決闘!召喚の頂!第三ラウンド/切られた手札!霧散する古き怨み

3.7 修正(吹出)

◆久利須(「万国商会」会長)
◆西西
◆ワヒッド(「豊穣の願い」店主)
◆秋月(「楚瑜商行」支店長)
◆カルピリア(「セーリングブリーズ」店主)
◆楓(「天井屋」店主)
◆試合司会者

世紀の一戦!
手に汗握る決勝!
古今の闘いは、今ここで終わりを告げる!
 
…翌日の昼間まで待つ(8時~10時)…

パイモン
昨日の夜は楽しかったな。
みんなも楽しくおしゃべりしてたし!
稲妻にもごちそうしてくれる人はいるかな?

シャルロット
パイモンは昨日の夜、ずっと食べてたわよね。

パイモン
そ、そんなことないぞ!
…ゲプッ。
…離島に行って「怪盗」の手がかりを探す…

パイモン
わぁ、桟橋からもうこんなにポスターがある!
う~ん…
ますます考案者二人の正体に興味が湧いてきたぞ。

シャルロット
そうね。
でも情報がとても少ないから、みんな彼たちに対する憶測がどんどん止まらなくなってるの。
この二人は智慧の神の啓示を授かったと言う人もいれば、そもそも考案者なんて存在しないなんて言う人もいる…
そうだ、君たち『召喚王』っていう本は読んだことある?

①読んだことない…
②あらすじなら知ってる…

シャルロット
そっか、「ワニの王」に憑依された不思議な少年が伝説のプレイヤーになる物語なんだけど…
これがとても面白くて、ここに来る前に私も読んでみたの。
『召喚王』の作者が物語に登場する少年プレイヤーで、「七聖召喚」を考案したのは、伝説の「ワニの王」と「トキの王」っていう考察まで飛び交っててね…

パイモン
どんどんあり得ない方向にいってないか?

シャルロット
そうね、だから原作者もすぐにそれを否定したわ。
でも人々の議論はより激しくなって、本の販売速度はさらに勢いを増していった。
だから、「七聖召喚」がテイワットで大流行したのは、娯楽小説『召喚王』のおかげでもあるのは否定できないわ。
見て、この景色。
まるで、お祭りみたいじゃない?
これで本がまたたくさん売れるでしょうね。

パイモン
ああ、これはきっとあの狐女の仕業だろうな。

シャルロット
狐女?

パイモン
八重神子っていう、八重堂の編集長のことだぞ。
神子なら、きっと油揚げを食べながら、手下に「この機に娯楽小説の売上を伸ばそう」とか言ってると思うぜ。

シャルロット
あ~、そういう場面なら私もよく知ってるよ。
油揚げをコーヒーに、娯楽小説を新聞に置き換えたらだけど…

パイモン
どうやら、どこの上司も同じみたいだな…

…離島で手がかりを探す…

シャルロット
地域によって景色もそれぞれ違うんだね。
こうして外をまわれて、得した気分だわ。

パイモン
おまえは前向きだな、不当な扱いを受けたってのに…
あれ?
あそこに立ってるのって…
…影だ!


旅人さんにパイモン?
またお会いしましたね。

シャルロット
こちらのお姉さんは?

パイモン
おう、紹介するぜ。
あれ…
なんか、オイラここ数日ずっと人を紹介する役をやってるな…
こいつはシャルロット、フォンテーヌから来た記者だ。
こっちは影、えっと…
稲妻の神なんだ。

シャルロット
ええ!?
み、御建鳴神主尊大御所様ですか!?
お初にお目にかかります!
先ほどは失礼いたしました…


遠方よりいらしたお客様まで、そうかしこまる必要はありませんよ。

シャルロット
かしこまりました…
あっ、いや、分かりました。

シャルロット
ふぅ…
君たちの知り合いって…
…みんなとんでもない大物ばかりね。


私は神子に誘われ、市場や娯楽の雰囲気を感じに来たのです。
皆さんと何ら変わりありませんよ。

パイモン
おう、その気持ちよくわかるぞ。
会場は賑やかだし、美味しいもんもいっぱいあるからだろ!

シャルロット
み…皆さん、会話が盛り上がっているようですので、私はこの辺で失礼します。
前みたいに、また後で合流しよう。

パイモン
そっか。
じゃ、またあとでな!


もしかして、私の身分があの子を怖がらせてしまったのでしょうか?

パイモン
そんなことないと思うぞ。
オイラたち、前も手分けして情報を集めてたからな。
影も「七聖召喚」が好きなのか?
選手たちの試合を見てると、ハラハラドキドキするよな?


実は…
私も参加者の一人なのです。

パイモン
ええ!?
影が?


どうしてそう驚いているのでしょうか?
札を使って遊ぶことは昔からあるもの。
今の札遊びがどのようになっているのか、私も気になります。

>試合はどうだった?


ええ、準決勝まで進出しました。

パイモン
準決勝!
すごいな…
それじゃ、決勝戦まで…


残念ながら、私はそこで敗退してしまったのです。
その…

八重神子
こやつは準決勝で妾に負けたからのう。
本当に惨めじゃった、まさに完敗と言えよう。

①かわいそう…
②そんなことが…

八重神子
ふふっ、先程までの話、妾も全部聞かせてもらったぞ。


ちょっとした小細工に翻弄されただけです。

八重神子
小細工の何がいけないのじゃ?
規則の範囲内での小細工はすべて知恵の表れじゃぞ。
誰かさんがいつも天守閣に引きこもっておるから、それを身につける機会がないのではないか?

パイモン
この二人、本当に仲がいいんだな。


はぁ…
あなたの言う通りです。
もっと外に出るべきですね。
今の稲妻は治世されており、昔とはずいぶん変わりました。
しかし…
一部の人の「天光」に対する恐怖心は、今も変わっていません。
いくつかの試合で、相手が突然手を震わせ始め、カードを出すのを躊躇っていました。
今思えば、彼らは勝負を決める一手を打つのが怖かったのかもしれませんね…

①影…
②少し理解できる…

八重神子
ふぁあ…
まったく、他の者は試合に負けて、悔しさから俯いたり、地団駄を踏んだりしておるのに…
勝ちを手にした汝が、ここでしょぼくれておるとはのう。
汝を城の外に呼び出したのは、札遊びを純粋に楽しんでもらうためじゃ。
まあよい、汝のその癖は妾も知っておる。
妾がどうやって「小細工」を弄してあの海祇島の現人神の巫女に勝つか、素直に見習ったほうがよいぞ。

パイモン
ええ?
決勝戦の相手って心海なのか?

八重神子
ふふっ、片方はかつて共に戦った海祇島の指導者、もう片方は英知と美貌を兼ね備えた八重神子様。
童よ、どっちを応援する?

①珊瑚宮心海様。

八重神子
いい度胸じゃ、妾と影を前にしてよくぞそんなことが言えたのう。
妾たちのどっちがより早く雷を落とすか、見てみたいのじゃな?

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②八重神子様。

八重神子
うむ、よく言った。

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③それは…えっと…

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神子…
旅人さんを困らせないでください。

八重神子
くくっ、もちろん分かっておるぞ。
童の反応を見てみたかっただけじゃ。
会場はすぐそこじゃ、先に見に行ってくるとよい。
決勝戦の相手によろしく伝えておいてくれ。

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神子…
民の私に対する恐怖心ですが…

八重神子
汝を恐れるのは当然のことじゃろう?
汝が雷を落としたら、妾の毛でさえ焦げてしまうぞ。


そんなことはしません…

八重神子
妾だって人を取って食ったりはせんぞ。
それでも、とある作家はこう思っておる――
原稿を提出しないと、妾が妖狐に化けて食いに来るとな。
訳が分からぬじゃろう?
じゃが、それを知ってから、妾はよくその方法でそやつを脅すのじゃ。
今もなお効いておるぞ、原稿の提出が毎回早くなっておるからのう。

……

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久利須
将軍様の札遊びの腕前は、本当に息を呑むほど素晴らしかったです。
将軍様に負けたとはいえ、栄誉ある敗北でした。
今の生活もどんどん良くなっています。
将軍様の導きによって、「万国商会」の未来はさらに明るくなることでしょう。

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西西
最近、みんな札遊びをしてるよね…
私も覚えたほうがいいかな?
はぁ…
でも頭を使ったら、もっと眠くなっちゃうよね。

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ワヒッド
もっと早く知っていたら、「豊沃の恵」は無償で「召喚王グランプリ」に協賛していました。
そうすれば、知名度もきっと上がっていたでしょうから!
いや、そんなことはないですね…
賞品に肥料があっても、喜ぶ人なんていないでしょうし、はぁ…

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秋月
将軍様が直々に離島まで来て、「召喚王グランプリ」に参加されるなんて。
あの方のおかげで、離島の商売は今後どんどん良くなっていくだろうね。

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カルピリア
あの方は稲妻の雷神?
なかなかお会いできない方よね。
あっ…
そういえば私、風神様に一度もお会いしたことない。
コホン、とりあえず風神様、お店がどうか繁盛しますように。

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あの方って、本当に将軍様なのですか?
はぁ…
店にある像では、やはり将軍様の勇姿を完璧に表現することはできませんね。
そろそろ新商品を出したほうがいいでしょうか…

…離島の大会会場に行き、珊瑚宮心海を探す…

…一斗と会話する…

荒瀧一斗
おい!
ダチ公!チビ助!

パイモン
牛使い野郎!
こんな人の多いところで、オイラをチビ助って呼ぶなよ!

①久しぶり。
②一斗たちも大会に参加してたの?

荒瀧一斗
ガーッハッハッハッ!
この荒瀧・天下札遊び第一・一斗が、七聖召喚の大会に参加しないわけにはいかねぇだろ!
俺ら荒瀧派は、大会の貸金をすべて手に入れるために全員で参加してんだ!

久岐忍
でも、予選で落ちてしまったのは親分だけだ。

荒瀧一斗
そ、そんなことはどうだっていいんだよ!
俺様はたまたまツイてなくて、一回戦で強い相手と当たっちまっただけだ!
それに、その相手とは一進一退の攻防を繰り広げたんだぜ。

久岐忍
たった3ラウンドで相手に倒されたのを、一進一退の攻防とは言えない。

荒瀧一斗
おい、忍!
ダチ公の前なんだ、もう少し俺様の面子ってもんを考えろよ!
お前だって、あのなんとかの宮とか…
なんとか海に負けちまっただろ?

久岐忍
あの人は海祇島の軍師だからね。
私は素直に負けを認めているよ。

荒瀧一斗
実は俺様、前々から観察してきてあることに気づいたんだ。
ずばり、札遊びで強くなるには、カードの裏面が綺麗でなくちゃならねぇってな!
俺様が負けちまったのだって、カードの裏面が平凡すぎたせいだ!

パイモン
カードの裏面の模様とプレイヤーの腕前に関係なんてないと思うぞ…

荒瀧一斗
いやいやいや!
チビ助、お前は分かってねぇな。
強いオニカブトムシの背中が色鮮やかなのと同じように、カードの裏面が綺麗なほど、俺様の引く手札だってもっと強くなるはずだ!

久岐忍
親分、札遊びは虫相撲とは違う。
勝つには本人の腕が必要だ。

荒瀧一斗
お前ぇらに説明しても埒が明かねぇ。
ここはダチ公に判断してもらおう!

①忍の言う通り。

久岐忍
ほら、彼女もそう思っている。

荒瀧一斗
いや…
やっぱり実戦で見せたほうが説得力があるはずだ!

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②一斗の言う通り。

荒瀧一斗
やっぱり、お前は俺様のことを分かってくれてるぜ!
せっかくの機会だ。
実戦で俺様の考えを確かめてみようぜ!

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③一勝負してみるのはどう…

荒瀧一斗
おう、それだ!
いい考えだな!

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荒瀧一斗
こうしよう!
忍、お前のカードを貸してくれ。
お前のカードの裏面は色が鮮やかだからな。
いや、でも旅人のカードの裏面もきっと普通じゃねぇ…
綺麗さで劣る可能性だってある…
そうだ、お前は俺様のカードを使ってくれ!

久岐忍
あのさ…
親分が組んだあのデッキじゃ、誰が使っても勝てないと思うけど。

荒瀧一斗
つべこべ言うなっての!
ダチ公、今時間あるか?

…一斗と「七聖召喚」の対戦を行う…

①挑戦を受ける。

荒瀧一斗
よし!
さすがダチ公、義理堅いやつだぜ!
ガッハッハッハッ――!

久岐忍
はぁ、分かった。
なら、私が審判をやろう。
二人とも気を楽にしてくれ。
大した対戦じゃないから、勝ち負けはどうだっていい。

荒瀧一斗
お前ぇら、聞こえたか?
俺様のカードが風の中で雄叫びを上げてやがる!

久岐忍
…それは私のカードだ。


…一斗と会話する…

久岐忍
そういえば、二人は何か用事でもあったんじゃないか?

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②他に用事がある…

荒瀧一斗
そうか?
じゃあ、今は対戦はやめておこう。
もし時間ができたら、いつでも声をかけてくれ!

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パイモン
オイラたち心海に挨拶したいんだけど、どこにいるか見なかったか?
あっ、荒瀧・天下バカ・ー斗が言ってた「なんとか宮のなんとか海」のことだぞ。

荒瀧一斗
このチビ助…

久岐忍
これから彼女の試合だから、あまり遠くには行っていないと思うが…
そこにいる九条裟羅さんに聞いてみるといい。
会場の秩序と人員の出入りは全部、天領奉行の人が管理しているから。

荒瀧一斗
おい、ダチ公!
俺様はここでお前ぇを待ってるから忘れんなよ!

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■未対戦

荒瀧一斗
よう、ダチ公、一勝負どうだ?

①対戦する。

久岐忍
はぁ、分かった。
なら、私が審判をやろう。
二人とも気を楽にしてくれ。
大した対戦じゃないから、勝ち負けはどうだっていい。

荒瀧一斗
お前ぇら、聞こえたか?
俺様のカードが風の中で雄叫びを上げてやがる!

久岐忍
…それは私のカードだ。


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②もう少し待って…

荒瀧一斗
ああ、問題ねぇ!
この荒瀧・天下札遊び第・一斗は敵前逃亡なんてしねぇからな!

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■対戦済

荒瀧一斗
どうした?
ダチ公、もう一勝負してぇのか?

①うん、もう一回!

荒瀧一斗
よし!
今日は心ゆくまで札遊びをやろうぜ!


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②やめとく…

荒瀧一斗
ああ、お前の用事を優先してくれ。
また後で会おうぜ!

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…九条裟羅に珊瑚宮心海の行方を聞く…

パイモン
裟羅!
オイラたち心海を探してるんだけど、どこにいるか見なかったか?

九条裟羅
先程の準決勝の後、会場の外に出ていくところを見たが、それから戻ってきてはいないな。

ゴロー
珊瑚宮様なら、離島の西にある海岸に行ったはずだ。

パイモン
ゴロー!
久しぶりだな!

ゴロー
ああ、久しぶりだな二人とも。
何か用事でもあるのか?

パイモン
いや、ただ挨拶に来ただけだぞ。

九条裟羅
そういえば…
決勝戦で戦う相手はかなり手強いようだな。

パイモン
裟羅はどっちを応援するんだ?

九条裟羅
私は全力で将軍様を応援するつもりでいたが、将軍様の戦いはもうすでに終わってしまったからな…
正直、私はどちらでもいい。

パイモン
あれ、てっきり神子を応援するのかと思ったぜ。

九条裟羅
昔であれば、そうだったかもな。
だが、鳴神島と海祇島が友好関係を結んだ今、皆が友人だ。

ゴロー
ああ、珊瑚宮様もそのように考えてる。
友人と札遊びをするのは、勝ち負けを争うためではなく、技を磨き合ったり、楽しさを分かち合ったりするためだとな。
この先の稲妻もそうであってほしいと、珊瑚宮様はそう願ってるんだ。

九条裟羅
ああ、立派な考えだな。
珊瑚宮の対戦相手は人を欺くのを得意とする。
もし相手が浮かない表情を見せても、決して油断してはならない――
それは罠に誘い込むための演技かもしれないからな。

パイモン
かつて戦場でにらみ合ってた大将が、今は互いに気遣いあってるなんて、いい感じだな。

九条裟羅
誤解するな。
これは公平を期すためだ。
参加者の名簿であの軍師の名前を見た時から、私は察していた――
彼女が決勝戦に進出し、将軍様の相手になる可能性が高いとな。
ゆえに私は彼女の試合をすべて見たのだ。
あの軍師は多様な戦術を用い、奇策を弄するのも得意であった。
だが将軍様が敗退した今、これらの情報は宮司様の耳にも入っているだろう。

パイモン
おお…
つまり、心海には情報不足を理由に負けてほしくないってことか?
この生真面目さ、さすが裟羅って感じだな…

ゴロー
九条さん、忠告ありがとう!
珊瑚宮様に伝えておくよ。

九条裟羅
いや、気にするな。
そろそろ時間だ、あの軍師を呼び戻したほうがいい。

ゴロー
ああ、では先に失礼させてもらう。

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九条裟羅
試合が上手くいくといいんだが…
あそこにいる鬼が邪魔しない限り、問題ないはずだ。

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…珊瑚宮心海を探す…

パイモン
心海!

珊瑚宮心海
パイモンさん?
それに旅人さんも。

パイモン
へへっ、驚いたか?
オイラたち、おまえを応援しに来たんだ!
心海はここでなにしてるんだ?
海を見てたのか?

珊瑚宮心海
ええ、心地よい波の音を聞くと、心を落ち着かせることができますから。
それに海祇島を見ようと思いまして。

パイモン
ん?
ここから海祇島が見えるのか?
どれどれ…

珊瑚宮心海
どうです?
見えましたか?

パイモン
えっと…
あそこは神無塚で、もっと遠くにあるのがヤシオリ島…
う~ん…
…見えないぞ?

珊瑚宮心海
このように晴れた日でも、鳴神島からは遠くにある海祇島が見えません。
ましてや、雷や嵐が存在していた頃であればもっとです。
いま双方は友好関係を結びましたが、戦争の暗雲はまだ一部の人の心に残っています。
知人同士の喧嘩でも、相手を許すのには時間がかかるもの。
お互いに眺めても見えない相手であれば、なおさらですね。

パイモン
心海…

珊瑚宮心海
あっ、ごめんなさい。
なんだか真面目な話をしてしまいましたね。

①大会に参加したのは、楽しむだけでなく…
②他にも目的があるんだね…

珊瑚宮心海
はい、私のことをよく分かっていますね。

パイモン
ん?
どういう意味だ?

ゴロー
もっとも重要なのは勝ち負けではない。
重要なのは、珊瑚宮様が人々の注目の中、ここに札遊びをしに来たという行動のほうだ。

珊瑚宮心海
ええ、これからより多くの人たちが海祇島と鳴神島の間を行き来するでしょう。
私が伝えたいのは――
「たとえ信仰している神が違えど、皆さんはもう同じ卓で札を持って遊ぶことのできる仲、これからは助け合うべきだと」、ただこれだけです。
これもある意味…
「札で怨みを祓う」と言えるかもしれませんね。

>小さな対戦が大きな局面に変化をもたらす…

珊瑚宮心海
その表現、とても素敵ですね。
それに、私は兵学や策略を好んで学んでいます。
策略を競い合う札遊びに、私が参加しないわけにはいきませんでしょう?

パイモン
へへっ、じゃあ、自分が楽しむためでもあるんだな。

珊瑚宮心海
ふふっ…
二割ほどはそうですね。

パイモン
けど、あの狐女には気をつけたほうがいいぞ。
あいつは「人を欺くのが得意」だって裟羅もそう注意してたからな。

ゴロー
「札で怨みを祓う」という考えを持っているのは、珊瑚宮様だけではないと思いますよ。
あの大将も似たようなことを言っていました。

珊瑚宮心海
そうですか、それは何よりです。
パイモンさん、ご安心ください。
七聖召喚の対局において、私はあらゆる状況への対策をすでに講じています。

パイモン
おおっ、ますます楽しみになってきたぞ。
よーし、この試合、オイラなにがなんでも見るぞぉ!
なにがあってもオイラは離れない!
たとえ屋台から漂ってくる食べ物の香りでもな!

①私も期待してる。
②決勝戦、頑張って。

珊瑚宮心海
はい、ありがとうございます。
それでは、行きましょうか。

…離島の大会会場に戻って、決勝戦を見る…

シャルロット
「稲妻の神 その威光を頼りに準決勝進出 狡猾な笑みを浮べる対戦相手…」

綺良々
…わぁ!
いい見出しだね!

シャルロット
稲妻の雷って、フォンテーヌまで届いたりしないよね?

綺良々
あの雷神様はそんなことで怒らないはずだよ。

パイモン
あれ?
なんでおまえたちが話してるんだ?
いや、それより…
なんでオイラたち、ま~た綺良々と遭遇してるんだよ?

綺良々
奇遇だよね!
この前、会ったばっかりなのに。

シャルロット
私は離島にいる人に一通りインタビューしたんだけど、「カード怪盗」に関する情報は何もなくって…
そしたら、ちょうど綺良々に出会ってね。
彼女と話してたら、君たちと知り合いだって言うから。

珊瑚宮心海
「カード怪盗」?

パイモン
おう、実は…

心海にここ数日で起きたことを伝えた…

珊瑚宮心海
なるほど…
その事件の真相なら、おおよその見当がつけられそうです。

パイモン
えっ?
もうわかったのか?

珊瑚宮心海
一言では説明できませんし、決勝戦がもうすぐ始まります…
そうですね、ではこれだけ言っておきましょう。
今回の事件の肝心な手がかりは――
綺良々さんにあります。

綺良々
ん?ええ?
ちょっと待ってよ…
えっと?
わたしに???

シャルロット
私も、綺良々と話してて少し思ったことがあるのよね。

珊瑚宮心海
詳しく話している時間はありませんので、すみませんが、残りは試合が終わってからにしましょう。

>安心して試合に参加してきて。

パイモン
う~ん…
ど、どういうことだ?
オイラ、混乱してきたぞ。
心海に経緯を説明したのはオイラなのに、どこで真相がわかったのかまったく意味不明だぞ。
オイラ、まさか本当にスミレウリみたいにバカなんじゃないよな?

①大丈夫、まずは観戦に集中しよう。
②また後で考えよう。

パイモン
…うぅ、わかったぞ。

試合司会者
観客の皆さん、「召喚王グランプリ」の決勝戦へようこそ!
決勝は鳴神大社の宮司「八重神子」さんと、海祇島の現人神の巫女「珊瑚宮心海」さんの対戦となります!
それでは、これより――
試合をします!

パイモン
よし!
始まったぞ!

試合司会者
まずは双方、先手と後手を決めます!

八重神子
こうもゆっくり登場するとは、海底を散歩していて迷子にでもなったのかと心配したぞ、「深海ウシノシタ」さん。
やっと丘に上がれて、さぞかし大変じゃろう。
先手は汝に譲ってやってもよいぞ?

珊瑚宮心海
いえ、遠慮しておきます。
「焜焜油揚げ」は冷めるのが早いと聞きました。
熱いうちに提供しないと、冷たい上に油っこくなってしまうかもしれませんよ。

試合司会者
…第1ラウンド、開始!

一進一退の攻防が続き、対戦は緊張感に包まれている…

試合司会者
決勝戦の勝者は――
海祇島の現人神の巫女、珊瑚宮心海さん!

パイモン
おおーっ!
心海が勝ったぞ!

綺良々
わぁ…
まさかあの妖狐様が…
試合を見てたら、しっぽの毛が逆立ってきちゃった。

珊瑚宮心海
皆さん、お待たせしました。

①優勝おめでとう。
②見事な勝負だったね。

珊瑚宮心海
ええ、ありがとうございます。

パイモン
心海!
さっきは緊張のあまりオイラまで汗をかいちゃったぞ!
神子ってば本当に狡猾だよな。
困ったふりして、心海にカードを一枚倒させた後――
そこから、あいつがそれを前提としたカードを連続で二枚も使うなんて!
危うく逆転されるところだったぞ!

八重神子
おや、ここは賑やかじゃのう。
妾に内緒で何やら愉快なことでも話しておるのか?

パイモン
うわっ!
ち…違うぞ、オイラはなにも言ってないからな!
神子が負けて、本当に残念だったって言ってたんだ!

八重神子
ふふっ、何が残念なのじゃ?
たった一度の勝負じゃろう。
それに次は誰が勝つのかは、まだ分からぬ。
どうじゃ?
「深海ウシノシタ」さん、もう一局やらぬか?

珊瑚宮心海
「棍油揚げ」さんが望むのなら、付き合いますよ。
ただ、旅人さんのお困りごとで、私が解決しないといけない謎が残っているんです。

八重神子
そうか?
では、妾は先に行くとしよう。

八重神子
ちょうどゴローもおるようじゃしな。
あのふわふわした耳をずいぶん久しいこと見ていなかったからのう。

珊瑚宮心海
では、先ほどの話に戻りましょう。
綺良々さん、あなたはここ数日、各国で荷物を配達している、そうですよね?

綺良々
うん、最近荷物が結構多くて。
でも、それが「怪盗」の「手がかり」と何の関係があるの?

シャルロット
おかしいのよね――
綺良々が向かうところは、私たちが追ってる「怪盗」と全く同じ場所なの。

珊瑚宮心海
そう、そこが肝です。

パイモン
もしかして…
綺良々が「怪盗」なのか?

綺良々
ええっ?
で、でたらめ言わないでよ!
わたしはただの配達員!
善人に濡れ衣を着せないで、いや…
良い妖怪に濡れ衣を着せないで!

珊瑚宮心海
二人とも、そう慌てる必要はありません。
私が言いたいのはそういう意味ではありませんから。
綺良々さん、ここ数日預かった荷物の中に、差出人が同じ、もしくは届け先が同じ荷物はありますか?

綺良々
えっと…
うん、差出人はどれも違うけど、各地域から届け先の同じ荷物があるのは確かだね。

パイモン
本当か?
届け先はどこなんだ?

綺良々
それは…
具体的な場所は言えないけど、スメールのある場所ってことだけは教えられるよ。

珊瑚宮心海
その荷物はどれもとても軽くて、大きさもせいぜい封筒程度のものではありませんか?

綺良々
ええっ?
き…きみ、もしかして予知夢を見られる大妖怪なの?
前におばあちゃんの膝の上で寝てた時に、聞いたことあるけど…

珊瑚宮心海
ふふっ、私は海祇島の現人神の巫女で、普段は小説と兵法書を読むのが好きなだけの人間ですよ。

…珊瑚宮心海の協力のもと推理する…

珊瑚宮心海
どうです?
これを聞いて、私と同じ答えにたどり着けますか?

>考えてみる…

①荷物の配送先

(各地域には、スメールへの荷物が一個ある…)

(いや…
これは事件の答えじゃない…)

-------------------------

②荷物の外見

(どれもとても軽くて、サイズもせいぜい封筒程度…)

 >荷物はカード

 (たぶん、それは「七聖召喚」のカードのはず…)

>荷物の正体

 (綺良々が持ってる荷物は、「宝箱模様のカードの裏面」!)

-------------------------

③綺良々の行動

(旅の途中で綺良々は何度も私たちと出くわした…)

④「カード怪盗」の行動

(私たちは「怪盗」の痕跡を追って稲妻に来た…)

 >「怪盗」は「狛荷屋」を利用してる

 (「怪盗」は「狛荷屋」を利用して、荷物を輸送してる可能性が高い…)

-------------------------

珊瑚宮心海
ええ、とても完璧な答えですね。

パイモン
えっ?
オイラたちがこれまで追ってた「怪盗」の集めたカードの裏面が、ずっとオイラたちの目の前にあったってことか!

シャルロット
でも、まだ疑問は残ってるわ。
綺良々がモンドで荷物を受け取った後に、私たちは「怪盗」に会ったの。
だから、時系列が合わないのよね。

珊瑚宮心海
それについては、私はこう考えています――
「怪盗」は一人だけではないのでしょう。

>「カードの怪盗団」?

珊瑚宮心海
ええ、あなたたちが追っているのは、「怪盗団」のうちの一人のはずです。
おそらく、他のメンバーが一歩先にカードの裏面を集めて、まとめて送ったのでしょう。

シャルロット
そう考えると…
たくさんの国でこれだけのカードの裏面を集めるのって、確かに一人ではとてもできない仕事ね。

パイモン
でも、オイラたちが追ってるやつは、なんで「狛荷屋」のサービスを利用しなかったんだ?

珊瑚宮心海
手間取ってしまい、組織が決めた納期に間に合わなかったとか…
そういった理由かと思います。
あなたたちの話によれば、その人が「窃盗」を働いたのは一度だけで、しかも人に見られていました。
それからは、「取引」や「賭け」といった方法でカードの裏面を手に入れています。
その人は窃盗が苦手なのかもしれませんね。
「狛荷屋」に支払うはずだった手数料も、取引の資金に使われたのでしょう。

シャルロット
でも、そうなると新しい問題があるのよね。
なんで他の人は自分でカードをスメールまで持ち帰らないの?
怪盗たちに、どうしてもその地域に残らないといけない理由があるなら別だけど…

珊瑚宮心海
ええ、それについては、私もまだはっきりと分かっていません。
「怪盗団」の目的は一体なんなのでしょう?
そのカードの裏面には、一体どんな秘密が隠されているのでしょうか?
おそらく…
そのカードの裏面を自分の目で見てみないことには分からないでしょうね…

綺良々
き…きみたち、何するつもり?
そんな目でわたしを見ないで!
お客様の荷物だよ、わたしは絶対に開けないから!
も、もし会社にバレたら、わたし、クビになっちゃうよ!
稲妻の人里離れた山に戻って、大妖怪なんかしたくない!

珊瑚宮心海
もちろん、綺良々さんを困らせるつもりはありません。
こうなった以上…
皆さんいっそのこと、綺良々さんと一緒にスメールに行くのはどうでしょうか?

パイモン
そうだな、オイラたち無理に情報を聞こうなんてしないぞ。
それに、もし相手が悪いやつだったら、綺良々が危険に晒されるだろ。
一緒に行けば、旅人がおまえを守ってやれるぞ。

>私はケンカが得意だから。

綺良々
わたしもケンカは得意だよ!
この仕事について以来、荷物を奪われたことが一度もないの!
わたしをいいカモだと思って、寄ってくるやつらを全員返り討ちにしてるんだから。

①それでもちょっと心配…
②でも、やっぱり謎の答えが気になる…

綺良々
えっと…
ちょっと考えさせて…
うん…
分かった、一緒にスメールに荷物を届けにいくのはいいけど…
でも条件があるの!
きみたちは離れた場所で隠れててくれる?
絶対にお客様に見られないように!
人を連れて荷物を届けにいくのはおかしいでしょ?

パイモン
おう、わかった、約束するぞ!

綺良々
それに、たとえお客様が本当に物を盗んでいて悪い人でも、その時は現地の衛兵に渡して解決してもらうこと!

>約束する。

パイモン
じゃあ、次の目的地はスメールだ。
今回は本当にたくさんの場所を歩いてるな。

珊瑚宮心海
上手くいくよう祈っています。
この謎の答えは、今度会った時に教えてくださいね。


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荒瀧一斗
狐女とあのなんとかの宮のなんとか海の試合を見て、俺様も燃えてきたんだ!
額にある汗もふつふつと沸き立ってやがる!

久岐忍
はいはい。
親分がどんだけ興奮しているかは、離島中のみんなが知っているはずだ。
けど、荒瀧派のみんながまだ待っている、そろそろ帰ろう。

荒瀧一斗
ちょっと待ってくれ、もう少しくらい待たせたって大丈夫だろ。
最後の最後に、ダチ公と一勝負してぇんだ…
これしきの頼み、別に構わねぇだろ?

①それじゃあ、一勝負しよう。

荒瀧一斗
ダチ公!
やっぱりお前こそ俺様の本当の親友だ!
燃え盛る俺様の札遊び魂を分かってくれるヤツは、お前ぇしかいねぇ!

久岐忍
…まったく、しょうがないな。


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②今回はやめておく。

荒瀧一斗
…くっ。
分かった。
漢たるもの、泣くべからず。
お前を責めたりなんかしねぇぞ、ダチ公!

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珊瑚宮心海
九条さん、少しお時間よろしいでしょうか?

九条裟羅
ああ、優勝おめでとう、珊瑚宮心海。

珊瑚宮心海
九条さんが助言してくれたおかげです、本当にありがとうございました。

九条裟羅
気にするな。
それに勝敗を左右するのは、互いの腕と策略があってのこと、それは誰もが知っている。
とにかく、素晴らしい戦いだった。

珊瑚宮心海
九条さんが参加していなかったのが実に残念です。

九条裟羅
きっとお前には勝てないだろう。

珊瑚宮心海
そんなことありませんよ。
九条さんも私と同じなのではないでしょうか――
対局で腕を磨いたり、対策を講じたり、他のプレイヤーと友人のように手合わせしたりするのを期待しているのでは?

九条裟羅
…そうかもな。
分かった。
ならば、お前が鳴神島を離れる前に「七聖召喚」で一戦交えよう。

珊瑚宮心海
ええ、喜んで。

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シャルロット
綺良々が彼女のことを「妖狐様」って呼んでるのって、何か訳でもあるの?
詳しく教えてくれないかしら。
いつか原稿を書く時に役立つかもしれないから!

綺良々
えっ?
いざそれを話すとなると、何か間違ったことを言っちちゃわないか不安になってきた。
何しろ、わたしってまだ妖怪としての歴がぜんぜん浅いから。

シャルロット
そっか、それじゃあ、油揚げと狐って何の関係があるの?

綺良々
もう…
きみがそんなこと聞くからお腹が空いてきちゃったよ。
稲妻の油揚げラーメンを食べに行こう。
食べながら説明してあげるよ。

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