仲間たちと果敢に挑み、間一髪のところで地下から脱出できた…
…夜蘭と会話する…
なるほど…
そういうことだったのね…
おっ、なにか新しい発見があったみたいだな。
…夜蘭と会話する…
なるほど…
そういうことだったのね…
おっ、なにか新しい発見があったみたいだな。
誰かが書いた手記…
書き置きー:
俺の名は伯陽。
後世の人がこの文章を読み、俺が経験したことを知ってもらえるよう、俺の知るすべてをここに書き記す。
書き置き二:
後世の人がこの文章を読み、俺が経験したことを知ってもらえるよう、俺の知るすべてをここに書き記す。
書き置き二:
七星の命を受けた俺と弟の戎昭は太威儀盤を持って、千岩軍の将士を支援するために層岩巨淵へと赴いた。
だが、ここの凶獣はあまりにも恐ろしく、我々の隊は甚大な被害を受けた。
夜叉の助けがなければ、俺も弟もその場で命を落とすことになっていただろう。
書き置き三:
だが、ここの凶獣はあまりにも恐ろしく、我々の隊は甚大な被害を受けた。
夜叉の助けがなければ、俺も弟もその場で命を落とすことになっていただろう。
書き置き三:
その夜叉は腕が四本もあり、狂気に満ちた姿をしていた。
彼は自分の名前すらも覚えていない。
気が触れると、いつも周りの者を「金鵬」や「弥怒」といった称号で呼んでいた。
彼は雷の力を操り、果敢で勇猛。
彼からは、世に名を残すような偉大な将軍の姿が見えた。
俺たちは夜叉の後を追って凶獣と十数日あまり戦い、やっと血路を切り開いた。
書き置き四:
彼は自分の名前すらも覚えていない。
気が触れると、いつも周りの者を「金鵬」や「弥怒」といった称号で呼んでいた。
彼は雷の力を操り、果敢で勇猛。
彼からは、世に名を残すような偉大な将軍の姿が見えた。
俺たちは夜叉の後を追って凶獣と十数日あまり戦い、やっと血路を切り開いた。
書き置き四:
蛇には七寸があるように、凶獣にも弱点がある。
夜叉はそのことに気付き、その弱点を突くための戦略を練った。
前の戦いにより層岩の地面は崩れ、その底に巨大な謎の地下宮殿が現れた。
観察の結果、凶獣はその宮殿に近づくと弱体化するようだ。
地下にはカーンルイアの凶獣を抑制する何かしらの力があるのかもしれないと、俺たちはそう推測した。
書き置き五:
夜叉はそのことに気付き、その弱点を突くための戦略を練った。
前の戦いにより層岩の地面は崩れ、その底に巨大な謎の地下宮殿が現れた。
観察の結果、凶獣はその宮殿に近づくと弱体化するようだ。
地下にはカーンルイアの凶獣を抑制する何かしらの力があるのかもしれないと、俺たちはそう推測した。
書き置き五:
…亡くなった人があまりにも多い。
戦争を一日も早く終わらせなければ。
戎昭と話し合った結果、俺が太威儀盤を持ち、一部の千岩軍の将士を率いて、夜叉と共に地下宮殿へと降りることになった。
俺たちが凶獣を引き付け、やつらを宮殿の最深部へと追いやるのだ。
…俺と夜叉は協力して内側から封印を施し、戎昭は外側から援護する。
封印を確実に成功させるためには、この方法しかない。
もしこの作戦が成功すれば、層岩の戦線を守れる。
ただ俺と夜叉、そしてこの作戦に参加した千岩軍の将士たちは、地下宮殿に取り残される…
だが、それがもたらす利益はあまりにも大きい。
試す価値があるだろう。
書き置き六:
戦争を一日も早く終わらせなければ。
戎昭と話し合った結果、俺が太威儀盤を持ち、一部の千岩軍の将士を率いて、夜叉と共に地下宮殿へと降りることになった。
俺たちが凶獣を引き付け、やつらを宮殿の最深部へと追いやるのだ。
…俺と夜叉は協力して内側から封印を施し、戎昭は外側から援護する。
封印を確実に成功させるためには、この方法しかない。
もしこの作戦が成功すれば、層岩の戦線を守れる。
ただ俺と夜叉、そしてこの作戦に参加した千岩軍の将士たちは、地下宮殿に取り残される…
だが、それがもたらす利益はあまりにも大きい。
試す価値があるだろう。
書き置き六:
将士たちが昼夜問わず調べたところ、地下宮殿に入った凶獣たちは何かの力で腐蝕されたかのように、大きな制限を受けているようだ。
…戦いで負傷した将士たちの中には、犠牲になった者もいれば、恍惚とした状態となり本隊からはぐれ、二度と戻ってこなかった者もいる…
凶獣は、本当にこのまま消えてくれるのだろうか?
書き置き七:
…戦いで負傷した将士たちの中には、犠牲になった者もいれば、恍惚とした状態となり本隊からはぐれ、二度と戻ってこなかった者もいる…
凶獣は、本当にこのまま消えてくれるのだろうか?
書き置き七:
地下宮殿の中はとても不気味だ。
璃月側で生き残ったのは、俺と夜叉だけになった…
何日経ったか分からない。
ただ、夜又は重傷を負っている上に、狂気に苛まれている。
おそらく、長くは生きられないだろう。
俺はまだ理性を保っているが、得も言えぬ恍惚を感じている。
璃月側で生き残ったのは、俺と夜叉だけになった…
何日経ったか分からない。
ただ、夜又は重傷を負っている上に、狂気に苛まれている。
おそらく、長くは生きられないだろう。
俺はまだ理性を保っているが、得も言えぬ恍惚を感じている。
地下にどれぐらいいるのかもう分からない…
夜叉はここから離れて地上によう言ってきた。
ここに残るのは俺たちの運命であることを、彼は忘れてしまったようだ。
書き置き八:
夜叉はここから離れて地上によう言ってきた。
ここに残るのは俺たちの運命であることを、彼は忘れてしまったようだ。
書き置き八:
この地下宮殿はまるで生き物のようだ。
最初、地面に裂け目ができ、俺たちはそこから飛び降りて、戦略的な行動を取った。
だが、俺はあのとき気付いていたのだ――
最初、地面に裂け目ができ、俺たちはそこから飛び降りて、戦略的な行動を取った。
だが、俺はあのとき気付いていたのだ――
裂け目が、静かに閉じていっていることに。
しかし、それを口にはできなかった。
なぜなら、これが唯一の方法だったからだ。
…衝撃を与えても、割れた空間の裂け目はゆっくりと元に戻っていく。
回復の速さはまちまちで判断できない。
そういえば、戦闘中に地面が崩れたのも、この地下宮殿が外殻を破ったからなのではないか?
俺たちは巨大な生き物の腹の中に入ってしまったのかもしれない。
きっと、このまま呑み込まれていくのだろう。
書き置き九:
しかし、それを口にはできなかった。
なぜなら、これが唯一の方法だったからだ。
…衝撃を与えても、割れた空間の裂け目はゆっくりと元に戻っていく。
回復の速さはまちまちで判断できない。
そういえば、戦闘中に地面が崩れたのも、この地下宮殿が外殻を破ったからなのではないか?
俺たちは巨大な生き物の腹の中に入ってしまったのかもしれない。
きっと、このまま呑み込まれていくのだろう。
書き置き九:
凶獣たちはすべて死んだようだ。
やっとだ、俺たちはやつらより長く生きることができた…
俺はいくつも道を調べたが、外に通じるものは見つからなかった…
夜叉はもう死に、俺だけが残されている。
…家族を見た、妻と子供を見た…
彼らは俺のほうに近寄ってくると、俺の中を通り抜け、消えてしまった…
俺も狂気に堕ちてしまったのかもしれない!
そうでなければ、璃月港にいる家族が見えるはずもない…
家に帰りたい…
俺は、外に出られるのだろうか?
書き置き十:
俺はいくつも道を調べたが、外に通じるものは見つからなかった…
夜叉はもう死に、俺だけが残されている。
…家族を見た、妻と子供を見た…
彼らは俺のほうに近寄ってくると、俺の中を通り抜け、消えてしまった…
俺も狂気に堕ちてしまったのかもしれない!
そうでなければ、璃月港にいる家族が見えるはずもない…
家に帰りたい…
俺は、外に出られるのだろうか?
書き置き十:
…戎昭、俺は時々恨んでしまうんだ――
なぜここに残って、ひどい目に遭っているのがお前じゃないのかと…
でも、戎昭…
兄として、俺は嬉しくもある、お前が生きていることを。
でも、戎昭…
兄として、俺は嬉しくもある、お前が生きていることを。
…俺は疲れた…
もう頭が真っ白だ…
もう頭が真っ白だ…
-------------------------
この情報は、伯陽という名の術師が残したものよ。
彼は…
私が調べている行方不明になった先祖なの。
こんなに…
これ、全部おまえの先祖が残した情報なのか?
数百年前、とある貴人が私の先祖に太威儀盤を渡したようね。
彼ら兄弟は二人でこの法宝を持って、カーンルイアの魔獣を倒すため層岩巨淵に来たみたい。
出発した時は二人だったけど、帰って来たのは一人だけ。
その上、理性を失ってしまった。
…業障か。
ええ、彼らは夜叉の浮舎と肩を並べて戦った。
その時に、業障の力に染まってしまったんでしょう。
神の目を持たない彼らは、長く耐えることができなかったのね。
記録を見てみろ。
この記録を残した者の末路だが…
永遠にここに残ることになったとある。
………そんな、もう他に方法はないというの?
どうしよう。
オイラたち、本当にこんなところで死んじゃうのか?
そんなの嫌だぞ!
彼は…
私が調べている行方不明になった先祖なの。
こんなに…
これ、全部おまえの先祖が残した情報なのか?
数百年前、とある貴人が私の先祖に太威儀盤を渡したようね。
彼ら兄弟は二人でこの法宝を持って、カーンルイアの魔獣を倒すため層岩巨淵に来たみたい。
出発した時は二人だったけど、帰って来たのは一人だけ。
その上、理性を失ってしまった。
…業障か。
ええ、彼らは夜叉の浮舎と肩を並べて戦った。
その時に、業障の力に染まってしまったんでしょう。
神の目を持たない彼らは、長く耐えることができなかったのね。
記録を見てみろ。
この記録を残した者の末路だが…
永遠にここに残ることになったとある。
………そんな、もう他に方法はないというの?
どうしよう。
オイラたち、本当にこんなところで死んじゃうのか?
そんなの嫌だぞ!
こんなところにずっといるなんて…
嫌だぞ!
今のは…
嫌だぞ!
今のは…
まさか…
パイモンは恐怖のあまり、誤って羅盤を倒してしまった。
夜蘭と魈がそれを拾おうと手を伸ばし触れた瞬間、羅盤が光った。
それを見た煙緋が、何かに気付いたようだ…
一つ思い出したことがある。
待っててくれ、すぐ確認する。
うむ…ふむ。
うん。
蛍、新しい情報を見つけた。
ここに来る道中、私はあの遺言を調べはしたんだが、それがどんな書籍に挟まっていたのかを考えていなかった。
すべて覚えている訳ではないが、私はその書籍を読んだことがある。
中には、こんな話が書かれていた。
千年前、仙人は悪獣を封印するため法宝を作った。
後に人間の友を作ると、法器に用いるため法宝をその者に譲った。
数年後、山に大きな災いが降りかかった時、人間と仙人はこの法器を使い、力を合わせて妖魔を退治したそうだ。
それだけではない。
本にはこうも書いてあった、「仙人と人間の力が一体となれば、天地の威を操り、斗転星移が可能となる。
器を証に、人と仙が共存し、天地が一体とならん。」
待っててくれ、すぐ確認する。
うむ…ふむ。
うん。
蛍、新しい情報を見つけた。
ここに来る道中、私はあの遺言を調べはしたんだが、それがどんな書籍に挟まっていたのかを考えていなかった。
すべて覚えている訳ではないが、私はその書籍を読んだことがある。
中には、こんな話が書かれていた。
千年前、仙人は悪獣を封印するため法宝を作った。
後に人間の友を作ると、法器に用いるため法宝をその者に譲った。
数年後、山に大きな災いが降りかかった時、人間と仙人はこの法器を使い、力を合わせて妖魔を退治したそうだ。
それだけではない。
本にはこうも書いてあった、「仙人と人間の力が一体となれば、天地の威を操り、斗転星移が可能となる。
器を証に、人と仙が共存し、天地が一体とならん。」
もし、仙人と人間の混血である私の力があれば…
効果ありだ!
十分な力ではないため、一瞬で効果は消えてしまったが…
考え方は正しいのだろう。
太威儀盤の中で、何かが起動したようだ…
浮舎
効果ありだ!
十分な力ではないため、一瞬で効果は消えてしまったが…
考え方は正しいのだろう。
太威儀盤の中で、何かが起動したようだ…
浮舎
黄天の威、五方の神。
夜叉と人類は、共に璣衡を握らん…
夜蘭の先祖
夜叉と人類は、共に璣衡を握らん…
夜蘭の先祖
黄天の威、五方の神。
夜叉と人類は、共に璣衡を握らん…
封印の呪文だわ。
浮舎と私の先祖は…
この空間の最上層を封印したのね。
……
…そういうことか、分かったぞ。
>(待った。
そうなると、以前層岩巨淵の底で見た巨大な晶鉱…)
夜叉と人類は、共に璣衡を握らん…
封印の呪文だわ。
浮舎と私の先祖は…
この空間の最上層を封印したのね。
……
…そういうことか、分かったぞ。
>(待った。
そうなると、以前層岩巨淵の底で見た巨大な晶鉱…)
(…あの時、晶鉱が遺跡サーペントにぶつかって…
何かの力を相殺していた。)
(まさか、その力の相殺がこの空間の覚醒を遅らせてしまい、私たちはそれが原因で呑み込まれた?
それとも、その衝撃で地上の入口が緩んだのだろうか?)
それとも、その衝撃で地上の入口が緩んだのだろうか?)
(…それに、私たちはこの空間でアビスの魔物を見かけていない…
これらには、何か因果関係があるのだろうか?)
これらには、何か因果関係があるのだろうか?)
みんな!
今はまず一斗と忍のところに戻ろう。
そこで提案したいことがある。
もう動けない…
ここに残りたくないし、死にたくもない、うぅ…
蛍、オイラから離れないでくれ…
パイモン、もう少しの辛抱だ。
私を信じてくれ、まだチャンスはある。
ゆくぞ。
…戻って留守の仲間たちと合流する…
今はまず一斗と忍のところに戻ろう。
そこで提案したいことがある。
もう動けない…
ここに残りたくないし、死にたくもない、うぅ…
蛍、オイラから離れないでくれ…
パイモン、もう少しの辛抱だ。
私を信じてくれ、まだチャンスはある。
ゆくぞ。
…戻って留守の仲間たちと合流する…
忍、一斗、戻ったぞ!
>一斗の様子はどう?
ひどく消耗したから、まだ目覚めてはいない。
だが、命に別状はないから、安心してくれ。
それよりもその表情、何か発見したんだな…
しかも、あまり喜ばしくないこと、そうだろ?
うぅ…
私たちは太威儀盤を見つけたの。
その中には先人の残した情報が入っていたわ。
ただ、どうやら…
この空間から脱出するすべはないようなの。
前にこの法器を手にした人も、永遠にここに取り残されたみたい。
…そうか。
だが、まだ続きがある。
さっき試したところ、太威儀盤に力を注入すると反応があった。
>一斗の様子はどう?
ひどく消耗したから、まだ目覚めてはいない。
だが、命に別状はないから、安心してくれ。
それよりもその表情、何か発見したんだな…
しかも、あまり喜ばしくないこと、そうだろ?
うぅ…
私たちは太威儀盤を見つけたの。
その中には先人の残した情報が入っていたわ。
ただ、どうやら…
この空間から脱出するすべはないようなの。
前にこの法器を手にした人も、永遠にここに取り残されたみたい。
…そうか。
だが、まだ続きがある。
さっき試したところ、太威儀盤に力を注入すると反応があった。
でも、それはあくまで封印された時の記録を呼び起こしただけで…
いや、肝心なのは内容ではなく方法だ。
書籍にあった内容を思い出してみてくれ。
「仙人と人間の力が一体となれば、天地の威を操り、斗転星移が可能となる。」
いや、肝心なのは内容ではなく方法だ。
書籍にあった内容を思い出してみてくれ。
「仙人と人間の力が一体となれば、天地の威を操り、斗転星移が可能となる。」
仙人と人の力を合わせることで、太威儀盤の力を最大限に引き出すことができるんだ。
太威儀盤は混血である私に反応した。
それはまだ動作していることを証明している。
そして、私たちの中にはちょうど、純粋な仙人と術法を受け継いだ人間がいる。
…面白いわ、そんな発想があったなんて。
>魈と夜蘭が力を合わせるってこと?
仙人と人間が同時に力を注入する、ということか?
その通り。
もし私の考えが正しければ、太威儀盤に最大限の力を注入することで、完全な活性化、あるいは反転させることができる。
この法宝は最後、この空間と層岩巨淵の繋ぎ目を塞ぐのに使われていた。
つまり、もし反転させることができれば…
それで出られる。
やったぞ!
オイラたち、助かるんだな?
その通り。
…その考え、筋は通っている。
じゃあ、ひとまず今は休みましょう。
準備ができたら、その方法を試すということで。
休憩後…
うぅ、オイラ、ドキドキしてきた…
>大丈夫、きっと上手くいく。
夜蘭、魈、準備はいいか?
ええ、準備は万全よ。
最善を尽くそう。
煙緋、一つ覚悟しておいて欲しいことがあるの。
うん、なんだ?
法宝太威儀盤は、恐らく外に持ち出すことができないわ。
たぶん、この秘境にあるものすべてが、時空と記憶の乱れによる結果にすぎないんだと思う。
私たちはそれぞれ異なる目的を持っている。
そして、この空間に現れるものは、私たちの想像と推測に反応してくる。
それは恐ろしいことであり、奇妙なことでもあるわ。
ここはもう単なる空間ではない。
どんな高次元の力が影響しているか分からないけど…
私たちのことを読み、幻像をもって応えてくる。
層岩の歴史によれば、この空間は恐らく大昔から存在していた。
いったい、どのようにして誕生したのか…
太威儀盤は混血である私に反応した。
それはまだ動作していることを証明している。
そして、私たちの中にはちょうど、純粋な仙人と術法を受け継いだ人間がいる。
…面白いわ、そんな発想があったなんて。
>魈と夜蘭が力を合わせるってこと?
仙人と人間が同時に力を注入する、ということか?
その通り。
もし私の考えが正しければ、太威儀盤に最大限の力を注入することで、完全な活性化、あるいは反転させることができる。
この法宝は最後、この空間と層岩巨淵の繋ぎ目を塞ぐのに使われていた。
つまり、もし反転させることができれば…
それで出られる。
やったぞ!
オイラたち、助かるんだな?
その通り。
…その考え、筋は通っている。
じゃあ、ひとまず今は休みましょう。
準備ができたら、その方法を試すということで。
休憩後…
うぅ、オイラ、ドキドキしてきた…
>大丈夫、きっと上手くいく。
夜蘭、魈、準備はいいか?
ええ、準備は万全よ。
最善を尽くそう。
煙緋、一つ覚悟しておいて欲しいことがあるの。
うん、なんだ?
法宝太威儀盤は、恐らく外に持ち出すことができないわ。
たぶん、この秘境にあるものすべてが、時空と記憶の乱れによる結果にすぎないんだと思う。
私たちはそれぞれ異なる目的を持っている。
そして、この空間に現れるものは、私たちの想像と推測に反応してくる。
それは恐ろしいことであり、奇妙なことでもあるわ。
ここはもう単なる空間ではない。
どんな高次元の力が影響しているか分からないけど…
私たちのことを読み、幻像をもって応えてくる。
層岩の歴史によれば、この空間は恐らく大昔から存在していた。
いったい、どのようにして誕生したのか…
>たしか、空間の外側に巨大な蛇がいた…
ああ、あれのことね。
あの時、私もあそこにいたのよ。
え?ちょっと待て…
ああ、あれのことね。
あの時、私もあそこにいたのよ。
え?ちょっと待て…
もしかして、あの弓矢はおまえが放ったのか!?
私以外、他に誰がいるのよ?
>晶鉱で巨蛇を攻撃した…
私以外、他に誰がいるのよ?
>晶鉱で巨蛇を攻撃した…
>地面の裂け目と関係あるのかな?
あの巨大な蛇はカーンルイア文明の遺産のはず…
晶鉱は予想以上に有効だった…
もしかしたら、二つの力は相殺する関係にあったのかもしれないわね。
もしそうだったとしたら…
ごめんなさい、私はみんなの今の境遇に責任を持つべきかもしれないわ。
そんな、オイラたちのために色々解決しようとしてくれただろ!
おまえのせいじゃないぞ。
…そう、かしら。
この空間の活動はまるで生物のようで、あらゆる幻覚で私たちの目をくらませた。
実際、私たちが見た人や通った道は…
五百年前に既に無くなったもののはずよ。
それに、ここにあるほとんどのものは静止している。
そうなると、本当に脱出できたとしても、時が流れ始めれば…
太威儀盤は消えるでしょう。
実は私もそう思っていたんだ。
でもそれだからこそ、太威儀盤に出会えたのは奇跡だと思う。
あの巨大な蛇はカーンルイア文明の遺産のはず…
晶鉱は予想以上に有効だった…
もしかしたら、二つの力は相殺する関係にあったのかもしれないわね。
もしそうだったとしたら…
ごめんなさい、私はみんなの今の境遇に責任を持つべきかもしれないわ。
そんな、オイラたちのために色々解決しようとしてくれただろ!
おまえのせいじゃないぞ。
…そう、かしら。
この空間の活動はまるで生物のようで、あらゆる幻覚で私たちの目をくらませた。
実際、私たちが見た人や通った道は…
五百年前に既に無くなったもののはずよ。
それに、ここにあるほとんどのものは静止している。
そうなると、本当に脱出できたとしても、時が流れ始めれば…
太威儀盤は消えるでしょう。
実は私もそう思っていたんだ。
でもそれだからこそ、太威儀盤に出会えたのは奇跡だと思う。
これらすべては、存在しないはずの槍で桎梏を壊したかのようなものだ。
あり得ない話に聞こえるけど、これも残された最後の可能性…
いったい誰の思いがこの法宝を呼んだのかしら。
>私たち全員なのかもしれない。
ああ。
でも、もう一つの原因の可能性もある。
それは、お前の「探し求める」ことに対する強い執念だ。
見つかったのがお前の家族じゃなかったことは残念だが…
でも、もしその者がここにいたら、きっとお前が助かることを心から願っていただろう。
>…うん。
こうしてみんながここに偶然集まったことは、とても興味深いことよ。
もしこれも運命なら、私たちの手でそれを変えましょう。
こちらはいつでも大丈夫だ、親分は私と丑雄に任せてくれ。
旅人、パイモンのことは頼んだわよ。
煙緋、助けが必要になったら私を頼ってちょうだい。
了解。
>分かった。
……
……
やはり…
星羅雲布 威霊降臨
群魔邪獣 雷霆壊滅
神鬼服従 正気流行
帝敕符命 長居不能
急急如律令!
光った!
光った!
やはり…
大威儀盤は増幅させる法宝
この力を維持できれば まだ希望はある
力の維持は我に任せろ
分かりました
全員下がれ
「我が身で陣を守りで この地を封印する」
…我ら夜叉一族 世の為に戦わん
金鵬大将 参る!
危ない!
…危ういと知りながら どうしても行くのか
此の地を守り百余年 手に離れたことはありません
無名夜叉の件だけは…
どうか帝君のお赦しを
このままでは 貴方の力が…
魈!
夜蘭と魈が法陣を発動した。
徐々に光が広がる中、魈は陣の形を維持し、夜蘭は皆を守りながら、引き寄せられる黒い影に対抗した。
すると、ある記憶が蘇る。
それは魈が鍾離に別れを告げる場面であった。
法陣によって光の道が開かれ、誘惑に駆られた無数の黒い影が蠢く。
積み重なった疲弊により劣勢になっていく一行。
だが、覚えのある力が皆を守り、地上へと無事送り届けてくれた。
すると、ある記憶が蘇る。
それは魈が鍾離に別れを告げる場面であった。
法陣によって光の道が開かれ、誘惑に駆られた無数の黒い影が蠢く。
積み重なった疲弊により劣勢になっていく一行。
だが、覚えのある力が皆を守り、地上へと無事送り届けてくれた。
そして、その力の持ち主はその場を後にした。
遥か昔、仙家である鳴海栖霞真君が人間の術師と友誼を結んだ。
古書に記された人間と仙人が互いを分かち合った話に倣い、秘蔵の法宝を友に託して、戦の手助けをした。
曰く――
「友よ、これを見ろ。
この法器はなかなかに興味をそそるものだ。
我らがこれを共有すれば、斗転星移が可能となる。
これぞ世の理。
一人ではできぬことも、二人ならば可能だ。
これまでずっと山に住み、暇を持て余してきた。
他者のために何かできるというのは、これまた良きものであるな。
此度の戦は険しきものとなる…
千年過ぎし後、汝と我は世を離れているやもしれぬ。
その時が来たら、この法器を山へと戻させるがよい。
さすれば、我らの友誼も果てしなく続くであろう。」
かくして法器は、人の世へと流れた。
そして…
…みんなと会話する…
ようやく危機を脱した一行は、一息つくことができた…
さっきは間一髪だった!
魈が中に残ってしまうのではとヒヤヒヤしたが…
無事でよかった…
…ああ。
お気持ちは分かりますが…
まあ、その心にある思いはきっと、一朝一夕で形成されたものではない。
簡単には曲げられないものなのでしょう。
結局、私たちの方針は最後まで一致しませんでした。
ですが、あそこから脱出できたのはあなたのおかげです。
救っていただき、ありがとうございました。
……いや、我だけの力ではない。
>夜蘭もありがとう。
どういたしまして。
ようやく危機を脱した一行は、一息つくことができた…
さっきは間一髪だった!
魈が中に残ってしまうのではとヒヤヒヤしたが…
無事でよかった…
…ああ。
お気持ちは分かりますが…
まあ、その心にある思いはきっと、一朝一夕で形成されたものではない。
簡単には曲げられないものなのでしょう。
結局、私たちの方針は最後まで一致しませんでした。
ですが、あそこから脱出できたのはあなたのおかげです。
救っていただき、ありがとうございました。
……いや、我だけの力ではない。
>夜蘭もありがとう。
どういたしまして。
みんな疲れているけど、ケガはなさそうね。
ゆっくり休んでちょうだい、急いで出る必要はないから。
私は先に、周りに異常がないか確認してくるわ。
行っちゃった…
お礼を言おうと思ったのに…
ゆっくり休んでちょうだい、急いで出る必要はないから。
私は先に、周りに異常がないか確認してくるわ。
行っちゃった…
お礼を言おうと思ったのに…
夜蘭は本当に自分が何かしたとは思っていないのだろう。
彼女は魈がみんなを救ってくれたと心から思っている…
恩恵を受けた以上は、もう何も言えなかったんだ。
魈もそう容易く説得されるような人じゃない。
夜蘭も彼の心を変えるのをついに諦めたわけだ。
魈、叩かれてるみたいだぞ。
そうではない!
確かにその言葉に誤りはない。
お前たちの意見も、心に留めておく。
>少しは柔らかくなったみたい。
本当か?
良かった、なんだかすごいことを成し遂げた気分だ。
今回、誰か一人でも欠けていたら脱出できなかっただろう。
それほどに危険な状況であったといっても過言ではない。
途中で誰も失わずに済んだのは実に僥倖だったよ。
そういえば、牛使い野郎がまだ起きてないけど、このままずっと眠ってるなんてことないよな?
>そんな。
はやく見に行ってみようぜ!
くはぁ――!
ぐっすり寝たぜ…
んっ?
なんだ、何を見てやがる?
体は大丈夫か?
モォ、モォ!
頭は?
どこかにぶつけておかしくなっていか?
つらかったら言うんだぞ。
今でも十分バカなのに、もし頭でも打ってたら…
なに言ってやがる、俺様はピンピンしてるぞ!
逆によく眠れたから、今は力がみなぎってるくれぇだ!
つうか、なんか忘れてるような…
そうだ!
おい俺たち地下にいたんじゃなかったのか?
どうやって出てきた?
話すと長くなるから、またあとで教えよう。
一斗、私たちが脱出できたのは、お前と忍と五雄のおかげだ。
私のせいでみんなを巻き込んでしまった、できれば謝らせてくれ!
んなこと言うなって。
俺たちを助けてくれたんだ、これくらい、当然ってことよ。
もしお前がいなかったら、俺たちは今頃、璃月の牢屋にいたかもしんねぇんだからな。
それはちょっと違う。
親分が牢屋で、私は外にいるのが正しい。
モォ。
彼女は魈がみんなを救ってくれたと心から思っている…
恩恵を受けた以上は、もう何も言えなかったんだ。
魈もそう容易く説得されるような人じゃない。
夜蘭も彼の心を変えるのをついに諦めたわけだ。
魈、叩かれてるみたいだぞ。
そうではない!
確かにその言葉に誤りはない。
お前たちの意見も、心に留めておく。
>少しは柔らかくなったみたい。
本当か?
良かった、なんだかすごいことを成し遂げた気分だ。
今回、誰か一人でも欠けていたら脱出できなかっただろう。
それほどに危険な状況であったといっても過言ではない。
途中で誰も失わずに済んだのは実に僥倖だったよ。
そういえば、牛使い野郎がまだ起きてないけど、このままずっと眠ってるなんてことないよな?
>そんな。
はやく見に行ってみようぜ!
くはぁ――!
ぐっすり寝たぜ…
んっ?
なんだ、何を見てやがる?
体は大丈夫か?
モォ、モォ!
頭は?
どこかにぶつけておかしくなっていか?
つらかったら言うんだぞ。
今でも十分バカなのに、もし頭でも打ってたら…
なに言ってやがる、俺様はピンピンしてるぞ!
逆によく眠れたから、今は力がみなぎってるくれぇだ!
つうか、なんか忘れてるような…
そうだ!
おい俺たち地下にいたんじゃなかったのか?
どうやって出てきた?
話すと長くなるから、またあとで教えよう。
一斗、私たちが脱出できたのは、お前と忍と五雄のおかげだ。
私のせいでみんなを巻き込んでしまった、できれば謝らせてくれ!
んなこと言うなって。
俺たちを助けてくれたんだ、これくらい、当然ってことよ。
もしお前がいなかったら、俺たちは今頃、璃月の牢屋にいたかもしんねぇんだからな。
それはちょっと違う。
親分が牢屋で、私は外にいるのが正しい。
モォ。
はははっ、そうか。
それなら、新たな友を作る良い機会だと思って、お祝いに璃月港を案内し、食事に行くのはどうだろうか?
おお、そりゃあ最高だな!
さっそく、くっ…
腹が減った…
もう一歩も歩けそうにねぇ…
私もお腹が空いた。
それなら、新たな友を作る良い機会だと思って、お祝いに璃月港を案内し、食事に行くのはどうだろうか?
おお、そりゃあ最高だな!
さっそく、くっ…
腹が減った…
もう一歩も歩けそうにねぇ…
私もお腹が空いた。
では早速出発しよう、先輩。
オイラも!
オイラも行く!
>私たちにはまだやり残したことがある。
えっ?
うぅ、分かったよ…
じゃあ、稲妻の二人は私に任せてくれ。
今回は大変だったから、お前も早く帰って休んだほうがいい。
>うん。
みんな、おつかれ。
オイラも行く!
>私たちにはまだやり残したことがある。
えっ?
うぅ、分かったよ…
じゃあ、稲妻の二人は私に任せてくれ。
今回は大変だったから、お前も早く帰って休んだほうがいい。
>うん。
みんな、おつかれ。
>楽しんできて!
そうだ、夜蘭はいなくなったことだし…
お茶をご馳走するという話はなしにしておこう、ふふっ。
モ!
モォモォ、モー!
ん?ああ、そうか、ふむ…
よし、代わりに伝えてやる。
蛍、空飛ぶチビ助、丑雄が伝えたいことがあるらしい。
>?
なんだなんだ?
私も聞きたい。
なら、私も混ぜてもらおう!
一斗は丑雄が言ったことをみんなに訳した…
なるほど、そうしよう!
>うん。
五雄のやつ、こう見えて思いやりのあるやつなんだな。
意外だったぜ。
モォ。
そうだ、夜蘭はいなくなったことだし…
お茶をご馳走するという話はなしにしておこう、ふふっ。
モ!
モォモォ、モー!
ん?ああ、そうか、ふむ…
よし、代わりに伝えてやる。
蛍、空飛ぶチビ助、丑雄が伝えたいことがあるらしい。
>?
なんだなんだ?
私も聞きたい。
なら、私も混ぜてもらおう!
一斗は丑雄が言ったことをみんなに訳した…
なるほど、そうしよう!
>うん。
五雄のやつ、こう見えて思いやりのあるやつなんだな。
意外だったぜ。
モォ。
一見、奥の深そうな道理でも単純なことは多い。
だから、丑雄の言葉は役に立つだろう。
おう、この件はオイラたちに任せろ。
じゃあ一斗、忍、丑雄、出発しよう。
おう!
メシだメシ!
モォ!
また会おう。
……
だから、丑雄の言葉は役に立つだろう。
おう、この件はオイラたちに任せろ。
じゃあ一斗、忍、丑雄、出発しよう。
おう!
メシだメシ!
モォ!
また会おう。
……
>魈。
終わったか?
大したことをしてきたわけじゃないぞ、ただ友達を見送っただけだからな。
あら、まだいたの。
さっき、稲妻の二人が煙緋と一緒に離れていくのを見たわ。
璃月港に行くのね。
君たちは行かないの?
オイラたちは魈と話がしたいんだ。
ふふっ、そうだと思ったわ。
周囲はすでに確認した。
今のところ異常はない、これで一件落着ね。
次は秘密保持の問題かしら。
ふふっ…
遠方から来たあの二人には、この事件について黙っていてもらわないと。
うわぁああ、待て待て!
あいつらにはオイラたちから言っとくから、手を出すなよ。
あら、そう?
>夜蘭はたまにいじわるになるよね。
バレた?
ふふっ、じゃあ冗談はここまでにするわ。
今回、みんなにはお世話になったわね。
このことは忘れず胸に刻んでおく。
あの奇妙な地下空間はどうやって誕生し、どうやって長い間存在し続けたのか…
それらについては、これからも調査を続けるつもりよ。
なんとなく、これにはより深刻で…
人には明かせない理由があると思うの。
それに、最後は誰かが助けてくれたようだったし…
それ自体は別にいいのだけれど、まさか私にはその存在が何者なのか見当も付かない。
力のある方なのは、間違いないでしょうけど。
……
まぁ、今はそれを調べている場合じゃないわ。
後片付けや報告の仕事があるもの。
私もいったん璃月港に戻るから、それじゃあ、さようなら。
夜蘭、じゃあな!
>…もう大丈夫。
我が待っていることに気付いてたのか?
>うん、すぐに分かった。
……そうか。
行きたいところがある。
時間があるのなら、一緒に来るか。
どこに行くんだ?
夜叉に関するところだ。
…魈の言った場所に行く…
……
まぁ、今はそれを調べている場合じゃないわ。
後片付けや報告の仕事があるもの。
私もいったん璃月港に戻るから、それじゃあ、さようなら。
夜蘭、じゃあな!
>…もう大丈夫。
我が待っていることに気付いてたのか?
>うん、すぐに分かった。
……そうか。
行きたいところがある。
時間があるのなら、一緒に来るか。
どこに行くんだ?
夜叉に関するところだ。
…魈の言った場所に行く…
…魅と会話する…
もう少し進めば、銅雀のために建てられた寺に着く。
…この地へ来たのは、何か感ずるものがあったからだ。
それって、あの地下空間で何かを感じたってことか?
>何を感じたの?
上手くは説明できぬ。
浮舎と会い、過去に戻ったかこのような錯覚に陥った。
…夜叉の一生とは、良く言えば勇猛であり果敢だが、その実は殺戮によって占められている。
壮絶な戦いを経て死ぬことは、浮舎にとっては本望であろう。
我もそうだ。
我は長く生き過ぎた…
人を救うために死ぬのなら、それも悪くない。
>でも、実際は必ずそうでもない。
ああ。
…この地へ来たのは、何か感ずるものがあったからだ。
それって、あの地下空間で何かを感じたってことか?
>何を感じたの?
上手くは説明できぬ。
浮舎と会い、過去に戻ったかこのような錯覚に陥った。
…夜叉の一生とは、良く言えば勇猛であり果敢だが、その実は殺戮によって占められている。
壮絶な戦いを経て死ぬことは、浮舎にとっては本望であろう。
我もそうだ。
我は長く生き過ぎた…
人を救うために死ぬのなら、それも悪くない。
>でも、実際は必ずそうでもない。
ああ。
あるいは…
我のような考えは、ある種の狂気と違わないのかもしれない。
おい、そんなこと言うなよ…
>魈、伝えたいことがある。
そうだった!
丑雄に託された大事なことなんだ。
なんだ?
丑雄には鬼を祓う力があって、鬼から身を守るためにあいつは使われてきたんだ。
でも一斗に会ってからは、ずっと一緒にいる。
丑雄には理屈とか道理とか、そういう難しいのは分からない。
ただ、一緒に生きると一番楽しい、そう思った人について行くだけなんだ。
本来、この世界で生きることに、決まりなんてそんなにないんだと思う。
だから…
夜叉の力が人に害を与えるとしても、みんなと一緒にいられない理由にはならない。
>共に戦ってくれる仲間は常にいる。
そうだ、たとえば神の目を持ってたら、多少はその力の影響を受けなくて済むんだろ?
それに…
えっと、とにかくおまえのことを気にしてるやつはいっぱいいるってことだ!
…ふん、その言葉、まるで浮舎たちのようだな。
やつらはいつもそのように言っていた。
世が康寧となれば、人間たちと共に生活するのだと。
そう思わなかったのは…
我だけであったようだ。
太威儀盤にあった浮舎の姿は狂気に満ち、常に「金鵬」や「弥怒」といった称号で周りの者を呼んでいた。
それら名はすべて五夜叉を指す。
金鵬とは我のこと、そして弥怒とは心猿大将のことだ。
我のような考えは、ある種の狂気と違わないのかもしれない。
おい、そんなこと言うなよ…
>魈、伝えたいことがある。
そうだった!
丑雄に託された大事なことなんだ。
なんだ?
丑雄には鬼を祓う力があって、鬼から身を守るためにあいつは使われてきたんだ。
でも一斗に会ってからは、ずっと一緒にいる。
丑雄には理屈とか道理とか、そういう難しいのは分からない。
ただ、一緒に生きると一番楽しい、そう思った人について行くだけなんだ。
本来、この世界で生きることに、決まりなんてそんなにないんだと思う。
だから…
夜叉の力が人に害を与えるとしても、みんなと一緒にいられない理由にはならない。
>共に戦ってくれる仲間は常にいる。
そうだ、たとえば神の目を持ってたら、多少はその力の影響を受けなくて済むんだろ?
それに…
えっと、とにかくおまえのことを気にしてるやつはいっぱいいるってことだ!
…ふん、その言葉、まるで浮舎たちのようだな。
やつらはいつもそのように言っていた。
世が康寧となれば、人間たちと共に生活するのだと。
そう思わなかったのは…
我だけであったようだ。
太威儀盤にあった浮舎の姿は狂気に満ち、常に「金鵬」や「弥怒」といった称号で周りの者を呼んでいた。
それら名はすべて五夜叉を指す。
金鵬とは我のこと、そして弥怒とは心猿大将のことだ。
他にも螺巻大将・伐難、火鼠大将・応達がいる。
世の者は我ら五人を「仙衆夜叉」と呼ぶそうだ。
世の者は我ら五人を「仙衆夜叉」と呼ぶそうだ。
浮舎と夜蘭の先祖は地下に取り残された。
つまり、二人が最期に抱いた思いも、あの空間によって読まれたということ。
夜蘭の言葉はいずれも事実だ。
我と彼女の策には双方欠点と正しいところがあった。
つまり、二人が最期に抱いた思いも、あの空間によって読まれたということ。
夜蘭の言葉はいずれも事実だ。
我と彼女の策には双方欠点と正しいところがあった。
ただ、あの空間の力が我らを遥かに上回っていた。
お前らの協力がなければ、ここに来ることはできなかっただろう。
最後の瞬間、渾身の力を振り絞り、辛うじて一瞬の突破口を作ることができた…
それでも十分すごかったぞ!
…煙緋も夜蘭も間違ってはいなかったが、我は常に最悪を想定していた。
その思考は根深く…
それでも、思いつく限りの策だった。
あの時、もし帝君が手を差し伸べてくれていなければ、我は生きてあそこを出られなかっただろう。
>やはりあれは、鍾離先生が力を行使したんだ…
結局は、迷惑をかけてしまった。
でも、それが普通じゃないのか?
おまえと鍾離…
じゃなくて、おまえと岩王帝君は深い付き合いなんだろ。
お前もいっぱい助けてきたんだし、帝君の方がお前を助けてもおかしくないだろ?
>パイモンの言う通り。
お前らの協力がなければ、ここに来ることはできなかっただろう。
最後の瞬間、渾身の力を振り絞り、辛うじて一瞬の突破口を作ることができた…
それでも十分すごかったぞ!
…煙緋も夜蘭も間違ってはいなかったが、我は常に最悪を想定していた。
その思考は根深く…
それでも、思いつく限りの策だった。
あの時、もし帝君が手を差し伸べてくれていなければ、我は生きてあそこを出られなかっただろう。
>やはりあれは、鍾離先生が力を行使したんだ…
結局は、迷惑をかけてしまった。
でも、それが普通じゃないのか?
おまえと鍾離…
じゃなくて、おまえと岩王帝君は深い付き合いなんだろ。
お前もいっぱい助けてきたんだし、帝君の方がお前を助けてもおかしくないだろ?
>パイモンの言う通り。
>お互いに支え合ってこそ生きていける。
…うん。
あの空間から脱した瞬間、浮舎の記憶を微かに感じた。
今回得られたものがあるとすれば、それだ。
>私もなんとなく感じた。
一人でも多くの者がやつの記憶を持つのも、悪くない。
お前が伯陽なら 我は何者だ?
こっちも名前で呼びたいんだがな
…うん。
あの空間から脱した瞬間、浮舎の記憶を微かに感じた。
今回得られたものがあるとすれば、それだ。
>私もなんとなく感じた。
一人でも多くの者がやつの記憶を持つのも、悪くない。
…弥怒 どこへ行っていた?
夜叉の兄弟よ また忘れたか?
何度も言うが 俺は伯陽
夜叉の兄弟よ また忘れたか?
何度も言うが 俺は伯陽
あんたと共に層岩で戦ってる術師だ
伯陽… 伯陽?
お前が伯陽なら 我は何者だ?
こっちも名前で呼びたいんだがな
一緒に残ったのに 名前も分からないなんて 残念だよ
ここに残るだと?
ならん お前は出ろ
ならん お前は出ろ
夜叉の兄弟 馬鹿を言うな
ずっと地下に残るって話だろ?
おい 今さら後悔するなよ!
封印は解けないからな
おい 今さら後悔するなよ!
封印は解けないからな
封印…
…そうか
我は 戦うためにきた夜叉
…兄弟?
おい! 大丈夫か?
…この傷をみろ
おい! 大丈夫か?
…この傷をみろ
我はもう長くはない…
もう俺たち二人しかいないんだぞ
もう俺たち二人しかいないんだぞ
死ぬな!
…今日 この地下で家族を見たんだ
…今日 この地下で家族を見たんだ
ってことは 俺も狂い始めたんだろうか?
伯陽 お前は家が恋しいか?
伯陽 お前は家が恋しいか?
兄弟の戎昭を地上に残すって決めたんだ
そんなの…
…恋しいに決まってる
…恋しいに決まってる
我にも… 家族がいるのだろうか
兄弟とかか?
いるんじゃないのか
いるんじゃないのか
兄弟か…
我はいったい何者で 家族はどこにいるのだろうか
兄弟?
兄弟?
どうしたんだ 死ぬな…!
…我はもうこのざまだ 合わせる顔がない
我の…我の…
思い出した お前たちは…
もう俺とお前だけなんだ
逝かないでくれ…
…金鵬…お前なのか?
誰が金鵬だ
…金鵬…お前なのか?
誰が金鵬だ
まだ覚えてないのか…
お前……
…我はもうこのざまだ 合わせる顔がない
兄弟…兄弟ッ!
…見ろ…そこに人が…
彼らは…いったい…
…見ろ…そこに人が…
彼らは…いったい…
我の…我の…
思い出した お前たちは…
…我の兄弟たちが迎えに来てくれたぞ 伯陽
正気に戻ったのか?
せめて…
せめて名前を教えてくれ!
兄者!
浮舎の兄者!
おい 浮舎!
せめて…
せめて名前を教えてくれ!
兄者!
浮舎の兄者!
おい 浮舎!
浮舎!
我は… 我の名は 浮舎
我は… 我の名は 浮舎
その意味は 「浮生は散り 万般を含す」
層岩巨淵の暗闇の中、夜叉の浮舎と千岩軍の伯陽は、かつて互いに支え合いながら生きていた。
錯乱した浮舎は自分が何者で、何をしていたのか忘れてしまい、時折伯陽を別人と勘違いした。
時が経つにつれ、伯陽はもう二度と家族と会えないこと、そしてここで唯一の仲間である浮舎が人生の終わりを迎えようとしていることを悟る。
幻覚かどうかは不明だが、この時の浮舎を過去の仲間が迎えにくる――
錯乱した浮舎は自分が何者で、何をしていたのか忘れてしまい、時折伯陽を別人と勘違いした。
時が経つにつれ、伯陽はもう二度と家族と会えないこと、そしてここで唯一の仲間である浮舎が人生の終わりを迎えようとしていることを悟る。
幻覚かどうかは不明だが、この時の浮舎を過去の仲間が迎えにくる――
夜叉の四人の影が、ろうそくの灯りを手に浮舎の傍へとやってきた。
満身創痍の最期の瞬間、夜叉の浮舎はついに自分の名前と過去を思い出す――
満身創痍の最期の瞬間、夜叉の浮舎はついに自分の名前と過去を思い出す――
浮生は散り、万般を舎す。
危難が去りし後、人々は離れていった。その中には静かに物思う者、そして望みを叶えた者がいる。
ただ、魈はあなたを呼び止め、夜叉の思い出を語ってくれた…
今日は少し話し過ぎた。
だがお前と話す時は、あまり隠さずに済む。
お前は一度でも天命を感じたことはあるか?
生の可能性、死の到来…
何でもいい。
今に至って我は理解した。
天命とは、夜叉がもっともこの身に感じる厄災だ。
それは紛うことなき悲愴だが…
我らは恐れぬ。
…魈…
>そんなこと教えてくれて、大丈夫なの?
構わん。
帝君はお前を「見届ける者」だと言っていた。
世の中のことは、お前と語るべきだろう。
伐難、弥怒、応達は命を落としたが、浮舎だけは行方不明のままだった。
これは棘のように我の心に刺さっていた。
それゆえ、危険を承知で層岩へと向かったのだ。
だがお前と話す時は、あまり隠さずに済む。
お前は一度でも天命を感じたことはあるか?
生の可能性、死の到来…
何でもいい。
今に至って我は理解した。
天命とは、夜叉がもっともこの身に感じる厄災だ。
それは紛うことなき悲愴だが…
我らは恐れぬ。
…魈…
>そんなこと教えてくれて、大丈夫なの?
構わん。
帝君はお前を「見届ける者」だと言っていた。
世の中のことは、お前と語るべきだろう。
伐難、弥怒、応達は命を落としたが、浮舎だけは行方不明のままだった。
これは棘のように我の心に刺さっていた。
それゆえ、危険を承知で層岩へと向かったのだ。
…これでようやく、かつて層岩巨淵で起きたことを知り、区切りをつけることができた。
あの時、空間を出る前に石を手に取った。
もし上手く持ち出せていたら、この石を浮舎の代わりに、銅雀を弔う寺に置くつもりだったのだが…
残念ながら、それは残らなかった。
我ら五人の誰よりも若かった銅雀は、千年前の魔神戦争で死んだ。
あいつが戦死した時、浮舎は深く悲しんでいた。
夜叉は死傷と隣り合わせだ、まるで空を飛ぶ鳥のように各地へと散った。
伐難曰く…
夜叉の魂には帰る場所がないという。
浮舎、伯陽、そして将士たちは…
あの時、空間を出る前に石を手に取った。
もし上手く持ち出せていたら、この石を浮舎の代わりに、銅雀を弔う寺に置くつもりだったのだが…
残念ながら、それは残らなかった。
我ら五人の誰よりも若かった銅雀は、千年前の魔神戦争で死んだ。
あいつが戦死した時、浮舎は深く悲しんでいた。
夜叉は死傷と隣り合わせだ、まるで空を飛ぶ鳥のように各地へと散った。
伐難曰く…
夜叉の魂には帰る場所がないという。
浮舎、伯陽、そして将士たちは…
>そんなこと言わないで、みんな英雄だ。
英雄か…
…いい言葉だ。
厄災は尽きぬが、俗世には情がある。
たとえ修羅であろうと思慮する存在がある。
お前の言う通りだ。
ここから先、世の英雄たちは互いに支え合っていくべきだろう。
英雄か…
…いい言葉だ。
厄災は尽きぬが、俗世には情がある。
たとえ修羅であろうと思慮する存在がある。
お前の言う通りだ。
ここから先、世の英雄たちは互いに支え合っていくべきだろう。
……
>(魈を観察する…)
誰も口を開くことなく、ただ時が流れた…
(魈はそれ以上、何も言わなかった。
彼は少し複雑な表情をしながら、銅雀の寺を眺めている。)
彼は少し複雑な表情をしながら、銅雀の寺を眺めている。)
(悲哀、遺憾、達観…
これらの感情が生じるも、いずれも僅かなものであった。)
(その表情は、風雪に耐えながら長き旅をし、多くのものを見てきた者がようやく、雪をしのぐための屋根を見つけたかのようであった。)
>≪森での遭遇≫