◆エルマイト旅団のメンバー
◆アンプおじさん(「アアル村」村長)
◆イザーク
…キャラバン宿駅に行く…
パイモン
やっとキャラバン宿駅についたぜ。
けっこう賑やかなんだな。
あの壁の向こうに、砂漠が待ってるのか…
たしかこの壁って「防砂壁」って言って、外からの砂を防ぐためのものなんだよな。
こんな高い壁、もしかしたらこれもマハールッカデヴァータの「神業」なんじゃないのか?
アルハイゼン
…こんなところで呆けてないで、来い。
いつの間にか、アルハイゼンが隣にいた。
パイモン
えっ…?
アルハイゼン
…アルハイゼンについて行く…
…アルハイゼンと会話する…
エルマイト旅団のメンバー
どういうことだ!
あいつはどこに行った?
…クソッ、さっきまでここにいたのに、見失うとは…
もともといた場所では、エルマイト旅団の格好をした人があなたたちの痕跡を探していた。
アルハイゼン
油断しすぎだ。
あの「しっぽ」たちの尾行の程度なんてたかが知れている。
すぐ気づけただろうに。
①ありがとう、アルハイゼン。
アルハイゼン
礼はいい。
俺はそういった人情や貸し借りには一切興味がない。
見かけたついでに間違いを「正した」だけだよ。
教令院で身についた習慣とも言えるな。
パイモン
こんなところで会えるなんてな。
アルハイゼン、さっきはオイラもびっくりしたぞ。
アルハイゼン
ほう?
どうやら教令院ともめているようだな。
ふっ、遅かれ早かれこうなるとは思っていたが。
俺が君たちを捕まえようとしているのなら、今ごろ君たちはとっくにエルマイト旅団の手に渡り、俺が手柄を立てるのを指をくわえて見ているだけだったと思うが。
パイモン
うぅ…
それもそうだな。
アルハイゼン
賢者の「プロジェクト」を手伝うのは俺の「課題」じゃない。
学者として、俺は「研究自主性」を追求する派だ。
近頃は、賢者よりも君のほうに興味があるな。
>わざわざ私を探しに来たの?
アルハイゼン
そういうわけじゃない。
実は…
未だに神の缶詰知識を追っているんだが、あいにく行き詰まっていてな。
神の缶詰知識は砂漠地帯からオルモス港に流れ込んだと言われているが、もっと深く探るには出所を突き止める必要がある。
それと、君に興味を持っている理由、それは…
以前「アフマルの目」のボスが君の前で神の缶詰知識を使った時…
>(きっとまた「世界が…私を…忘れて」って聞こえた時だ。)
パイモン
アルハイゼンってすごく鋭いんだな、そんな細かいことまで覚えてるなんて…
①状況が少し複雑。
アルハイゼン
そうか…
ふむ、たしかに俺も教令院の者だからな、立場的にも警戒するのは賢明と言えるだろう。
だが少なくとも、君は確かに何かを知っている。
そうだろう?
アルハイゼン
構わない。
直接答えをもらうより、俺は自分で調査するほうが好きだ。
ところで、君たちも砂漠へ行きたかったのか?
パイモン
ああ、おまえと同じだ。
アルハイゼン
なら、まずはアアル村に行くといい。
あそこは砂漠で最大の集落だ。
情報も資源も多い。
どうだ、一緒に行くか?
①うん。
パイモン
知ってる人が旅の仲間になってくれるのっていいよな。
それじゃあ行こうぜ!
…アアル村に行く…
アルハイゼン
この先が砂漠の民の避難所――
パイモン
ここの地形、独特だよな。
けっこう面白そうな場所だ、はやく見て回ろうぜ!
一行が大きく歩を進めて前へ向かう途中、誰かが長槍を持ってアルハイゼンに襲い掛かってきて、有無を言わせず戦い始めた。
いくらか渡り合い、アルハイゼンはこの襲撃者が教令院大マハマトラのセノであることに気づいた。
セノ
運よくこの一槍を避けられたとしても、「審判」から逃れられるとは限らないよ、アルハイゼン。
アルハイゼン
「審判」?
先ほどの君の行為は…
「審判」か、それとも「粛清」だったのか。
セノ
俺は全力を出していない。
もし出していれば、その旅人では俺を止められなかっただろう。
一見暗殺に見えただろうが、ターゲットの反抗心と逃亡意欲を失わせるためやったことに過ぎない。
これがマハマトラのやり方だ。
お前も知っているだろう?
アルハイゼン
――あくまで君個人のやり方に過ぎないと思うが。
パイモン
こ、こいつ…
誰なんだ?
アルハイゼン、さっき「大マハマトラ」って言わなかったか?
アルハイゼン
①そんなに信頼はしてないけど。
パイモン
アルハイゼンがなにをしたって言うんだよ?
おまえが言うほど悪いことはしてないだろ?
セノ
無駄口は叩きたくないんだ。
アルハイゼン、さっき一戦交えたときに気づいたんだが…
お前が隠している「神の缶詰知識」を渡してもらおう。
それとも、俺の助けが必要か?
アルハイゼン
…フン。
パイモン
この神の缶詰知識…!
たしかオルモス港にいたとき、マハマトラの手に渡ったはずだよな?
>確かに嘘をついてたみたいだね。
アルハイゼン
どうりでそんなに自信ありげに話していたわけだ、セノ。
だが一つ気になる。
これは君にとって何を意味している?
それに君は教令院の大マハマトラであるにも関わらず、単身で砂漠に来た…
俺が知る限り、マハマトラたちまでもが、みな君の失踪の話をしている…
まさか、他人には見られたくない任務でも行っているのか?
仮にその任務のターゲットが俺だったとしよう。
それでも君は権力と資源を使って教令院で俺を「裁決」できたはずだろう?
>まさか賢者の依頼?
パイモン
そんな…
どっちも信用できないみたいだぞ…
ディシア
コホンッ…
だいぶ盛り上がっているようだな、二人とも。
パイモン
ん?えっ!?
ディシア!
なんでここにいるんだ?
よかった、やっと信頼できる人が来たぞ。
ディシア、早く助けてくれ。
じゃないとこいつら、またケンカを…
ディシア
ああ。
確かに、「教令院の大物」二人がまたやり合ったりしたら、大変なことになるな。
独り善がりな道理を並べ、教令院の虚しい規則と道義ばかりを口にする…
あんたらは、そんなくだらない紛争をこのアアル村という浄土に持ち込んだ…
どうやら、誰かがあんたらをぶっ倒して、あんたらが踏んでる土地がどこなのか再認識させる必要があるみたいだな!
セノ
アルハイゼン
①二人ともディシアの相手をする余裕がない…
ディシア
おいおい、あんたら…
風の音
「ヒュー――――――」
ディシア
チッ…
また砂嵐か、最近は一体どうなってるんだ…
???
おーい――
ディシア
キャンディスの声か…
…おい、教令院のやつらは脳みそが使えないのか?
早く行くぞ!
アルハイゼン
そう騒ぐな。
セノ
…ふんっ。
…皆と情報を交換し合う…
ディシア
……
???
すみません、皆さん。
ここはこのアアル村の村長の家です。
砂嵐が過ぎるまでは、ここで凌いでいただくしかありません。
キャンディス
自己紹介をさせてください。
私はキャンディス、アアル村のガーディアンです。
パイモン
ああっ、やっと助っ人が来たぞ…!
パイモン
オイラはパイモン!
会えてうれしいぞ。
えへへっ…
>本当にありがとう。
キャンディス
ふふっ、災いを前にしたとき、助け合うのは当然のことです。
どうかお気になさらず。
パイモン
わぁ…
このお姉さん、すっごく優しいな。
キャンディス
しかし今、あなた方はアアル村にいます。
ディシア
チッ…
ディシア
はぁ…
わかったよ、キャンディス。
キャンディス
ふふっ、いいでしょう。
では、どなたから話をなさいますか?
ディシア
一応あたしは止めに入った身だ…
やり方がちょっと過激だったのは認めるがな。
先に教令院の二人が話をしたらいい。
パイモン
あれって止めようとしたって言えるのか…
セノ
……
…別に、俺には隠すべきことはない。
言ってもいいだろう。
アルハイゼンは、教令院のマハマトラたちですら俺の居場所を知らないと言ったな。
だが、それは決して「人に見られたくない任務」をやっているからじゃない。
俺は…
「自己追放」を選んだんだ。
セノ
そのとき俺は気づいた。
大賢者からすれば、マハマトラなんて賢者たちの「知識」を束ねるための道具に過ぎないってことに。
マハマトラの最初の誓いや、ここまで固く守ってきた原則…
それは、今の教令院においてまったく意味がないんだ。
>だから自分を「追放」したの?
セノ
ああ、その一件を理由に教令院を脱出した…
賢者たちが俺に対して行動を起こす前に。
これが一番賢明な判断だったと思ってる。
おかげでやつらの監視の目を逃れられたしな。
…俺はこの件の調査を絶対に諦めない。
それに、他人から権力を賦与される気はない。
俺は俺の名のもとに審判を下す。
パイモン
セノ…
①(まだ完全には信じきれない…)
セノ
教令院で調査をしていた期間、アルハイゼンが賢者と面談しているのを見たからだよ。
賢者は、アルハイゼンに金髪の旅人を調査するよう言っていた…
パイモン
えっ!?
セノ
そしてその任務は、プロジェクトと同様にどこの記録にも残されていない。
それに加えて、お前は「神の缶詰知識」と関わりがある…
そろそろ説明してもらおうか。
①アルハイゼンは最初から…
アルハイゼン
その件は認めよう。
俺は確かにこの旅人の調査任務を引き受けた。
アルハイゼン
何しろその任務の見返りは、どんな学者でも断ることができないほどのものなんだ。
「任務が終わったら、神の知識を見せてやる」、そう賢者は言った
アルハイゼン
だが惜しいことに、教令院の者は俺のことを分かっていなかった。
大賢者は話の中で一つ重要な情報を漏らした――
セノ
それってつまり、賢者たちは元々、普通の人を狂気に陥れるあれらの知識を使ってお前を処理しようとしてたってことか?
①じゃあ私たちの出会いはどういうこと?
アルハイゼン
元々俺は、すでに調査任務などにはまったく興味がなかった。
ただ教令院をあしらうために「オルモス港で旅人の出現を待つ」と言ったんだ。
セノ
犯罪者が最もよく口にする言葉が、「偶然」だ。
アルハイゼン
だが、旅人と偶然出会っても尚、俺に教令院に協力する意志はまったくなかった。
君たちも覚えているだろう…
当時俺があのタバーンを離れたとき、君たちは自分から俺を追ってきたんだ。
①確かにそう…
アルハイゼン
もしそれでも気になるようなら、謝ってもいい。
君たちに内緒で神の缶詰知識をとっておいたのは、その存在が危険すぎると主観的に判断したからだ。
はっきりとした研究結果が出るまで、誰にも接触させないほうがいい。
何しろ、好奇心はこの国で、一番危険なものだからな。
セノ
アルハイゼン書記官、お前は好奇心が自らをも疑惑と危険に陥れることをよく知っているはずだ。
俺の質問に答えろ――
アルハイゼン
セノ
…分かった。
とりあえずはお前を敵と見なすことをやめよう。
だがお前の容疑が完全に晴れたわけでもない。
アルハイゼン
構わない。
キャンディス
うんうん、お二方の誤解が解けたようで、私もとても嬉しいです。
それで?
ディシア、あなたの番ですよ?
ディシア
ああ、わりぃな。
坊やたちの話が退屈すぎて、気が散ってた。
あたしのほうは至って簡単さ…
旅人たちも知っているフーマイ家のドニアザードお嬢様が、最近ずっと家で療養してて…
やることもないんで、アアル村に来てみたってだけだ。
本当なら、キャンディスたちと感動的な再会をするはずだったんだが…
キャンディス
それで、ですか…
ディシア
そう来なくっちゃな!
会いたかったぜ、キャンディス…
???
「ガオー――――!!!」
キャンディス
ご安心を。
もうお互い敵視もしていないようですし、皆さんはここで休んでいてください。
砂嵐の中にいる獣は、私が「掃除」してきます…
キャンディス
ええ、来て下さる必要はありません。
砂嵐の中での戦いは、現地で数年訓練を積んだ人でないと、どうにもなりませんから。
パイモン
キャンディスがずっと帰ってきてないけど、本当に大丈夫なのか?
やっぱり見に行ってみようぜ?
ディシア
そんなに言われるとあたしまで心配になってきたぜ…
どうせここにいるのも飽きたし、行くか。
この二人、まったく話さないしな…
…村長の家の外に行って状況を確認する…
パイモン
うわっ…
キャンディス、まだ戦ってたのか?
もしかして、今までずっとかよ?
キャンディス
ええ、もう数え切れないほど次々とやってきて。
いつの間にか、砂嵐も止んだようですね。
①戦闘力が高いだけじゃなくて…
ディシア
さ、今度はあたしに任せろ。
ずっと溜まってたんだ、こいつらでストレスを発散してもいいよな?
キャンディス
ふふっ、私ももうずっと「熾鬣の獅子」の武芸を見ていませんね。
せっかくなのでお願いします。
…襲ってきた魔物を倒す…
パイモン
また新しい魔物が現れた。
うぅ…
きりがないぞ…
…皆と会話する…
パイモン
もう魔物が出てこないぞ。
今ので最後だったんじゃないか?
キャンディス
先ほどのは砂嵐の余波でしょう。
暫くはもう出てこないはずです。
???
パイモン
えっと、この人は…
???
おっと、ははっ、悪いな。
アンプおじさん
私はアアル村の村長だ。
アンプおじさんと呼ばれてるよ。
①こんにちは。
セノ
村長、俺も元々砂漠出身だが、ここへはずっと戻っていなかった。
その…
アンプおじさん
よくあるとまではいかないが、最近はますます酷くなって、前より頻度も増えた。
砂嵐以外にも、たまに地震が起こることもある…
こういった異常な自然現象は、以前村にしばらくいた調査員によると、世界樹の枯凋と関係しているらしい。
パイモン
また世界樹の枯凋が原因なのか…
つまり、世界樹の枯凋は森に「死域」を作り出すけど、それが砂漠では砂嵐とか地震って形で現れるってことか?
アルハイゼン
自然界のすべては世界樹と切っても切れない繋がりがある…
確かにこれらの「局所的症状」は、世界樹の状態を反映している可能性がある。
ディシア
はぁ、アアル村のみんなにも気を付けてもらわないとな。
パイモン
「グラマパラ」?
なんだそれ?
キャンディスみたいな「ガーディアン」とは違うのか?
セノ
…お前は好奇心旺盛だな。
アアル村の村人は、教令院から追放された「狂学者」を、村の守人――
アンプおじさん
はぁ…
セノ
…俺は過去にやつらと接触したことがある。
やつらのことについては俺が調べよう。
アルハイゼン
そもそも、彼らの追放命令を執行したのはマハマトラだろう。
罪悪感に駆られ、責任から解放された今の身分を利用して贖罪でもする気か?
なかなか面白いメンタルをお持ちのようだ。
セノ
…皮肉を言っても無駄だ。
もしお前に問題があったら、どんな身分でいようと俺はお前を処断する。
アンプおじさん
お前さんは「元大マハマトラ」様だったのか。
こういう調査には慣れていそうだ、どうかよろしく頼むよ。
>私も手伝う。
パイモン
それってハイパシアのことを思い出したからか…?
狂った学者たちはたしかにかわいそうだよな…
オイラたちも探すのを手伝おうぜ。
でも…
①観察する良い機会。
セノ
手伝いが増えるのはいいことだ。
お前たちなら、俺についてた部下の何人かよりいい仕事をしてくれそうだしな。
まずは場所を変えて、情報交換といこう。
>なぜ狂学者をグラマパラと呼ぶの?
セノ
俺もかつての部下から聞いたんだが、この呼び方はある事件から来ているらしい。
アアル村は昔からずっと、精神に異常をきたした学者たちを追放するために教令院が使って来た場所なんだ。
この村には、不思議な現象があるという…
アアル村に着いて間もない頃、狂学者は相変わらず狂っていて異常なことばかり話す。
だがしばらくここに留まっていると、やがて落ち着くらしいんだ。
当初、アアル村の人々は狂学者の受け入れに不満を抱いていた。
しかしある夜、事件は起きた。
その夜、アアル村でいつもより激しい地震が発生した。
家屋が倒壊するのを恐れ、前任の村長がみなを連れて避難しようとしたとき…
ある狂学者が隅にうずくまり、両手で大地に触れているのを見たらしい。
そいつの体はほのかに淡い緑色の光を放ち、夜だったせいもあって神聖なもののように見えたと言う。
そしてその夜は、どんなに強い地震が続いても、すべての家屋がまるで地面から生えているかのように、一つも倒れなかった。
もちろん、死傷者も出なかった。
その一件の後、アアル村の人々は狂学者によくするようになった。
そして彼らを「グラマパラ」と呼ぶようになったんだ。
パイモン
淡い緑の光…
狂学者がアアル村を守った…
①ナヒーダの力だった可能性が高い。
パイモン
オイラもそう思うぞ!
セノ、あの狂った学者たちはアアル村でもアーカーシャ端末をつけてるのか?
セノ
教令院は彼らを監視しているから、理論上はつけてるはずだ。
無論アーカーシャ本体が彼らに対して発信することはないが。
パイモン
やっぱり!
これでつじつまが合ったな!
学者たちが狂った状態から落ち着いたのも、たぶんナヒーダが慰めたんだろう…
セノ
一つの物語だけで結論を出せるとは…
どうやらお前たちは俺の知らない情報をかなり持っているみたいだな。
それで、何が分かったんだ?
①狂学者の力はクラクサナリデビのもの。
セノ
クラクサナリデビと言ったか…?
セノ
いや、信じないというよりは、お前たちの考え方を不思議に思ってな…
クラクサナリデビ…
現草神が、未だにスメールで何か行動をしてるのか?
パイモン
ナヒーダは「存在しない神」なんかじゃないぞ!
あいつは…
なんて言うか…
セノ
…俺は長年犯罪者の尋問をしてきた。
人が嘘をついているかどうかくらいわかる。
パイモン
だったらオイラたちが本当のことを言ってるってわかるはずだろ!
セノ
ああ――
パイモン
よし、これでやっと一番いい形で調査できるぜ!
>うん!
パイモン
でも、いったいなにから始めればいいんだ…
???
おまえら、おれのおじいちゃんを助けに来たのか?
パイモン
ん?
おまえは誰なんだ?
セノ
その恰好と訛り…
現地の子供だな。
イザーク
お、おれはイザークだ…
セノ
お前の祖父は狂学者なのか?
イザーク
セノ
……
お前はここの子供だが、お前の言うおじいちゃんは現地の者ではないはずだ。
どうして「おじいちゃん」などと呼ぶ?
イザーク
おじいちゃんはおじいちゃんだぞ。
おれの家族だ。
さっきおまえらとアンプおじさんの話を聞いたんだ。
なあ、おれも連れてってくれよ!
一緒におじいちゃんを探しに行きたいんだ!
おれも手伝うし、足はひっぱらないから!
セノ
なるほど、先ほど村長の家の近くで俺たちの会話を盗み聞きしていたのはお前だったか。
盗み聞きしている者に対処しようと思ったんだが、何となく相手に敵意がないように感じてな…
パイモン
すごいな、これがマハマトラの嗅覚なのか…
でもセノ、相手はまだ子供なんだぞ!
イザーク
嘘はついてない!
盗み聞きしたのは、おじいちゃんがどこにいるか知りたかったからだ…
ごめんなさい…
それでも信じられないなら、キャンディスお姉ちゃんに聞いてみてよ。
>セノ、お願い。
セノ
…分かった。
キャンディス
あら、もうお戻りになったのですか。
セノ
確認したいことがある。
イザークという子供を知っているか?
パイモン
えっ?
このことを知ってたのか?
キャンディス
頑張って隠れていましたが、窓の外で盗み聞きしていたのには気づいていましたから。
あの子は本当に、祖父を見つけたいと強く思っています。
イザークの両親はエルマイト旅団のメンバーで、シティに行ってからと言うもの、村へ戻っていません。
ずっとあの子の祖父が世話をしてきたのです。
しかし残念ながら、何年と経たずして、あの子の祖父は亡くなってしまいました…
パイモン
よくわからないけど、ちょっと悲しいぞ…
二人ともかわいそうだ…
キャンディス
そうかもしれませんね…
砂漠で生活している者は多かれ少なかれ、みな困難を抱えています。
しかしそれでも、我々は生き続ける。
私もそのために戦い、ここを守っています。
>(「おじいちゃん」を落ち着かせたのはナヒーダに違いない。
狂学者の苦痛を癒したんだ。)
セノ
>(この表情…
セノもこれに気づいたみたい。)
パイモン
ん?
なんだって?
キャンディス
あなたは私が思っていたよりもずっと、情のある方なのかもしれませんね。
イザークの代わりにお礼を言わせてください、セノさん。
…村長の家の前に行く…
パイモン
おーい、イザーク――!
イザーク
あっ、来たんだね!
パイモン
ぜんぶ聞いてきたぞ、一緒におじいちゃんを探しに行こう!
イザーク
本当?
ありがとう!
>おじいちゃんはきっと大丈夫。
イザーク
…うん!
セノ
まずは付近の現地民に事情を聞こう。
しばらくはナヒーダの助力を得ることができない。
しかし、ナヒーダの残したメッセージによると、あなたは砂漠で現状を打破できる助っ人に出会えるようだ。
教令院とファデュイの陰謀を打ち砕くため、あなたはまた旅に出た。
しかし、ナヒーダの残したメッセージによると、あなたは砂漠で現状を打破できる助っ人に出会えるようだ。
教令院とファデュイの陰謀を打ち砕くため、あなたはまた旅に出た。
…キャラバン宿駅に行く…
パイモン
やっとキャラバン宿駅についたぜ。
けっこう賑やかなんだな。
あの壁の向こうに、砂漠が待ってるのか…
たしかこの壁って「防砂壁」って言って、外からの砂を防ぐためのものなんだよな。
こんな高い壁、もしかしたらこれもマハールッカデヴァータの「神業」なんじゃないのか?
①確かにすごい…
②圧倒される…
アルハイゼン
…こんなところで呆けてないで、来い。
いつの間にか、アルハイゼンが隣にいた。
パイモン
えっ…?
①アルハイゼン!?
②(どこから出てきたの…)
アルハイゼン
こっちだ。
パイモン
アルハイゼンはあっちだ、はやく追いかけようぜ。
いったいなにが起こったんだろうな?
アルハイゼンはあっちだ、はやく追いかけようぜ。
いったいなにが起こったんだろうな?
…アルハイゼンについて行く…
…アルハイゼンと会話する…
エルマイト旅団のメンバー
どういうことだ!
あいつはどこに行った?
…クソッ、さっきまでここにいたのに、見失うとは…
もともといた場所では、エルマイト旅団の格好をした人があなたたちの痕跡を探していた。
パイモン
エルマイト旅団?
今回は誰の手先なんだろう…
エルマイト旅団?
今回は誰の手先なんだろう…
オイラたち、つけられてたのか?
アルハイゼン
油断しすぎだ。
あの「しっぽ」たちの尾行の程度なんてたかが知れている。
すぐ気づけただろうに。
①ありがとう、アルハイゼン。
②アルハイゼンのおかげで助かった。
アルハイゼン
礼はいい。
俺はそういった人情や貸し借りには一切興味がない。
見かけたついでに間違いを「正した」だけだよ。
教令院で身についた習慣とも言えるな。
パイモン
こんなところで会えるなんてな。
アルハイゼン、さっきはオイラもびっくりしたぞ。
前にオルモス港で別れてから、教令院に行くって言ってたよな?
いや待てよ…
いや待てよ…
おまえもしかして、オイラたちを捕まえるために教令院が送ってきたわけじゃないよな?
アルハイゼン
ほう?
どうやら教令院ともめているようだな。
ふっ、遅かれ早かれこうなるとは思っていたが。
俺が君たちを捕まえようとしているのなら、今ごろ君たちはとっくにエルマイト旅団の手に渡り、俺が手柄を立てるのを指をくわえて見ているだけだったと思うが。
パイモン
うぅ…
それもそうだな。
>者たちの「プロジェクト」には参加してる?
アルハイゼン
賢者の「プロジェクト」を手伝うのは俺の「課題」じゃない。
学者として、俺は「研究自主性」を追求する派だ。
近頃は、賢者よりも君のほうに興味があるな。
>わざわざ私を探しに来たの?
アルハイゼン
そういうわけじゃない。
実は…
未だに神の缶詰知識を追っているんだが、あいにく行き詰まっていてな。
神の缶詰知識は砂漠地帯からオルモス港に流れ込んだと言われているが、もっと深く探るには出所を突き止める必要がある。
それと、君に興味を持っている理由、それは…
以前「アフマルの目」のボスが君の前で神の缶詰知識を使った時…
君は彼の様子を見て、複雑な表情で深く考え込んでいただろう…
俺が思うに、君は何かしらの情報を隠しているはずだ。
それについて話してくれないか?
俺が思うに、君は何かしらの情報を隠しているはずだ。
それについて話してくれないか?
>(きっとまた「世界が…私を…忘れて」って聞こえた時だ。)
パイモン
アルハイゼンってすごく鋭いんだな、そんな細かいことまで覚えてるなんて…
①状況が少し複雑。
②今はまだ言えない。
アルハイゼン
そうか…
ふむ、たしかに俺も教令院の者だからな、立場的にも警戒するのは賢明と言えるだろう。
だが少なくとも、君は確かに何かを知っている。
そうだろう?
>……
アルハイゼン
構わない。
直接答えをもらうより、俺は自分で調査するほうが好きだ。
ところで、君たちも砂漠へ行きたかったのか?
パイモン
ああ、おまえと同じだ。
でも、これといった目的地はまだないな…
アルハイゼン
なら、まずはアアル村に行くといい。
あそこは砂漠で最大の集落だ。
情報も資源も多い。
どうだ、一緒に行くか?
①うん。
②一緒に行こう。
パイモン
知ってる人が旅の仲間になってくれるのっていいよな。
それじゃあ行こうぜ!
…アアル村に行く…
アルハイゼン
この先が砂漠の民の避難所――
アアル村だ。
パイモン
ここの地形、独特だよな。
けっこう面白そうな場所だ、はやく見て回ろうぜ!
一行が大きく歩を進めて前へ向かう途中、誰かが長槍を持ってアルハイゼンに襲い掛かってきて、有無を言わせず戦い始めた。
いくらか渡り合い、アルハイゼンはこの襲撃者が教令院大マハマトラのセノであることに気づいた。
【?】むーび
アルハイゼン
俺の記憶が正しければ、教令院にいた頃はあまり関わりがなかったはずだろう。
偶然会っただけだというのに、その態度はどうしたことか――
俺の記憶が正しければ、教令院にいた頃はあまり関わりがなかったはずだろう。
偶然会っただけだというのに、その態度はどうしたことか――
「大マハマトラ」殿。
セノ
運よくこの一槍を避けられたとしても、「審判」から逃れられるとは限らないよ、アルハイゼン。
アルハイゼン
「審判」?
先ほどの君の行為は…
「審判」か、それとも「粛清」だったのか。
セノ
俺は全力を出していない。
もし出していれば、その旅人では俺を止められなかっただろう。
一見暗殺に見えただろうが、ターゲットの反抗心と逃亡意欲を失わせるためやったことに過ぎない。
これがマハマトラのやり方だ。
お前も知っているだろう?
アルハイゼン
――あくまで君個人のやり方に過ぎないと思うが。
パイモン
こ、こいつ…
誰なんだ?
アルハイゼン、さっき「大マハマトラ」って言わなかったか?
アルハイゼン
ああ、教令院のマハマトラたちのトップ、大マハマトラのセノだ。
「学術犯罪」の領域において、彼は誰もが恐れるハンターさ。
「学術犯罪」の領域において、彼は誰もが恐れるハンターさ。
セノ
お前たちはアルハイゼンを深く信頼しているようだな。
それどころか、そいつのために俺を阻むとは…
仮に俺がお前たちだったら、そいつの方には決してつかない。
何を話されても、信じたりはしない。
その書記官は、俺が長きにわたって「追っていた」ターゲットだ。
お前たちの立場をはっきりさせてもらおうか。
もしまた邪魔立てするようであれば、お前たちも巻き込まれると思え。
お前たちはアルハイゼンを深く信頼しているようだな。
それどころか、そいつのために俺を阻むとは…
仮に俺がお前たちだったら、そいつの方には決してつかない。
何を話されても、信じたりはしない。
その書記官は、俺が長きにわたって「追っていた」ターゲットだ。
お前たちの立場をはっきりさせてもらおうか。
もしまた邪魔立てするようであれば、お前たちも巻き込まれると思え。
①そんなに信頼はしてないけど。
②でも黙って見るつもりもない。
パイモン
アルハイゼンがなにをしたって言うんだよ?
おまえが言うほど悪いことはしてないだろ?
セノ
無駄口は叩きたくないんだ。
アルハイゼン、さっき一戦交えたときに気づいたんだが…
お前が隠している「神の缶詰知識」を渡してもらおう。
それとも、俺の助けが必要か?
アルハイゼン
…フン。
さすがはマハマトラ、嗅覚が鋭いな。
パイモン
この神の缶詰知識…!
たしかオルモス港にいたとき、マハマトラの手に渡ったはずだよな?
>確かに嘘をついてたみたいだね。
アルハイゼン
どうりでそんなに自信ありげに話していたわけだ、セノ。
だが一つ気になる。
これは君にとって何を意味している?
それに君は教令院の大マハマトラであるにも関わらず、単身で砂漠に来た…
俺が知る限り、マハマトラたちまでもが、みな君の失踪の話をしている…
まさか、他人には見られたくない任務でも行っているのか?
仮にその任務のターゲットが俺だったとしよう。
それでも君は権力と資源を使って教令院で俺を「裁決」できたはずだろう?
>まさか賢者の依頼?
セノ
……
やはりお前は厄介だ。
やはりお前は厄介だ。
パイモン
そんな…
どっちも信用できないみたいだぞ…
どうすればいいんだ?
ディシア
コホンッ…
だいぶ盛り上がっているようだな、二人とも。
パイモン
ん?えっ!?
ディシア!
なんでここにいるんだ?
よかった、やっと信頼できる人が来たぞ。
ディシア、早く助けてくれ。
じゃないとこいつら、またケンカを…
ディシア
ああ。
確かに、「教令院の大物」二人がまたやり合ったりしたら、大変なことになるな。
独り善がりな道理を並べ、教令院の虚しい規則と道義ばかりを口にする…
あんたらは、そんなくだらない紛争をこのアアル村という浄土に持ち込んだ…
どうやら、誰かがあんたらをぶっ倒して、あんたらが踏んでる土地がどこなのか再認識させる必要があるみたいだな!
セノ
……
アルハイゼン
……
①二人ともディシアの相手をする余裕がない…
②手を出す機会を探ってる…
ディシア
おいおい、あんたら…
あたしの話が聞こえなかったのか!
風の音
「ヒュー――――――」
パイモン
うわっ――
うわっ――
どういうことだ!
強い風が――
強い風が――
砂嵐か!?
吹っ飛ばされるぞ!
吹っ飛ばされるぞ!
ディシア
チッ…
また砂嵐か、最近は一体どうなってるんだ…
???
おーい――
そこの方々、こっちです!
早くこっちに避難を!
パイモン
誰かが呼んでるぞ。
風が強すぎる…
はやく行こう!
早くこっちに避難を!
パイモン
誰かが呼んでるぞ。
風が強すぎる…
はやく行こう!
ディシア
キャンディスの声か…
…おい、教令院のやつらは脳みそが使えないのか?
早く行くぞ!
アルハイゼン
そう騒ぐな。
セノ
…ふんっ。
…皆と情報を交換し合う…
セノ
……
アルハイゼン
……
……
ディシア
……
>……
パイモン
き…気まずい…
き…気まずい…
さっき戦おうとした三人が、こんな小さな空間に押し込められてるなんて…
うぅ…
オイラも飛べなくなるくらい…
うぅ…
オイラも飛べなくなるくらい…
空気が重いぞ…
???
すみません、皆さん。
ここはこのアアル村の村長の家です。
砂嵐が過ぎるまでは、ここで凌いでいただくしかありません。
キャンディス
自己紹介をさせてください。
私はキャンディス、アアル村のガーディアンです。
パイモン
ああっ、やっと助っ人が来たぞ…!
パイモン
オイラはパイモン!
会えてうれしいぞ。
えへへっ…
おまえがオイラたちをここに連れてきてくれたおかげで助かったぜ。
ありがとな、キャンディス!
ありがとな、キャンディス!
>本当にありがとう。
キャンディス
ふふっ、災いを前にしたとき、助け合うのは当然のことです。
どうかお気になさらず。
パイモン
わぁ…
このお姉さん、すっごく優しいな。
ほんと、あいつらとは大違いだぜ…
キャンディス
さて、挨拶はこの辺にして、あとの時間は――
さて、挨拶はこの辺にして、あとの時間は――
…ガーディアンとして、村に影響がないことを確認するためにも、実は砂嵐がやって来る前から遠くであなた方の衝突を見ていました。
キャンディス
しかし今、あなた方はアアル村にいます。
脅威を排除するのが私の責務。
どうか、率直にしっかりと話し合ってください。
お互いへの敵意を何とか消し去れませんか?
この屋根の下で、もしまだ争おうとする者がいるなら…
砂嵐の中の獣たちにもてなしてもらう他ありません。
どうか、率直にしっかりと話し合ってください。
お互いへの敵意を何とか消し去れませんか?
この屋根の下で、もしまだ争おうとする者がいるなら…
砂嵐の中の獣たちにもてなしてもらう他ありません。
パイモン
オ、オイラ…
前言撤回するぞ…
オ、オイラ…
前言撤回するぞ…
ディシア
チッ…
キャンディス
…あなたも例外ではありませんからね、ディシア。
…あなたも例外ではありませんからね、ディシア。
お返事は?
ディシア
はぁ…
わかったよ、キャンディス。
キャンディス
ふふっ、いいでしょう。
では、どなたから話をなさいますか?
ディシア
一応あたしは止めに入った身だ…
やり方がちょっと過激だったのは認めるがな。
先に教令院の二人が話をしたらいい。
パイモン
あれって止めようとしたって言えるのか…
セノ
……
…別に、俺には隠すべきことはない。
言ってもいいだろう。
アルハイゼンは、教令院のマハマトラたちですら俺の居場所を知らないと言ったな。
だが、それは決して「人に見られたくない任務」をやっているからじゃない。
俺は…
「自己追放」を選んだんだ。
パイモン
「自己追放」?
セノ
以前俺は、教令院のプロジェクトの企画と実行を記録する資料に余白があるのを見つけた。
しかしそれらのデータは、明らかに現実の進捗と合わないものだった。
大マハマトラとして、俺にはそれを照合する責任と権利がある。
だが…
その部分を担当していたのは…
あろうことか、大賢者アザール本人だと分かったんだ。
照合申請を出す前、俺は秘密裏に数々の調査を行った。
だが、手がかりや物証になりそうな一切のものは、すべて巧妙に俺の視線を避けていた。
やがて…
あいつらが最初から、意図的に俺を警戒していたことに気づいた。
そして案の定、俺が照合申請を出すと大賢者は拒否した。
それだけじゃない、こう言ったんだ――
「大マハマトラの権力は賢者によって賦与されたものだ。
お前には我々を審判する権利はない。」
以前俺は、教令院のプロジェクトの企画と実行を記録する資料に余白があるのを見つけた。
しかしそれらのデータは、明らかに現実の進捗と合わないものだった。
大マハマトラとして、俺にはそれを照合する責任と権利がある。
だが…
その部分を担当していたのは…
あろうことか、大賢者アザール本人だと分かったんだ。
照合申請を出す前、俺は秘密裏に数々の調査を行った。
だが、手がかりや物証になりそうな一切のものは、すべて巧妙に俺の視線を避けていた。
やがて…
あいつらが最初から、意図的に俺を警戒していたことに気づいた。
そして案の定、俺が照合申請を出すと大賢者は拒否した。
それだけじゃない、こう言ったんだ――
「大マハマトラの権力は賢者によって賦与されたものだ。
お前には我々を審判する権利はない。」
アルハイゼン
つまり、やはり裏があったらしいな。
つまり、やはり裏があったらしいな。
セノ
そのとき俺は気づいた。
大賢者からすれば、マハマトラなんて賢者たちの「知識」を束ねるための道具に過ぎないってことに。
マハマトラの最初の誓いや、ここまで固く守ってきた原則…
それは、今の教令院においてまったく意味がないんだ。
>だから自分を「追放」したの?
セノ
ああ、その一件を理由に教令院を脱出した…
賢者たちが俺に対して行動を起こす前に。
これが一番賢明な判断だったと思ってる。
おかげでやつらの監視の目を逃れられたしな。
…俺はこの件の調査を絶対に諦めない。
それに、他人から権力を賦与される気はない。
俺は俺の名のもとに審判を下す。
パイモン
セノ…
オイラたちも教令院の賢者を調べてるんだ。
同じ立場みたいだぞ。
同じ立場みたいだぞ。
それに、今はもう「大マハマトラ」じゃないんだろ?
なんだかあんまり怖くなくなったぜ。
なんだかあんまり怖くなくなったぜ。
①(まだ完全には信じきれない…)
②(もし嘘だったら…)
パイモン
でも、セノはなんでアルハイゼンをターゲットにしてたんだ?
まさか…
でも、セノはなんでアルハイゼンをターゲットにしてたんだ?
まさか…
セノ
教令院で調査をしていた期間、アルハイゼンが賢者と面談しているのを見たからだよ。
賢者は、アルハイゼンに金髪の旅人を調査するよう言っていた…
そうだな、アルハイゼン?
パイモン
えっ!?
セノ
そしてその任務は、プロジェクトと同様にどこの記録にも残されていない。
それに加えて、お前は「神の缶詰知識」と関わりがある…
そろそろ説明してもらおうか。
①アルハイゼンは最初から…
②賢者たちにはとっくに警戒されてたんだ…
アルハイゼン
その件は認めよう。
俺は確かにこの旅人の調査任務を引き受けた。
パイモン
アルハイゼン、おまえ…!
アルハイゼン、おまえ…!
アルハイゼン
何しろその任務の見返りは、どんな学者でも断ることができないほどのものなんだ。
「任務が終わったら、神の知識を見せてやる」、そう賢者は言った
セノ
確かに、とてつもなく魅力的な条件だ。
確かに、とてつもなく魅力的な条件だ。
アルハイゼン
だが惜しいことに、教令院の者は俺のことを分かっていなかった。
大賢者は話の中で一つ重要な情報を漏らした――
「神の知識」が実在するということだ。
それさえ分かれば、俺にとっては十分。
俺からすれば賢者はそこまでの信頼には値しない。
考えてもみろ、「神の知識」をそう軽々しく他人に報酬として約束するなんて…
些か、おかしな話だと思わないか?
だから、俺は「神の缶詰知識」という手がかりに従って独自に調査を展開した。
結果的にこの判断は間違っておらず、教令院を信じなかったのも正解だった。
それさえ分かれば、俺にとっては十分。
俺からすれば賢者はそこまでの信頼には値しない。
考えてもみろ、「神の知識」をそう軽々しく他人に報酬として約束するなんて…
些か、おかしな話だと思わないか?
だから、俺は「神の缶詰知識」という手がかりに従って独自に調査を展開した。
結果的にこの判断は間違っておらず、教令院を信じなかったのも正解だった。
もしこの一件で警戒を解いていれば、俺もあの「アフマルの目」のボスのように、人と正常に会話することさえできなくなっていたかもしれない。
セノ
それってつまり、賢者たちは元々、普通の人を狂気に陥れるあれらの知識を使ってお前を処理しようとしてたってことか?
①じゃあ私たちの出会いはどういうこと?
②一緒に行動したのは私を調査するためだったの?
アルハイゼン
元々俺は、すでに調査任務などにはまったく興味がなかった。
ただ教令院をあしらうために「オルモス港で旅人の出現を待つ」と言ったんだ。
だが、神の缶詰知識を追っている途中で思いがけず、偶然ターゲットに出会ってしまったのさ。
セノ
犯罪者が最もよく口にする言葉が、「偶然」だ。
アルハイゼン
だが、旅人と偶然出会っても尚、俺に教令院に協力する意志はまったくなかった。
君たちも覚えているだろう…
当時俺があのタバーンを離れたとき、君たちは自分から俺を追ってきたんだ。
①確かにそう…
②それだけで証明になるかな…
パイモン
そうだな…
そうだな…
うーん…
アルハイゼンはキャラバン宿駅でもオイラたちを助けてくれたし、やっぱり本当なのかも?
アルハイゼンはキャラバン宿駅でもオイラたちを助けてくれたし、やっぱり本当なのかも?
アルハイゼン
もしそれでも気になるようなら、謝ってもいい。
君たちに内緒で神の缶詰知識をとっておいたのは、その存在が危険すぎると主観的に判断したからだ。
はっきりとした研究結果が出るまで、誰にも接触させないほうがいい。
何しろ、好奇心はこの国で、一番危険なものだからな。
セノ
アルハイゼン書記官、お前は好奇心が自らをも疑惑と危険に陥れることをよく知っているはずだ。
俺の質問に答えろ――
賢者たちは計画の内容をお前に話したのか?
アルハイゼン
すでにはっきりと話したつもりだったんだが。
今の俺は、君と同じく教令院が重点的に警戒する対象となっている。
言うまでもないと思うが?
言うまでもないと思うが?
セノ
…分かった。
とりあえずはお前を敵と見なすことをやめよう。
だがお前の容疑が完全に晴れたわけでもない。
アルハイゼン
構わない。
キャンディス
うんうん、お二方の誤解が解けたようで、私もとても嬉しいです。
それで?
ディシア、あなたの番ですよ?
ディシア
ああ、わりぃな。
坊やたちの話が退屈すぎて、気が散ってた。
あたしのほうは至って簡単さ…
旅人たちも知っているフーマイ家のドニアザードお嬢様が、最近ずっと家で療養してて…
やることもないんで、アアル村に来てみたってだけだ。
本当なら、キャンディスたちと感動的な再会をするはずだったんだが…
まーわけのわからん二人が、わけのわからんケンカをしているのを見てな。
ふつふつ怒りが湧いてきて、それで…
ふつふつ怒りが湧いてきて、それで…
キャンディス
それで、ですか…
わかりました、確かにあなたらしいですね。
それでは…
おかえりなさい〜!
ディシア!
それでは…
おかえりなさい〜!
ディシア!
ディシア
そう来なくっちゃな!
会いたかったぜ、キャンディス…
???
「ガオー――――!!!」
パイモン
わぁっ!
なんの音だ?
わぁっ!
なんの音だ?
キャンディス
ご安心を。
もうお互い敵視もしていないようですし、皆さんはここで休んでいてください。
砂嵐の中にいる獣は、私が「掃除」してきます…
パイモン
砂嵐の中に出没する獣か…
ひ、一人で本当に大丈夫なのか?
砂嵐の中に出没する獣か…
ひ、一人で本当に大丈夫なのか?
キャンディス
ええ、来て下さる必要はありません。
砂嵐の中での戦いは、現地で数年訓練を積んだ人でないと、どうにもなりませんから。
ディシア
うん、安心してキャンディスに任せるといい。
うん、安心してキャンディスに任せるといい。
すごく強いんだぜ。
しばらくすると、外の風の音が次第に止んでいった。
パイモン
しばらくすると、外の風の音が次第に止んでいった。
パイモン
風が止んだみたいだ、砂嵐もこれで過ぎ去ったんじゃないか?
パイモン
キャンディスがずっと帰ってきてないけど、本当に大丈夫なのか?
やっぱり見に行ってみようぜ?
ディシア
そんなに言われるとあたしまで心配になってきたぜ…
どうせここにいるのも飽きたし、行くか。
この二人、まったく話さないしな…
…村長の家の外に行って状況を確認する…
パイモン
うわっ…
キャンディス、まだ戦ってたのか?
もしかして、今までずっとかよ?
キャンディス
ええ、もう数え切れないほど次々とやってきて。
いつの間にか、砂嵐も止んだようですね。
①戦闘力が高いだけじゃなくて…
②持久力も凄い…
パイモン
あっ、ほんとにまた出てきたぞ!
あっ、ほんとにまた出てきたぞ!
ディシア
さ、今度はあたしに任せろ。
ずっと溜まってたんだ、こいつらでストレスを発散してもいいよな?
キャンディス
ふふっ、私ももうずっと「熾鬣の獅子」の武芸を見ていませんね。
せっかくなのでお願いします。
ディシア
しっかり見てな、行くぜ!
しっかり見てな、行くぜ!
…襲ってきた魔物を倒す…
パイモン
また新しい魔物が現れた。
うぅ…
きりがないぞ…
…皆と会話する…
パイモン
もう魔物が出てこないぞ。
今ので最後だったんじゃないか?
キャンディス
先ほどのは砂嵐の余波でしょう。
暫くはもう出てこないはずです。
???
みんなお疲れさん、さっきの砂嵐でケガした人はいないな?
パイモン
えっと、この人は…
???
おっと、ははっ、悪いな。
さっきは村のお年寄りと子供たちの面倒を見ててな。
お客さんたちへの挨拶に来る余裕がなかったのさ。
お客さんたちへの挨拶に来る余裕がなかったのさ。
アンプおじさん
私はアアル村の村長だ。
アンプおじさんと呼ばれてるよ。
①こんにちは。
②お邪魔してます。この前は迷惑をかけた。
セノ
村長、俺も元々砂漠出身だが、ここへはずっと戻っていなかった。
その…
さっきみたいな砂嵐はよくあるのか?
アンプおじさん
よくあるとまではいかないが、最近はますます酷くなって、前より頻度も増えた。
砂嵐以外にも、たまに地震が起こることもある…
こういった異常な自然現象は、以前村にしばらくいた調査員によると、世界樹の枯凋と関係しているらしい。
パイモン
また世界樹の枯凋が原因なのか…
つまり、世界樹の枯凋は森に「死域」を作り出すけど、それが砂漠では砂嵐とか地震って形で現れるってことか?
アルハイゼン
自然界のすべては世界樹と切っても切れない繋がりがある…
確かにこれらの「局所的症状」は、世界樹の状態を反映している可能性がある。
ディシア
はぁ、アアル村のみんなにも気を付けてもらわないとな。
ところで、今回あたしが帰ってきたとき、「グラマパラ」が一人もいなかったが、どういうことだ?
パイモン
「グラマパラ」?
なんだそれ?
キャンディスみたいな「ガーディアン」とは違うのか?
セノ
…お前は好奇心旺盛だな。
アアル村の村人は、教令院から追放された「狂学者」を、村の守人――
「グラマパラ」と呼んでいるんだ。
彼らの多くはアビディアの森で修行をしたあと、精神に異常をきたした学者たちだ。
教令院はやつらの狂った言葉が他の学者の精神に影響を与えると考え、砂漠に追放した…
まったく、ふざけた話さ。
①(そういえばティナリも言ってた…)
彼らの多くはアビディアの森で修行をしたあと、精神に異常をきたした学者たちだ。
教令院はやつらの狂った言葉が他の学者の精神に影響を与えると考え、砂漠に追放した…
まったく、ふざけた話さ。
①(そういえばティナリも言ってた…)
②ハイパシアも危うく砂漠に追放されるところだった。
アンプおじさん
はぁ…
我々も最近これについては調べてるところなんだ。
村にいたグラマパラたちがなぜかみんな次々と姿を消してしまってな…
だが、彼らがどんな風に去ったのか、見たものは誰もいないんだ…
もし何日かこの近くに留まる気なら、気にかけてくれると助かる。
村にいたグラマパラたちがなぜかみんな次々と姿を消してしまってな…
だが、彼らがどんな風に去ったのか、見たものは誰もいないんだ…
もし何日かこの近くに留まる気なら、気にかけてくれると助かる。
セノ
…俺は過去にやつらと接触したことがある。
やつらのことについては俺が調べよう。
アルハイゼン
そもそも、彼らの追放命令を執行したのはマハマトラだろう。
罪悪感に駆られ、責任から解放された今の身分を利用して贖罪でもする気か?
なかなか面白いメンタルをお持ちのようだ。
セノ
…皮肉を言っても無駄だ。
もしお前に問題があったら、どんな身分でいようと俺はお前を処断する。
アンプおじさん
お前さんは「元大マハマトラ」様だったのか。
こういう調査には慣れていそうだ、どうかよろしく頼むよ。
>私も手伝う。
パイモン
それってハイパシアのことを思い出したからか…?
狂った学者たちはたしかにかわいそうだよな…
オイラたちも探すのを手伝おうぜ。
でも…
このセノってやつと一緒に行動して、本当に大丈夫か?
おまえ、まだあんまり信じてないんだろ。
おまえ、まだあんまり信じてないんだろ。
①観察する良い機会。
②ディシアたちがいるから大丈夫。
セノ
手伝いが増えるのはいいことだ。
お前たちなら、俺についてた部下の何人かよりいい仕事をしてくれそうだしな。
まずは場所を変えて、情報交換といこう。
…場所を変えて、セノと情報交換する…
セノ
「自己追放」をしたが、やっていることは昔と変わらない…
本格的な調査に入る前に、何か聞きたいことはあるか?
「自己追放」をしたが、やっていることは昔と変わらない…
本格的な調査に入る前に、何か聞きたいことはあるか?
>なぜ狂学者をグラマパラと呼ぶの?
セノ
俺もかつての部下から聞いたんだが、この呼び方はある事件から来ているらしい。
アアル村は昔からずっと、精神に異常をきたした学者たちを追放するために教令院が使って来た場所なんだ。
この村には、不思議な現象があるという…
アアル村に着いて間もない頃、狂学者は相変わらず狂っていて異常なことばかり話す。
だがしばらくここに留まっていると、やがて落ち着くらしいんだ。
当初、アアル村の人々は狂学者の受け入れに不満を抱いていた。
しかしある夜、事件は起きた。
その夜、アアル村でいつもより激しい地震が発生した。
家屋が倒壊するのを恐れ、前任の村長がみなを連れて避難しようとしたとき…
ある狂学者が隅にうずくまり、両手で大地に触れているのを見たらしい。
そいつの体はほのかに淡い緑色の光を放ち、夜だったせいもあって神聖なもののように見えたと言う。
そしてその夜は、どんなに強い地震が続いても、すべての家屋がまるで地面から生えているかのように、一つも倒れなかった。
もちろん、死傷者も出なかった。
その一件の後、アアル村の人々は狂学者によくするようになった。
そして彼らを「グラマパラ」と呼ぶようになったんだ。
パイモン
淡い緑の光…
狂学者がアアル村を守った…
おまえはどう思う?
①ナヒーダの力だった可能性が高い。
②ナヒーダにしかできないと思う…
パイモン
オイラもそう思うぞ!
セノ、あの狂った学者たちはアアル村でもアーカーシャ端末をつけてるのか?
セノ
教令院は彼らを監視しているから、理論上はつけてるはずだ。
無論アーカーシャ本体が彼らに対して発信することはないが。
パイモン
やっぱり!
これでつじつまが合ったな!
学者たちが狂った状態から落ち着いたのも、たぶんナヒーダが慰めたんだろう…
セノ
一つの物語だけで結論を出せるとは…
どうやらお前たちは俺の知らない情報をかなり持っているみたいだな。
それで、何が分かったんだ?
①狂学者の力はクラクサナリデビのもの。
②村を守ったのはクラクサナリデビ。
セノ
クラクサナリデビと言ったか…?
……
パイモン
なんだよ、信じないのか?
きっとクラクサナリデビがアーカーシャを通じて、狂学者に力を与えたに決まってるぞ…
パイモン
なんだよ、信じないのか?
きっとクラクサナリデビがアーカーシャを通じて、狂学者に力を与えたに決まってるぞ…
セノ
いや、信じないというよりは、お前たちの考え方を不思議に思ってな…
クラクサナリデビ…
現草神が、未だにスメールで何か行動をしてるのか?
教令院は昔から、すでに亡くなったマハールッカデヴァータのほうを重視していた。
やつらはクラクサナリデビには見向きもしなかったんだ。
そのせいで、俺の認識も影響されてるかもしれない。
それに、俺はクラクサナリデビの事跡についてまったく聞いたことがない…
彼女はまるで「存在しない神」だ。
やつらはクラクサナリデビには見向きもしなかったんだ。
そのせいで、俺の認識も影響されてるかもしれない。
それに、俺はクラクサナリデビの事跡についてまったく聞いたことがない…
彼女はまるで「存在しない神」だ。
パイモン
ナヒーダは「存在しない神」なんかじゃないぞ!
あいつは…
なんて言うか…
すごく優しくて、頭がよくて、たまに変なことを言っちゃうところもあるけど「良い神」なんだぞ!
①私たちを助けてくれた。
②彼女と一緒にスメールを救った。
セノ
…俺は長年犯罪者の尋問をしてきた。
人が嘘をついているかどうかくらいわかる。
パイモン
だったらオイラたちが本当のことを言ってるってわかるはずだろ!
セノ
ああ――
お前その目は、嘘をついていない目だ。
たちは本当にクラクサナリデビと接触したことがあるみたいだな。
たちは本当にクラクサナリデビと接触したことがあるみたいだな。
どうしてこんなことに…
神は、ずっと俺たちのそばにいたのか…
神は、ずっと俺たちのそばにいたのか…
パイモン
よし、これでやっと一番いい形で調査できるぜ!
>うん!
パイモン
でも、いったいなにから始めればいいんだ…
うーん…
一人一人に聞いて回るか?
一人一人に聞いて回るか?
???
おまえら、おれのおじいちゃんを助けに来たのか?
パイモン
ん?
おまえは誰なんだ?
セノ
その恰好と訛り…
現地の子供だな。
イザーク
お、おれはイザークだ…
おまえら、おじいちゃんを探しに来たんだろ?
セノ
お前の祖父は狂学者なのか?
イザーク
おじいちゃんをそんな風に呼ぶなよ!
おじいちゃんはおじいちゃんだ。
どうしてそんな名前で呼ぶんだ…
悪者なんかじゃないのに。
おじいちゃんはおじいちゃんだ。
どうしてそんな名前で呼ぶんだ…
悪者なんかじゃないのに。
セノ
……
お前はここの子供だが、お前の言うおじいちゃんは現地の者ではないはずだ。
どうして「おじいちゃん」などと呼ぶ?
イザーク
おじいちゃんはおじいちゃんだぞ。
おれの家族だ。
さっきおまえらとアンプおじさんの話を聞いたんだ。
なあ、おれも連れてってくれよ!
一緒におじいちゃんを探しに行きたいんだ!
おれも手伝うし、足はひっぱらないから!
セノ
なるほど、先ほど村長の家の近くで俺たちの会話を盗み聞きしていたのはお前だったか。
盗み聞きしている者に対処しようと思ったんだが、何となく相手に敵意がないように感じてな…
パイモン
すごいな、これがマハマトラの嗅覚なのか…
でもセノ、相手はまだ子供なんだぞ!
おじいちゃんを探したいだけみたいだし、手伝ってやろうぜ!
イザーク
嘘はついてない!
盗み聞きしたのは、おじいちゃんがどこにいるか知りたかったからだ…
ごめんなさい…
それでも信じられないなら、キャンディスお姉ちゃんに聞いてみてよ。
>セノ、お願い。
セノ
…分かった。
ならまず、キャンディスに状況を確認しよう。
…キャンディスと会話する…
家に近づく前に、セノはイザークに付近で待つよう告げた。
パイモン
セノって本当に慎重なんだな…
これがマハマトラか…
…キャンディスと会話する…
家に近づく前に、セノはイザークに付近で待つよう告げた。
パイモン
セノって本当に慎重なんだな…
これがマハマトラか…
キャンディス
あら、もうお戻りになったのですか。
セノ
確認したいことがある。
イザークという子供を知っているか?
キャンディス
ふふっ、やはりあなた方のもとへ行ったのですね。
ふふっ、やはりあなた方のもとへ行ったのですね。
パイモン
えっ?
このことを知ってたのか?
キャンディス
頑張って隠れていましたが、窓の外で盗み聞きしていたのには気づいていましたから。
あの子は本当に、祖父を見つけたいと強く思っています。
イザークの両親はエルマイト旅団のメンバーで、シティに行ってからと言うもの、村へ戻っていません。
ずっとあの子の祖父が世話をしてきたのです。
しかし残念ながら、何年と経たずして、あの子の祖父は亡くなってしまいました…
当時あの子はまだ幼く、アアル村の住民が交代で世話をしてくれたので無事に育ってはくれたのですが…
その後、年老いた狂学者がここへやって来ました。
イザークはその学者が祖父にとても似ていると思ったようで、よく覗きに行っていたのです。
しかし彼は精神に異常をきたしており、いつもわけの分からないことばかり口にしていました…
その後、年老いた狂学者がここへやって来ました。
イザークはその学者が祖父にとても似ていると思ったようで、よく覗きに行っていたのです。
しかし彼は精神に異常をきたしており、いつもわけの分からないことばかり口にしていました…
イザークも怖く思ったのか、口ではおじいちゃんと呼んでも、安易に近づこうとはしませんでした。
ですがある夏の夜、いつもブツブツ言って、変な動きをしていたはずの「おじいちゃん」が急に静かになり、遠くに隠れているイザークに気づいたのです。
「おじいちゃん」はイザークの傍に行って頭を撫でました。
そしてあの子を村の入り口まで連れて行き、星を一つ一つ数え、見分ける方法を教えたのです。
そうしてイザークに寄り添い、あの子が眠りにつくまで付き添っていました。
次の日の朝、目が覚めたイザークは「おじいちゃん」を探しに行きましたが…
彼はイザークを覚えていませんでした。
しかし、「おじいちゃん」の表情は依然として落ち着いていました。
そこには狂気の欠片などみじんもなく、まるで自分の世界に浸り、夢遊しているかのように落ち着いていたそうです。
イザークは「おじいちゃん」が少しでも正気を取り戻したことを心から喜び、毎日嬉しそうに付きまとうようになりました。
ですがある夏の夜、いつもブツブツ言って、変な動きをしていたはずの「おじいちゃん」が急に静かになり、遠くに隠れているイザークに気づいたのです。
「おじいちゃん」はイザークの傍に行って頭を撫でました。
そしてあの子を村の入り口まで連れて行き、星を一つ一つ数え、見分ける方法を教えたのです。
そうしてイザークに寄り添い、あの子が眠りにつくまで付き添っていました。
次の日の朝、目が覚めたイザークは「おじいちゃん」を探しに行きましたが…
彼はイザークを覚えていませんでした。
しかし、「おじいちゃん」の表情は依然として落ち着いていました。
そこには狂気の欠片などみじんもなく、まるで自分の世界に浸り、夢遊しているかのように落ち着いていたそうです。
イザークは「おじいちゃん」が少しでも正気を取り戻したことを心から喜び、毎日嬉しそうに付きまとうようになりました。
「おじいちゃん、遊びに連れてってあげるよ!
もっとお話しして!」
もっとお話しして!」
なんて言いながら…
パイモン
よくわからないけど、ちょっと悲しいぞ…
二人ともかわいそうだ…
キャンディス
そうかもしれませんね…
砂漠で生活している者は多かれ少なかれ、みな困難を抱えています。
しかしそれでも、我々は生き続ける。
私もそのために戦い、ここを守っています。
>(「おじいちゃん」を落ち着かせたのはナヒーダに違いない。
狂学者の苦痛を癒したんだ。)
セノ
……
>(この表情…
セノもこれに気づいたみたい。)
セノ
…確かに、人々は良い神に恵まれてるのかもしれない。
パイモン
ん?
なんだって?
セノ
いや、なんでもない。
イザークが約束通り足をひっぱらないでいてくれるなら、連れて行ってもいいだろう。
いや、なんでもない。
イザークが約束通り足をひっぱらないでいてくれるなら、連れて行ってもいいだろう。
キャンディス
あなたは私が思っていたよりもずっと、情のある方なのかもしれませんね。
イザークの代わりにお礼を言わせてください、セノさん。
…村長の家の前に行く…
パイモン
おーい、イザーク――!
イザーク
あっ、来たんだね!
パイモン
ぜんぶ聞いてきたぞ、一緒におじいちゃんを探しに行こう!
イザーク
本当?
ありがとう!
>おじいちゃんはきっと大丈夫。
イザーク
…うん!
セノ
まずは付近の現地民に事情を聞こう。