(離島)
伝説によると数百年前、勘定奉行柊弘嗣が荒島の上に貿易中心を建てることに成功し、将軍に一目置かれることになった。
「鎖国令」が実行された後、勘定奉行府には依然として光が灯されていたが、遠国の商人たちの姿はなくなり、百年前の賑わいも見られなくなっていた。
一夜にしてすべてを手に入れた者は、一夜にしてすべてを失う――
「鎖国令」が実行された後、勘定奉行府には依然として光が灯されていたが、遠国の商人たちの姿はなくなり、百年前の賑わいも見られなくなっていた。
一夜にしてすべてを手に入れた者は、一夜にしてすべてを失う――
これこそ人の生業をよく表しているのかもしれない。
(稲妻城)
数々の路地や通路が交差し、最後は天守閣に集う。
天守は稲妻の権力の中心地で、大御所将軍の永遠かつ静かな眼差しの下、人々は執念や煩悩から開放され、願望を追い求める必要がない楽土へと向かう――
天守は稲妻の権力の中心地で、大御所将軍の永遠かつ静かな眼差しの下、人々は執念や煩悩から開放され、願望を追い求める必要がない楽土へと向かう――
だが、将軍が見たその浄土は、果たしてどのような風景なのだろうか?
(稲妻城)
古びた坂道を沿って上ると、稲妻城の古風で穏やかな郊外の風景が広がる。
城内の賑わった雰囲気はこの風景にまったく影響してないようだ。
将軍の威勢と恩恵も感じることができ、静寂で特別な活力をもたらしている。
将軍の威勢と恩恵も感じることができ、静寂で特別な活力をもたらしている。
(鎮守の森)
伝説によると遠い昔、この神林は数多の妖怪の住み家になっていた。
現在、この静寂の林では、未だに妖狸の「狸囃子」伝説が流れている。
現在、この静寂の林では、未だに妖狸の「狸囃子」伝説が流れている。
(鳴神大社)
鳴神大社は影向山の頂に座し、唯一無二の神櫻を守っている稲妻最大の神社である。
穏やかな日々でない今、稲妻の人々に数少ない安寧と安らぎをもたらしている。
(神無塚)
幾重にも重なっている環状の島々は、幕府の製錬施設にとって絶好の地形的障壁となっている。
ここの巨大な高炉は稲妻の上質な玉鋼を次々と生産している。しかし最近は戦争の影響で、生産に使われる「御影炉心」が破損してしまった。
(九条陣屋)
数百年前の災害時、将軍が大いに頼りにしていた名将九条重頼は、たった一晩で戦場に砦を築き上げ、漆黒の勢力と戦い、「雷の三つ巴」を高く掲げた。
数百年後、九条家の跡取りはその優れた軍事工学技術を受け継いでいる。
数百年後、九条家の跡取りはその優れた軍事工学技術を受け継いでいる。
(名椎の浜)
「名椎」は古代稲妻人の言語で「神の手に優しく撫でられる」という意味である。
しかし皮肉なことに、はるか昔から現在に至るまで、名椎の浜は常に戦争で荒廃している。
住民も少なく、宝をあさりに来る者や海賊の集まる場所となっている。
しかし皮肉なことに、はるか昔から現在に至るまで、名椎の浜は常に戦争で荒廃している。
住民も少なく、宝をあさりに来る者や海賊の集まる場所となっている。
(無想刃狭間)
伝説によると、蛇神にとどめを刺した一撃は、まさにここで斬られたのだという。
ヤシオリ島を貫く深い渓谷には、今も雷光の残響が鳴り響いている。
まるで雷の精霊たちが、数千年前に天空と大地が斬り裂かれた伝説の光景を語っているかのように…
まるで雷の精霊たちが、数千年前に天空と大地が斬り裂かれた伝説の光景を語っているかのように…
(蛇神の首)
伝説によると、かつて深海にいた巨蛇が最後に死したのがヤシオリ島だという。
また、海風が巨蛇の双眼を吹き抜けた時に聞こえる笛の音は、巨蛇自身の鎮魂歌だと言われている。
そしてそれは現在、戦場で倒れた人々や遭難した人々への鎮魂歌でもある。
そしてそれは現在、戦場で倒れた人々や遭難した人々への鎮魂歌でもある。
(越石村)
かつての笑い声も、セミの声も、雷の轟音に覆われた。
今の人々は、それを縛り無き雷電で廃れた村としか覚えていない。
(天雲峠)
空まで色が変わった大戦はもう忘れられた過去になってゆく。
だが、召喚されて現れた悠遠なる雷暴はまだのここに留まっている。
だが、召喚されて現れた悠遠なる雷暴はまだのここに留まっている。
(珊瑚宮)
海祇島の住民たちの政治の中心と信仰の集まる場所。
岩礁と巨大な貝に囲まれる宮殿に蛇神の残党が隠居している。
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