「あの時の参加者」

3.6 修正(吹出)

◆リシュティ

またドリーに会った。
他に情報はないか聞いてみよう…

…ドリーに情報を聞く…

ドリー
またまた、サングマハベイ様の情報販売のお時間ですの!
お二人とも、最新の情報はいかがです?
ふむふむ。
今回の情報はそんなに重要じゃありませんから、たったの五十万モラで結構ですわよ!
前の価格と比べたらなんと半分!
本当にお買い得ですわね!

>タダでいいよね?

ドリー
オホンッ、一気にゼロまで値下げ交渉されるとは、さすがに予想外でしたわ…
ですが…
私は優しいサングマハベイ様。
興味があるのでしたら、タダで教えて差し上げますの。
ただし、絶対に口外してはダメですわよ。
二十年前、ある参加者は大会に出た後、性格が急に豹変したそうなのです!
それに、アアル村で彼を見たという人もいたらしいんですのよ。
でも、最後は一体どこに行ったのかしら?
さて、無料の情報はここまで。
続きが聞きたければ、二百万モラを頂戴しますの。
毎度ありありですわあ!

パイモン
どう考えても割に合わないだろ!?
オイラたちでアアル村に行って、聞いてみようぜ!

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ドリー
さて…
あなたたちも、何か気がついたことがありまですしょう?

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二十年前の、あの謎の参加者について、アアル村で彼を見かけたという人がいるらしい…

…アアル村にいる内情を知る者と話す…

リシュティ
二十年前か…
確かにさる若者が来ておったのう。
あの時、生活は今よりずっと苦しかった。
貧困、病、無知…
私たちはいつもそうしたものに悩まされておった。
あの若者は教令院の出身で、明るい未来があるにも関わらず、喜んでここで辛い生活を共にしてくれた。
彼は私たちに知識を、砂嵐と魔物に対応する方法を教えてくれた。
自分のお金で薬をたくさん買ってくれて、病人の看病まで自ら買って出たのじゃ。

パイモン
なんだか、すっごくいい人だったみたいだな!

リシュティ
そうとも…
ただ、よい人に限って短命なのが世の常じゃ。
彼はいつも眉をひそめていたけど、その理由は誰にもわからなかった。
そしてみなは、もしかして彼がここを離れようとしているのでは?
と推測し始めたんじゃ。
何せここは貧しかったからのう。
彼をちゃんともてなしてやることもできなかった。
ただ、彼は元から少し気が触れていたのだという人も多くいた。
例えば、自分が小さい頃に不思議な生物に文字を教えたと、子供たちに話していたとか。
そして後になって、彼は村を離れて砂漠へ調査に出かけたんじゃ。
何を探しているのか聞いたら、彼はナガ…
なんとか団の人と話すのだと言った。
最終的に、流砂で命を落としたらしい。
聞いた話によれば、彼は調査の途で流砂に囚われたキャラバンに出会ったそうじゃ。
多くの人を救ったものの、彼自身は帰らぬ人に…
当時、家には書きかけの手紙があった。
彼が自分の子供にあてたものじゃ。
彼が亡くなった後も、私の息子はあの手紙をずっと持っていた。
いつか、彼に代わって子供に渡す機会があるかもしれないってね。

パイモン
その手紙…
まだ持ってるのか?

リシュティ
いや、それがもうないんじゃ…
生活のために、息子は傭兵になった。
そして数年前の戦いで命を落とし、持ち物は全て奪われてしまった。
あれから、もうそんなに経つかね。
彼の子供は、無事に育っているのじゃろうか?
彼のことを、恨んだりしていないじゃろうか?
そんなこと、もう誰にもわからないだろうがねえ。
私ももう年だ。
そう遠くないうちに、さっぱり忘れてしまうかもしれないね。

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リシュティ
彼も…
自分の子供に話したいことがたくさんあったはずじゃろう。
はぁ…
まことに残念じゃ。

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ドリー
どうです?
サングマハベイ様の協力の甲斐あって、あなたたちも何か気づきましたでしょ?

パイモン
つまり…

ドリー
サーチェンは全くいい人なんかではなくて、それどころかあの「才識の冠」にも、超絶問題があるということですわね!

①確かに。
②私たちも気づいている。

ドリー
あらら、それではあなたたちも何か、行動を起こすべきではありませんの?
例えばこの情報を教令院に伝えて、さっさと才識の冠を手放させる、とか――

パイモン
もう、このことは教令院に伝えたんだ。
でも…

ドリー
でも…
何ですの?

パイモン
あの冠は、カーヴェが壊しちゃって…

ドリー
何ですってぇ――????

パイモン
落ち着けよ、ドリー。
そんなに取り乱すことか?

ドリー
……
冠…私の…かん、むり…
計画は完璧でしたのに!
あなたたちに情報を提供しますでしょ、冠に問題があると気づかせますでしょ、あとは教令院がそれを売ろうとしたら、底値で買い叩きますでしょ…
それがどうでしょ!
大大大失敗ですわ!
…おのれ、カーヴェ!!
あいつの利子を引き上げてやりますわ!!

パイモン
情報を教えてくれたのには、そういうワケがあったんだな…
どうりでなんだか優しいと思ってたぜ…

ドリー
私の冠…!!
くぅ、本当に怒りましたわよ!!
今月の返済はどんな理由があっても、絶対、延ばしてあげませんことよ!!

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>(取材はまたあとで来たほうが良さそう…)

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