間章 第二幕・険路怪跡/窮途末路

修正(画像/書体/吹出) 魔人任務

魈との合流に成功した。
一行は不安を抱えながら、地下で遭遇した奇妙なことについて話し合った…


…パイモンと会話する…

う~ん…
あれ…ここは…

>まだ地下にいる。
 パイモン、調子はどう?

おう、だいぶ良くなったぞ!
たぶん、こんなおかしなところ見たことなかったから、ちょっとびっくりしちゃったんだ…
テイワットーのガイドのくせに、恥ずかしいところ見せちゃったな…
えへへ…

>疲れも恐怖も…
 どっちも正常な反応だよ。
>私はいつもパイモンのそばにいるから。

へへっ…おう。
そういえば眠ってる間、夢の中でずっと牛の鳴き声が聞こえてたんだけど…

モォ!

そう、この声だ!
丑雄、おまえがオイラのこと見ててくれたのか?

モォモォ。

……

旅人、降魔大聖が目覚めたようだ。

>具合はどう?

…支障ない、心配は無用だ。
夜叉が纏う業障は人に害をなすものだ、あまり近づくな。

私には仙人の血が流れている、見くびられては困るな。

…どうだかな。

オイラが寝ている間になにがあったんだ?
魈がここにいるなんて。
お前らにどうにかして来いと言われたから、来たまでだ。

>賢い煙緋のおかげ。

降魔大聖、何があったのか話してくれないか?

畏まる必要はない、魈でいい。

ああ、分かった。

……ただの、つまらぬ戦いだ。
この地を訪れたのは、ある人物を探すためだった。
だが…
そいつは我が思っていたのとは全く違った。

普段は荻花洲の要路を守るため、望舒旅館にいるとピンばあやから聞いた。
それが人探しをするとは…
まさか相手は仙人か?

……「浮舎」という名の夜叉を探している。

>(なんだか聞いたことのある名前だ…)

浮舎…
貴方と並ぶ、護法夜叉の一人の浮舎か?
だが、貴方以外の四人の夜叉は、もうこの世にいないはずだが?

一説では確かにそうだ。
だが、浮舎の遺体だけは見つかっていない。
夜叉とは魔神の残骸を祓う者だ。
長年、残骸を祓い続けるがゆえにその身は業障に染まり、いつか必ず狂気に陥ってしまう…
我が最後に浮舎と会ったのも、やつが狂気に呑み込まれたその日だった。
やつは去った。
行方を知る者は誰もおらず、我も消息を掴めていない。
浮舎は我ら五人の中で長兄のような存在だった。
浮舎はこう言っていた――
夜叉の戦いは苦難に満ちたもの、生死にかかわらず互いに助け合い、それぞれの居場所を把握しておくべきだ、と。

もしかして、狂気に呑み込まれたせいでその約束を忘れたのか…?

あり得なくはない。
だが、たとえ奴が忘れても我は忘れない。
我は生き残った者として、全員の行方を明らかにする義務がある。

じゃあ、どうして層岩に来たんだ?
まさか、ここに浮舎の行方に関する情報があるのか?

五百年前、カーンルイアの魔獣が層岩巨淵へ侵攻してきたのは知っているか?

>知ってる。

その戦いは長きに渡り続いた。
だが噂によると、その中に勇猛で腕の立つ夜叉がいたそうだ。
しかし、その夜叉の名を知る者はいない。

夜叉は五人だけではないからな、必ずしも浮舎であるとは限らない。

そういうことか…
でも、魈はその夜叉が浮舎だと思ったから、ここまで調査に来たんだろ?

断言はできない。
だが、それ以外に手がかりはない状況だ。
浮舎は誇り高き夜叉だ。
やつは戦う時に必ず名乗る。
名を言わぬ夜叉は…
浮舎のはずがないと思った。

>…もしかして、浮舎を見つけたの?

……

待ってくれ。
もしかして貴方が戦っていた相手は浮舎で、貴方は彼にやられたのか?

…そうだ。

そんな…

カーンルイアの魔獣侵攻、層岩での死闘、それに夜蘭の先祖…
これらすべてが裏で繋がっているような気がする。
この世には偶然など無数にあるが、これほど重なることはあまりない。
まさか、遺言にあった法宝「太威儀盤」とも関係があるのだろうか?

遺言?

ああ、そうだ。
私はとある遺言のためここに来た。
貴方はこのようなことに、あまり触れないようにしてきたのだろう?
人も仙人も、願いや心事を遺言として残し、他人に想いを託すんだ。

それを残すのは…
いつでもいいのか?

おいおい、なんだよ、その今すぐにでも遺言を残しそうな表情は!

……お前たちが我の幻影を見たと言ったのは偶然ではない。
この空間は仲間を求めるお前たちの心につけ込み、自ら罠にはまるように仕向けた。
だが、単純な欺瞞ではすぐに露見してしまう。
僅かな偽りの混ざった真実というのが、最も恐ろしいんだ。
「ここ」がお前たちに聞かせた声も、確かに我が口にした言葉だった。
実際に声を聞かせ、焦燥感を駆り立てる。
一方的に送った情報は、おびき寄せるための餌となる。
もし空間の裂け目を利用して我らが接触していなければ、すでにこの中の誰かが欠けていたかもしれない。
この空間は獰猛な殺戮より、魂を消耗させることに重きを置いているようだ。

そんな…

相手は聡い。
ここに長居すべきではない。
たとえ用が済んでいなくとも、お前たちをここから外に送り出す方法を考えなければ。

……

我が来たのは警告のためだ。
ここは極めて危険な地、長居すれば…
空間に蝕まれる。

でも、どうして魈はそんなこと知ってるんだ…

>空間に蝕まれたら、どうなるの?

恐らく…
亡霊のように、地下を彷徨う影となるだろう。

どうやら、あなたもそれを見たようですね…

夜蘭、戻ったのか。

ええ、みんなの話を聞かせてもらったわ。
私も地下で異常現象を見たことがあるの。
ここにあるはずのないもの、一瞬で消えてしまう奇妙な人影…
いずれも現実のこととは思えなかったわ。

幻影か…
最初、我もそのように思った。
だが…事はそう単純ではない。
いずれ、その幻影たちが実体を持ち、お前たちを襲う可能性もある。

先ほどの話から察するに、あなたは脱出する方法を知っているのですか?

確証はない…
ただの憶測だ。
煙緋の言うように、この空間は錯綜している。
だが、疵瑕もあるようだ。
我は双方の空間の繋ぎ目に衝撃を与え、裂け目を作ることでお前らの元に辿り着いた。
ゆえに…
我の全力を注げば、この混沌とした空間を切り裂き、道を作ることができるだろう。

なるほど…
強力な衝撃によって空間に影響を及ぼすのですね、その可能性は私も考えていました。

全力を注ぐとは、どういう意味だ?

…要は、我のすべてを出し切るということだ。

待てよ、オイラたちを「送り出す」っていうことは…
魈はここに残るつもりなのか?

まさか…

……我はこの地下で浮舎と会った。
ゆえに、この地の恐ろしさをよく理解している。
裂け目を作るにしても、瞬間的な衝撃で作れるのは小さな傷が関の山だ。
外に出るには、通路を維持するため力を注ぎ続けねばならない。
…命を賭けることには慣れている。
これは、我にしかできぬことだ。

>そんな力の使い方をしたら、魈は…!

そ…そんなのダメだ。
たとえ言っていることが事実でも、私は納得できない。

オイラもだぞ!
一人を犠牲にしないと出られないなんて、そんなのいい方法じゃない!

>一緒に脱出すべき。

実行に移せる策があってはじめて、その良し悪しを論ずることができる。
だが、今はそうではない。
他に策がないゆえ、お前たちはここで立ち往生しているのだろう。

しかし、貴方のその方法は確実に成功するのか?

保証はない。

そんなバカなまねすんなよ!
確証のないことのために命を賭けるなんて、割に合わないぞ!

とにかく、その策には賛同できない。

ならば、これが我の「遺言」だと言ったら?

貴方は…

それがあなたのお考えですか?
率直に言って、この計画は成功も安全も、どちらも保証できません。
おっしゃる通り、人にとって夜叉は危険な存在です。
ですが、そのような独りよがりな計画を突然押しつけられて、私たちがどうして納得できると?

過酷な戦場では常にそうであった。
不利な状況では、命を賭さねば解決できないこともある。
犠牲を恐れて動かなければ、勝算すらも生み出せない。

私も死の淵に立つような戦いを経験したことがあります。
そのような極端な方法は、本当に手を尽くした時まで口にしないでおくものです。

……

理解してもらおうという気持ちは分かります。
ですが、無駄な犠牲になる恐れがあるのなら、そんなことを言っても士気が下がるだけです。
本当にすべてを捨てる覚悟があるのでしたら、他人に意見など求めはしないはずです。
あなたは、ご自身が思っているほど冷酷な方ではありません。
それに、逃げるために誰かを失っては、元も子もありません。

夜蘭…
そんなことを言うな。

……とにかく、今はまだ命を賭けるような時ではないかと。
もしかしたらまだ調べ尽くせていないだけで、隠れた道があるかもしれません。

もしそれが見つからなかったら?
見つからぬままに、自己犠牲の道すら選べないほど衰弱してしまったら…
どうするつもりだ?

この段階であなたを犠牲にすることと、未知の出口を見つけることの成功率に差はないはずです。
このニつの策に優劣がない以上、すぐに行動に移すこともできません。

>(夜蘭は本当に怒っている…)
>(妙な空気だ…どうしよう。)

全力の一撃でこの空間を壊せるだと?
ハハッ、いいこと聞いたぜ。
誰が残るか残らねぇかなんて、そんな話、俺様は聞きたかねぇ!
結局は…
こうすりゃいいんだろ!
さあ、どこのどいつが俺様たちを閉じ込めてやがる!

待ちなさい…

こいつを喰らえーーッ!

モ――!
モォ!

…はぁ…はぁ…
…一撃じゃあ、足りねぇみてぇだな。
だが、他にも道があんじゃねぇか!
英雄でもなんでも、この俺様が…
引き受け――

一斗!

…言わんこっちゃない。

夜蘭と魈の口論に終止符を打つため、そしてわずかな生存の可能性を得るために、一斗は渾身の力で目の前の壁を破壊した。
その奥には新たな道が…


…久岐忍と会話する…

…はぁ、親分はいつもこうだ。

忍…?

一斗、どうしたんだよ、一斗!?
気を失ったのか?

モォ――!

恐らく親分はさっきの一撃で力を使い果たしたんだ。
だが、もしかするとそのおかげで…
道を切り開けたかもしれない。

…あの道を安定させられるか確認してくるわ。

私たちが言い争っていたから、彼はこのような行動をしたんだろう。

親分は、昔から仲間割れを嫌がるんだ。
荒瀧派のみんながケンカをしている時も、親分は驚くようなことをしてみせて、その場を鎮めてくれた。
親分は今日、その時と同じことをした。
まだ知り合って間もないが、きっとみんなのことを仲間だと心から思っているんだろう。

モォ。

親分は他人が犠牲になることを嫌うけど、無意識のうちに似たようなことをする…
でも、一つだけ他の人と違うところがあるんだ。
親分は、自分なら犠牲にならないと思っている。
どんな困難も乗り越えられると、自分の力を信じているんだ。

どんな自信だよ…
それじゃあ、魈の言ってたこととあんまり変わらないじゃないか?
こいつもバカだなぁ!

>彼を止めないの?

親分は人の意見を聞かないからな。
それに、いつも考えるより先に行動してしまう人だ。
きっと、自分の前に立ちはだかる困難なんて、簡単に解決できると思っているんだよ。
親分だけじゃない、荒瀧派の人たちはみんな、多かれ少なかれそういう節がある。
だから、私みたいな後始末役がいるってわけだ。
どうせ止められないのなら、行動させたほうがいい。
それに、バカは勘がよく働く、さっきの一撃も案外効果があるかもしれない。

なぁ…一斗は…
大丈夫なんだよな…?

…すまない。

いえ、謝る必要などありません。
あなたも夜蘭さんも、二人とも正しかった。
でも、もしあなたが荒瀧派の一員だったら、私は夜蘭さんに味方していたでしょう。
親分は、決して犠牲になろうと思って行動したわけではありません。
きっと自分が切り開いた道を進めば、出口が見つかると確信していた。
それに、最後はみんなで外に出られると信じていたはずです。
ようするに、ここにいるみんなのことが大切なんだと思います。
私たちは互いに支え合って脱出すべきです。
あなたが生き残ることは、一部の人にとって…
いえ、大勢の人にとってとても意味のあることなのですから。

…忍…

全員ができる限りのことをして出口を探そう。
まだ可能性はある…
出口はどこかにあるはずだ。
親分のことなら、安心して私に任せてくれ。

……

みんな、あの道は外の世界ではなく、もっと深いところに続いているようだったわ。

そんな…
じゃあー斗がしたことは、無駄に…

いえ、調べてみる価値はあるはずよ。
私が先に調べてくるわ。

…なるほど、そういうことか!
分かったぞ。

えっ、なにが分かったんだ?

覚えているか?
私たちが探している法宝は、まだ見つかっていない。
もし、この秘境が人の想像や求めるものを、実在するものとして映し出してくれるのなら…
その特性を利用することで、それを見つけることができるかもしれない。

なるほど!
だから、夜蘭にも諦めるなって言われたんだな…
法宝って、きっとすごいもんなんだろ?

まあ、必ずしもそうとは言い切れないが、試してみる価値はある。

我が何とかする。

>待って…

行かせてやれ、蛍。
だが、もしお前もその秘境へ行くつもりなら、私も同行しよう。
私は戦闘がそんなに得意じゃないからな、一緒にいたほうが安心できる。
そうだ、その…
お前は魈と仲が良いのだろう?
さっきの夜蘭は少し言い過ぎていた。
彼女の代わりに謝るよ。
しかし、先ほどの様子を見るに、あそこまで言わないと魈は聞き入れてくれなかっただろう。
それに夜蘭は…
元々ああいうのを気にする人だからな、必ず全力で止めていたはずだ。
私の知る限りだが、彼女は以前の仕事で戦友を失っていてね。
彼女は救出された生き残りなんだ。
そのためか、他人が犠牲になることにどうしても抵抗感があるんだろう。
救われた命は、重圧を感じずに生きていけるのか?
救われた側も、決して楽ではないというわけだ。
…私が彼女だったら、彼女以上に上手くやれる自信はない。

>……

そうだ!
少し待っててくれ、すぐ戻る。
…結!
よしこれで安全だ。
一斗が戦えない今、術でお前たちに守りを施した。

ありがとう、先輩。
そっちも気をつけてくれ。
ああ、お前もだぞ。
よし、旅人、そろそろ行こうか。

魈との合流に成功した。
一行は不安を抱えながら、地下で遭遇した奇妙なことについて話し合った。
魈はある案を思いつくが、夜蘭はそれに断固反対する。
そんな中、一斗は思い切った行動に出た。
そして今、一斗が切り開いた新たな道を前にし、一行は真実と出口を見つけるため探索を優先する…

大丈夫、親分は私と丑雄が面倒を見るから。
こういう仕事も、初めてじゃない。

モォモォ!

さあ、こんなところで立ち止まっていないで、気を付けて行ってきてくれ。

…新たな秘境に入る…

錯迷幻香の境
層岩巨淵の深部に隠されていたこの奇妙な空間。
多くの謎を解く鍵になりそうだ。

…煙緋と会話する…

これは…

>不思議で奇妙な現象だ…
>時空がこんなに乱れているなんて…

遠くに見える巨大な円盤…
待てよ、まさかあれが太威儀盤なのか?

>料理の鍋よりも大きい…
>全員の頭を合わせた以上に大きい…

おい!
そのたとえだと全然足りないぞ。
あれはもっと大きいだろ!

ふむ、どうやら私たちは正しかったようだな。
法律家としての勘が囁いている。
あれが私たちの探している法宝である可能性は非常に高い…
だが、本当に太威儀盤だとしても…
いくら何でも大きすぎる!
どうやって持ち帰ればいいんだ!
…おっと、弱音なんか吐いてる場合じゃなかったな。
先に周りを調べてみよう。
おい!あれは…
宝盗団じゃないか?

>どうして宝盗団がここに?

なんだか見覚えが…
そうだ、数日前に遭遇したやつらだ。

…敵を倒す…

…煙緋と会話する…


ふぅ、前回と同じように、簡単に片づけられた。
以前、大きな商業案件の処理を手伝った時、その犯人が私に仕返しするため、わざわざ宝盗団を雇ったことがあったんだ。

>法律家って大変なんだね…

幸い、武芸の鍛錬はちゃんとしていたため、事なきを得たんだが…
しかし、さっきのやつらは、あの時と全く同じだった…
まさか、この空間は私の記憶を再現しているのか?
恐らく、これも私たちを消耗させる手段の一つなんだろう。
これはだいぶ凝っているな。

…さらなる手がかりを探す…

小さい円盤だ。
外観と盤面の配置を見たところ…
ふむ、これが法宝大威儀盤で間違いないだろう。
地面に埋め込まれた小さな大威儀器…
いったい何に使われていたんだ?
おや?
新たな入口のようだ。
ふむ、よかった。

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得体の知れない紙切れ 其の一
謎の空間で見つけた紙切れ。
日記のように見える。

誰かが書いた手記…
手紙一:伯陽さんから紙と筆を借り、家の者に手紙を送ろうしたが、何を書けばいいのか分からない…
故郷にいる皆が元気ならいいんだが。
ああ、娘に会いたい。

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うわぁ!
これってトンネルか?
なんだがおかしいぞ…
まるで、もう一つの世界や時空に繋がっているみたいだ…

…夜蘭と会話する…

ここらで合流できるかと思ったが、誰もいないようだな…

>煙緋、何だか声が聞こえる。

ファデュイ?
まさか、これも誰かの記憶か?

ファデュイが現れた…

くっ、気を付けろ!

ふん、予想通りのようね。

夜蘭、いたのか!

何度挑んでこようとも、仕留めるまでよ。

一緒にいる時は、そんなこと話すなよ。

…敵を倒す…

謎の声
…らめては…と言うが…から…出られるのか…
…見た…すべて記録し…太威…残す…
…家に帰り…もうこれ…もたない…

…夜蘭と会話する…

よくもまあ、あんな小細工で尾行してくれたものね。

相変わらずの腕前だな。

>さっきの声…

覚えているかしら?
私が他の場所で幻影を見たって言ったこと。
その時に聞いた内容と一致するわ。
この記憶は、この空間によって再現されているようね…
…まあいいわ。
これで当時の状況も把握できるから。

あいつ、太威と言っていたが…
太威儀盤のことか?

煙緋、地面にあったものは見たかしら?

ああ、これを調整することでお前と合流できたんだ。
恐らく、遠くにある太威儀盤の縮小版だろう…
この空間と強く紐づいているようだ。

私、なんだかそれに見覚えがあるの。
ちょっと思い出してみるわ…

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得体の知れない紙切れ 其の二
謎の空間で見つけた紙切れ。
日記のように見える。

誰かが書いた手記…
手紙二:

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…新たな空間に入る…

…魈と会話する…

…新たな空間ね。

もし空間に同じ規則があるのなら、ここにも小さな太威儀盤があるはずだ。

…浮舎、お前ほどの者が、地下の亡霊になるとはな。

>魈!

敵がいない?
いや…

…敵は姿を消せるのか?
まずい、早く加勢しなければ…

待て!
これは我の戦いだ…
近寄るな。

…敵を倒す…

???
穢れた魔獣よ、お前たちのせいで何人もの人が死んだ…
地下空間に誘い込んだのは、お前たちの弱点に気付いたからだ。

身を隠し闇討ちするのは、浮舎がよく用いた戦術だ。

???
我と共にここで朽ちるがよい!

ぐうぅ…っ!
…ふっ…お前ほどの手練れが、このようなところで死ぬわけがない…

まずい、このままだと魈が不利だ…

構わん…
結果はもう分かっている。

???
…はぁ…ふぅ…

浮舎は体力が低下しているようだ。

騰蛇太元帥浮舎…
お前のその力は無尽蔵ではない。
それにお前の幻影は、本来の「お前」よりも劣っている。
全盛期のお前はこの程度ではなかった。
配下の中でも随一の夜叉であったのに…
もし帝君がこのような姿に成り果てたお前を見たら、どう思われるだろうか。

???
…ゆけ!
後方は我が援護する。
決して魔獣を地表に帰すな。
皆の者、層岩から百キロの戦線を死守せよ!

…魈と会話する…

ぐっ…ゴホッ!
もう十分だ…
滅びよ、虚無の幻影よ!

???
ぐあっ!

魈、大丈夫か!

>ケガしているのに、また戦うなんて…

我の責務を果たしたまでだ、気にするな。

先ほどの見えない相手が、伝説の騰蛇太元帥浮舎なのですか?

ああ。
独断専行したのは悪かった。
浮舎が行方不明となり数百年、先ほどの戦いが、やつと顔を合わせる最後の機会だと思ったのだ。

あいつさっき、戦線を死守しろとかなんとか叫んでたけど…

やつはこの地で戦っていた。
伝説の無名の夜叉とは…
浮舎のことだったのだろう。

でも、戦う時に必ず名乗るんじゃなかったのか?
どうして名前が残らなかったんだろう…
あいつの身になにかあったのか?

……分からぬ。
恐らく、自分が何者であるかすら忘れてしまったのだろう。

それは業障のせいでか?

浮舎は姿を消す前から狂気に陥っていた。
やつの記憶が無傷であったかは、誰にも分かるまい。

狂気に呑まれながらも、層岩巨淵の戦争に参加したのですか?

>……

夜叉は平穏な時代を生きられはしない。
戦いと殺戮の匂いに引き寄せられたのだろう。
我らは殺生に精通している…
そしておそらく、それしか取り柄がない。

>……

この一戦で我も確証を得た。
これまでのことから察するに、この空間は人の心の一部を映している。
つまり、たとえ狂気に呑み込まれていたとしても、浮舎がこの地を訪れたのは事実。
先ほどの幻影も、やつが残した痕跡ということだ。
この空間は、やつの戦う姿を再現した。
だが、あのような身を滅ぼす戦い方では…
生きているわけがない。

>彼は魔獣と戦っていたんだ…

浮舎の幻影は魔獣の弱点を発見し、地下空間へ誘い入れたと言っていたわ。
この空間はいったい何なのかしら。
カーンルイアの魔獣を抑え込むことができるなんて。

体が重くなった気がする…
気のせい、というわけではなさそうだ。

空間が私たちに干渉しているようね。

浮舎は地下に残ったはずだ。
だが、ここには幻影があるのみで、当の本人は見当たらなかった。
もし、このままここを離れられない場合、我らもあのような結末を迎えるのかもしれない。

>行こう。

前へ進む時が来たか。
見事な戦いだった…
さらばだ、浮舎。

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得体の知れない紙切れ 其の三
謎の空間で見つけた紙切れ。
日記のように見える。

誰かが書いた手記…
手紙三:伯陽や浮舎たちとはぐれてから、十日以上は経ったはずだ。
だが、隣にいる仲間はまだ三日しか経っていないと言った…
誰が正しいのか、誰が間違っているのか分からない。
そんなことで言い争う気力もない。
帰りたい、でも帰れない。

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…新たな空間に入る…

…みんなと会話する…

ここに書き置きがあるみたいだぞ、見てみるか?

ああ、読んでみよう。

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得体の知れない紙切れ 其の四
謎の空間で見つけた紙切れ。
日記のように見える。

誰かが書いた手記…
手紙四:仲間たちと見回りに出てから、どれほど歩いたかもう分からない。
ただ、俺たちが偵察で得た情報では、凶獣たちはすべて行動不能となり、ほとんどが姿を消したようだ。
俺たちは勝ったのだ。
だが…誰も家に帰れはしない。

虎蘭さんの娘は今年で二歳になり、清明さんのおばあさんは既に高齢だという。
みんな、家族のことを心配しているようだ。
しかし、俺は一人ぼっち…
家に帰りたくない人なんていない。
でも、ここに残っている人たちも、みんな家族みたいなもの。

この場所はとても不思議だ。
俺たちが故郷を懐かしんでいるからなのか、それとも元々ここはこういう場所なのかは分からないが…
見回りをしていると、故郷でしか見られない景色を目にすることがある。
璃月人が山に入って採掘することは、少なくとも何百年も歴史があることだと、以前お年寄りから聞いた。しかし、ここはまるで鉱区のようには見えない。
たぶん、鉱区周辺で育った俺が故郷を懐かしむあまり、ここをこんな風に変えたのかもしれない。

ああ、家に帰りたい…

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手紙には、かつて千岩軍の兵士数人がこの辺りを見回りに来た時、一行と同じように閉じ込められたことが書いてあった。
故郷が恋しくとも、地上にことができなかったようだ。

……この書き置き、ここに残された千岩軍が残したもののようね。

この「伯陽」って人、誰だろう?

伯陽は…
私の先祖の一人よ。
当時、この人は帰って来ることができなかったわ。

つまり、伯陽は浮舎と行動を共にしていたのか?

恐らく。

この千岩軍たちは、彼らの戦友なのだろう。

…当時行方不明になった人、そのほとんどがここにいたみたいね。

ああ。

うぅ…
怖い、いったいここでなにが起きたっていうんだ…

さあ立ち止まらずに、早く行きましょう。
手がかりはすべて線で結ばれたわ。
真相に辿り着くのも、もう時間の問題ね。
ただ、この空間は果たしてどんな形で答えを出してくれるのか…

…新たな空間に入る…

…みんなと会話する…

ここ、なにも残ってないぞ!

奇妙な空間だな。

アビスの気配がするわ。
でも…敵はいない?

……

>……どうやら、私の記憶みたい。

おまえの記憶?
ここはどんな記憶なんだ?

>これらの虚無は、アビスの力。

アビス?
ってことは…
この空間がおまえの記憶を読み取って、ここを作り出したのか?

>そうだと思う。
 私は決して忘れないから…
>…アビスに家族を奪われたことを。

…アビスを通り抜ける…

>(アビスとは…
  いつもこのような嫌な状況で遭遇する。)
 (私の旅は、あなたを見つけること。
  あなたのいる明日を夢見て、歩んでいる。)

周りがだんだん暗くなってきたぞ…

>(私は、必ずみんなをここから外に連れ出す。
  生き残るための道を見つけて…
  失われた、かけがえのないものを取り戻す。)

…「尋ね人」に追いつく…

あっ!あれって…

>お兄ちゃん!
 待って!

…「彼」を追う…

…みんなと会話する…

うん?
地面に丸い…
光ってるものがあるぞ?

>(これは…)

…太威儀盤?

さっきの空間だと、太威儀盤の一部は地面に埋まっていたわよね。
でも今回は地面に転がっている…
まるで誰かが置いていったみたいに。

蛍、さっきのって、おまえが想像したものだったのか…
幻影は一瞬で消えちゃったけど、あれっておまえがお兄さんに会いたいから現れたんだよな?

>空はいない、そんな感じがする。
 でも少なくとも、これを見つけられた。

うぅ…

煙緋、これが君の言っていた法宝、太威儀盤なのね?

恐らくな。
遺言にその形は描かれていなかったが、記載されていた情報と一致する。
これでほぼ間違いない。

お前は?
何を見つけたんだ?

この太威儀盤、構造も配置も私の一族で使われている法器に似ているわ。
こうすれば…
…うん。
この太威儀盤は意図的に操作された跡があるわね。
何かしらの情報が秘められているかもしれない。
まずは外に出て、安全な場所に移動しましょう。

時空の異変に遭遇したが、いくつかの手がかりを見つけることに成功した。
お互いに情報を共有し、出口を見つけよう。

…その場から離れる…

この辺で大丈夫そうね。
みんな、しばらく休んでて。
私は太威儀盤を調べてみるわ。

…浮舎は岩王帝君の下で五夜叉の長を務め、雷の力を操っていた。
我とは異なり、神兵であり、将たる才を有していた。
……

太威儀盤が見つかった以上、私の仕事はここまでだ。
しかし、私たちは浮舎の幻影に遭遇している。
この空間で見つけたものを…
果たして外に持ち出せるだろうか?

陰陽の内、五方の中。
水火風雷、循環無端。
七辰を地に取り、三門打開、経絡全通…

>≪活路を開け