子オオカミ(「ドアボーイ」)

4.7 修正(吹出)

???
おやおや、お客さんが来てたのか!
ここですごく長く待ってたのに、誰も来てくれなかったんだ。
少し休むだけのつもりが、ソファーが気持ち良すぎて、つい眠りこんじまった。

パイモン
うわあ!
ぬいぐるみが喋ったぞ!

???
そうそう、ぬいぐるみは喋るものだからな。
待て待て、うーん、こういう時はまず自己紹介をしたほうがいいか。
二人ともこんにちは。
俺は…俺は…
…俺って、誰だっけ?

パイモン
えっ?
そんなこと聞かれても…
おまえ、寝ぼけてるんじゃないのか?

①あなたは「オオカミ伯爵」だよ。
②あなたはみんなに愛される栄誉騎士だよ。

???
ええ?

パイモン
真に受けるなって。
冗談だぞ!
ちなみに、オイラはパイモン、こいつは旅人だ。
ふぅ、「入ったらなにかを忘れてしまう謎の部屋」ってわけじゃなさそうでよかったぜ。

???
ごめんごめん…
寝すぎたからか、ずいぶん沢山夢を見てさ。
どこまでが本当に経験したことかってことも分からなくなってるんだ。

子オオカミ
そうだな…
確か「今の」俺は「ドアボーイ」で、ここに来る「お客さん」を出迎えるのが仕事だったはず…
うん!
お客さんたち、俺のことは「オオカミくん」って呼んでくれ。

パイモン
おう。
でも、夢なら、どれも本当に経験してはいないんじゃないか?
夢っていうのはおまえが想像したものだろ?

子オオカミ
想像したものって本当に経験したことじゃないのか?
お客さんは物知りなんだな。
俺には分からないぞ…
恐ろしい呪いにかかって、溶けない氷に心臓を封印されて、果てしない雪原で寂しさに耐えた日々…
薄い霧がかかった森の中で「白牙」と一緒に遊び、金色の蝶を追いかけて、月の映る川を渡った毎日…
そして凱旋する軍隊の一員として、クラッカーの紙切れを浴びながら、女王陛下から勲章を授かる遠くない未来の栄光を想像したあの日――!
俺にとっちゃ、どれも本当に経験したこととなんの変わりもない。
直近の夢も覚えてるぞ。
道が枝分かれになった花園の中で、魔女の姉ちゃんが俺にこう言ったんだ…
「これからあなたはドアボーイよ。
ちゃんとお客さんをもてなしてあげてね。」
そしたら俺はここに来てたってわけさ。
んで、さっきも言ったけど、ずーっと待ってようやく…
二人のお客さんを迎えることができた!
これでやっと「ドアボーイ」としての責務を果たせるな。
他に何か聞きたいことはあるか?

①魔女について…

パイモン
おまえが言ってた「魔女の姉ちゃん」って誰なんだ?
夢の中のキャラクターっぽいけど、なんか不思議とそれだけじゃない気もするぜ!

子オオカミ
魔女の姉ちゃんは魔女の姉ちゃんさ。
お客さんもお客さんだろ。
魔女の姉ちゃんと友達…
あっ!
そうそう、魔女の姉ちゃんの友達も魔女だったんだ。
みんなすごい魔法を知ってたぞ。
創造の魔法、それに幻の魔法…
羽根ペンで魔法を使ってた魔女の姉ちゃんは不思議なインク瓶を持ってて、中には「幻想の真実」が入ってたんだ。
こっそり舐めてみたけど、すっげー苦かった…
クーン…
でも、他の姉ちゃんたちはその魔法が気に入ったみたいで、創造の魔法を使って「幻想の真実」を「真実の幻想」に変えてたな。
一体どうやってやったんだろう?
俺にもよく分かんねえや。
だって、ただのぬいぐるみだしな。
考えるのに使う部分はきっと、綿と毛糸でパンパンだ…

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②この部屋について…

パイモン
オイラたちは図書館にあった、今まで開けられなかった扉の向こうからやってきたんだけど、ここは一体…

子オオカミ
ここは招待されたお客さんだけが入れる特別な部屋だ。
二人とも、おめでとう!
二人はこれで資格をゲットしたってことだから、他の友達を招待することもできるぞ。
そうそう、すぐ片づけて暖かいお茶とデザートを用意するからな。
デザートは甘めのやつでいいか?

パイモン
おう!
…って違う!
オイラは、ここは一体どこなんだってことを聞きたかったんだ。
オイラたちはまだモンドにいるのか?

子オオカミ
うーん、難しい質問だな。
ここは魔女の姉ちゃんが魔法で作った部屋で、俺には魔法が分からないし…
でも、「ドアボーイ」として保証してやるよ…
ここは安全で居心地のいい場所だってな!
二人がここで楽しく過ごせることを祈ってるぞ!

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③あの本とさっきの戦いについて…

子オオカミ
お客さんのパフォーマンス、本当に最高だったぞ!
つい見とれちまった!

パイモン
…パフォーマンス?

子オオカミ
うん、魔女さんが言ってたんだ。
物語の本にあるページはそれぞれが「現在」の一部なんだってさ。
きっとお客さんは特別で、だからこそ物語の主人公として舞台で華麗なパフォーマンスを披露できたんだと思うぞ!
手に汗握る戦闘シーンってのは…
一部の物語にとっちゃ欠かせない香辛料みたいなもんだからな!
もちろん、俺もそういう話が好きだ。
もしお客さんの華麗なパフォーマンスを本にするとしたら、どんなタイトルがいいだろうな?
戦記?激戦録?征服記?
それとも戦闘編?
どれも捨て難いな。
とにかく、もしお客さんがこれからも、みんなにさっきみたいな素晴らしいパフォーマンスを見せてくれるなら…
いや、ぜひ見せ続けてくれ!
そして、「現在」の物語のページをどんどん残してくれたら嬉しいぞ!

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④もう大丈夫。

パイモン
謎は深まるばっかりだぜ…
でも、オオカミくんも悪いやつには見えないし、きっと大丈夫だよな?
それに…
テイワットを旅するには、やっぱり度胸がないとな!

子オオカミ
ワオー、冒険者っぽいセリフだな!

パイモン
へへっ、当たり前だろ!
オイラたちは正真正銘の冒険者だからな!

子オオカミ
「ドアボーイ」として、俺ももっと頑張らないと。
疲れたお客さんに休憩の場所を提供して、元気いっぱいで新たな冒険を始めてもらえるように努力するよ。
お客さんたちも、もし疲れたら、ここに戻って休んでくれよな。
俺がもてなしてやるぞ!

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■第2幕後

子オオカミ
準備がまだ終わってないから…
もうちょっと待っててくれ。
もしよかったら、もう一回舞台に上がってパフォーマンスを披露してくれ。
報酬として宝箱からおもちゃの勲章がもらえるぞ!

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■第3幕後

子オオカミ
へえ、パフォーマンスも順調みたいだな。
もしお客さんが新しい「パフォーマンスのコツ」…
つまり、「かっこよくて優雅な姿勢」を学びたいなら、友情の証として、宝箱から獲得したおもちゃの勲章と交換しよう。
友情っていいもんだよな。
この単語を聞いただけで、心も胃袋も暖かくなる気がするよ…

①友情は確かにいいもの。

パイモン
オイラもそう思うぜ!
「胃袋も暖かく」ってところがちょっと気になるけどな…

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②胃袋を暖かくしてくれる最高の仲間…

パイモン
最高の仲間の話になるたびに、「非常食」ネタを持ち出そうとするなよな!

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パイモン
話を戻すけど、おもちゃの勲章と交換って言ってたよな…
おもちゃなのに、そんな価値があるのか?

子オオカミ
「信じる」ことさえできれば、おもちゃの勲章は黄金だって超える価値を持つようになる。
それこそが幻想の魔法のコツなんだって、魔女の姉ちゃんがよく言ってた。
俺にはよく分からないけど…
まあ、「パフォーマンスのコツ」も魔女の姉ちゃんに願い事をすることで手に入る知識だから、姉ちゃんがそれでいいならいいんじゃないか?

パイモン
うぅ、それでも安心できないぞ…
だって、物語じゃよくあるだろ?
軽い気持ちで魔法使いに願い事をしたら、後から払えない代償を求められたり…

子オオカミ
お客さん、何の心配もないって。
第一、そもそも魔女と魔法使いは違う。
それに、代償には「おもちゃの勲章」を支払うんだからさ。

パイモン
そ、そうなのか?

子オオカミ
そうさ。
それに…
魔女に願い事をするのはこの俺なんだから、仮に他の代償が必要だとしても、払うのは俺だろ!

①…どうしてそんなに誇らしげなの?
②何だか申し訳ないな…

子オオカミ
俺もお客さんのパフォーマンスが好きだから、やり甲斐があるさ。
あれ、そういえば、物語の本の白紙ページはあと何枚だっけ…
あっ、二人は心配しなくていいぞ。
たとえ今の分がすべてが埋まったとしても、後からまた新しい白紙が追加されるからな!
楽しみにしてるぞ。
すべてのページが物語に満たされる日を…

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■第4幕以降


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■『軌跡の鍵』入手

子オオカミ
お客さん、こっちこっち。
いい知らせがあるんだ。
ちょっと遅くなっちゃったけど…
新しい舞台を用意できたぞ!
観客に素晴らしいショーを披露したお客さんは、絵の世界の扉を開く鍵を入手できる…

パイモン
待て待て!
物語の本の次は絵の世界なのか?
この場所、ますますワケがわからなくなってきたぞ…

子オオカミ
言いたいことは分かるぞ!
でも、物語の本でこんな話を読んだことがあるんだ――
マジシャンが観客にタネ明かしするのは、観客の楽しみを奪うことだって。
だから、分からないくらいがちょうどいいんだ。
魔女の姉ちゃんの魔法は愛と同じで、考えるんじゃなくて感じるものなんだよ。

パイモン
まぁそう言われると、納得できるような…
でも絵の世界の舞台は、前の舞台とどう違うんだ?

子オオカミ
絵の世界にはルールがたくさんあるんだ。
新しい舞台では「友情」と「信頼」関係が試される。
物語によくあるテーマだな!
そして試練を乗り越えた人は、魔女の姉ちゃんから小さな祝福をもらえる…

パイモン
えっ?
幸運を呼ぶおまじないとかか?
だったら…

①気軽に願い事をしないほうがいい…
②たぶん違うと思う、それに…

パイモン
うっ!
たしかに、気軽に願い事なんてしちゃいけないよな…

子オオカミ
絵具はもう額縁に落とされた。
魔女の姉ちゃんがくれる小さな祝福ももう秘密じゃない。
お客さん!
準備ができたら、絵の世界の舞台に入ってみてくれ。
「口笛を吹いて、悩みを忘れて、勇気を胸に抱くんだ!」
――物語の登場人物が新しい冒険へ出るときみたいにな!