第二章 第三幕・千手百目の浮世/眷属の践行

修正(画像/書体/吹出) 魔人任務

怒りで理性を失ったあなたは「散兵」の罠にはまった。
気を失いかけた時、八重神子が姿を現した…

…八重神子と会話する…

八重神子
妾の後に繰り返すんじゃ。
「あーん――」、ほれはやく。

>「あーん――」

八重神子
うむ、なるほど。
少なくとも脳に支障はきたしていないようじゃな。

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>八重神子!?

八重神子
ほう?
すぐに妾が分かったということは、少なくとも脳に支障はきたしていないみたいじゃな。

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八重神子
ふむ…
やっとのことで、地面に埋もれておるような童を運んできたのじゃ。
そうまでしたのに再起不能となっておっては、残念すぎるじゃろう?

パイモン
うぅ、さっきから聞きたかったんだけど…
なんかおまえの話し方とか雰囲気とか、オイラたちと最初に会った時とだいぶ違うような…

八重神子
そうか?
おそらく、あの巫女どもを下がらせたからじゃろう。
それに、妾はずっとこんな感じじゃぞ?
人々が見せるのは、常に自分が見せたい姿だけなんじゃ。
妾はその点についてよく知っておる。
じゃから、どの一面であろうとすべて本物の「自我」。
ただ、人とはそれらを無意味に定義したがるものなんじゃ。
さしあたって人間に属するこの社会において、妾も自分の好きなようにやっておるだけじゃ。

パイモン
えっと、全然わからない…

八重神子
ふふ、もっと人間というものを研究するんじゃな、小さいの。
汝にも分かる日が来るじゃろう。

>いったいどうやって…
>どうやって散兵から助けてくれたの?

パイモン
オイラも気になるぞ!
オイラあの時、旅人のことばっか見てたから、おまえがなにをしたのか全然わからなかった…

八重神子
「鳴神大社の秘法」じゃ。
あの散兵という者が一瞬にして地面に跪き、命乞いをしてきたと妾が言ったら、信じるか?

>……

八重神子
ふふ、そのようなことを考えるより、どう妾に恩を返すか考える方が重要じゃぞ…
そうは思わぬか?
でなければ、やはり頭になんらかの支障をきたしているかもしれぬな…

>誠に感謝申し上げます。八重神子様。

八重神子
とは言っても、それほど畏まる必要はない。
妾が欲しいのは汝の行動じゃ。
ふふ。
汝は今…
まだ「邪眼」のことについて考えている、そうじゃな?

>うん…
>その後どうなったの?

八重神子
安心せい。
すでにあの海祇島の指揮官が手下を率いて掃討に出向いた。
それに邪眼の使用を禁ずる重大な軍令も発せられておる。
あの散兵という者も、拠点が露呈している状態で自らの同僚のため、無駄な抵抗をすることもないじゃろう。
はぁ、時間があったら、あのファデュイどもの苦しむ姿をぜひ見てみたかったんじゃが…
珊瑚宮心海という女、実にやりおる。
彼女に会ってきちんと話をしてみたいものじゃが…
信仰の違いとは厄介なものじゃな。

パイモン
厄介?
おまえは鳴神大社の宮司だろ!

八重神子
これを汝に伝えたのは安心させるため以外にも…
汝に頼み事があったからなんじゃ。

>何をやればいいの?
>それが私を助けた理由?

八重神子
汝…
あやつに会ったな?

>雷電将軍のこと?
>会ったけど、神像の儀式で…

八重神子
妾が言っているのは、その「人形」ではなく…
「彼女」に会ったのかと聞いておる。

>それって…
>あの「空間」にいた?

八重神子
そう。
「自我」を維持するため、「一心浄土」で無限の冥想を続けている、本物の雷電将軍…
――その名は、「影」。

パイモン
それって、儀式にいたのは人形で、本物の雷電将軍はそのあとに会ったやつだったってことか?
つまり、あのとき変わったのは「戦場」だけじゃなくて、「相手」も違ってたと?

>確かに微妙な差には気づいてた…
>でも、なんでそんなことを?

八重神子
あれこそ雷電将軍の「永遠」だからじゃ。
この国の永遠を追い求めるには、まずは己が永遠に触れねばならぬ。
肉体はやがて土に還り、「人形」がそれに代わる。
精神は摩耗からは逃れられぬ。
あやつは自らの意識をその刀に宿し、冥想を用いてすべての障害を回避しているんじゃ。

パイモン
じゃあ、あの刀で斬り開かれた空間が…

八重神子
「一心浄土」、あやつの「心の世界」のようなもの。
基本的には「自我」の存在のみを許す空間じゃ。
自我の世界に閉じこもり、外の雑務はすべて、ただひたすら永遠へと突き進む人形に任せておる…
…それが、影が模索した永遠への道じゃ。

>鍾離先生も「摩耗」のことを言ってた。
>摩耗は鍾離先生が引退した理由の一つ。

八重神子
モラクスのことか?
もう久しく会っておらぬ。
璃月の神がそのような選択をするとはな、やはり面白い神じゃ。

パイモン
でも雷電将軍のやり方は、たしかに鍾離が言ってた問題を回避できるかもな…

八重神子
ふふ、じゃが…
あやつのやり方、まるで自らの部屋に閉じこもる拗ねた子供とそっくりじゃと思わぬか?
あやつの言う「永遠」はもうとっくに、あやつの思う「永遠」になっておる。
つまるところ…
失うのが怖いんじゃ…

>何をすればいいの?

八重神子
汝と妾は…
同じ立場におる。
汝は目狩り令から稲妻の民を救いたい、それは妾も同じじゃ。
ただついでに、この国とあやつも救いたいのじゃ。
そして、ここが肝心なんじゃが――
「一心浄土」が影の心の世界を表しているというのなら、そこであやつを打ち負かせば、あやつの意志を「変える」ことができるやもしれぬ。

パイモン
それがおまえの考えた、目狩り令を廃止する方法か?
言葉で説得したり、抵抗軍の力で改革を起こしたりするんじゃなくて…
直接、雷電将軍の心の世界を変えるのか?

八重神子
理解が早いな。
ともかくこれこそ、稲妻が「暗黒の永遠」に陥る前に、それを正しい軌道に戻せる唯一の方法じゃ。

>でも何で…
>何で私に?

八重神子
まだ自分が特別なことを認識しておらぬのか?
言ったはずじゃ、「一心浄土」は基本的に自我のみを許容する空間、汝がそこに行けたということはつまり…
…あやつは汝に十分な関心を持っているということじゃ。
あやつもきっと…
永遠にとってこれほどまでに「不安定」な個体は見たことがなかったんじゃろう。

パイモン
他のやつは入ったことないのか?

八重神子
あの永遠の信徒が自我を閉じ込めた時から、今まで一度たりともなかった。
それどころか、あの空間がどのようなものなのか知る者もおらぬ。
汝の存在は契機だけでなく、「鍵」でもあるんじゃ…
やはり妾の期待通りじゃな、童よ。

パイモン
あれ、もう行くのか?
どこに行くんだ?

八重神子
「対雷電将軍特訓」。
汝のために特別に用意したんじゃ。

…訓練場所に行く…

…八重神子と会話する…

パイモン
ここか?
そこにある装置はなんなんだ…?

八重神子
雷電将軍の技が再現できる法器とでも言おうか。
妾の記憶を頼りにそっくりに作ったものじゃ…
あやつの武道が鈍っていなければな。
事前に技を学び、対策を立てれば、戦いも有利になるじゃろう。
あやつの技に耐える練習をするといい。
一度はあやつの手中から逃げられたのじゃから、これしき難しいことではないじゃろ?

…「対雷電将軍特訓」をクリアする…

八重神子
ん?
まだやらぬのか?
もしや、雷電将軍に恐怖を植え付けられたのか?

…八重神子と会話する…

パイモン
けっこう練習したな…

>楽勝。
>きつかった。

パイモン
ところで、神子はなんでこんなに雷電将軍のことを知ってるんだ?

八重神子
ほう、妾にそれを聞くのか?
そうじゃな…
妾が「雷神の眷属」であるからじゃろう。

パイモン
えっ!?
トワリンとバルバトスのような関係なのか?
全然そう見えなかったぜ…

八重神子
ふふ、その感じ、妾の「狐お姉さん」姿に興味があるような口ぶりじゃのう?

>見たい…
>興味ある!

八重神子
調子に乗るな。

パイモン
うぅ…

八重神子
気にすべき点は妾の姿ではなく、なぜ妾があやつと会わなくなったかじゃろ?
「永遠に変わらない国」、それは妾とあやつの夢じゃった。
じゃが、妾はそれが完全なる「静止」を意味するとは思っておらんかった。
その時から、あやつは妾の手の届かぬ道を歩み始めたのじゃ。
影が「一心浄土」に踏み入る時、妾に別れの言葉もなかった。
妾の独り善がりなのかもしれぬが、それがあやつの、友情を永遠に保つ方法だったのじゃと妾は思う。
別れを告げず、会うこともなく、妾たちの関係は永久にあの時のまま保たれる。
少なくともあやつはそのように考えておるのじゃろう。

>独り善がりなのは将軍の方。
>雷電将軍は考えが間違ってる。

八重神子
まったく異なる二つの永遠の道に分かれた今、現状を維持し続けるのか、どんな犠牲を払ってでもあやつを正しい道に戻すのか、どちらかを選択することができる…
妾は後者を選ぶことに決めたのじゃ。
もし…
「一心浄土」に閉じこもることが、あやつにとって永遠への道というのなら…
あやつを自我の世界から引き戻すことが、「永遠の眷属」である妾のすべきことじゃ。

パイモン
神子…
いい友達だな。

八重神子
ふっ、汝らにこれを言ったのは、妾の計画を理解させるためじゃ。
あまり調子に乗るでないぞ?
さあ、雑談はここまでじゃ。
そろそろ「対雷電将軍特訓第二幕」と行こうか。

パイモン
まだあったのかよ!

…「対雷電将軍特訓」の次の段階をクリアする…

八重神子
あやつの「無想の一太刀」を食らえば、確実に命を落とす、決して忘れるでないぞ。
分かったらさっさと特訓じゃ。

…八重神子と会話する…

パイモン
ふぅ…
終わった。
これでどうだ?

八重神子
ふむ、なかなか良い出来じゃ。
汝らの決意と努力が伝わってくるぞ。

パイモン
じゃあ、オイラたちはこれで雷電将軍に勝てるのか?

八重神子
まあ…
まったく敵わないじゃろうな。

パイモン
おい!
じゃあ全部無駄じゃないか!

八重神子
ふふ、汝らは計画で最も重要な歯車なんじゃ。
妾には考えがある、勝算がまったくないわけないじゃろ。
そういえば…
童よ、汝は抵抗軍をどう見る?

>正直に言うと…
>雷電将軍の相手じゃない。

八重神子
うむ、確かに。
たとえ幕府軍との正面対決で優勢を取ろうと、雷電将軍を前にした時…
神の目を神像に嵌められた者たちで結成された部隊では、為す術もないじゃろう。

パイモン
そんなこと言うなよ、こいつはまだ「メカジキ二番隊」の隊長なんだぞ!

八重神子
ふふ、蔑んでいるわけではない。
むしろ…
彼らが弱く、神の目を失った者たちであるからこそ、より大切にしたいと思う「意志」があるのじゃ。
とにかく、計画通りにいけば、少しは役に立つやつらじゃろう。

>計画って…いったい何?

八重神子
おっと…
そろそろ時間じゃ、妾にはもう一人客人が来る。
話の続きは鳴神大社に戻ってからじゃ。

パイモン
なんでいきなりお客さんの接待に行くんだよ!
まったく訳のわからないやつだな…

…鳴神大社に戻って八重神子と会話する…

八重神子
さて、ここで話すとしよう。
汝が気になっているであろう計画は、妾がずっと考えてきたものなんじゃ。
計画を立てるにあたり、一番重要なことが何なのか分かるか?

パイモン
ん、なんだ?

八重神子
――情勢を見極めることじゃ。
目狩り令の発令は明らかに何者かによる誘導と言えよう、「人形の将軍」が持つ、永遠への執着を利用したな。

>「散兵」の言ってた事がそれを証明してる。
>ファデュイが邪眼を広めるためかも。

八重神子
うむ、確かにそれが一番の裏付けとなっておる。
目狩り令の発令と執行を思い返してみると、法令の遂行に関与していたのは、常に天領奉行じゃった。

パイモン
たしか綾華が言ってたぞ。
目狩り令反対の書類を上に提出しても、天領奉行と勘定奉行がすぐに否決して、相談すらできなかったって。

>天領奉行はファデュイと協力してる。
>勘定奉行もとっくに幕府を裏切ってる。

八重神子
ああ、もう明らかじゃな。
社奉行以外の二つは、ファデュイと結託しておる。
ふんっ、欲に目がくらんだ愚かな人間よ。
つまり、現在ファデュイには「情勢を攪乱する者」が存在し、二つの奉行を籠絡して、邪眼を広めておる…
そして残念なことに、二つの奉行と雷電将軍の庇護により、その者のしっぽはまだ掴めておらぬ状況じゃ。

パイモン
じゃあ、どうするんだ?

八重神子
切り口を稲妻人に変えるのがいいじゃろう。
妾は…
天領奉行が謀反するよう仕掛ける。

パイモン
天領奉行が謀反するよう?
なに言ってんだよ、天領奉行はもう裏切ってるんじゃないのか?

八重神子
ふふ、妾が言ったのは天領奉行が幕府を裏切ったことではない…
ある者に今の天領奉行を裏切ってもらうのじゃ。
「彼女」を利用すれば、汝をきっと…
雷電将軍の前へ導くことができるじゃろう。

>回りくどい言い方はやめて…
>その人は誰?

八重神子
幕府軍を率いる者じゃ。
毎月この日になると神社にお参りに来る、今日の客人でもあるのう。
そやつは…
もう背後におるぞ。

いつの間にか、九条裟羅が手下を連れてあなたの後ろに現れた…

九条裟羅
動くなッ!
お尋ね者が堂々と神社に現れるとはな!
抵抗はするなよ、大人しく奉行所に行ってもらう。
ヤツを捕らえろ!

元助
はっ!

パイモン
九条…裟羅!

八重神子
おっと、忘れたとは言わせぬぞ、ここは鳴神大社…
ここで武力を行使すれば、将軍への不敬となろう…
汝らの中でその罪を贖える者はおるのか?

九条裟羅
チッ…
八重宮司様、もしや…
そのお尋ね者をかばっているので?

八重神子
友と語らっていただけにすぎぬ、かばうも何もない。
まずは手下を引かせたらどうじゃ、話し合いはそれからじゃろう。

九条裟羅
お前たち、下がれ。

陶義隆
御意。

九条裟羅
では、八重宮司様。
神社でお尋ね者を匿うことも、将軍様への不敬となるのではないでしょうか?

八重神子
ふふふ…
相変わらずじゃのう、九条裟羅殿。
将軍への忠誠において、汝に敵う者はいないじゃろうな。

九条裟羅
臣下として、将軍様に忠誠を誓うのは当然。
そして武人として、将軍様の境地は私のずっと追い求めていたものでもあります。

八重神子
たとえ雷電将軍が…
いつか汝の神の目を奪うことになってもか?

九条裟羅
目狩り令は将軍様の決断、私に不服はありません。

八重神子
はぁ、ただ…
忠誠も情勢によって打ち砕かれる。
汝が何も分かっていないと言うべきか、唯一目が覚めている者というべきか。
どっちじゃろうな?

九条裟羅
その言葉がどういう意味か、直接おっしゃっていただけますでしょうか、宮司様。

八重神子
目狩り令はファデュイに惑わされたものにすぎぬ、稲妻を陥れる悪政じゃ。
そして、「盲目的に従っている者」は他でもない、汝らの当主、天領奉行――
九条家の者。

九条裟羅
それは、九条家が…
幕府を裏切ったと?

八重神子
そうじゃ、理解が早くて助かるのう。

九条裟羅
八重宮司様、その言葉は危険であるだけでなく、馬鹿げています。
三奉行は古来より将軍様に仕え、忠誠を誓ってきました。
私は九条家へと養子に来て以来、この目で見てきたのです。
天領奉行にいるのはすべて将軍様に忠実な者ばかり、特に当主の孝行様は…
あの方の「無想の一太刀」に対する崇拝は、いかなる者よりも勝ります。
私の将軍様への敬意は、孝行様の万分の一にも満たないでしょう。
そんな当主が、将軍様の不利になることをするとでも言うのでしょうか?

八重神子
三日後じゃ…
三日後またここに来るとよい、証拠を渡してやろう。
宮司である妾は、人々が自分の信じたいことのみを信じるとよく知っておる。
じゃから、汝の目に映らない部分は、ただ目をそらしているだけかもしれぬぞ。
であれば…
妾が悪役を演じ、その皮を剥ぎ取り、汝に見せてやるしかなかろう。

九条裟羅
ふん…
三日ですね、わかりました。
しかし、もし証拠がなければ、九条家に対する憶測について謝っていただきましょう。
それと…
…その時は彼女も連れていきます。

八重神子
ああ、よいぞ。
三日後、汝のお越しをお待ちしておるぞ、お客人よ。

九条裟羅はこの場を離れた…

パイモン
びっくりした…
九条裟羅がこんなところに来るなんて…
ところで神子、さっき言ってた天領奉行が裏切った証拠…
もうなにか見つけてるのか?

八重神子
分かりきったことを、もちろんないぞ。
さっきは九条裟羅を説得するために、その場で思いついて言っただけじゃ。

パイモン
うぅ…
やっぱり。

八重神子
「神の意志を変える」こと自体、大きな賭けなんじゃ。
神を相手に、完璧な勝算のある者などいるわけないじゃろ?

パイモン
じゃあ、どうするんだよ。
三日しかないんだぞ!

八重神子
証拠を手に入れるには、助っ人が必要じゃな。
であれば今から…
妾と共にその「専門家」を起こしに行くとするか。

>≪断罪公文