珠玉の鉱山

書籍

群玉閣に収蔵されている1冊しか存在していない書籍。
これはシリーズの中の1冊のようだ。
中には璃月港の経済方針について記録されている。

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……

産業や商業は、川と同じように、流れが激しい。
人々の心を動かすのは、金と利益に他ならない。
十分な力があれば、利益を思うがままに獲得できる。
権利とは、すなわちそういう力だ。
その力は、不正の抑制、契約の維持、そして利益をもたらすことができる。
力とは、強者が弱者をいじめるためのものでも、弱者が強者を求める言い訳でもない。
重要なのは、取引の道義と金銭流通の仕組みなのだ。
それこそが、一番公正な道理である。
曰く――
「職、財産、畑、家、その全てを失った民はどの時代にも多数存在する。
その一方で、広間に貴重な宝石、金、銀をたくさん置いている商人も少なくない。
こんなことがあっていいのだろうか。」
この言い方は正しくない。
人とは海水に流れる砂と同じ、重みがない者は流され淘汰される。
しかし一方で、チャンスとは渓水のように、止まることなく流れる。
貧困者が長い間貧山困に陥ることはなく、富豪が莫大な富を永遠に所持することもない。
均衡は自ずと保たれ、国は安全で公正になり、混乱は起こらなくなる。
したがって、民間産業への規制を緩和、市場を拡大、政府部門を改革することが不可欠である。
福祉支援が怠惰を生む傾向がある場合、適切に削減するべきだ。
千岩軍は外部の盗賊を鎮圧することはできるが、内部の民をなだめることも重要だ。
そうするには、人員を追加し、規模を拡大する必要がある。

……

帝君の寿命は長いが、何かが起きた時のために、最善の準備をしなくてはならない。
そうすれば、璃月の発展は保たれる。
革新に急ぐのではなく、ゆっくりと、岩石の底を削るように発掘していけば、必ずや宝石が見つかるだろう。
璃月の発展もそれと同じだ。