◆「御肉丸」
自称大海賊船の「御肉丸」から、何か相談があるようだ…
…「御肉丸」と会話する…「御肉丸」
やれやれ、やっと戻って来たか。
随分と長い間俺を待たせてからに、甲板にトゲまで生えてきてしまったぞ。
とは言え、この船に…
甲板はもうないか?
カンサンと呼ぶべきかな、ガハハッ。
この「赤穂百目鬼」配下の大海賊船である俺が、まさかこのような無様な姿を晒すとはな…
やれやれ、やっと戻って来たか。
随分と長い間俺を待たせてからに、甲板にトゲまで生えてきてしまったぞ。
とは言え、この船に…
甲板はもうないか?
カンサンと呼ぶべきかな、ガハハッ。
この「赤穂百目鬼」配下の大海賊船である俺が、まさかこのような無様な姿を晒すとはな…
パイモン
おまえ、大海賊船だったのか。
けど、「赤穂百目鬼」って…
おまえ、大海賊船だったのか。
けど、「赤穂百目鬼」って…
誰なんだ?
「御肉丸」
おっと、まさか「赤穂百目鬼」の名を聞いたことないのか?
おっと、まさか「赤穂百目鬼」の名を聞いたことないのか?
>知らない…聞いたことない…
>き…聞いたことある…
>き…聞いたことある…
「御肉丸」
「赤穂百目鬼左衛門」、それはセイライ島を守った、最も偉い大海賊の名前だ。
だが…
今はもう…
「赤穂百目鬼左衛門」、それはセイライ島を守った、最も偉い大海賊の名前だ。
だが…
今はもう…
パイモン
うーん、記憶にないな…
ところで「御肉丸」、この前オイラたちにおまえの事を探すようにって言ってたよな。
いったいなんの用だ?
うーん、記憶にないな…
ところで「御肉丸」、この前オイラたちにおまえの事を探すようにって言ってたよな。
いったいなんの用だ?
「御肉丸」
いきなりそのような名で呼ばれると何やら慣れんな。
はぁ、実は前も言ったように、俺はここまで流されてきたのだ…
だから、俺の元々の「体」もきっとこの辺りに流されてきているはずだ…
「体」というのは変かもしれんがな、ハハッ。
だが一刻も早く見つけたいのだ。
いつからここに寝ていたのか分からんが、仲間はきっと俺を待っているんだ。
だから、早く元の姿に戻って、やつらのところへ戻らないと!
いきなりそのような名で呼ばれると何やら慣れんな。
はぁ、実は前も言ったように、俺はここまで流されてきたのだ…
だから、俺の元々の「体」もきっとこの辺りに流されてきているはずだ…
「体」というのは変かもしれんがな、ハハッ。
だが一刻も早く見つけたいのだ。
いつからここに寝ていたのか分からんが、仲間はきっと俺を待っているんだ。
だから、早く元の姿に戻って、やつらのところへ戻らないと!
パイモン
そうだったんだ…
「御肉丸」
ああ、でも俺だけでそれを叶えるのは難しい。
何しろ、話せる船と言っても所詮は船。
誰かに操縦してもらわねばいかん。
そうだ、一つ取引をしないか。
体を見つけてくれたら、宝探しの手伝いをしてやろう!
ああ、でも俺だけでそれを叶えるのは難しい。
何しろ、話せる船と言っても所詮は船。
誰かに操縦してもらわねばいかん。
そうだ、一つ取引をしないか。
体を見つけてくれたら、宝探しの手伝いをしてやろう!
パイモン
お宝!
お宝!
「御肉丸」
俺は一応海賊船だからな!
長年海で宝探しをしてきた直感というか、感覚というか…
目覚めた瞬間、このあたりには貴重なものが数多く眠ってることに気づいたんだ。
これは紛れもない「大海賊船の直感」ってやつだ!
どうだ?
割のいい取引だろ!
俺は一応海賊船だからな!
長年海で宝探しをしてきた直感というか、感覚というか…
目覚めた瞬間、このあたりには貴重なものが数多く眠ってることに気づいたんだ。
これは紛れもない「大海賊船の直感」ってやつだ!
どうだ?
割のいい取引だろ!
パイモン
「御肉丸」を手伝ってあげようぜ。
「御肉丸」は元の体を手に入れて、オイラたちはお宝…
「御肉丸」を手伝ってあげようぜ。
「御肉丸」は元の体を手に入れて、オイラたちはお宝…
ウィンウィンだぜ!
>お宝と聞けばすぐこうだ…>そう言うと思った…
パイモン
えへへっ…
えへへっ…
「御肉丸」
どうだ、手伝ってくれるか?
どうだ、手伝ってくれるか?
>喜んで。
「御肉丸」
よし、実は目覚めた時、行ってみたくなったところがある。
海賊船である俺の直感によると、そこにはきっと貴重なお宝があるはずだ!
まずはそこへ行ってみよう!
海賊船である俺の直感によると、そこにはきっと貴重なお宝があるはずだ!
まずはそこへ行ってみよう!
パイモン
よっしゃー!
出発だ!
よっしゃー!
出発だ!
「御肉丸」の感覚に従って、海上のお宝を探しに行こう…
…「御肉丸」が感知した場所へ行く…
パイモン
「御肉丸」が感知した場所はこの上だな…
よし、行ってみようぜ!
ここが「御肉丸」が言ってたところなのか…
なにもないじゃないか。
半分になっちゃった船しかないぞ。
「御肉丸」のやつ、まさか嘘をついたんじゃないよな…
帰ってしっかり聞き出そうぜ!
なにもないじゃないか。
半分になっちゃった船しかないぞ。
「御肉丸」のやつ、まさか嘘をついたんじゃないよな…
帰ってしっかり聞き出そうぜ!
…「御肉丸」と会話する…
「御肉丸」
どうだ、価値のあるものを見つけたか?
パイモン
ふん、「御肉丸」!
ふん、「御肉丸」!
>ふん、「御肉丸」!
パイモン
島にはまっぷたつになった船しかなかったぞ。
あれがおまえの感知した「お宝」なのか?
あれ?
そんなはずが…
島にはまっぷたつになった船しかなかったぞ。
あれがおまえの感知した「お宝」なのか?
あれ?
そんなはずが…
ああ、分かった!
きっと長い間眠ってたから、勘が働かなくなったんだよ。
えっとつまりだ、猿も木から落ちるみたいに、船もうっかりしちまう時があるんだ、大目に見てくれ…
さあ、次だ次、次の場所にはきっと宝があるさ…
きっと長い間眠ってたから、勘が働かなくなったんだよ。
えっとつまりだ、猿も木から落ちるみたいに、船もうっかりしちまう時があるんだ、大目に見てくれ…
さあ、次だ次、次の場所にはきっと宝があるさ…
パイモン
本当か、今度こそオイラたちを騙したりしないよな!
本当か、今度こそオイラたちを騙したりしないよな!
「御肉丸」
ああ、今度はきっと見つけるさ。
だが…
結構遠いところにあるな。
うまく感知できないな、北西方向としか分からん…
ああ、今度はきっと見つけるさ。
だが…
結構遠いところにあるな。
うまく感知できないな、北西方向としか分からん…
パイモン
北西方向にある島なんていっぱいあるぞ…
もっと使える情報はないのかよ…
北西方向にある島なんていっぱいあるぞ…
もっと使える情報はないのかよ…
でもその方向にある大きな島と言えば、二つだけだな…
>カラスの形をした彫像がたくさんある島…
「御肉丸」
あぁ…
言われてみれば…
感知した時、確かにカラスの鳴き声が聞こえた気がす…
あぁ…
言われてみれば…
感知した時、確かにカラスの鳴き声が聞こえた気がす…
でもそれ以外に、音楽も聞こえた…
-------------------------
>音楽を広める花が生えてる島…
「御肉丸」
音楽を広める花?
言われてみれば、感知した時、確かに海から音楽が流れて来た気がする…
音楽を広める花?
言われてみれば、感知した時、確かに海から音楽が流れて来た気がする…
でもそれ以外に、カラスの鳴き声も聞こえた。
ずっとカアカア鳴いてたんだ…
ずっとカアカア鳴いてたんだ…
-------------------------
「御肉丸」
より正確に言えば、「カラスの鳴き声」は東から、「音楽」は南西から流れてきたな…
より正確に言えば、「カラスの鳴き声」は東から、「音楽」は南西から流れてきたな…
パイモン
二種類の音が聞こえたのか?
うぅ…
いったいどこなんだ…
二種類の音が聞こえたのか?
うぅ…
いったいどこなんだ…
二つの島の音が聞こえる場所か…
>二つの島の真ん中だね。
パイモン
おお、確かに!
…うん!
オイラもそう思ってたぞ!
おお、確かに!
…うん!
オイラもそう思ってたぞ!
>えらいぞ、パイモン
「御肉丸」
ハハッ、それじゃあそこへ行ってみよう!
しかし、二人はいい関係なんだな。
ハハッ、それじゃあそこへ行ってみよう!
しかし、二人はいい関係なんだな。
「御肉丸」
パイモン
もちろんだ、蛍はオイラとたくさん冒険をしてきて、お宝もガッツリ見つけたんだぞ!
パイモン
もちろんだ、蛍はオイラとたくさん冒険をしてきて、お宝もガッツリ見つけたんだぞ!
>うん、パイモンは大切な仲間。
>うん、パイモンは最高のガイド。
>うん、パイモンは最高のガイド。
「御肉丸」
はぁ、以前海にいた頃も、俺がこうして話せたら、仲間たちと交流できたんだろうな…
いいなぁ、羨ましいくらいだ。
はぁ、以前海にいた頃も、俺がこうして話せたら、仲間たちと交流できたんだろうな…
いいなぁ、羨ましいくらいだ。
パイモン
えへへっ…
えへへっ…
「御肉丸」
よし、それじゃ二つの島の真ん中へ行ってみよう!
よし、それじゃ二つの島の真ん中へ行ってみよう!
…「御肉丸」が感知した場所へ行く…
パイモン
ここが二つの島の真ん中か…
ここが二つの島の真ん中か…
今回こそ、きっとお宝を見つけられるよな。
うぅ、予想外って言うべきか、予想通りと言うべきか…
やっぱり、ここにもまっぷたつの船しかない…
お宝なんて元々なかったんじゃないのか…
けど、「御肉丸」は半分になった船を二回も感知できたよな…
もしかして、こいつらって「御肉丸」の元の体なんじゃないか?
>たぶん、同類相憐れむ…けど、「御肉丸」は半分になった船を二回も感知できたよな…
もしかして、こいつらって「御肉丸」の元の体なんじゃないか?
パイモン
同類相憐れむってどういうことだよ!?
同類相憐れむってどういうことだよ!?
-------------------------
>可能性はある。
パイモン
「マキハダ」って何だ?
船の部品をくっつける…
材料か何かか?
木板を触った時にふと感じたもの…
それは、温かい日差しの中で濡れたように輝く塗りたての体だった。
何十人もの手が、何十本もの頑丈な縄を力強く引っ張る…
自分を引き寄せる確かな力はどんどん深く、どんどん速くなって行き…
次の瞬間。
バーン!
体を揺さぶる衝撃と、巨大な重い物が落ち、再び浮いてくる音が聞こえた。
突如、窒息するほどの冷たさに、体が氷に包まれたように感じた。
そしてその瞬間、これが海なのだと理解する…
…俺はとっくにこの岩礁にぶつかって、ボロボロになっていたのかもしれんな…
目覚めた時に感知したのは宝などではなく、ただ自分の体を探し当てただけだった…
パイモン
ところで「御肉丸」、さっき記憶におまえの名前が出たよな?
どうだ、自分の名前を思い出せるか?
パイモン
そうだな、でも「御肉丸」はもう仲間だから!
>仲間なら取引なんかいらないでしょ。
>本当にあったら、遠慮しないから。
>これは楽器じゃないかな…
>木槌で木片を叩くんだよ…
パイモン
この楽器も長い間手入れされていないみたいだな…
これが「御肉丸」の体の最後の欠片だよな。
さっそくあいつに伝えてやろうぜ!
>(木琴を見せる…)
「御肉丸」
確かに、これは俺の最後の欠片だ…
でも、これは一体何なんだ…?
そうか、そいつは残念だな。
楽器か、へへっ、俺の体から落ちちまった木板に、楽器にできるやつもあったんだな。
「御肉丸」
ああ…
だが俺があんな恰好になってしまったからな。
連れてきただけで精一杯だったんだ…
一緒に帰るなんて当然無理さ。
ああっ…
パイモン
うぅ…
船体がまっぷたつに割れた上、こんな姿になっちゃったなんて…
うぅ…
船体がまっぷたつに割れた上、こんな姿になっちゃったなんて…
-------------------------
パイモン
そうだ、この船の写真を「御肉丸」に見せてやるのはどうだ?
自分の体かどうか、自分の目で確かめてもらおうぜ!
そうだ、この船の写真を「御肉丸」に見せてやるのはどうだ?
自分の体かどうか、自分の目で確かめてもらおうぜ!
…難破船を撮影する…
パイモン
よし、写真も撮ったし、山を下りて「御肉丸」に見せに行ってやろう。
よし、写真も撮ったし、山を下りて「御肉丸」に見せに行ってやろう。
…「御肉丸」と会話する…
パイモン
「御肉丸」――!
「御肉丸」――!
「御肉丸」
おお、戻って来たか!
どうだ、収穫はあったか?
俺が当ててやろう、きっと…
きっと期待外れだったんだろ…
おお、戻って来たか!
どうだ、収穫はあったか?
俺が当ててやろう、きっと…
きっと期待外れだったんだろ…
はぁ、今回も何も見つけられなかったのか?
パイモン
今回もまっぷたつの船しかなかったぞ。
今回もまっぷたつの船しかなかったぞ。
もしかしたら、それがおまえの体かもしれないと思って、船の写真を撮ってきたんだ、ほら!
>(半分になった船の写真を見せる…)
「御肉丸」
何だこれは、絵か?
お前たちがこんなに素晴らしい画力を持ってるとはなぁ。
絵にある一木一草が、まるで目の前にあるように描き込まれてるぞ。
何だこれは、絵か?
お前たちがこんなに素晴らしい画力を持ってるとはなぁ。
絵にある一木一草が、まるで目の前にあるように描き込まれてるぞ。
パイモン
これは描いたんじゃなくて、写真機で撮ったんだぜ。
これは描いたんじゃなくて、写真機で撮ったんだぜ。
「御肉丸」
おお!
この機械を使って、何らかの仕組みで絵を素早く描き写したんだな…
おお!
この機械を使って、何らかの仕組みで絵を素早く描き写したんだな…
パイモン
大海賊船なのに、写真機を見たことないのか!
大海賊船なのに、写真機を見たことないのか!
「御肉丸」
ま、まさか!
似たようなものは見たことあるぞ、あれだあれ、伝説の物語に出てくる「地獄絵」みたいなもんだろう?
ま、まさか!
似たようなものは見たことあるぞ、あれだあれ、伝説の物語に出てくる「地獄絵」みたいなもんだろう?
ところで、この「写真」の真ん中にあるものは何だ?
パイモン
それがオイラたちが見つけたまっぷたつの船なんだ…
それがオイラたちが見つけたまっぷたつの船なんだ…
それ、おまえの…
元の体だったりしないか?
元の体だったりしないか?
「御肉丸」
……
……
ハハッ、そんなバカな!
この半分の船はどこから来たんだ?
ボロボロになっちまって、かわいそうに。
お前たちは知らんかもしれんが、俺は「赤穂百目鬼」船隊の大海賊船だぞ!
船底板の「航」もセイライ島で最も上質な一本の木材で出来ている。
「船棚」の間は、まず「鋸」で噛み合う跡を作って、「釘」でしっかり固定することで、がっちり頑丈になるんだ…
だから、そんな無様な姿にはならないさ!
この半分の船はどこから来たんだ?
ボロボロになっちまって、かわいそうに。
お前たちは知らんかもしれんが、俺は「赤穂百目鬼」船隊の大海賊船だぞ!
船底板の「航」もセイライ島で最も上質な一本の木材で出来ている。
「船棚」の間は、まず「鋸」で噛み合う跡を作って、「釘」でしっかり固定することで、がっちり頑丈になるんだ…
だから、そんな無様な姿にはならないさ!
パイモン
だけど、おまえは二回もまっぷたつになった船を感知していたんだぞ…
だけど、おまえは二回もまっぷたつになった船を感知していたんだぞ…
「御肉丸」
同類相憐れむってやつかな。
この船たちは遭難する前、己の意思を持っていたんだ。
その残留思念が俺に影響を与えたんだろう。
同類相憐れむってやつかな。
この船たちは遭難する前、己の意思を持っていたんだ。
その残留思念が俺に影響を与えたんだろう。
とにかく、そいつは俺の元の体じゃない…
俺の体はきっと今もこの海域のどこか知らない港に停泊しているに違いないんだ。
その時が来れば…
上質な塗料の塗られた棚板が海上を航行すある時の、堂々とした姿が見える。
まあ、見れば分かるさ、俺とこの…
この写真にある半分の船とじゃ雲泥の差ってね…
俺の体はきっと今もこの海域のどこか知らない港に停泊しているに違いないんだ。
その時が来れば…
上質な塗料の塗られた棚板が海上を航行すある時の、堂々とした姿が見える。
まあ、見れば分かるさ、俺とこの…
この写真にある半分の船とじゃ雲泥の差ってね…
パイモン
なんだか凄そうだな、その時は乗せてくれよ。
なんだか凄そうだな、その時は乗せてくれよ。
「御肉丸」
ああ、もちろんだ。
それにしても、二度も別のものを感知してしまうとは、どうやら俺の直感もずっと手入れをしてなかったせいで、水漏れしていると見える。
船だの人間だの、長く航海を続けるためには、適切な時期に十分な「槇肌」を加えることが大切なんだ。
ああ、もちろんだ。
それにしても、二度も別のものを感知してしまうとは、どうやら俺の直感もずっと手入れをしてなかったせいで、水漏れしていると見える。
船だの人間だの、長く航海を続けるためには、適切な時期に十分な「槇肌」を加えることが大切なんだ。
パイモン
「マキハダ」って何だ?
船の部品をくっつける…
材料か何かか?
「御肉丸」
ハハハッ、パイモンは面白いな。
かなり近いぜ!
「槇肌」は、船の中に水が漏れてこないように、船板の中に詰める材料のことだ。
樹皮か何かでできていて、一定期間ごとに詰め替えて手入れをしなければならないのだ。
>人にも休憩が必要なように。ハハハッ、パイモンは面白いな。
かなり近いぜ!
「槇肌」は、船の中に水が漏れてこないように、船板の中に詰める材料のことだ。
樹皮か何かでできていて、一定期間ごとに詰め替えて手入れをしなければならないのだ。
「御肉丸」
その通りだ。
さっきお前たちが宝探しに行っていた間、俺が休憩してたみたいにな。
今ならきっと真の宝を感知できるさ!
仏の顔も三度までだからな…
今度こそ本気を出すぞ!
必ず収穫があるはずだ!
その通りだ。
さっきお前たちが宝探しに行っていた間、俺が休憩してたみたいにな。
今ならきっと真の宝を感知できるさ!
仏の顔も三度までだからな…
今度こそ本気を出すぞ!
必ず収穫があるはずだ!
パイモン
だったらいいんだけど…
だったらいいんだけど…
「御肉丸」
なんだよ、俺を信じてないみたいな言い方だな…
なんだよ、俺を信じてないみたいな言い方だな…
うーん…
今回は南東方向の海上だ。
今回は南東方向の海上だ。
大きくはなさそうだから、精巧で貴重なものの可能性が高いぜ、ハハッ。
さあ、出発しよう!
…「御肉丸」が感知した場所へ行く…
パイモン
「御肉丸」の感知によると、この辺りだけど…
うぅ、まさかこの岩礁なのか?
なんだかちっさい岩礁だな…
まあ、とにかく行ってみようぜ!
まあ、とにかく行ってみようぜ!
…海面上の岩礁を調査する…
「御肉丸」
どうだ、何か見つけたか?
どうだ、何か見つけたか?
今回こそ、この大海賊船である俺の鋭い嗅覚に感服しただろ!
パイモン
上には巣しかないぞ…
巣にあるのは二つの鳥の卵…
それしかないけど。
上には巣しかないぞ…
巣にあるのは二つの鳥の卵…
それしかないけど。
「御肉丸」
うぅ…
た、ただ二つの鳥の卵しかないのか。
うぅ…
た、ただ二つの鳥の卵しかないのか。
パイモン
これがおまえの言ってたお宝か?
「御肉丸」
コホンッ、パイモンは知らないかもしれんが、偉大なる海賊船であるほど、航海の時間も長くなる。
干した魚しか食えない時もあるのだぞ…
そんな危機の迫った時には、航路上の岩礁でたまたま手に入った鳥の卵が一生忘れられない珍味になるんだ。コホンッ、パイモンは知らないかもしれんが、偉大なる海賊船であるほど、航海の時間も長くなる。
干した魚しか食えない時もあるのだぞ…
パイモン
ほ、本当か?
ほ、本当か?
>嘘をつくのはカッコ悪いよ…
>でたらめを言わないで。
>でたらめを言わないで。
「御肉丸」
はぁ、分かった。
感知したのは、鳥の卵じゃなかったはずなんだがな…
おかしい…
何かを感じ取れたはずなんだが…
はぁ、分かった。
感知したのは、鳥の卵じゃなかったはずなんだがな…
おかしい…
何かを感じ取れたはずなんだが…
パイモン
岩礁に他のものはない気がする…
まさか、この二つの木板なのか…?
風や雨をしのぐために使われたみたいだけど、どこから来たんだろうな?
>この木板…
それは、温かい日差しの中で濡れたように輝く塗りたての体だった。
何十人もの手が、何十本もの頑丈な縄を力強く引っ張る…
自分を引き寄せる確かな力はどんどん深く、どんどん速くなって行き…
次の瞬間。
バーン!
体を揺さぶる衝撃と、巨大な重い物が落ち、再び浮いてくる音が聞こえた。
突如、窒息するほどの冷たさに、体が氷に包まれたように感じた。
そしてその瞬間、これが海なのだと理解する…
自分が、一生を彷徨うべき場所なのだと…
男の爽快な笑い声が耳元に響く…
男の爽快な笑い声が耳元に響く…
「巫女のばあちゃん、また素敵な船だな!
いい名前を付けねぇと!」
いい名前を付けねぇと!」
それに答えたのは、どうしようもないため息だった…
「この船がお前たちを祝福し、無事に帰ってきてくれることを祈り…
この地を名にしよう…」
この地を名にしよう…」
パイモン
い、いま見えたのはなんなんだ?
い、いま見えたのはなんなんだ?
>誰かの記憶かな?
「御肉丸」
はぁ…
はぁ…
この木板がどこから来たのか分かったよ。
蛍、パイモン、お前たちが見ていたのは…
蛍、パイモン、お前たちが見ていたのは…
俺の記憶だ。
それは俺が作られてから初めて、水に触った部分なんだ。
あの時、船員たちが木に脂を塗って船台を造り、斜面を滑らせて俺を海に浮かべた…
船首だと入水角度をコントロールするのが難しく、折れやすいから、外板から浮かべることが殆どなんだ。
この二つの木板、いや、棚板と呼ぶべきか…
これは恐らく、俺が最初に水に触れた部分だろう。
あの時、船員たちが木に脂を塗って船台を造り、斜面を滑らせて俺を海に浮かべた…
船首だと入水角度をコントロールするのが難しく、折れやすいから、外板から浮かべることが殆どなんだ。
この二つの木板、いや、棚板と呼ぶべきか…
これは恐らく、俺が最初に水に触れた部分だろう。
パイモン
「御肉丸」…
ここでおまえの棚板が見つかったってことは、まさか…
「御肉丸」「御肉丸」…
ここでおまえの棚板が見つかったってことは、まさか…
…俺はとっくにこの岩礁にぶつかって、ボロボロになっていたのかもしれんな…
目覚めた時に感知したのは宝などではなく、ただ自分の体を探し当てただけだった…
俺はこの間、半分になった船を笑ったが、一番無様な姿をしていたのはこの俺だった。
ハハッ…
情けない…
情けない…
パイモン
まだ確定じゃないだろ?
もしかしたら、「御肉丸」の体は以前のままで、ただこの二つの木板を前にして…
「感慨無用」になったとか!
まだ確定じゃないだろ?
もしかしたら、「御肉丸」の体は以前のままで、ただこの二つの木板を前にして…
「感慨無用」になったとか!
>「感慨無量」じゃなくて?
パイモン
そ、そう、「感慨無量」だ!
ここには難破した船がいっぱいあるから、他の船の棚板かもしれないぞ!
「御肉丸」
だが…
そ、そう、「感慨無量」だ!
ここには難破した船がいっぱいあるから、他の船の棚板かもしれないぞ!
「御肉丸」
だが…
>パイモンの言う通り。
>まだ可能性がある。
「御肉丸」
お前たち…
はぁ、ありがとうな…
>まだ可能性がある。
「御肉丸」
お前たち…
はぁ、ありがとうな…
パイモン
ところで「御肉丸」、さっき記憶におまえの名前が出たよな?
どうだ、自分の名前を思い出せるか?
「御肉丸」
…えっと、恥ずかしながら、俺が思い出したことはお前たちと大した差がない。
名前なんか出てこなかったんだ…
…えっと、恥ずかしながら、俺が思い出したことはお前たちと大した差がない。
名前なんか出てこなかったんだ…
パイモン
そうなのか、残念だな…
そうなのか、残念だな…
「御肉丸」
いや、このままでも悪くないかもな…
いや、このままでも悪くないかもな…
だって、パイモンと蛍はずっと「御肉丸」と呼んでくれるだろう。
いい名前だ!
いい名前だ!
パイモン
へへっ、オイラが付けた名前だからな。
そうだ、「御肉丸」…
他に行きたい場所はないのか?
そうだ、「御肉丸」…
他に行きたい場所はないのか?
「御肉丸」
他にも2か所ほど感知したんだが…
他にも2か所ほど感知したんだが…
恐らく宝などなく、ただ朽ちた木しかないだろう…
パイモン
お宝がなくても平気だぞ!
お宝がなくても平気だぞ!
「御肉丸」
いやはや、しかしこの間、割のいい取引だと大口を叩いたばかりだと言うのに…
いやはや、しかしこの間、割のいい取引だと大口を叩いたばかりだと言うのに…
そうだな、でも「御肉丸」はもう仲間だから!
「御肉丸」
うぅ…
宝はないかもしれんが、何か二人に得るものがあればいいと願おう。
>なくても大丈夫。うぅ…
宝はないかもしれんが、何か二人に得るものがあればいいと願おう。
>本当にあったら、遠慮しないから。
「御肉丸」
ハハッ、よし!
それじゃあ、まず近いほうから行ってみよう!
ハハッ、よし!
それじゃあ、まず近いほうから行ってみよう!
「御肉丸」が感知したのは海賊の「お宝」ではなく、「御肉丸」自身の欠片だったようだ。
お宝は既にないが、「自分の体を取り戻したい」という願いを叶えてあげよう…
お宝は既にないが、「自分の体を取り戻したい」という願いを叶えてあげよう…
…「御肉丸」が感知した場所へ行く…
「御肉丸」
よし、着いたぞ。
俺が感知したのはこの辺りのはずだ。
今回は何があるか…
二人に任せたぞ!
俺が感知したのはこの辺りのはずだ。
今回は何があるか…
二人に任せたぞ!
パイモン
近くの海岸へ行ってみようぜ。
近くの海岸へ行ってみようぜ。
…近くの海辺で「御肉丸」の欠片を探す…
パイモン
やっぱり、ここにもお宝はないんだな…
>「お宝がなくても平気だぞ!」
>お宝のことばかり考えてちゃダメ…
パイモン
わかってる…
わかってるけど、ちょっとがっかりしただけだ。
ここに木剣があるぞ、子供のおもちゃみたいだな…
わかってるけど、ちょっとがっかりしただけだ。
ここに木剣があるぞ、子供のおもちゃみたいだな…
>パイモンに似合いそう。
パイモン
おい!
おい!
「御肉丸」
もしかして、この木剣なのか?
もしかして、この木剣なのか?
パイモン
まさか、この木剣…
まさか、この木剣…
>この木剣だと思う…
木剣を触った時にふと感じたもの…
それは、船舷に打ち寄せる数十尺以上の波だった。
戦いの衝撃による裂傷の痛み…
騒めく周囲…
甲板には敵将が飛び乗り、大きな船までもが沈んで行く…
「諦めよう、左衛門。
今すぐ命乞いすれば、まだ生き延びられる!」
それは、船舷に打ち寄せる数十尺以上の波だった。
戦いの衝撃による裂傷の痛み…
騒めく周囲…
甲板には敵将が飛び乗り、大きな船までもが沈んで行く…
「諦めよう、左衛門。
今すぐ命乞いすれば、まだ生き延びられる!」
降伏?
できるもんか!
鉤のついた槍を持つ男の目には、驚くほどの冷静さと決意が宿っていた。
「俺は左衛門だ!
セイライの不死鬼だぞ!」
鉤のついた槍を持つ男の目には、驚くほどの冷静さと決意が宿っていた。
「俺は左衛門だ!
セイライの不死鬼だぞ!」
「海の男児たる俺は、敵の慈悲で生きてはいけねぇ!」
敵同士の二人が戦場の果てを見ることはなく…
翼のように広がって空を貫いた紫の雷に気づいてはいなかった。
それは空が真っ白になるほどの大きな閃光…
轟音を響かせながらすべてを覆す空気の波であった。
体は宙に投げ出され、もはや方向さえ分からない。
後は、終わりのない雷が落ち続けるのみ…
翼のように広がって空を貫いた紫の雷に気づいてはいなかった。
それは空が真っ白になるほどの大きな閃光…
轟音を響かせながらすべてを覆す空気の波であった。
体は宙に投げ出され、もはや方向さえ分からない。
後は、終わりのない雷が落ち続けるのみ…
パイモン
うわぁ、今の雷光、凄かったな!
この木剣の記憶はなんだ?
まだ頭がクラクラして…
うわぁ、今の雷光、凄かったな!
この木剣の記憶はなんだ?
まだ頭がクラクラして…
「御肉丸」
いやぁ、まだドキドキしているな…
ああ、思い出した。
それは赤穂百目鬼一行と幕府の海戦で、最後に現れた雷光だ…
いやぁ、まだドキドキしているな…
ああ、思い出した。
それは赤穂百目鬼一行と幕府の海戦で、最後に現れた雷光だ…
はぁ…
一体何だったのだろうな?
一体何だったのだろうな?
【雷鳥を知らない】
パイモン
さあ、でも怖かったよな。
さあ、でも怖かったよな。
-------------------------
【雷鳥を知っている】
>あれは雷鳥の怒りの遺恨…
>あれは雷鳥の怒りの遺恨…
「御肉丸」
残された怨恨だけであのように凄まじい力があると言うのか。
やれやれ、想像もつかないな。
残された怨恨だけであのように凄まじい力があると言うのか。
やれやれ、想像もつかないな。
いや、待った!
あの雷光はセイライ島から来たということは…
蛍、セイライ島に行ったのか?
そこで何が起きたんだ…?
蛍、セイライ島に行ったのか?
そこで何が起きたんだ…?
「御肉丸」にセイライ島での出来事を話した…
「御肉丸」
そんな、セイライ島がそんな風になってしまっていたとは…
恐ろしい雷だ。
いや、恐ろしいなどという言葉では言い表せない光景だろうな。
恐ろしい雷だ。
いや、恐ろしいなどという言葉では言い表せない光景だろうな。
故郷を幕府に支配されたくないからこそ、セイライ島の民を守るため、幕府に立ち向かった…
俺たちは幕府を敵に回してでもセイライ島を守ろうとしていたのに、まさか結局…
巫女様よ、一体何故だ…あの雷光と雷のせいで…
俺はここに流れ着いた。
雷でひどい傷を負い、全身がバラバラになりかけた…
ここまで流れ着くのが精一杯だったのだ。
俺はここに流れ着いた。
雷でひどい傷を負い、全身がバラバラになりかけた…
ここまで流れ着くのが精一杯だったのだ。
パイモン
「御肉丸」…
でも、なんでこんなところに木剣があるんだ?
この木剣は「御肉丸」となにか関係あるのか?
「御肉丸」…
でも、なんでこんなところに木剣があるんだ?
この木剣は「御肉丸」となにか関係あるのか?
「御肉丸」
この木剣に使われている木材は…
俺の体だったんだ…
昔、左衛門の兄貴が、剣を持つ魔偶を槍で奪ってきた事があるが、俺たちと一緒にここに流れ着いたのだろう。
恐らくこれは子供たちが魔偶の持っていた剣を真似て作ったおもちゃだ…
まさか、かつて幕府とも一戦を交えた大海賊船であった俺の体が、子供に遊び用の道具として使われていたとは、少し複雑な気持ちだな。
この木剣に使われている木材は…
俺の体だったんだ…
昔、左衛門の兄貴が、剣を持つ魔偶を槍で奪ってきた事があるが、俺たちと一緒にここに流れ着いたのだろう。
恐らくこれは子供たちが魔偶の持っていた剣を真似て作ったおもちゃだ…
まさか、かつて幕府とも一戦を交えた大海賊船であった俺の体が、子供に遊び用の道具として使われていたとは、少し複雑な気持ちだな。
パイモン
じゃあ「御肉丸」、この木剣を持っていくか?
だって…
こんな姿になったとは言え、おまえの体の一部なんだろ…
じゃあ「御肉丸」、この木剣を持っていくか?
だって…
こんな姿になったとは言え、おまえの体の一部なんだろ…
「御肉丸」
…いや、それを持って行っても何の意味もないさ。
ふん、どこの子供かは分からんが、勘弁してやろう!
…いや、それを持って行っても何の意味もないさ。
ふん、どこの子供かは分からんが、勘弁してやろう!
…はぁ、思い出したら少し気が滅入ったが、同時に何故かほっとした気がするよ…
少なくとも、何が起こったかを覚えているから、無駄な妄想をせずに済む。
ただ、唯一心配なのは、共に流された仲間たちのことだ…
ただ、唯一心配なのは、共に流された仲間たちのことだ…
彼らについて知ることができればいいんだが。
>彼らもきっと無事だよ。「御肉丸」
だといいがな…
だといいがな…
さて、最後にもう一箇所…
俺が感知できる、最後の体の欠片だ。
俺が感知できる、最後の体の欠片だ。
…「御肉丸」が感知した場所へ行く…
パイモン
最後の場所はこの辺りか?
最後の場所はこの辺りか?
「御肉丸」
ああ、具体的には…
海辺のあの建物にあるらしい…
なぜ建物にあるんだ?
まさか何かの家具にされたのでは…
ああ、具体的には…
海辺のあの建物にあるらしい…
なぜ建物にあるんだ?
まさか何かの家具にされたのでは…
…「御肉丸」の欠片を探す…
パイモン
このホラガイの小屋にはいっぱい木の板があるな…
このホラガイの小屋にはいっぱい木の板があるな…
でも、どれも違うみたいだぞ…
もしかして、石の上に置かれてるやつか!
なんだこれ?
二枚の木材に別の木片が釘で打ち付けられてて、その横に木槌がぶら下がってるぞ…
二枚の木材に別の木片が釘で打ち付けられてて、その横に木槌がぶら下がってるぞ…
>これは楽器じゃないかな…
>木槌で木片を叩くんだよ…
パイモン
これが楽器なのか?
本当に音が出るのか?
「御肉丸」に見せる前に、試してみようぜ!
これが楽器なのか?
本当に音が出るのか?
「御肉丸」に見せる前に、試してみようぜ!
木片を適当に叩いた…
木琴
(無傷の木片は、澄み渡った冷たい音を響かせる。
しかし壊れた木片もあり、そちらは叩いても木が叩かれた時に出る鈍い音しか出ない…)
しかし壊れた木片もあり、そちらは叩いても木が叩かれた時に出る鈍い音しか出ない…)
パイモン
この楽器も長い間手入れされていないみたいだな…
これが「御肉丸」の体の最後の欠片だよな。
さっそくあいつに伝えてやろうぜ!
…「御肉丸」と会話する…
「御肉丸」
おお、戻って来たか!
どうだ、見つけたか?
おお、戻って来たか!
どうだ、見つけたか?
>(木琴を見せる…)
「御肉丸」
確かに、これは俺の最後の欠片だ…
でも、これは一体何なんだ…?
パイモン
楽器らしいぞ!
長く手入れがされてなかったせいで、もう演奏できないみたいだ…
「御肉丸」楽器らしいぞ!
長く手入れがされてなかったせいで、もう演奏できないみたいだ…
そうか、そいつは残念だな。
楽器か、へへっ、俺の体から落ちちまった木板に、楽器にできるやつもあったんだな。
仲間のことを思い出したよ…
あいつらも、気分がいい時に大声で歌を歌ってた…
海辺に座って、焚き火を囲んで…
そうだ、この楽器はどんな音がするんだ?
適当でいいから叩いてみてくれないか?
あいつらも、気分がいい時に大声で歌を歌ってた…
海辺に座って、焚き火を囲んで…
そうだ、この楽器はどんな音がするんだ?
適当でいいから叩いてみてくれないか?
パイモン
この楽器は長い間「マキハダ」が欠けていたから、思ったような綺麗な音は出ないかもしれないぞ。
この楽器は長い間「マキハダ」が欠けていたから、思ったような綺麗な音は出ないかもしれないぞ。
「御肉丸」
そんなことどうでもいいさ、ただその音を聞きたいんだ!
な、適当に叩いてくれよ。
な、適当に叩いてくれよ。
>(まだ使える音板を叩いた)
木琴が澄んだ音を響かせたとき、音と共に流れ込んでくるものがあった。
ここまで流されてきた体はひどく傷つき、もう航海はできないだろう…
それは痛みよりも、ただただ残念な気持ちだった…
仲間たちよ、何故そのような顔をする?
お前たちは去り、やむを得ず俺をここに捨てることになったからか?
ここまで流されてきた体はひどく傷つき、もう航海はできないだろう…
それは痛みよりも、ただただ残念な気持ちだった…
仲間たちよ、何故そのような顔をする?
お前たちは去り、やむを得ず俺をここに捨てることになったからか?
「泣くな!
泣いて別れるなんて!」
泣いて別れるなんて!」
そう一人が言うと、全員が歌い始めた。
なぁ、歌うと決めたなら、うっかり流してしまった涙は拭くな…
歌うと決めたなら、最高の喜びと幸せの中に笑うべきだろう…
なぁ、歌うと決めたなら、うっかり流してしまった涙は拭くな…
歌うと決めたなら、最高の喜びと幸せの中に笑うべきだろう…
「御肉丸」
はぁ…
はぁ…
パイモン
そいつらは帰る方法を見つけたんだな…
そいつらは帰る方法を見つけたんだな…
「御肉丸」
ああ…
だが俺があんな恰好になってしまったからな。
連れてきただけで精一杯だったんだ…
一緒に帰るなんて当然無理さ。
ああっ…
あいつらが無事で何よりだ。
でも俺は…
別れを告げてもなお、まだやつらと共に帰りたいと心の底で願っていた…
共に帰れたらよかった。
やつらと一緒なら、どんな危険な場所でも、ついていける…
この世には、まだ共に体験できていない偉大なる冒険や、見つけていない宝物が数多く存在するのに。
でも俺は…
別れを告げてもなお、まだやつらと共に帰りたいと心の底で願っていた…
共に帰れたらよかった。
やつらと一緒なら、どんな危険な場所でも、ついていける…
この世には、まだ共に体験できていない偉大なる冒険や、見つけていない宝物が数多く存在するのに。
なぜ俺だけがここに残され、捨てられ、新たな旅立ちをするあいつらの後ろ姿を見るだけになってしまったんだろうな…?
>これが別離ってやつかな…
>でも、彼らは笑いながら別れを告げた…
「御肉丸」
ああ、今でも思い出すと悲しくなるんだ。
泣きたい時は笑え、諦めたい時は踏ん張れ。
これこそが、海上での生存の道なのさ。
泣きたい時は笑え、諦めたい時は踏ん張れ。
これこそが、海上での生存の道なのさ。
何はともあれ、今回はお前たちのおかげだ…
これらの事を思い出させてくれた。
ただ、やつらは別れた時、ほとんどの宝を持ち帰ってしまったんだ…
これらの事を思い出させてくれた。
ただ、やつらは別れた時、ほとんどの宝を持ち帰ってしまったんだ…
>大丈夫。
>記憶を取り戻すほうが大事だから。
>記憶を取り戻すほうが大事だから。
パイモン
そうだぞ!
「御肉丸」が感知したものは、ある意味「御肉丸」にとっての大切なお宝なんだ!
そうだぞ!
「御肉丸」が感知したものは、ある意味「御肉丸」にとっての大切なお宝なんだ!
「御肉丸」
確かにな。
恥ずかしながら、お前たちの厚意に報いることはできないが…
せめて一隻の船として、微力を尽くそう…
確かにな。
恥ずかしながら、お前たちの厚意に報いることはできないが…
せめて一隻の船として、微力を尽くそう…
だが…
その、後でまた二人に助けてもらうかもしれんが…
パイモン
「御肉丸」の依頼なら、喜んで受けて立つぞ!
な!
>もちろん!「御肉丸」の依頼なら、喜んで受けて立つぞ!
な!
「御肉丸」
そいつは有難い!
この海域で航行するときは、ぜひ俺を呼んでくれ!
そいつは有難い!
この海域で航行するときは、ぜひ俺を呼んでくれ!
《依頼完了》