(彼女だったのか、俺がずっと待っていたのは彼女だったのか…)

思い出したぞ。
「神の目」を取り戻した後、記憶がよみがえった。
俺は御守りを約束の象徴として、彼女と「紺田村」で再会するつもりだった。
俺がずっとここにいるのも、それが理由だ。
別れ際に、ずっと待ってると彼女に約束したから、未だに一人のままだ。
彼女もきっと同じようにしてるだろう…

①彼女に関する情報は?

それが、まだないんだ…
だが神の目を失っていた時期の経験も、以前と同じように日記に書き残した。
彼女と再会したときには、すべてを伝えるつもりだ。
そして俺の「願い」、つまり「自分自身」を取り戻してくれたお前の事も、彼女に教えたい。
ははっ…
俺も最近になってようやく理解した。
人が本当に必要としているのは「願い」そのものではなく、「願いを持つ」という権利だったんだ。
俺が失っていたものは全て彼女に関することだと思っていたが、実はどこかで待っていた自分、探していた自分自身も一緒に失っていたことに気付いた。
もしお前が現れなかったら、俺は残りの人生をダラダラと、大した目的もなく過ごしていただろう…

-------------------------

②今後何か予定はある?

よくぞ聞いてくれた、ちょうど何か計画しようと考えてたところだ…
もしこのまま待っても現れないのであれば、俺は村を出て彼女を探しに旅に出るかもしれない。
この前は迷いがあって村を離れたいと思っていた。
今はしっかりとした目標に向けて行動したい。
待ってるだけじゃあ、人生の大半が過ぎてしまう。
待っても来ないのならこっちから探しに行く。
俺も若者たちの行動力を身に着けたい、今からでもまだ遅くないだろ?
心の中に「願い」がある限り、道を踏み外すことはない。
これはお前から学んだことだ、はははっ…

-------------------------

③お元気に、さようなら。

さらばだ、若いの。
お互い会いたい人に早く会えるといいな。