(ふぉっふぉっ、焦ることないよ、おばあちゃんにはまだ話せる物語がたくさんあるからね…)
そこの若いの、お婆ちゃんの物語を聞いていかないかい?
①あなたについて…
お婆ちゃんはね、生まれてからずっと、紺田村で過ごしてきたんだよ。
ここにある伝説は全て知ってる。
一人で大丈夫かって…?
ふぉっふぉっ、お気遣いありがとう、若いの。
だけど、私は一人じゃないんだよ。
ただ、息子が軍に入ってね。
長いこと手紙を受け取っていないから、私の夫も村を離れて、息子の行方を探してるんだ…
はぁ、あんなに心配しなくてもいいと私は思うんだけどね…
二郎は昔から運が良かったんだ。
きっと神様が守ってくれる。
それにあの子は頭がいい。
外にいても、生き残る術をたくさん持ってる。
きっと大丈夫さ。
-------------------------
②何か物語はある?
ふぉっふぉっ…
消えた狐様、鎮守の森の狸、陰陽師の戦い…
これらの物語は全部、双葉の好きな物語なんだよ。
若いの、どれが聞きたい?
❶消えた狐様?
うむ…
伝説によると、雷神様の配下に一匹の白狐がいたらしい。
その白狐の名は、「斎宮」。
時に人の姿で現れ、人々の願いを聞いたという。しかし、願いを叶えるには貢物が必要。
ある説によれば、油揚げを捧げれば、どんな願いも叶えてくれるという。
伝説では、彼女は紺田村の先祖にとある神秘的な任務を与えたらしい。
その見返りに、我々の村の平和と繁栄を永久に約束してくれた。
しかしその後、何故かは分からぬが、狐様が姿を見せることは二度となかった。
彼女に奉仕する人もだんだん減り、その任務も、人々に忘れ去られた。
その頃から、村の近くで村人が、「幽霊」の姿を見かけるようになった。
それを見た人たちはみな、こう言っていた。
「幽霊」は少女のような姿をしており、雷雨の夜に出没すると。
現れたり、消えたり、近付いたり、遠ざかったり…
狐様が姿を見せなくなった原因は、貢物が少なくなったからだと言う人もいれば、紺田村の人々が任務を忘れたからだと言う人もいる。
狐様が怒り、「幽霊」になってみんなに警告していているのだと。
また、それは繁栄をもたらす白狐ではなく、怨念漂う「祟り神」と主張する者もいた…
「祟り神」に目をつけられると、見つからないようにずっとついて来られると言われている…
❷鎮守の森の狸?
狸はな…
とてもいたずらが好きな生き物なんだ。
鎮守の森の狸もそうだ。
邪悪なものではないが、いたずらを仕掛けるのが好きでな。
狐様もそのことに気付き、狸と様々な方法で戦いを繰り広げた。
狸はよくそれに振り回されていたらしい…
その後、狐様が急に消えてしまった。
狸は相手がいなくなって寂しかったのか、自分から楽しいことを見つけるため、通りすがりの村人にいたずらをするようになった。
普段歩いている山林で、綺麗な小屋や美味しい食べ物、そして、キラキラしたモラを見かけたら注意することだね。
じゃないと気付いた時には、宝は全部泥になっていて、全てがなくなっているかもしれないよ…
❸陰陽師の戦い?
この物語は、いたずら好きな狸と関係がある。
そのやんちゃな狸は、ある日お偉いさんにいたずらをしてしまった。
幕府がその事件について調査したところ、妖狸の仕業だと気付いた。
そして、「惟神晴之介」という陰陽師を送り込み、解決しようとしたんだ。
かわいそうな小狸が、大陰陽師に敵うわけもなく…
最後は自分の仲間と共に鎮守の森に封印された。
もし森の中で奇妙な声が聞こえたら、その狸が「助けて――助けて――」と叫んでいるからかもしれない…
若いの、お前さんは見るからに他の者とは違う雰囲気をまとっている。
厄介な事に遭遇しても、慌てず、勇敢に立ち向かうといい。
-------------------------
③さようなら。
さようなら、また暇があれば、お婆ちゃんの物語を聞きにくるといい…
そこの若いの、お婆ちゃんの物語を聞いていかないかい?
①あなたについて…
お婆ちゃんはね、生まれてからずっと、紺田村で過ごしてきたんだよ。
ここにある伝説は全て知ってる。
一人で大丈夫かって…?
ふぉっふぉっ、お気遣いありがとう、若いの。
だけど、私は一人じゃないんだよ。
ただ、息子が軍に入ってね。
長いこと手紙を受け取っていないから、私の夫も村を離れて、息子の行方を探してるんだ…
はぁ、あんなに心配しなくてもいいと私は思うんだけどね…
二郎は昔から運が良かったんだ。
きっと神様が守ってくれる。
それにあの子は頭がいい。
外にいても、生き残る術をたくさん持ってる。
きっと大丈夫さ。
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②何か物語はある?
ふぉっふぉっ…
消えた狐様、鎮守の森の狸、陰陽師の戦い…
これらの物語は全部、双葉の好きな物語なんだよ。
若いの、どれが聞きたい?
❶消えた狐様?
うむ…
伝説によると、雷神様の配下に一匹の白狐がいたらしい。
その白狐の名は、「斎宮」。
時に人の姿で現れ、人々の願いを聞いたという。しかし、願いを叶えるには貢物が必要。
ある説によれば、油揚げを捧げれば、どんな願いも叶えてくれるという。
伝説では、彼女は紺田村の先祖にとある神秘的な任務を与えたらしい。
その見返りに、我々の村の平和と繁栄を永久に約束してくれた。
しかしその後、何故かは分からぬが、狐様が姿を見せることは二度となかった。
彼女に奉仕する人もだんだん減り、その任務も、人々に忘れ去られた。
その頃から、村の近くで村人が、「幽霊」の姿を見かけるようになった。
それを見た人たちはみな、こう言っていた。
「幽霊」は少女のような姿をしており、雷雨の夜に出没すると。
現れたり、消えたり、近付いたり、遠ざかったり…
狐様が姿を見せなくなった原因は、貢物が少なくなったからだと言う人もいれば、紺田村の人々が任務を忘れたからだと言う人もいる。
狐様が怒り、「幽霊」になってみんなに警告していているのだと。
また、それは繁栄をもたらす白狐ではなく、怨念漂う「祟り神」と主張する者もいた…
「祟り神」に目をつけられると、見つからないようにずっとついて来られると言われている…
❷鎮守の森の狸?
狸はな…
とてもいたずらが好きな生き物なんだ。
鎮守の森の狸もそうだ。
邪悪なものではないが、いたずらを仕掛けるのが好きでな。
狐様もそのことに気付き、狸と様々な方法で戦いを繰り広げた。
狸はよくそれに振り回されていたらしい…
その後、狐様が急に消えてしまった。
狸は相手がいなくなって寂しかったのか、自分から楽しいことを見つけるため、通りすがりの村人にいたずらをするようになった。
普段歩いている山林で、綺麗な小屋や美味しい食べ物、そして、キラキラしたモラを見かけたら注意することだね。
じゃないと気付いた時には、宝は全部泥になっていて、全てがなくなっているかもしれないよ…
❸陰陽師の戦い?
この物語は、いたずら好きな狸と関係がある。
そのやんちゃな狸は、ある日お偉いさんにいたずらをしてしまった。
幕府がその事件について調査したところ、妖狸の仕業だと気付いた。
そして、「惟神晴之介」という陰陽師を送り込み、解決しようとしたんだ。
かわいそうな小狸が、大陰陽師に敵うわけもなく…
最後は自分の仲間と共に鎮守の森に封印された。
もし森の中で奇妙な声が聞こえたら、その狸が「助けて――助けて――」と叫んでいるからかもしれない…
若いの、お前さんは見るからに他の者とは違う雰囲気をまとっている。
厄介な事に遭遇しても、慌てず、勇敢に立ち向かうといい。
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③さようなら。
さようなら、また暇があれば、お婆ちゃんの物語を聞きにくるといい…