間章 第二幕・険路怪跡/予期せぬ客

修正(画像/書体/吹出) 魔人任務

層岩巨淵の状況が気になるため、パイモンと共に調査へ向かった。
そして、そこで思いがけない人物と出会うことに…

…層岩巨淵の下層部へ向かう…

そういえば、層岩巨淵の底にあった穴を覚えてるか?
落ちてきた柱の衝撃でできた穴があっただろ?
あの時、あそこを離れる前に確認したんだけど…
あの穴から光が見えたんだ。
なんだか、おかしいと思わないか?
うーん…
やっぱりおまえも同じことを考えてたみたいだな。
時間がある時に、もう一度見に行ってみようぜ。

うわぁ…相変わらず不気味なところだな…
調べる必要がなかったら、オイラ絶対にこんなところ来なかったぞ。
うん?
見ろよ、誰かいるぞ!

…煙緋と会話する…

ん?おや、蛍とパイモン?
まさか、こんなところで会うとは。

どうして、煙緋がここにいるんだ?
いつもは璃月港で仕事してるだろ。
なんでまた、こんな人のいないところに?

ああ、実は今回、少し特殊な仕事を受けたんだ…
だが、層岩巨淵の底がこんな風になっていたとはね。
私もこの目で見るのは初めてだ。
ああっ!
それよりも二人にお願いがあるんだ…
何者かが私のことを探していてな。
もし私のことを聞かれたら、見ていないと答えてくれないか!

え?なにがあったんだ?

>煙緋、まさかあなた…
>法を破ってはいけない…

違うんだ、でも説明すると長くなる。
とにかく、上手く誤魔化してくれ。
じゃあ、またな。

あっ、おい…
煙緋のやつ、ホントに行っちゃったな…
どうしよう、オイラなんだか急に怖くなってきたぞ…
あいつ、法を破ってここまで逃げてきたんじじゃないよな?
まさか…
なにか恐ろしい事件を起こしてたり…

>煙緋は法律家だから、それはないと思う。

考えが甘いぞ!
世の中はな、すっごく複雑なんだ。
最悪の事態を想定しておかないと、万が一なにかあったら、オイラたち煙緋の共犯者になっちゃうぞ!
ああ、いや、ここは煙緋をかばってやるべきか、それとも…
うぅ、悩ましい…

>パイモンは内心複雑だけど純粋だね。

おい!
そこのお前!

あっ!
ホントに誰か来たぞ!
でもこの声、どこかで聞いたことあるような…

ガーッハッハッ、まさか、こんなところでお前らに会えるとはな。
なんだ、休暇でも満喫中か?

>一斗だ。

おっ!
お前たち、その様子からして、相変わらず愉快に過ごしてるみてぇだな!
俺様もだぜ、ガーッハッハッハ。

あれ、おまえの後ろにいる人って…?

はじめまして、荒瀧派の久岐忍です。

ヘヘヘッ、忘れるところだったぜ。
紹介してやる、こいつは俺ら荒瀧派の中でも一番のやり手、忍だ!

おおっ!
荒瀧派の人だったんだな!

こいつは花見坂で活動する凄腕なんだぜ。
荒瀧派に入んのも当然の流れだな。
しかもだ、荒瀧派の厄介事はいつも忍がやってくれてる。
なんなら、お前たちの面倒も忍が見てやってもいいぞ。

親分の友人ならば、私の友人でもある。
蛍にパイモン、二人とも会えて光栄だ。

おお、いいやつだな!
じゃあ、オイラも忍って呼んでいいか!

>忍、初めまして。

ああ、今後ともよろしく頼む。
実は…近いうちに、二人には世話になりそうな予感がするんだ。

でも一斗、さっき荒瀧派の厄介事は忍がやってくれてるって言ったよな?
それなら、忍のほうが親分にふさわしくないか?

馬鹿なこと言うんじゃねぇ、パイモン
親分はこの俺様に決まってんだろ!
天下第一・花見坂・荒瀧派の親分は、この俺様以外にありえねぇ!

なるほど、ダメ親分と凄腕の部下ってとこだな…

おい!
ふん、まあいい、お前のその小さな脳みそじゃ、理解できないのも無理ないこと。
ここは俺様が大人になってやる。
それよりも本題に入ろう。
お前ら、桃色の髪をした法…
なんとか家を見なかったか?
物知りで小柄で、変な帽子を被ってるやつなんだが。

はわっ…!

璃月の法律家で、名を煙緋という。
二人なら知ってると思ったんだが。

いや、見たことも会ったこともないぞ!
知り合いだなんて、そんなことありえない!

>パイモン…
>さっきの「はわっ…!」は認めたも同然。

ほう、会ったことあるみてぇだな。

オイラ、な、なにも言ってないぞ!
デタラメ言うなよ!

ビクビクしてんのが見え見えだぜ。
どうやら図星のようだな。

嘘をつく時、人は無意識に目が泳ぐものだ、パイモン。
だが安心してくれ、私たちに悪意はない。

おまえら、煙緋のことを知ってるのか?

知ってるもなにも、そいつは俺様の命の恩人なんだ。

命の恩人?
あれ…そういえば、二人はなにしに層岩巨淵まで来たんだ?

>ごめん、パイモンって気付くのが遅いんだ…

最近、稲妻の鎖国令が解除されたことは知ってるか?
忍は卒業証書を取りに璃月に来たんだ。
だが、一人で遠出するのは危険だろ?
だから、俺もついてきたってわけだ。

卒業証書?
璃月の学校にでも通ってたのか?

ああ、璃月の同文学塾で法学を学んでいた。
ただ残念ながら、卒業前に一度実家へ帰ったところ、ちょうど鎖国が始まってしまってな…
それで卒業証書を貰うのが数年遅れてしまったんだ。
璃月港で用事を済ませるため並んでいたところ、親分が千岩軍と揉めはじめてな。
連行されそうになった親分を、通りがかった煙緋さんが助けてくれたんだ。

あの恩人の助けがなけりゃあ、今頃は璃月の牢屋ん中だ。
だから、その礼に彼女を手伝ってやりてぇんだよ。
だが、手伝いは不要だと言われちまった。
そんなことあり得ると思うか?
生きてりゃあ、何かしら困ったことに遭遇するもんだろ。
だから、彼女の後を追って、いざという時に助けてやろうと思ったんだ。

>強引過ぎじゃない?

待て待て、俺様は本当に彼女を守ろうとしてるだけなんだ!
何やら重要な仕事で急いでるみてぇだったからよ。
この世で何か偉業を成し遂げるには、困難は避けて通れねぇ。
そんくらいお前も分かんだろ?
俺様は良かれと思ってしてんだ!

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>鬼も恩返しするの?

鬼婆婆が言ってたんだ、漢なら恩に報いるべきだってな。
たとえ剣の山に登り、火の海に飛び込むことになろうとも、この荒瀧一斗、あの法律家を助けると心に固く決めたんだ!

じゃあ、もし煙緋がお前の助けを必要としてなかったら、どうするつもりなんだ?

そ…そんなこと…
ハハッ…あり得ねぇな。
絶対にあり得ねぇ。

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蛍。

>(忍がこちらに合図を送ってる?)

……

>(一斗を煙緋から遠ざけようとしてる…?)
 煙緋はあっちへ行った。

おお、そうか、恩に着んぜ!
んじゃ、俺たちは探しに行く!
出発すんぞ、忍。
恩人さん、俺様が駆けつけるまで持ちこたえろよぉ!

ありがとう、じゃあまた。

さっき、わざと一斗に嘘ついただろ?
たぶん、忍はおまえの言ったこと信じてなかったと思うぞ。
それか、一斗があまりにしつこいから、煙緋に迷惑かけないように忍も配慮したのかも…
あの忍ってやつ、なかなか切れモノだな。
これでもう煙緋を探すやつはいないはずだ。
あとで本人に会ったら、このことを教えてやろうぜ!
よし。
じゃあ、オイラたちは柱がぶつかったところに行こう。

…層岩巨淵の深部へ向かう…

見ろよ、ちょうど煙緋がいるぞ!
煙緋、おまえの後をつけてたやつらは追っ払ってやったぞ。

なんと、さすがは旅人とパイモン。
あの派手な見た目をした兄ちゃんだが、あまりに情熱的で困っていたんだ。
普段なら友達になれたかもしれないが、あいにく今日は用事があってな。

うーん…
わざわざこんな変なところに来るなんて、いったいどんな用事なんだ?
まさか、おまえも冒険者になりたいとか?

私は法律家だ。
たまに遠くへ出張することもある。
今回、この層岩巨淵に来たのも、ある「遺言」のためだ。

遺言…?

ああ。
とある古書にあったのを見つけたんだ、昔の貴人が残したものだと思う。
それによると、失った法宝を取り戻したいらしい。

法律家ってそんな仕事もするのか、大変なんだな。

遺言の内容を執行することも法律家の仕事のひとつだ。
もちろん、このような依頼は多くない。
それに、層岩巨淵もそう滅多に来られる場所ではない。

たくましい人影が上から飛び降りてきた…

???
あら?
知っていたのね。

うわっ!誰だ!

おっと、やはりここにいたか。

名のある法律家が層岩巨淵にまでやって来て、私の意見を聞く必要なんてないと思うけど。

夜蘭がいるところで、私みたいなのが好き勝手出来るわけがないだろう?

こ、こいつ、いったい何者なんだ?

彼女は夜蘭、璃月の…
ふむ、一応総務司に務めているってことでいいのか?
とにかく、私の友人だ。

ええ、それで構わないわ。
この辺りにはたまたま仕事で来ていたの。
君たちとは、ちょっとした縁で結ばれたというわけね。
君たちは私のことを知らないかもしれないけど、私は旅人とパイモンのことをいろいろと耳にしているわ。

>その、璃月には友達がたくさんいるから…

私の仕事は層岩巨淵を監察することよ。
君たちがここで何かするなら、規則により私も同行させてもらう。
ただ、今回は他にも仕事があるの。
だから、残念だけど最後までは付き合えないかもしれない。
くれぐれもトラブルを起こさないよう、慎重に行動してちょうだい。

これは参ったな。
頼みたいことがあったんだが…
昔のよしみで、この遺言のために少し時間を割いてくれないだろうか?

そのお願いを聞くからには、誠意を見せてもらわないとね。

ああ、もちろんだとも。
ガイドの依頼料はもちろんだが、たまたまピンばあやからいい茶葉をもらってね。
よければ、お茶をご馳走させてくれ。

ふふっ、とりあえず、今回の目的を教えてくれるかしら…

???
おい!お前ぇら!

どうして、一斗がここに!?

クソッ、わざと違う方向を教えたな!
蛍、俺様の味方じゃなかったのかよ?

>だって二人とも友達だから…

お待ちを。

ん?誰だお前?

申し訳ないけど、ここ一帯は層岩という名の要地、部外者は立ち入り禁止なの。

ふざけんな!
警告も柵もねぇくせに入るなだと?

本当に危険な場所は、注意喚起するような掲示を行わないものよ。

ここって、そんな重要な場所だったのか!

>確かに特殊な場所ではある…

ああ、ここは気軽に出入りできる場所ではない。
だからこそ、二人についてきてほしくなかったんだ。
あれほど断ったというのに、無視されるとは残念だ…

璃月に対して数々の貢献をしてくれた旅人、璃月の法律家として名高い煙緋。
私はこの二人の立場と行動を信頼しているから、ここでの活動を阻止しなかった。
でも、君たちの場合…

あぁん、どういう意味だ?
この俺様が有名じゃないと?
それともなんだ、俺様が何か企んでるとでも思ってんのか?

君の素性が不明だから、行動を制限させてもらうだけよ。
それに、煙緋は君の助けを必要としているように見えないけど?

ハッ!
そんなの、どうして分かんだよ?
お前はこいつの母ちゃんか?

だって一目瞭然じゃないの。
君のほうこそ、稲妻から璃月に来たからには、郷に従ってもらいたいものね。

お前…!

落ち着いてくれ、親分。
彼女の言い分は正しい。

おいおい、ケンカになりそうだぞ…

なんとも面倒な…
夜蘭とは正面からぶつかってはいけないというのに。

私たちはこの地の事情を知らなかったんだ。
そこまで言うのなら、早々に離れよう。
ただ、本当に危険な場所なら、警告文ぐらいは出したほうがいいと思うがな。

ご意見ありがとう、考えておくわ。

もし俺たちがここを離れないと言ったらどうする?

親分!

あらそう。
じゃあ、不愉快なことが起きるかもしれないわね。

あぁ?
俺たち二人相手に勝てると思ってんのか?
いい度胸じゃねぇか。

旅人と煙緋の友達とはいえ、私の忠告は聞いたほうがいいわよ。

ハハッ…
面白れぇ、俺様は人に指図されんのが大嫌ぇでなぁ。
そんなに自信あんなら、お手並み拝見といこうじゃねぇか!

待ってくれ、親分。
ここで争う必要なんかないだろ!

いや、こうなりゃ意地でも中に入ってやる。
それを、こいつに何ができるってんだ?

ふんっ…
この私がただのジョークを言っているとでも?

まずい、ホントにケンカするつもりだぞ!

ちょっと待った。
事の発端は私にも原因がある、ここは私の顔を立てて…
なっ!?

>(地面が…揺れてる!?)

まずい、これは…あっ!

話を逸らすな!
俺様は…くっ!?

激しい揺れの後、地面が崩れ、一行は地下へと落ちていった…

…みんなと相談する…

いたたた…
いったいなにが起きたんだ!
おい、大丈夫か?

>大丈夫。
>ここまで…落ちてきたみたい。

くぅぅ…
本を下敷きにしただけでは、衝撃を防げなかったか…

これは…

ど、どこなんだ、ここ…

いっつつ…おい、みんな!
大丈夫か!?

ふぅ…
とんだ災難に見舞われたものだな。

オイラたち、いったいどれくらい落ちてきたんだ?

……先ほどの口論中に地盤が崩れたようね。
もしかしたら、元素力が作用して…

俺様のせいじゃねぇぞ。
あんなひでぇ言われ方したら、誰だって腹立つだろ。

部外者の侵入を阻止する、それが私の仕事よ。
責務を貫くのが酷いというのなら…
君の心、いくらなんでも弱すぎるわ。

てめぇ…
俺様は屈するのが嫌いなだけだ。

親分、口で勝てない相手に反論しても、意味ないと思うよ。

忍、お前どっちの味方なんだよ!?

事実を言ったまで。
気持ちは分かるが、すぐに頭に血が上ってケンカばっかり…
それで周りに迷惑をかけるのは、どうかと思うんだが。

一斗のやつ、口では夜蘭に負けるし、忍にも叱られてる。
完全に立場ないな…

>忍と一斗は私とみたいな関係だね。

むかー、なんだとぉ!
オイラと一斗を一緒にするなよ!

おいおいおいおい、そりゃどういう意味だ?
ケンカ売ってんのか!

オ、オイラは事実を言っただけだぞ。
一斗がバカだってことは常識だろ。

この俺様が…
バカ、だと?
じゃあ、お前なんか空飛ぶチビ助だ。

空飛ぶチビ助!?
このぉ…
なら、オイラだってダサいあだ名をつけてやる…
そうだな、おまえは牛使い野郎だ!
ふん、今度から牛使い野郎って呼んでやる。

私たちはだいぶ高いところから落ちたようだ。
上の状況がまったく見えない。

この高さ、直接登るのは不可能ね。
他の道を探さないと。
みんな、お喋りに夢中なところ止めちゃって悪いけど、伝えておかなきゃいけないことがあるわ。
「層岩巨淵」は璃月でも神秘に包まれた地で、数年前の採掘事故によって封鎖された場所。
ここでは「見ない」、「聞かない」、「質問しない」を守って行動してくれるかしら。
知らないほうがいいことも、あるものなの。
原則として、私は皆を敵に回すようなことはしない。
どうか君たちも、守秘義務がある私を困らせないでほしい。
もちろん、出口を探すため、私も尽力するわ。

は?
なんであいつ行っちまったんだ?

きっと出口を探しに行ったんだろう。
夜蘭は私たちの中でも、もっとも危機的状況の対処に長けた人物だ。
ここは黙って行かせよう。
基本的に遺言の内容を関係者以外に公開することはできない。
だから、本当のことを二人には伝えられなかったんだ…
すまない。
私は遺言に書かれていた太威儀盤を手に入れるため、この層岩巨淵にやってきた。
その法宝は何年も前に、いずれ必要な場所で役立つようにと、私の依頼主が志士に渡したものだ。
そして目撃者によると、その法宝を受け取った男は層岩巨淵へ向かった後、行方不明になったという。
層岩巨淵は歴史上、数多くの戦争が起きた場所だ。
たとえその者が争いの中で亡くなっていたとしても、私は法宝を取り戻すのに最善を尽くしたい…
依頼主の願いを叶えるためにもな。
さっき夜蘭が話したこともすべて事実だ。
層岩巨淵には危険が潜んでいる…
お前たちも身をもって体感しただろう。
今はこんな状況なんだ、力を合わせて突破口を探すしかない。

恩人がそう言うんなら…
まあ、ここは顔を立ててやってもいい。
こっからは全員仲間だ。
一応、あいつも…
仲間として見てやる。

夜蘭って総務司で働いてるんだよな?
なんだか、妙にすごそうな人だったけど…
総務司の仕事って、ああいった能力まで必要なのか?

まあ、世間一般には総務司で務めているといって間違いない…
彼女の身分については、あまり多くを明かせないんだ。
ただ、この仕事は彼女にしかできないってことは確かだ。

いったいどんな仕事なんだよ。
こんなシケた場所で働かないといけねぇなんて。

オイラ、知ってるぞ!
冒険者だろ!

>?

なんだよ、その顔。
オイラたちも同じような感じだし、間違ってないと思うぞ!

>冒険者は私で、パイモンじゃない。

おまえ、なんだか最近ケチになったな。
肩書きぐらい借りたっていいだろ。

そうだぞ、蛍。

お前はパイモンの親分だろ。
親分なら親分らしく、子分を可愛がってやらねぇと。

オイラたちは、そんな関係じゃないぞ!

パイモン、親分の突拍子もない発言は気にしないでくれ。

ふん、忍がそう言うなら…
許してやる。

おい…
はぁ、親分はこの俺様だぞ。
俺が譲歩してやったんだ!

……まさか、ここは記録にないもう一か所の封印の内側なのかしら…
いったい、ここには何が…

食料と水は持ってきている、もし必要なら言ってくれ。

おお、さすがだぜ!
牛使い野郎は賢くないけど、おまえの部下は頼もしいな!

ガーッハッハッハッ、俺様もそう…
…って、んだと!
俺様だって賢いっつーの!

前方に何やら入口があるようね、奥に道が続いているみたいだわ。

どこに繋がってるんだろう?
行ってみようぜ。

…夜蘭のところに行く…

こんなところに秘境の入口があるなんて、不思議だな…

入口があんなら出口もあるはずだ。
入ってみようぜ。

ふむ、本で読んだものと同じだ、周囲にあるのは古くから存在する璃月の岩石だろう。
この秘境、恐らくかなり昔からあるようだな。

……っ!
(音?)

???
……

>……!

おおっ!魈!

降魔大聖?
どうしてこんなところに?

……

今しがた降りてきたところだ。
轟音が聞こえたゆえ、確かめに来た。

うっかり落ちちゃったのか?
なら、オイラたちと一緒に行動しないか?

遠慮する、我には他にすべきことがあるからな。

>大事なことなの?

…人探しだ。
ここはお前たちが来るような場所ではない、早々に立ち去るがいい。

魈は離れていった…


相変わらず風のように現れて、風のように去っていくな…

さっきのあんちゃん、かなり気合い入ったやつだったな。
この俺様と互角にやり合える手練れみてぇだった。

牛使い野郎のくせに、その自信どっから来るんだよ…

あの方を一人で行かせて、本当にいいのか?

あいつは一人で行動するのが好きなんだ。
それに、人の話なんか聞かないしな…
でも、すごいやつだから、放っておいても大丈夫だと思うぞ。

みんな、気を引き締めてちょうだい。
この先、何があるか分からないわ。
周囲によく注意して、常に心構えをしておいて。

お前らを仲間と認めはしたが…
俺様にはずば抜けた才がある。
こいつの注意も案内も俺様には必要ねぇ。

親分。

ああ――
ちっ、分かった、分かったよ!

オイラは夜蘭がいると、安心感が増すけどな。
牛使い野郎、外国から来たんだから、みんなと仲良くしないとダメだろ。

空飛ぶチビ助、お前はこの国のやつじゃねぇだろ。