シュティ

4.8 修正(吹出)

こんにちは、お客様。
どうぞ「抽選ボックス」を回してください。

①「紙模型」について…

あ、これらの紙模型は友人たちをモデルにして作ったものなんです。
みんなモデルになることを快諾してくれました。
このモモンガは、クランシェをモデルにしています。
彼には何度も飛行テストに誘われて…
試してみたのですが、空中よりも地上にいる時間のほうが遥かに長かったんです。
この積み木の小人のモデルはデヴィット。
旅が好きで、積み木の模型を作るのが趣味なんです。
それから、帽子をこよなく愛してるんですよ。
前回オルビット城で会ったときも、一生懸命帽子をいじってました。
ああ、見てください!
こっちは真面目なゼンマイ衛兵、尊敬すべきエロフさんです。
口数は少ないですが、とても真面目なんですよ。
たしか…
最近は訓練のことで忙しいとか――
ま、いつだって訓練で忙しいみたいなんですけどね。
すみません、話が長くなっちゃって。
どうぞ「抽選ボックス」を回してください。
求めていた贈り物が届きますように。
そして、良い一日を過ごせますように。

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②「立派な棚」という物語について…

有名な物語ですよ。
興味があるのでしたら、喜んで聞かせて差し上げます。
昔、この世には色々な棚が集まる王国があったそうです。
棚たちはそれぞれ然るべき物を収納し、各々の役割を果たしていました…
しかし、作られたばかりのとある棚は、不満を募らせていました。
「あの棚は宝石を預かってるし、あっちの棚には絵が置かれてる…
なのに、なんで僕は食べ頃を過ぎてしまった果物しかもらえないんだ?」
「もううんざりだ!
ここを離れて、僕の価値を証明できる物を探しに行く!」

 ❶(続きを聞く。)

そう決心した棚は旅に出ました。
そして旅先で、とある富豪の宝石や有名な画家の高価な絵を預かる機会に恵まれました。
しかし、富豪が病気で亡くなると、彼の友人だったはずの者たちはたった一晩にして手のひらを返すように宝石を全部かっさらっていきました。
一方、スランプに陥った画家は絵が描けなくなり、それまでの名声はかえって重圧となってのしかかりました。
無能な画家というレッテルを張られた彼は、苦しんだ挙句に絵をすべて焼き払い、もう絵は描くまいと決めました。

  ❶(続きを聞く。)

一度夢に手が届いたものの、すべてを失ってしまった…
最初はピカピカで綺麗だった棚ですが、今や疲れ果ててボロボロになり、所々板まで抜けてしまいました。
「一時は富豪や画家のもとで立派に役目を果たしていたのに…
自分を満たしていたすべてを失った今、僕は一体何なんだろう…?」
棚は悶え苦しみました。
結局王国に戻ってきた棚は、図書館の隅っこに佇みました。
なんとも寂しい姿です。
「僕は無能な棚だ。
宝石や絵をすべて失った今、何の価値もない。」

   ❶(続きを聞く。)

棚が孤独と悲しみに打ちひしがれていると、大量の本を抱えた女の子が棚の前を通りかかりました。
「わぁー!
空いてる棚がある!
助かったわ!」
女の子は大喜びです。
「ねえ棚さん、ちょっと本を保管してもらってもいいかしら?」
「ああ。
でも僕はもう棚としての価値がないんだ。
君の役に立てるかどうか…」
「でも…
大きな収納と丈夫な扉があるでしょ?」
女の子は目を丸くして言いました。
「どう見ても、本をたっぷり収納できる、立派な棚よ!」

    ❶(続きを聞く。)

棚は女の子に自分の過去を語りました――
富と栄誉を一度は手に入れたが、裏切られて絶望し…
傷だらけになってしまったことを。
すべてを失い、棚としての価値さえも失ってしまったことを。
「どうしてそんなことで悩むの?」
女の子は微笑みかけました。
「責任をもって色んな物を収納してきたんでしょ?
ちゃんと役目を果たしてるじゃない?」
「預かった物が奪われたり、壊れたり、変わったりしたのはあなたのせいじゃない。
あなたは立派な棚だと思うわよ。」
「あなたの役目は物を保管すること。
何がしまわれていたって、あなたの価値は変わったりはしないわ。」
「だから、役割をもう一度果たしてくれないかしら?
この本を預かっててほしいの。」
「毎日ここに来て本を整理するから。
そしたら、この話の続きでもしましょ。」

     ❶(続きを聞く。)

その後、図書館に聡明で穏やかで信頼できる棚がある…
という噂が王国中の棚に知られるようになりました。
その棚は、預かった物の価値にとらわれることなく、ずっと誠実に責任を果たしています。
そして、新米の棚からもよく相談を受けるようになりました。
新米の棚たちは、その棚のことをこう呼ぶと言います――
「『立派な棚』先輩!」

 ❷(一旦ここで止めよう…)

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③またあとでね。

さようなら。
露のご加護があらんことを。