから、よく覚えてるわけじゃないが。
確か砂漠へ調査に出かけて、数年戻ってこなかった。
ある日やっと帰ってきたと思ったら、まるで人が変わったようになっていた。
誰も理解できない言葉をぶつぶつと口にして、昼も夜も論文を書いてた。
何を書いてるか覗いてみようとしたけど、追い出されたよ。
その後、あいつは書いた論文を持ってもう一度出かけ、帰ってきたのち教令院と契約を結んだんだ。
今思い返せば、あれはもう僕の父などではなかったのかもしれない。
サーチェンの皮を被った…
砂漠から帰ってきた悪魔だったのかもな。
パイモン
怖いこと言うなよ!
ゾッとしたぞ!
シワニ
どうかしてたって…
どういうことなんだ?
シワニ
あの時は小さかったから、よく覚えてるわけじゃないが。
確か砂漠へ調査に出かけて、数年戻ってこなかった。
ある日やっと帰ってきたと思ったら、まるで人が変わったようになっていた。
誰も理解できない言葉をぶつぶつと口にして、昼も夜も論文を書いてた。
何を書いてるか覗いてみようとしたけど、追い出されたよ。
その後、あいつは書いた論文を持ってもう一度出かけ、帰ってきたのち教令院と契約を結んだんだ。
今思い返せば、あれはもう僕の父などではなかったのかもしれない。
サーチェンの皮を被った…
砂漠から帰ってきた悪魔だったのかもな。
パイモン
怖いこと言うなよ!
ゾッとしたぞ!
シワニ
信じるかどうかは君たちの勝手だ。
知ってることはすべて話した。
ああ、それと一つだけ頼みごとをしたいんだ。
もしサーチェンに会うことがあったら、こう伝えてくれ――
あいつが外で何を研究してようが、僕の目に映るあいつは、ただのクソ野郎でしかないとな。
アーラヴ
話は終わりましたか?
それでは行きましょう。
>「才識の冠」…
パイモン
そうだな。
アルハイゼンのメモにも、あの冠のことが書いてあったし…
アーラヴ
アルハイゼン様も、この件に注目していらっしゃるのですか?
一つ考えがあります。
冠に問題がありそうなら、主催者に連絡して試合をいったん止させ、詳しく調べたほうが良いかもしれません。
知ってることはすべて話した。
ああ、それと一つだけ頼みごとをしたいんだ。
もしサーチェンに会うことがあったら、こう伝えてくれ――
あいつが外で何を研究してようが、僕の目に映るあいつは、ただのクソ野郎でしかないとな。
アーラヴ
話は終わりましたか?
それでは行きましょう。
今回の件の主謀者は逮捕できました。
情報提供、ありがとうございました。
まだ、何か心配なことはありますか?
情報提供、ありがとうございました。
まだ、何か心配なことはありますか?
>「才識の冠」…
パイモン
そうだな。
アルハイゼンのメモにも、あの冠のことが書いてあったし…
アルハイゼン様も、この件に注目していらっしゃるのですか?
一つ考えがあります。
冠に問題がありそうなら、主催者に連絡して試合をいったん止させ、詳しく調べたほうが良いかもしれません。
アーラヴ
パイモン
そうだな!
それじゃ、さっそくメイン会場に戻って、このことをカリーナに伝えようぜ!
そうだな!
それじゃ、さっそくメイン会場に戻って、このことをカリーナに伝えようぜ!
シワニから聞き出した情報と、アルハイゼンが残したメモを合わせると、賞品としての才識の冠に何か問題があるように思えた。
早くスタッフに連絡してみよう。
早くスタッフに連絡してみよう。
…メイン会場に行ってスタッフを探す…
パイモン
カリーナ!
カリーナ!
カリーナ
ふぅ…
やっと戻られましたね。
探しましたよ。
どちらへ行かれていたんですか?
第三ラウンドの試合はもう始まっています。
パイモン
サーチェンを狙った悪いやつを捕まえに行ってきたんだけど…
いやいや、それはどうでもいいんだ!
才識の冠に問題があるかもしれなくて…
ちゃんと調べたいんだ!
カリーナ
才識の冠に…
問題が?
そんなはずはありません。
才識の冠に問題があるかもしれなくて…
ちゃんと調べたいんだ!
カリーナ
才識の冠に…
問題が?
そんなはずはありません。
二十年もの間、試合の度にあの冠を使っていましたが、何の問題もありませんでした。
どこからそのような情報を?
どこからそのような情報を?
>私たちのちょっとした推理。
カリーナ
これはとても重要なことですから、少し考えさせてください…
実を申しますと、第三ラウンドの試合がする前に、才識の冠をマウティーマ稠林に置いてきたのです。
第三ラウンドの試合内容は、まさにマウティーマ稠林で冠を見つけ出し、それを指定された台に置くことです。
最初に冠を配置できた人は4ポイントを獲得できます。
ここまで参加者の得点に大差がないことを踏まえると、最初に冠を置いた人が、最終的なチャンピオンとなる可能性が高いでしょう。
ですから、今回の試合は激しい戦いになると推測しています。
今から向かっても間に合わないかもしれません…
>それでもやってみる。
カリーナ
冠の位置をマークしますので、直ちに現場へ行って状況を確認してみてください。
何事もなければ良いのですが…
パイモン
おう!
今すぐ出発しようぜ!
-------------------------
カリーナ
どうして、今回だけこんなことに…
どうして、今回だけこんなことに…
-------------------------
カリーナから、第三ラウンドで争奪の対象になるのは才識の冠であることが判明した。
あの冠に危険が潜んでいる可能性を考えると、他の人が手に入れる前に回収したほうがいい…
あの冠に危険が潜んでいる可能性を考えると、他の人が手に入れる前に回収したほうがいい…
…「才識の冠」を回収する…
パイモン
おかしいな。
マウティーマ桐林の影響のせいか?
アラートデバイスはしばらく使えないみたいだ…
直接冠を探しに行こうぜ!
パイモン
おかしいな。
マウティーマ桐林の影響のせいか?
アラートデバイスはしばらく使えないみたいだ…
直接冠を探しに行こうぜ!
あれ?
ここには何もないぞ!
ここには何もないぞ!
まさか、もう誰かが冠を取っていったのか?
終点で待ってみようぜ!
終点で待ってみようぜ!
才識の冠が置かれているはずの場所に着いたが、もう他の参加者に持って行かれたあとだった。
今は終点で待つしかない。
栄冠
二十年に渡り、学院トーナメントでは「才識の冠」が使われてきたが、その詳細を知る者はごく僅かである。 そして、この争いの終点において…勝者はその答えを手に入れるのだ。
カーヴェ
…どうして僕の名前を?
あなたは一体誰なんだ?
サーチェン
私はサーチェン。
もちろん、正確にはサーチェンの意識の欠片の一つに過ぎないが。
実に不思議な縁だ…
君を見ていると、昔会ったある人を思い出す。
だが君の信念は彼より強く、世の辛苦を熟知している。
君には、私のすべてを継承する資格がある。
子供たちよ、私たちは初めて会うが、これから話すことはとても大事なことだ。
ぜひその証人となってほしい。
カーヴェ
それで…
答えは見つかったの?
サーチェン
私は因論派の学者だ。
当然、因論派の知識に答えを求めた。
私は歴史を研究し、社会を分析した。
人間性に関する実験を数え切れないほど行った。
遂には砂漠の奥深くで、「失われた学派」を自称する学者とも接触した――
そして、答えなど最初から存在しないということに気がついた。
過ちを簡単に誰かのせいにすることはできない。
罪とは人間の性に刻まれたものなのだから。
人は争いをもたらし、争いは破滅を導く。
これは人間の力では逆らうことのできない、必然なのだ。
如何にして歴史から教訓を得るかを研究してきた。
だが皮肉なことに、歴史からは何ひとつ教訓を得られず、すべては悪くなるばかりだという結論にたどり着いた!
学んできたことの意味が分からなくなった。
重くのしかかる虚無に私は生きる気力を失い…
自らの命を絶つことにしたのだ。
アルハイゼン
でも、こう考えたことはないか。
富は人間の心を麻痺させ、外部の苦しみに対する感覚を失わせる。
あなたの財産を継承した理想主義者が、必ずしもその意思を最後まで貫けるとは限らない。
カーヴェ
ほ…本当にすべてを僕にくれて、そのうえ好きにしていいと?
【?】ムービー
パイモン
カーヴェ…
アルハイゼン
カーヴェ
はあ?
か、勘違いするなよ。
誠意のない賞賛なんかいらない!
それに、今ここは弁論の場じゃない。
僕の見解じゃなくて、試合の評論に集中してくれ。
ニィロウ
カーヴェさん、おめでとうございます!
授賞式に出る準備をしておいてくださいね。
…終点に戻って状況を確認する…
二十年に渡り、学院トーナメントでは「才識の冠」が使われてきたが、その詳細を知る者はごく僅かである。 そして、この争いの終点において…勝者はその答えを手に入れるのだ。
アルハイゼン
まずはレイラ選手が 冠を手に入れたようだ
だが ゴールにたどり着くのは容易じゃない
ニィロウ
笠っち選手も着いたみたいですね
ファルザン選手の機械装置 壊れちゃったみたい…
アルハイゼン
試合は白熱してきたな
おや?
カーヴェ選手は遅れてやってきたようだ
カーヴェ選手は遅れてやってきたようだ
ニィロウ
カーヴェ選手の工具箱です!
カーヴェ選手の工具箱です!
冠をカーヴェ選手のもとに…
あれ?
あれ?
???
そうだ そのまま…
そうだ そのまま…
冠を置け
君の欲するすべてが手に入る
カーヴェ
誰だ?
君の欲するすべてが手に入る
カーヴェ
誰だ?
頭のでしゃべるな…!
???
君なら
私を失望させまい
カーヴェ
わけがわからないぞ…
セノ
妙だな…
???
ついに…
私の財産を受け継ぐ者…
私の研究を受け継ぐ者が現れた。
妙だな…
???
ついに…
私の財産を受け継ぐ者…
私の研究を受け継ぐ者が現れた。
さあ、カーヴェ。
いい子だ、私のところに来い…
いい子だ、私のところに来い…
カーヴェ
…どうして僕の名前を?
あなたは一体誰なんだ?
サーチェン
私はサーチェン。
もちろん、正確にはサーチェンの意識の欠片の一つに過ぎないが。
実に不思議な縁だ…
君を見ていると、昔会ったある人を思い出す。
だが君の信念は彼より強く、世の辛苦を熟知している。
君には、私のすべてを継承する資格がある。
子供たちよ、私たちは初めて会うが、これから話すことはとても大事なことだ。
ぜひその証人となってほしい。
今回の学院トーナメントにおいて、みな素晴らしい試合を見せてくれた。
教令院には多くの奇才がいる。
君たち一人ひとりが、全員が特別なのだ。
教令院には多くの奇才がいる。
君たち一人ひとりが、全員が特別なのだ。
だが、あえて後継者を一人に絞るとしたら、私は君を選ぶだろう、カーヴェ。
君が優勝したからというだけではない。
君は私と似ているからだ。
カーヴェ
…あなたが?
僕と?
サーチェン
そうだ。
私たちは共に哀れな理想主義者であり、それこそが私たちの苦しみの源だ。
防砂壁の外側の世界は、私の思い描いていたものとは完全に異なっていたんだ。
見てきたすべてのものに苦しみを感じた。
だからこそ、彼らを救う道を見出したいと切に願ったのだ。
君が優勝したからというだけではない。
君は私と似ているからだ。
カーヴェ
…あなたが?
僕と?
サーチェン
そうだ。
私たちは共に哀れな理想主義者であり、それこそが私たちの苦しみの源だ。
二十八年前、私は砂漠に行き、八年間も暮らした。
そこで何を見たと思う?
戦争、殺し合い。
そこで何を見たと思う?
戦争、殺し合い。
永遠に終わらないものたち。
水源の奪い合い、キャラバンからの略奪、民衆に対する搾取、それらは一日たりとも止むことはなかった。防砂壁の外側の世界は、私の思い描いていたものとは完全に異なっていたんだ。
見てきたすべてのものに苦しみを感じた。
だからこそ、彼らを救う道を見出したいと切に願ったのだ。
カーヴェ
それで…
答えは見つかったの?
サーチェン
私は因論派の学者だ。
当然、因論派の知識に答えを求めた。
私は歴史を研究し、社会を分析した。
人間性に関する実験を数え切れないほど行った。
遂には砂漠の奥深くで、「失われた学派」を自称する学者とも接触した――
そして、答えなど最初から存在しないということに気がついた。
過ちを簡単に誰かのせいにすることはできない。
罪とは人間の性に刻まれたものなのだから。
人は争いをもたらし、争いは破滅を導く。
これは人間の力では逆らうことのできない、必然なのだ。
如何にして歴史から教訓を得るかを研究してきた。
だが皮肉なことに、歴史からは何ひとつ教訓を得られず、すべては悪くなるばかりだという結論にたどり着いた!
学んできたことの意味が分からなくなった。
重くのしかかる虚無に私は生きる気力を失い…
自らの命を絶つことにしたのだ。
だが偶然にも、私は意識の一部を保存できるこの冠を手に入れた。
私は自らの経験をそのに書き込み、教令院に財産を預けることにした。
アルハイゼン
やはり、あなたが教令院と結んだ「契約」は、いわば「遺言」だったんだな。
この世界に絶望したというなら、どうしてまたこんなことをした?
私は自らの経験をそのに書き込み、教令院に財産を預けることにした。
アルハイゼン
やはり、あなたが教令院と結んだ「契約」は、いわば「遺言」だったんだな。
この世界に絶望したというなら、どうしてまたこんなことをした?
サーチェン
言った通り、私は数多くの人間性に関する実験を行って来た。
これは、その最後の実験だと思ってもらって構わない。
言った通り、私は数多くの人間性に関する実験を行って来た。
これは、その最後の実験だと思ってもらって構わない。
教令院なら天才には事欠かないうえ、どの世代にもそれを代表する花形がいる。
高額な報酬のもとに、人間性のわだかまりを解き、世界を正しい方向へと導いてくれる者がいつか現れる…
そう私は願っていた。
高額な報酬のもとに、人間性のわだかまりを解き、世界を正しい方向へと導いてくれる者がいつか現れる…
そう私は願っていた。
アルハイゼン
つまりあなたが欲しがっている継承者は、天才でありながら、常人の苦しみを理解できる人間でなければならないということだな。
なぜなら、それが人間性、社会、そして世界に対するより明確な認知につながるからだ。
つまりあなたが欲しがっている継承者は、天才でありながら、常人の苦しみを理解できる人間でなければならないということだな。
なぜなら、それが人間性、社会、そして世界に対するより明確な認知につながるからだ。
カーヴェ
……
……
アルハイゼン
でも、こう考えたことはないか。
富は人間の心を麻痺させ、外部の苦しみに対する感覚を失わせる。
あなたの財産を継承した理想主義者が、必ずしもその意思を最後まで貫けるとは限らない。
サーチェン
君は賢いな。
だが私にはわかる…
君は私の考えを理解できる類の人間ではない――
君は賢いな。
だが私にはわかる…
君は私の考えを理解できる類の人間ではない――
私にとってはこれも実験の一部であり、人間性に対する考察なのだ。
継承者が私の研究で苦しむのか、あるいは偽りの快楽に溺れるのか、どちらにせよ私の研究には進捗がある。私は世界の本質に痛みを感じ、その重苦しい歴史を嘆いた。
そして遂行できなかった研究への未練も。
そして遂行できなかった研究への未練も。
だから、カーヴェ、愛しき子よ…
君は私のためにいる。
君は私のためにいる。
カーヴェ
ほ…本当にすべてを僕にくれて、そのうえ好きにしていいと?
サーチェン
私は自分の目を信じる。
冠を戴き、私のためにこの道を最後まで歩んでくれ。
私は自分の目を信じる。
冠を戴き、私のためにこの道を最後まで歩んでくれ。
【?】ムービー
サーチェン
この結論は君を苦しめるだろうか?
それとも、多くの富が君を麻痺させるだろうか?
君の答えが楽しみだ。
この結論は君を苦しめるだろうか?
それとも、多くの富が君を麻痺させるだろうか?
君の答えが楽しみだ。
私のやってきた研究はすべてア――
カーヴェ
もういいだろ。
僕の人生は既に最悪なんだ。
これ以上ひどくなってたまるか。
あなたのお金は受け取らない。
苦難を強いられる人々をたくさん見てきたと言ったな?
これ以上ひどくなってたまるか。
あなたのお金は受け取らない。
苦難を強いられる人々をたくさん見てきたと言ったな?
あなたの事業で、彼らを助けてやってくれ。
【?】
カーヴェ
これで、終わったのか。
パイモン
カーヴェ…
ティナリ
大丈夫?
体調はどう?
大丈夫?
体調はどう?
カーヴェ
僕は…大丈夫だ…
うっ…
ありがとう、ティナリ。
心配はいらない。
ティナリ
無理しないで。
ニィロウ
カーヴェさん…
僕は…大丈夫だ…
うっ…
ありがとう、ティナリ。
心配はいらない。
ティナリ
無理しないで。
ニィロウ
カーヴェさん…
アルハイゼン
冠はカーヴェ選手によって叩き壊されたが、その前に彼は試合目標を達成した。
冠はカーヴェ選手によって叩き壊されたが、その前に彼は試合目標を達成した。
ルールに則れば彼が第三ラウンドの勝者であり、合計得点から見ても、今回の学院トーナメントのチャンピオンだ。
学院トーナメントのチャンピオンとして、及びサーチェン直々に推挙された継承者として、カーヴェ選手はサーチェンのすべての財産を継承する権利を有する。
それではもう一度聞こう。
本当にサーチェンの財産を、すべて寄付するのか?
カーヴェ
さっきも言っただろ。
この世界が良くないと言うなら、彼の遺した事業でそれを変えればいいじゃないか。
学院トーナメントのチャンピオンとして、及びサーチェン直々に推挙された継承者として、カーヴェ選手はサーチェンのすべての財産を継承する権利を有する。
それではもう一度聞こう。
本当にサーチェンの財産を、すべて寄付するのか?
カーヴェ
さっきも言っただろ。
この世界が良くないと言うなら、彼の遺した事業でそれを変えればいいじゃないか。
単に否定するだけでは何の結果も出せない。
僕は彼とは…
違うんだ。
僕は彼とは…
違うんだ。
アルハイゼン
分かった。
書記官として、この件を資料に記録しよう。
これから財産の具体的な使途については、大会が終わった後に賢者から連絡が行くだろう。
カーヴェ
…ああ。
分かった。
書記官として、この件を資料に記録しよう。
これから財産の具体的な使途については、大会が終わった後に賢者から連絡が行くだろう。
カーヴェ
…ああ。
僕もあの人の研究が正しかったかどうか分からないし、どうすればあれを完成できるかなんて、尚更分からない。
ただわかってるのは、すべてをここで止めれば、参加者は誰も苦しんだりしないってことだけだ。
今回が最後のトーナメントってわけじゃない。
これからも誰かが、このトーナメントに参加する…
未来の学者たちだって、引き続きこのために研鑽を積むだろう。
でも、サーチェンの話は人々を苦しませるものだ。
だから…
ここまでにするんだ。
これ以上広げちゃいけない。
僕たちがみな学者である以上、彼の観点をむやみに否定するのもまた、傲慢な独断だが…
大丈夫。
この責任は僕が背負えばいい。
僕にとって、これでよかったんだ。
僕にも…
これしかできることはなかった。
ただわかってるのは、すべてをここで止めれば、参加者は誰も苦しんだりしないってことだけだ。
今回が最後のトーナメントってわけじゃない。
これからも誰かが、このトーナメントに参加する…
未来の学者たちだって、引き続きこのために研鑽を積むだろう。
でも、サーチェンの話は人々を苦しませるものだ。
だから…
ここまでにするんだ。
これ以上広げちゃいけない。
僕たちがみな学者である以上、彼の観点をむやみに否定するのもまた、傲慢な独断だが…
大丈夫。
この責任は僕が背負えばいい。
僕にとって、これでよかったんだ。
僕にも…
これしかできることはなかった。
アルハイゼン
……
よく言った。
君は、大半の人々が欲しても実行する勇気のない、正義と理想を述べたんだ。
よく言った。
君は、大半の人々が欲しても実行する勇気のない、正義と理想を述べたんだ。
俺から見れば滑稽であることに変わりはないが、君は自身の問題に気づいている。
ただ、プライドがそれを認めることを許さないだけだ。
でも、君のその見解は受賞の舞台で発表されるに値する。
今大会の開催委員会を代表して、君の優勝を祝福しよう。
おめでとう、カーヴェ選手。
ただ、プライドがそれを認めることを許さないだけだ。
でも、君のその見解は受賞の舞台で発表されるに値する。
今大会の開催委員会を代表して、君の優勝を祝福しよう。
おめでとう、カーヴェ選手。
カーヴェ
はあ?
か、勘違いするなよ。
誠意のない賞賛なんかいらない!
それに、今ここは弁論の場じゃない。
僕の見解じゃなくて、試合の評論に集中してくれ。
ニィロウ
カーヴェさん、おめでとうございます!
授賞式に出る準備をしておいてくださいね。
>≪終始一貫の慧業≫