華彩紫庭真説 第一幕・酔いどれ翠庵の怪しき事件/菫庭の風雅な盛会

2.6 修正(画像/書体/吹出)

稲妻の冒険者協会に、あなたをご指名の依頼が入った。
一風変わった盛大な祭典がまもなく始まる!

稲妻の冒険者協会から依頼があるようだ。
キャサリンに状況を聞いてみよう。

…稲妻のキャサリンと会話する…

キャサリン、新しい依頼があるって聞いたんだけど、本当か?
 
キャサリン)
はい。
ただいま入っているお仕事ですが、依頼人はあなた方をご指名です。
 
「指名」?
なんだか緊張するな…
どんな仕事なんだ?
 
キャサリン)
ふふ、ご安心ください、危険な仕事ではございません。
お二人もご存じかと思いますが、もうすぐ稲妻では「光華容彩祭(こうかすがたのいろどりさい)」という盛大な祭典が開かれようとしています。
 
おお!
お祭り!
そういえばオイラたち、まだ稲妻のお祭りには参加したことがなかったな。
 
キャサリン)
この祭典は、社奉行と八重神子様によって取り仕切られています。
そして今回あなた方に依頼なさったのも、他でもない八重様なのです。
 
>依頼人は神子だったんだ。
 
えへへ、神子はへんてこりんなアイデアをたくさん持ってるから、きっと面白い祭りになるだろうな。
鳴神大社に行って、どんな依頼か確認してこようぜ。
 
キャサリン)
それほど遠くまで行く必要はありません。
八重様なら今、花見坂の八重堂にいらっしゃいます。
あなた方をご案内するよう言伝を頼まれていたんです。
 
そうだったのか、じゃあ早速行こうぜ。
 
神子からの依頼なので、詳しくは本人に聞いてみよう。
彼女は八重堂の近くにいるそうだ。
 
…八重堂に行って八重神子を探す…
 
荒谷、村田、そちらの状況はどうじゃ?
 
村田)
ご報告いたします。
八重堂の書籍、並びに個人の委託による印刷物、すべて昨日の午後に製本と発送を完了いたしました。
 
うむ、悪くない。
村田の方はどうなっておる?
 
村田(「八重堂」編集)
天井屋とセーリングブリーズから連絡があった、『雷電将軍に転生したら、天下無敵になった』と『お願いっ!私の仙狐宮司』の関連資料についてもすでに準備が整っております!
 
よかろう。
小野寺はどうじゃ?
 
小野寺(「八重堂」編集)
 
 
小―野―寺―
 
小野寺)
あっ、は、はい…
ご報告いたします…!
新刊即売会の準備はすべて予定通り進行中です!
 
小野寺、此度の即売会の企画は汝が立てたもの。
言い換えれば汝は妾たちの「大将」なんじゃ。
もっと自信を持たんか。
心配せずとも、この企画は必ず成功する。
妾のお墨付きじゃ。
そうじゃな…
特別に二日間の休暇をやろう。
この機にしっかりと休むがよい。
即売会当日は忙しくなるからの。
 
小野寺)
八重様…
ありがとうございます…!
 
さて、皆やるべきことがいっぱいじゃ。
時間は待ってはくれぬぞ、すぐに取りかかるがよい。
解散!
 
元気にしておったか、童たち。
その様子じゃと、すでに妾の依頼を引き受けたようじゃな?
 
おいおい神子、もうすぐ祭りだってのに、鳴神大社に戻らなくていいのか?
こんなところで、娯楽小説にかかりっきりで…
あっ、オイラたちを呼んだのって、もしかして祭りの準備を丸投げするためなのか…?
ふんっ!
そんな依頼、引き受けてやらないぞ!
パイモンあっ、オイラたちを呼んだのって、もしかして祭りの準備を丸投げするためなのか…?
ふんっ!
そんな依頼、引き受けてやらないぞ!
 
>そうだそうだ、引き受けない!
 
シクシク、なんと嘆かわしいことか。
妾は祭りのためにこれだけ苦労をしておるというのに、まるでサボっておるかのようなその言い草…
童よ、祭りが鳴神大社と関係しているなどと、いったい誰が言ったのじゃ?
 
えっ、そうじゃないのか?
だってここは稲妻だろ。
 
確かにそうじゃの。
じゃが、鎖国令が解かれた今の稲妻は、もう昔のような不変を渇望する国ではなくなった。
それゆえ、従来の仕来たりに基づいた伝統的な祭りではなく、一味違ったものにしようと、社奉行と共に決めたんじゃ。
稲妻の風格を保ちつつ、国際的な文化振興の会を開くつもりでおる。
 
>国際的な…
>文化振興の会?
 
ふふっ、どうやら容彩祭の由緒から説明しなければならぬようじゃの。
伝説によると、古代の稲妻には、かつて詩歌の達者な五人の歌人がいたそうじゃ。
人々は彼らを「五歌仙」と呼んでおった。
毎年、彼らは五歌仙の中から一人を派遣して、五人で作って編纂した歌集を将軍に献上しておったんじゃ。
このことは当時の人々の間でも雅な話じゃと語り継がれておった。
彼らのおかげで、稲妻の文化も、当時はとても栄えていたんじや。
後に人々は彼らを題材に、様々な様式で五歌仙の物語を作った。
その物語から「容彩祭」が生まれ、創作が生活にもたらす喜びを祝うようになったんじゃ。
 
やっぱり文化的な色がすごく濃いお祭りだったんだな。
 
うむ。
古い言葉で言うなら「風雅」というものじゃな。
しかし残念ながら、時が経つにつれ、五歌仙もこの祭りも人々の記憶から消し去られていった。
じゃから今回は、容彩祭の復興に向けて——
娯楽小説の創作を中心とした文化交流展を開く!
 
えっ、ちょっと待て…
娯楽小説!?
 
>「風雅」はどこに行ったの?
 
そんな、信じられぬというような目で見るでない。
古く、詩歌は流行の媒体じゃった。
その流行は今や、「娯楽小説」となっておる。
ただそれだけのことじゃ。
重要なのは形式ではなく、「創作」であることなんじゃ。
過去ばかりを気にして形式や内容に拘っていては良い作品も生み出されぬ。
それに、「今を大切にする」という観念は、今の稲妻にぴったりじゃと思わぬか?
これを機に、娯楽小説を通してテイワットに稲妻を再認識してもらうこともできで、一石二鳥じゃ。
 
>これが俗に言う…
>真剣な顔で、またそんなデタラメを…
 
うわ、危なかったぞ…
おまえが注意してくれなかったら、オイラも神子に騙されてたところだ!
ふんっ、オイラたちを騙そうたってそうはいかないぞ!
おまえのことだから、どうせ個人的な趣味で決めたんだろ!
 
ふふっ、姿の趣味でもあることは否定せんがの。
じゃが、小説でも祭りでも、新たな着想で大衆の興味を引く必要がある。
どうじゃ、容彩祭でどんな面白いものが見られるのか…
汝らは気にならぬのか?
 
うぅ…気になる…!
正直、すっごく気になるぞ!
 
ふふっ、それなら妾について来るんじゃな。
離島の会場へ行けば、目新しいものが見られるぞ。
それにあそこには、今回の任務について説明してくれる者もおる。
 
神子は容彩祭のことを簡単に教えてくれた。
彼女と共に離島の会場に行ってみよう。
 
…離島の容彩察会場に行く…
 
容彩祭が開かれる間、遠国監察一帯は娯楽小説の主な展示会場となる予定じゃ。
多数の商業作品や同人作品が頒布されるだけでなく、限定特典や抽選会、新刊即売会といったイベントも豊富に行われる予定じゃ。
万国商会の前にあるこの小さな広場は祭りの期間中「五歌仙広場」と呼ばれる。
近くの店舗には、娯楽小説に関連した特別商品も売り出されるゆえ、決して見逃すでないぞ。
 
わぁ…なんて言うか、随分と変わった祭りって言うか、違った次元のすごさを感じるぜ…
 
>娯楽小説みが強いね。
 
あれ?
神子、広場の中心にある真っ白い板は、なにをするためのものなんだ?
うむ、それは…

八重様から頼りになる助っ人が来てくださると伺っていましたが、やはり貴方がたでしたか。
旅人さん、パイモンさん、お久しぶりですね。
元気にしていましたか?

綾人!
今回の容彩祭には、綾人も直々に出るのか。
でも、おまえってすごく忙しいんじゃないのか?
 
祭りの準備は社奉行の義務なのです。
それに八重様ご自身が、容彩祭のために心血を注いでいらっしゃるのですから、私が出向かない訳にもいかないでしょう。
 
ふふっ、綾人、妾たちの仲じゃ。
そんなに畏まるでない。
今ちょうど、ここの展示板について話しておったところじゃ。
これは童たちの任務とも関係がある。
汝が詳しく説明してやれ。
 
すでにお二方は、容彩祭が五歌仙の伝説に基づいたものであるとお聞きになったことでしょう。
この五つの展示板は、彼らの姿を描くためのものなのです。
この容彩祭は、稲妻の鎖国令が解除されて以来、初の大型祭典となります。
それだけでなく、文化や芸術に関連した祭りでもある。
ですから社奉行では他国の文化人を何名か稲妻にご招待しました。
例えば、こちらの肖像画については、遥々モンドから画家をお招きして描いていただく予定です。
客人方の稲妻における食事や宿泊の手配は、我々社奉行がお手伝いします。
しかし異郷の地では、どうしても慣れないことがあるかもしれません。
そんな時、稲妻に詳しく、テイワットの他国にも通じる方に案内をお願いてきれば、こちらとしても大助かりなのですが…
 
>分かった。
>これが私たちの任務だね。
 
はい。
お二方には港口から客人を万国商会まで招いていただき、彼らの希望に沿った手助けをして差し上げてほしいのです。
客人方の乗る船の詳しい情報については、この「到着時刻表」に記載されています。
ここに載っている時間通りに波止場へ向かってください。
 
さて、もうこんな時間じゃ。
妾は編集たちとの会議があるゆえ先に行かせてもらうぞ。
祭り期間中、八重堂の編集はほとんどが遠国監察の近くにおる。
何か用事があれば、直接訪ねるがよい。
 
今回の祭りは三奉行協同でことに当たっており、対処しなければならない事が山積みなのです。
ですので私もこれで失礼いたします。
客人のこと、どうかよろしくお願いします。
 
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到着時刻表

容彩祭の賓客たちが乗ってくる船の情報が書かれている時刻表。
この情報をもとに、離島の波止場で賓客を出迎え、彼らを案内しよう。
 
到着時刻表
開幕二日前
船と賓客の情報:大型客船にモンドの吟遊詩人数名、画家白亜およびその家族
予定到着時刻:午前八時
 
開幕二日目
船と賓客の情報:大型客船に璃月の書道家、画家、機関棋譚棋士数名と作家の枕玉
予定到着時刻:午前十時
 
開幕三日目
船と賓客の情報:大型貨物船、船が止まる、一人。
予定到着時刻:午前九時
 
……
 
新刊即売会翌日
船と賓客の情報:小型客船に二人。
予定到着時刻:午前十時
 
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