◆ナレーション
◆カペー(赤の監督者)
◆オービック(青の監督者)
◆ポポラーノ(冷静な声・黄の監督者)
◆巨大衛兵
◆ウィンストン
◆探偵(首席顧問探偵・ナレーション)
◆油と穀物屋の店長
◆親方
◆オルビット城の衛兵
◆脚注(運命の女神の残響)
何だろう?
ついていってみよう…
綺良々
あれ?
お城での用事はもう済んだの?
ちょっと気になって調べたい場所があるだけで、別に急いでるわけじゃないよ。
きみが準備できたらでいいからね。
あれ?
お城での用事はもう済んだの?
ちょっと気になって調べたい場所があるだけで、別に急いでるわけじゃないよ。
きみが準備できたらでいいからね。
①準備できた。
綺良々
よし、じゃあ出発しよう!
よし、じゃあ出発しよう!
-------------------------
②ちょっと待ってて…
綺良々
うん、安心して。
ここを離れてどこか遠くに行ったりはしないから!
-------------------------
■伝説任務【星空を翔けた者たち】完了後
綺良々
どう?
心置きなくここを調べる準備はできたかな?
綺良々
どう?
心置きなくここを調べる準備はできたかな?
①準備できた。
綺良々
よし、じゃあ出発しよう!
よし、じゃあ出発しよう!
-------------------------
②ちょっと待ってて…
綺良々
うん、安心して。
ここを離れてどこか遠くに行ったりはしないから!
-------------------------
…綺良々について行き、この先にある村へ向かう…
綺良々
これまで配達で色々な場所に行ったけど、こんなに不思議な童話の世界は初めてだよ!
修理が間に合わなかった家か…
うぅ、わたしでさえ中で寝る気にはなれないよ。
崩れ落ちてきたら大変だもん。
修理が間に合わなかった家か…
うぅ、わたしでさえ中で寝る気にはなれないよ。
崩れ落ちてきたら大変だもん。
ここにもこれといった発見はなかったね…
誰か話を聞ける人はいないかな…
誰か話を聞ける人はいないかな…
あっ、あっちに誰か住んでるっぽいよ?
行ってみよう!
行ってみよう!
■綺良々と距離がある
綺良々
あっちを調べに行くの?
じゃあ、わたしはここで待ってるね。
じゃあ、わたしはここで待ってるね。
綺良々
あれ?
ここに誰かいると思ったのに…
???
…かつて運命を司る女神がいた。
この地を去る時、彼女は自ら作った王国に三つの謎を残した。
この地を去る時、彼女は自ら作った王国に三つの謎を残した。
パイモン
えっ?
だ、誰だ?
えっ?
だ、誰だ?
???
とにかく、そこにいま人の話が分かる猫と異邦人、そして…
えーっと、一匹の精霊がやって来た。
一行はあちらの小道のほうを眺めた。
パイモン
あちらってどっちだよ?
あちらってどっちだよ?
綺良々
「狛荷屋」にそんな宛先の荷物が届いたら、集配のお姉さんが送り返して住所を書き直させるよ。
ナレーション
…明確に示したつもりだが、どうやら精霊と猫は疑問を抱いたようだ。
まあ、私のこの無味乾燥なナレーションにも、一割ぐらいは責任があるかもしれない。
ではもう一度やり直そう。
ゴホン――
まあ、私のこの無味乾燥なナレーションにも、一割ぐらいは責任があるかもしれない。
ではもう一度やり直そう。
ゴホン――
左手の小道には魅力的な香りが漂い、その先には財宝と栄光が待っている。
綺良々
わぁ~!
なんだか素敵な物語が始まりそうな予感!
それからそれから?
ナレーション
小道の突き当たりで、異邦人一行は秘密の石室を見つけることになる。
その部屋は預言にある侯爵の到来を待っていることから、「待侯の石室」と呼ばれていた。
小道の突き当たりで、異邦人一行は秘密の石室を見つけることになる。
その部屋は預言にある侯爵の到来を待っていることから、「待侯の石室」と呼ばれていた。
分かるか?
侯爵を待つ石室、「待侯の石室」だ。
いい感じだろう?
いい感じだろう?
綺良々
なんで急に自画自賛し始めたの…?
ナレーション
しかし、そこへ降りていく前に、いくつか警告しなければならないことがある。
例えばこの後、決して真ん中の椅子に座ってはならない。
さもないと…
ええと、良くないことが起こる。
ええと、良くないことが起こる。
■ナレーションより早く行動する
ナレーション
おい、続きを聞かないつもりか?
おい、続きを聞かないつもりか?
綺良々
にゃー!
ど、どういうこと!?
ナレーション
だから話を聞いてくれ。
これは親切心からの忠告なのだ。
ちょっと特殊な手段を使ってしまったことは許してくれ。
その柵は私が話し終えたら消える。
心配無用だ。
綺良々
きみ、もしかして柵を司る大妖怪?
ナレーション
私が言いたいことはたったの二つだ。
この先にある場所は、伝説の侯爵の到来を待つ密室。
ゆえに「待侯の石室」と言う――
これが一つ。
二つ目は、真ん中の椅子に座ってはいけないということだ。
さもなくば良くないことが起こる。
さぁ以上だ。
行きたまえ。
-------------------------
オービック
オホン――
花咲き散ること幾星霜、ついに現る志士颯爽。
ポポラーノ
洞中書外の事知らず、世間幻中の縁解さず。
パイモン
ん?
今度は誰だ?
今度は誰だ?
【?】
真ん中の椅子に座らない
カペー
チッ、また時間を無駄にしたいヤツが来たぞ。
調弦して喉を潤せ。
吟遊詩人のように語るのを忘れるなよ。
チッ、また時間を無駄にしたいヤツが来たぞ。
調弦して喉を潤せ。
吟遊詩人のように語るのを忘れるなよ。
オービック
オホン――
花咲き散ること幾星霜、ついに現る志士颯爽。
ポポラーノ
洞中書外の事知らず、世間幻中の縁解さず。
■『見届ける者の盟約』を見る前に外に出る
ポポラーノ
顔を上げ馴染みなきこと知り、突如旅情が胸を衝く。
胸裏に一念湧き、郷里にいざ帰らん――
胸裏に一念湧き、郷里にいざ帰らん――
カペー
詩を詠んでる場合か!?
みんな行っちまったぞ!
みんな行っちまったぞ!
おおっ!
異邦人のやつら帰ってきたぞ。
やはり、机の上の資料が気になるんだろう。
異邦人のやつら帰ってきたぞ。
やはり、机の上の資料が気になるんだろう。
-------------------------
■『見届ける者の盟約』を見る前にゼンマイのところへ行く
ポポラーノ
天上に停まりし太陽のごとく、卓上の手紙その目を引く。
万世に利するためでなければ、万人の目注がれる場所になぜ置かれようか。
万世に利するためでなければ、万人の目注がれる場所になぜ置かれようか。
カペー
なんでまだテーブルの上の資料を見ないんだ?
おい、ポポラーノ、お前の言い方が気取りすぎたんじゃないか?
おい、ポポラーノ、お前の言い方が気取りすぎたんじゃないか?
ポポラーノ
カペー、私は人を罵るとき韻を踏まない。
警告しておくが、そろそろ韻を踏まなくなるぞ。
警告しておくが、そろそろ韻を踏まなくなるぞ。
オービッグ
えーっと…
カペー、少しの間だけ、詩を詠むのをやめるのを許してくれ。
例えば、こういう可能性はないかな――
カペー、少しの間だけ、詩を詠むのをやめるのを許してくれ。
例えば、こういう可能性はないかな――
その異邦人の目が悪くない限り、机の上の資料が見えるはずだし、耳鳴りに悩まされていない限り、僕たちの示唆に気づいたはずだ。
他意はないんだけど、もしその人が目も耳も悪いなら…
気の毒だと思って。
気の毒だと思って。
パイモン
おい!
全部聞こえてるぞ!
おい!
全部聞こえてるぞ!
■『見届ける者の盟約』を見る前に箱と壺を壊す
オービック
箱と陶器行く手を阻む、志士と化け猫心火を燃やす。
その剣閃龍蛇のごとき、壺箱砕きて残るは…
ええと、空気?
ポポラーノ
中にある秘宝、とうに伽藍堂。
パイモン
こいつら、オイラたちが箱や壺を壊したって言ってるのか?
綺良々
誰が化け猫にゃ!
-------------------------
■真ん中の椅子に座る
ポポラーノ
詩を詠むのは一旦中止だ。
…まずいぞ、そいつが大変なことになってる。
綺良々
どうしたの?
旅人?
>せ…接着剤が…
接着剤がガッチリと体を掴み、立ち上がれない…
パイモン
が、がんばれ!
こんなところでオイラたちの物語を終わらせるわけにはいかないぞ!
>(なんとか立ち上がろうとする。)
やっと少し離れた。
力ずくでいけば取れそうだが、「記念」の意味を持つ服が破れてしまわないかが心配だ。
力ずくでいけば取れそうだが、「記念」の意味を持つ服が破れてしまわないかが心配だ。
綺良々
わたしの手を貸そうか?
しっぽを掴んでもいいよ!
わたしの手を貸そうか?
しっぽを掴んでもいいよ!
>(引き続き立ち上がろうと頑張る。)
やっと服を破らずに立ち上がれた…
-------------------------
見届ける者の盟約
我々は三ファミリーの長の名においてここに契約を締結し、今後一切、互いに危害を加え合わぬことを誓う。
他ファミリーの朝食への接着剤の混入行為、ツルハシで他人の頭を叩く行為、他ファミリーの「大きくなる薬」を盗み飲む行為は二度としないものとする。
我々は偉大なるゼンマイが選定した真実を認め、真実の一族を最も尊きファミリーとして称える。
他ファミリーの朝食への接着剤の混入行為、ツルハシで他人の頭を叩く行為、他ファミリーの「大きくなる薬」を盗み飲む行為は二度としないものとする。
我々は偉大なるゼンマイが選定した真実を認め、真実の一族を最も尊きファミリーとして称える。
歴史の証人三名は侯爵の石室にて、偉大なるゼンマイを引き抜くことができるという、伝説のカラバ侯爵を待つ。
侯爵は我々を導き、真実と二つの虚構を明らかにするだろう。
もちろん、最も尊きファミリーが選定されるまでは、常識の範囲内で非公式に競り合いを続けてよいものとする。
――ただし接着剤は用いないこと。
損害が甚大であり、人道主義の範疇を超えるため。
カペー
ああ、なんと魅力的な叙事詩、なんと素晴らしい物語だ!
異邦人たちは次に目指すべきものが分かったようだな――
つまり、目の前の高台にあるゼンマイを抜くことだ。
ああ、なんと魅力的な叙事詩、なんと素晴らしい物語だ!
異邦人たちは次に目指すべきものが分かったようだな――
つまり、目の前の高台にあるゼンマイを抜くことだ。
ポポラーノ
カペー、気づいたんだが…
吟遊詩人のように語れと言ったのは君なのに、さっきからずっと普通に話してるじゃないか。
オービック
ああ、僕も思ってた。
君の提案だろう?
良くないぞ、カペー。
-------------------------
■『見届ける者の盟約』を見た後に外に出る
カペー
幾度となく夢に見たり、逢うは易く別れは難し。
大任捨て難きを悟り、肩に担ぐ竹杖と草鞋。
ついに、異邦人は運命に定められし神聖なゼンマイの前へと戻ってきた!
大任捨て難きを悟り、肩に担ぐ竹杖と草鞋。
ついに、異邦人は運命に定められし神聖なゼンマイの前へと戻ってきた!
ポポラーノ&オービック
なんてことだ!
カペーが詩を詠んだ!
カペーが詩を詠んだ!
-------------------------
■『見届ける者の盟約』を見た後に箱と壺を壊す
カペー
箱と陶器行く手を阻む、志士と化け猫心火を燃やす。
龍蛇のごとき剣閃が壺箱砕き…
龍蛇のごとき剣閃が壺箱砕き…
オービック
カペー、それはさっき僕が詠んだやつだ。
指摘されたからって、パクるのはダメだろ。
指摘されたからって、パクるのはダメだろ。
カペー
韻を踏んでいるかどうかなど、重要じゃない。
重要なのは異邦人の心を掴んでいるものが、その高台にあるゼンマイだということだ…
重要なのは異邦人の心を掴んでいるものが、その高台にあるゼンマイだということだ…
綺良々
だから、「化け猫」呼ばわりしないで名前で呼んでよ!
-------------------------
オービック
ゼンマイを抜けば、何か異変が起こるかもしれないと異邦人は思ったのだろう。
だからまず、周りを探索することにした。
それを責めることはできない。
その間に、僕たちはこれからのことについて話し合おう――
それを責めることはできない。
その間に、僕たちはこれからのことについて話し合おう――
カペー
お前たちが詩を詠みたくないなら勝手にしろ。
だが、いい詩が思いつかないのを俺のせいにするなよ。
ポポラーノ
異邦人はゼンマイの傍に立ち、それを抜いてみたいという衝動に駆られる。
異邦人はゼンマイの傍に立ち、それを抜いてみたいという衝動に駆られる。
…カペー、君が謝るまで私は詩を詠むのをやめることにした。
だがどうだ、それでも私の言葉は詩的だろう?
だがどうだ、それでも私の言葉は詩的だろう?
カペー
どうでもいいさ。
これまで何人も試してきたが、ゼンマイを抜ける者なんていなかったんだし。
>力を込めて引っ張る
ポポラーノ
堅きことダイヤのごとし。
硬きこと鋼のごとし。
しかしてゼンマイは微動だにせず。
カペー
こういう状況は過去にも何度かあったが、今回の異邦人の考え方は少し違った――
「繰り返し攻撃をして、ゼンマイを少し緩ませればいけるはずだ」と思っているようだ。
オービック
ゼンマイへの攻撃を続けるためには、手の汗を拭い、剣を握りなおして覚悟を決める時間が必要だ。
ま、この場合、剣よりハンマーのほうが役に立つと思うが。
ま、この場合、剣よりハンマーのほうが役に立つと思うが。
これでカペーができもしないことを言い出した件について、話し合う時間ができたね。
カペー
攻撃を続けろ!
絶対に諦めるな!
異邦人の仲間たちは彼女を励ました。
異邦人の仲間たちは彼女を励ました。
ポポラーノ
これで、できることはすべてやった。
オービック
ついにゼンマイを抜く時だ!
>もっと力を込めて引っ張る
ポポラーノ
ついにこの時が来たか。
さあ急げ、君たちの胴と足を繋ぐ太い関節を動かせ、出番だ。
ついにこの時が来たか。
さあ急げ、君たちの胴と足を繋ぐ太い関節を動かせ、出番だ。
オービック
君が詩を詠まなかった問題は、おとがめなしにしてあげるよ。
カペー
うるさい!
偉大なるゼンマイ
厳重に保管されているゼンマイ。
これほど丁寧に保管されているとは、一体どんな不思議な力を持っているのだろうか。
これほど丁寧に保管されているとは、一体どんな不思議な力を持っているのだろうか。
カペー
おお、尊く高貴な異邦人よ。
どうか自己紹介をさせてくれ。
おお、尊く高貴な異邦人よ。
どうか自己紹介をさせてくれ。
オービック
我らは、この地の三大ファミリーがそれぞれ選んだ、正しき歴史の監督者。
ポポラーノ
ゼンマイを抜くことができる、君のような者を待っていたのだ。
カペー
俺の名は――
綺良々
きみはカペー、彼はオービック、あとそっちはポポラーノでしょ。
綺良々
さっきからずっときみたちの話を耳にしてたから、声を聞くだけで誰だか分かっちゃったよ。
パイモン
でも、もう一人いるはずだよな?
ほら、オイラたちを鉱山まで導いたやつが。
カペー
誰のことだ?
ナレーション
こうして、真の歴史を紐解く伝説の人物がここに集結した。
ふむ、ここは引用させてもらおう。
オホン――
「オルビット城の歴史がまた1ページ…」
綺良々
あっ、この人だよ。
あっ、この人だよ。
ポポラーノ
いや、我々の中にこのような者はいない。
それとも二人のどっちかが、こっそり腹話術でも身につけたのか?
なら、早いとこ白状したほうがいい。
オービック
こんな声、聞いたことがないなぁ。
寝る前の子供に物語を読み聞かせるにはぴったりな声だね。
カペー
誰だ?
知らん。
そもそも重要ではないし、話す価値もない。
それより、俺たちがこれからやる巡礼式を詳しく話すべきだ。
オービック
君の手にあるゼンマイは、オルビット城の現在と過去を動かす鍵なんだ。
僕たち三つのファミリーは、過去に…
ちよっとした確執があってね。
ポポラーノ
三つのファミリーは、それぞれ旧日の悪龍とファミリーの起源に関する歴史を持っている。
だが、どのファミリ一のものが真実なのか誰も分からない。
パイモン
悪龍?
最近現れた、騒ぎを起こしてるやつか?
ポポラーノ
いや、あいつではないよ、かわいらしい精霊。
「旧日」の悪龍というのは――
カペー
遥か昔に討伐された悪龍のことだ。
最近現れたやつは、俺たちファミリーの歴史とは関係ない。
遥か昔に討伐された悪龍のことだ。
最近現れたやつは、俺たちファミリーの歴史とは関係ない。
綺良々
えーっと…
これってお芝居か何かじゃないよね?
つまり、きみたちは真の歴史を究明するために、誰かがゼンマイを抜くのをずっとここで待ってたってこと?
えーっと…
これってお芝居か何かじゃないよね?
つまり、きみたちは真の歴史を究明するために、誰かがゼンマイを抜くのをずっとここで待ってたってこと?
ポポラーノ
究明するだけでなく、口論も絶えなかった。
私はあまり気にしていないが、カペーがずっとちょっかいを出してきてな。
オービック
過去に悪龍の災いを鎮めたのはどのファミリーなのか、それが明らかになれば、「最も尊きファミリー」を決めることができる。
カペー
ゼンマイを抜いた瞬間から、あなたは名誉侯爵となった。
どうか、俺たちの願いを聞いてくれないか、高貴なる異邦人よ――
ゼンマイを抜いた瞬間から、あなたは名誉侯爵となった。
どうか、俺たちの願いを聞いてくれないか、高貴なる異邦人よ――
>私の名前は旅人。
カペー
高貴なる旅人侯爵よ、そちらの長靴を履いた人語を話す猫と、空を飛ぶ白い精霊と共に力を貸してくれないか。
綺良々
わたしは猫じゃないって!
いや、化け猫呼ばわりよりマシだけど…
わたしは猫じゃないって!
いや、化け猫呼ばわりよりマシだけど…
オービック
まあまあ、ここは流れに合わせてくれ。
普通の猫は長靴も履かないし言葉も話せないだろ?
綺良々
せめて「又」を入れて「猫又」って言ってよ!
せめて「又」を入れて「猫又」って言ってよ!
カペー
これからみんなを「メモリアル聖地」まで案内させてくれ。
そこに行けば、何をすべきかより分かりやすく説明できるはずだ。
「歴史の監督者」たちからオルビット城の歴史について聞いた。
彼らを手伝ってあげよう。
…カペーのファミリーの聖地に行く…
カペー
まあ、あくまで伝説だ。
ポポラーノ
待て、いま君のファミリーの歴史は伝説にすぎないと認めたな?
…目の前の敵を倒す…
…カペーと会話する…
オービック
君が手にしたゼンマイを使えば、時間を動かし、再び過去を蘇らすことができる。
ポポラーノ
時間というのは、意識が生んだ錯覚にすぎない、というのが私の見解だ。
歯車によって動かされている我々の身体に意識が留まっているのだ。
だが、意識は時間という次元を理解できない。
そのため、我々は歯車の回転に従って、一瞬一瞬を無限に体験している。
パイモン
うーん、なに言ってるのかよくわかんないけど…
ゼンマイを差して回らなくなるまで逆に回せってことか?

ナレーション
旅人侯爵は、偉大なるゼンマイを近くの穴に差し込む準備を整えた。
…神託の柱の図を完成させる(開いてヒントを確認する…)…
(「先ほどどうやってゼンマイを緩めたのかを思い出したまえ。
同じやり方で今度は締めればいい。
ま、二、三回ぶっ叩けばいいだろう!」)
(「手が滑ってミスったか?
神託の柱を叩けばやり直せるぞ!」)
■失敗
…「勇敢」ファミリーの本当の歴史を読む…

オービック
そんな…!
僕たちのファミリーの歴史はまやかしだったのか?
ポポラーノ
あまり落ち込むな、オービック。
そいつが本物だからと言って、我々の信じてきたものが偽物ということにはならない。
カペー
なんだ、そのでたらめな不等式は!
苦しい弁明はやめろ、ポポラーノ。
カペー
ナレーターって、絶対的な中立を保つべきじゃないのか?
なんか、こいつらの肩を持ってるよな?
まあいい。
気分がいいから俺も一緒に行ってやる。
なんせ説明によると、三回の再現をすべて済ませる必要があるらしいからな。
それに、確かにお前たち二人のがっかりした顔も見たい。

…ポポラーノのファミリーの聖地に行く…
ナレーション
一行の目の前には、偉大なるゼンマイにふさわしい台座などなく、ただ閉ざされた扉があった。
カペー
お前んとこの台座はどうした?
偽物だとバレて恥をかくのが心配だから、先にしまっちまったのか?
オービック&ナレーショ
黙るんだ、カペー。
カペー
もし、ある日俺が殺されるようなことがあったら、犯人はポポラーノで間違いない――
ポポラーノ
我がファミリーの偉業は、知恵によって旧日の悪龍の宝物庫を暴き、その財宝を盗み取ったことだ。
だから台座を含めた貴重な文化遺産は、すべて扉の向こうに置いてある。
ポポラーノ
いや、そう単純な話ではないのだ。
扉には知能型応答システムが組み込まれていて、その質問に答える必要がある。
もし間違えれば通報される仕組みだ。
ポポラーノ
時が知恵のページを白く染めてしまったのでな、答えは知らない。
だが案ずるな、すでに話は通してある。
通報されても警備員は来ないから、好きなようにやってみてくれ。
扉
(何の変哲もない扉だ、これといった反応もない。)
扉の向こうの声
質問一:
君は誰だ?
綺良々
長靴を履いた大妖怪猫又だよ!
パイモン
そしてガイドの精霊――
オービック
えーっと、僕たち、ずっと聞こえてるんだが?
ナレーション
しかし、君がそれを口にしてしまえば、またあの三人の口論が始まってしまう。
頭の中で考えるのは結構だが、口には出さないでくれ。
ナレーション
実のところ、私たちオルビット城の住民には大切なものが欠けている。
君のその答えは、私たちには理解できない。
カペー
もしそれが正解なら、俺は――
ナレーション
そんな残酷なことは言わないでくれ。
ナレーション
そうだな。
外の世界が夢ではないと誰が断言できよう?
目が覚めたら、実はただの小説だった、という可能性もあるだろう?
ならば、どちらもリアルということになる。
扉が開くと煙が立ち込め――
ポポラーノ

…神託の柱の図を完成させる(開いてヒントを確認する…)…
(「先ほどどうやってゼンマイを緩めたのかを思い出したまえ。
同じやり方で今度は締めればいい。
ま、二、三回ぶっ叩けばいいだろう!」)
(「手が滑ってミスったか?
神託の柱を叩けばやり直せるぞ!」)
■失敗
…「知恵」ファミリーの本当の歴史を読む…
ポポラーノ
見せてくれ――
ポポラーノ
私が遺言を残すとしたら――

カペー
なにっ!
オービック
もしかして僕のファミリーだけが…
オービック
ポポラーノ…
綺良々
あっ、わたしもそういう経験あるよ。
前に神子様に「酒の肴に二ボシを賭けるとしよう。
さあ、どの湯呑みに梅干しが入ってるか当ててみよ」って言われてね…
何度やっても当てられなかったんだ。
神子様はいっつも、違う湯呑みから梅干しを出して見せたの。
あとで幸っていう巫女のお姉さんが教えてくれたんだけど、実はすべての湯呑みに梅干しが入ってたんだって!
はぁ…
妖怪として力不足だよね…
もっともっと学ばなきゃ。
パイモン
あの狐女、ただおまえをからかってただけだろ!
ポポラーノ
なら一つ、朗報だ。
今回はこの三つの宝箱を開けられる。
湯呑みと梅干しを使ったイカサマと違ってな…
オービック
ポポラーノのところの財産をすべて取ったら、次は僕のところへ行こう。

…オービックのファミリーの聖地に行く…
ナレーション
オービックと共に彼のファミリーの聖地を訪れる一行。
彼らの目の前には、巨大な衛兵が立っていた。
オービック
そこにいるのは、僕の町にいる巨大衛兵だ。
融通は利かないけど、とんでもない力持ちでね。
刀や槍では傷一つつけられない。
オービック
僕たちの先祖は身体が小さいことを気にしていたんだ。
旧日の悪龍もわざと先祖に害をなしたわけじゃないのかもしれない。
もしかすると、本当に見えていなかっただけって可能性もある…
そこで先祖は薬を飲んで、悪龍よりも大きくなった。
そして悪龍を囲んで座り、道理を説いて、最後に共感の心を教えたんだ。
と思う者もいるだろう。
左の小道に入ることを選ばないなら、あえて再び悲劇の証人となるのも一つの経験と言える…
…偉大なるゼンマイの台座を探す…
カペー
久しぶりの帰宅か。
俺たちみんなそうだ、ほんと長いこと待ち続けてきたな。
巨大衛兵
そのようなことは今朝聞いていない。
面倒をかけるな、さっさと立ち去れ。
巨大衛兵は一行をつまみ上げ、外に放り投げた。
誰もそれに抗えなかった…
ナレーション
聖人君子なら左の道を歩いてはいけないと思ったのか、侯爵はその決定を貫いた。
この無限に広がる世界では、正解も無限にある――
そう解釈したのだろうか?
オービック
この辺りだと思うんだけど。
オービック
それより、僕たちファミリーの紋章にちょっと問題があるみたいだ。
侯爵の知恵を借りないといけないかもしれない。

ポポラーノ
まいったな。
君の地元には「共感」以外、何でも揃っているようだ。
…神託の柱の図を完成させる(開いてヒントを確認する…)…
(「先ほどどうやってゼンマイを緩めたのかを思い出したまえ。
同じやり方で今度は締めればいい。
ま、二、三回ぶっ叩けばいいだろう!」)
(「手が滑ってミスったか?
神託の柱を叩けばやり直せるぞ!」)
…偉大なるゼンマイの台座がある場所に戻る…
…とにかく、あなたたちはまたこっそり前に通った道を歩き、元の場所まで戻ってきた。
扉の向こうの声
何だ?
いま親友の写真を見ながら、昔のことを思い出してるところなんだが…
オービック
この声は、ウィンストンか?
ウィンストン
ふん、ついに観念して帰ってきたか。
お前の親友は俺しかいないと言ったのに、なぜ余所の二人とつるんで任務を受けた?
あの時、お前は無邪気にこう言った。
「きっと彼らとはいい友達になれるよ!」と。
結局、最後までお前を待っていたのは俺だけだ。
俺だけがお前の親友だ。
オービック
実は…
その二人だけじゃなく、今は旅人侯爵とその仲間たちも一緒に来ているんだ。
ウィンストン
オービック
いや、違うんだ。
警戒態勢を解除して欲しいんだよ。
重要人物を連れて帰ってきたんだ。
今こそ聖地の謎を解くことができる。
ウィンストン
出て行け!
ウィンストンが警報を鳴らすと、巨大衛兵がやって来て一行をつまみ上げ、外へ連れて行った。
…偉大なるゼンマイの台座がある場所に戻る…
…とにかく、あなたたちはまたこっそり前に通った道を歩き、元の場所まで戻ってきた。
…「共感」ファミリーの本当の歴史を読む…
オービック
これが最後だ。

その次の日のことだ。
そんな大親友の二人は、村の皆を広場に集めた。
彼らはまず防龍壁を破壊してしまったことを謝り、皆に二人で悪龍とじっくり話し合ってくると、そう告げた。
「確かに、あの壁の建設にはとても苦労したが…
みんなさほど気にしてはいないよ。」
ポポラーノ
やはり我々の推測通り、三つともすべて真実だったな。
カペー
なるほど。
だが正直、複雑な気分だな。
虚無感さえ覚える。
真実は得られたが、それが多すぎる。
ナレーション
ポポラーノ
心配することはない、親愛なる精霊よ。
私は確かに真実は共存可能だと説明したが、この三つはいただけない。
なぜなら、これら歴史的真実はいずれも悪龍と城の成り立ちに関係しており、すべてに真実を示すサインがあるからだ。
ナレーション
今や街全体に監視の目が張り巡らされ、唯一の出口は前方にしかない。
カペー
さっきの鐘の音は何事だ?
あと、なんで最高警戒態勢の時は一回しか鳴らさないんだ?
オービック
緊急事態なら初動は早いほどいい。
九十九回も鳴らしてたら、間に合わなくなるだろう?
巨大衛兵
やつらは門の外だ!
追え!
あなたたちは散り散りになって逃げた。
カペーが「みんな上手くやれよ!」と叫ぶ。
衛兵を振り切った後、あなたたちは再び元の場所に集合した。
幸い、誰も捕まってはいないようだ…
再挑戦だ。
…皆と会話する…
綺良々
ふぅ、なんとか脱出できた。
まだゼンマイが必要かどうかは分からないけど、とりあえず逃げる前に取ってきたよ!
パイモン
じゃあ、さっき話してた問題の続きだけど、三つの真実とかなんとかってのは一体どういう意味なんだ?
ポポラーノ
さあな。
恐らく、シムランカに住む誰にも理解できないだろう。
私たちは彼女のサインが書かれた原稿なら、認めるしかないのだ。
カペー
彼女はすべてを創造した運命の女神であり、これらの書物は彼女が描いた創造の設計図だ。
オービック
僕らの口論の原因は、過去の真実についてほとんど知らなかったせいだ。
今こうして真実を知った以上、その事実を受け入れるべきだと思う。
僕らがゼンマイ仕掛けの軌跡を辿るのと同じで、これは紛うことなき確かな過去の軌跡なんだからね。
ポポラーノ
もう争わずに済む。
すべて君たちのおかげだ。
パイモン
あっ、わかったぞ。
おまえまたなんか企んでるだろ!
ポポラーノ
いずれにせよ、今日この目で見てきたことを、帰ってファミリーのみんなに共有するつもりだ。
カペー
オービック
僕も。
綺良々
じゃあ、今日はひとまずここまでにしよっか。
あの変なナレーションが一体何を企んでるのかは、また明日確認しよう!

…翌日の午前8時以降まで待つ…
…振り子通りに向かう…
通行人
なんてことだ、あまりにひどい…
オルビット城の三大ファミリーの間にあった険悪なムードが晴れたばかりなのに、なんでこんなことが?
パイモン
ど、どうしたんだよ…?
ポポラーノ
馬鹿野郎!
カペー、早く目を覚ませ。
昨日の遺言がまだ修正されていないぞ。
このままじゃ私が疑われる!
探偵らしき者
彼の遺言とは?
オービック
「もし、ある日俺が殺されたら、犯人はポポラーノで間違いない」だったね。
ポポラーノ
なんでそんなきっちり覚えているんだ…
オービック
ポポラーノ、これは探偵の聞き込みだ。
正直に答えないといけないだろ…
探偵
安心したまえ、ポポラーノ。
私は君を疑っていないし、有罪判決を下す権利もない。
それで最後に彼と接触したのは、君たちで合っているか?
探偵
昨日一緒に行動していた仲間が、こんな悲惨な目に遭ったのだ。
お悔やみ申し上げる。
恐らく一時間半は目を覚まさないだろう。
パイモン
えっ?
探偵
探偵
彼のゼンマイ、金属フレーム、外装はいたって正常だ。
ただ、エネルギー貯蔵盤の出力が少し乱れているくらいで…
パイモン
いやいや!
探偵
ただ残念ながら、この事件は迷宮入りだな。
手がかりも目撃者も皆無。
この近くに、預言の女神が残した正軌のゼンマイ台座がない限り…
ゴホン、あー…
失礼。
ポポラーノ
そんなものは見えないが…
待て、なぜ動けないんだ。
ナレーション
ああ、ただの雲だったか…
それとも小鳥か?
なんにせよ見間違いだったようだ。
綺良々
探偵さんの後ろにあるのって…
ゼンマイの差し込み口じゃない?
…ゼンマイを回して真相を解明する…
…皆と会話する…
パイモン
適当すぎるだろ、その推理!
探偵
探偵
「最も尊きファミリー」をめぐる問題が一段落し、オルビット城の張り詰めた空気も和らいだ。
そこで彼は、新しい波風を起こそうとしたのだ。
そうすることでしか、この町に活気は生まれないからという理由で。
探偵
何をするつもりだ?
油と穀物屋の店長
おっと、何を買いに来たか知らんが、明日また来てくれ。
もう営業終了だ。
実は大きくなる薬が一本消えてしまってな。
もし悪いことにでも使われたら一大事だ。
調査に協力するために、店を閉めて在庫を点検しなきゃならん。
もしただの数え間違えで事を大きくしたら、デマを拡散した罪に問われるからな。


親方
あんたたちに積み木鉱山の仕事を紹介しようと思ってね。
もちろん、採掘環境は絶対に安全だ。
親方
いやいや、私たちが使う特製のツルハシは、積み木鉱石の表面をまったく傷つけないんだ。
誰かを殴ったって、何の傷跡も残らない。
しかも「労働強度」は、信頼できる機関から二級だと認められている。
猫にだってできるよ。
親方

…パイモン、綺良々と会話し、凶器が何か推理する…
綺良々
パイモン
それに薬の瓶が割れて、地面に散らばってるはずだぜ。
綺良々
もしそうなら、カペーの頭に傷ひとつないのはおかしいんじゃない?
大きなヘコみがあるはずだよ。
パイモン
それに衛兵は、龍がいるっていう叫び声を聞いてから投げたって言ってたしな。
パイモン
もしツルハシなら、頭に刺さってないだけ感謝しないとだな…
探偵
それは?
探偵
おっと、うちの台所のゼンマイを締め忘れてた。
早く戻らないと…
ポポラーノ
動くな。
探偵
ええっと…
…ツルハシを現場に戻す…
…もう一度ゼンマイを回して真相を解明する…
…探偵と対峙する…
ポポラーノ
まさか君だったとは。
探偵
ふふっ…
はーはっはっはっは!
よくやったと褒めてやりたいところだが、こちらも大していい立ち回りではなかった。
それに、君たちもまともな推理で言い当てたわけではない。
ゆえに――
探偵
…「ナレーション」と会話する…
綺良々
もう逃げ場はないよ!
探偵
分かった罪を認める。
探偵
ここで君たちに捕まるのも予備プランの一つだ。
この行動がどう転ぶかは、私も分からないがね。
正直に言おう、私はずっと君たちを導いてきた「ナレーション」だったのだ。
探偵
少々演技が大げさだな。
探偵
ずいぶんと心血を注いできたんだ。
君たちに聞いてもらわなければ、もったいないだろ?
実は、私は創世の女神が最初に作った意識でな。
この世界は運命の女神が描いた童話にすぎないことを、ずっと昔から知っていた。
探偵
パイモン
なるほどな。
でも、それとおまえがしたことになんの関係があるんだ?
探偵
君は架空の人物ではないから、私の悲しみを理解できないだろう。
それに、シムランカの誰にも分かるまい。
私が過ごしてきた日々、そして周りの者たちとの関係…
これらはすべてフィクションなのだろうか?
三大ファミリーが真実を求めたのは、「最も尊きファミリー」を決めるというくだらない目的のためだった。
???
哀れな子よ、君はずっと勘違いをしている。
???
童話が子供たちにとっていい理由は、世界を理解するのに役立つからよ。
童話は確かにフィクションだけど、その根底には世界の真実が凝縮されてる。
善悪の設定が単純だったり、暗喩で闇を隠したりはしてるけど…
童話が真実の世界を含んでるのは紛れもない事実。
同じように、君たちも真実と呼べる存在なの。
探偵
脚注
脚注とナレーションの本文は線で隔てられてるから、本来なら出会うはずがない。
これまであたしの声が君に聞こえなかったのもそのためね。
でも今、君は物語の枠を破りたいと願い、さらにちょうど君の近くには猫がいる。
だから、あたしの声の残響が聞こえるようになったの。
探偵
パイモン
探偵さん…
探偵
私たちも、真実の一部なのか…
「事件現場の検証、犯人が自首したという証拠、それから勇気ある行動を表彰するため撮影をする必要がある…」と衛兵は話したが、続けて「だが三回も撮影するのは面倒だ。
「犯人はもっと厳粛に。
勇気ある諸君は笑顔が不自然すぎる。

ポポラーノ
すまない。
実はあの時、バカバカしいと思って力を入れていなかったんだ。
オービック
ぼ、僕も三年目からは力を入れてなかった。
カペー
お前らなぁ!
…ま、責める資格は俺にもないか。
二回目からはゼンマイに抱きつくだけで、疲れたフリをしてたしな。
オービック
やっぱり、この世界の外には別の世界があったんだね。
カペー
なあ、どうだ。
しばらくしたら一緒に外の世界に行ってみないか?
じゃないと、後頭部を殴られた甲斐がない。
オービック
カペー
ここが俺のファミリーの聖地だ。
先祖はかつてここで、武勇と果敢なる決断力をもって、旧日の悪龍と戦ったんだ。
その死闘は昼も夜も関係なく幾日も続いた。
そしてついに、悪龍を討ち果たしたんだ。
まあその数日間、先祖たちは昼夜交代制で戦ってたんだが。
ここが俺のファミリーの聖地だ。
先祖はかつてここで、武勇と果敢なる決断力をもって、旧日の悪龍と戦ったんだ。
その死闘は昼も夜も関係なく幾日も続いた。
そしてついに、悪龍を討ち果たしたんだ。
まあその数日間、先祖たちは昼夜交代制で戦ってたんだが。
>徹夜したのは悪龍だけ?かわいそうに…
カペー
まあ、あくまで伝説だ。
ポポラーノ
待て、いま君のファミリーの歴史は伝説にすぎないと認めたな?
カペー
歴史か伝説かは重要じゃない。
が、俺のファミリーが勇敢だった事実は変わらない。
俺たちが何年も言い争ってきたのも、本質的には何が「真実」なのかって問題だろ?
歴史か伝説かは重要じゃない。
が、俺のファミリーが勇敢だった事実は変わらない。
俺たちが何年も言い争ってきたのも、本質的には何が「真実」なのかって問題だろ?
ナレーション
カペーの言葉を聞いた旅人は考え始めた――
カペーの言葉を聞いた旅人は考え始めた――
「虚構の世界の真実」と「真実の世界の虚構」、果たして同じ価値を持つのだろうか?
しかし、カペーの他にもファミリーの聖地に熱い視線を投じる招かれざる客がいるようだ。
旅人としゃべる猫…
旅人としゃべる猫…
ゴホン、猫又は彼らに目に物を見せてやることにした。
カペー
おおっ、なんという勇敢な姿!
まるで俺の先祖たちの英霊が憑りついたかのようだ。
カペー
おおっ、なんという勇敢な姿!
まるで俺の先祖たちの英霊が憑りついたかのようだ。
ポポラーノ
それはちょっと違うな。
旅人侯爵のほうが、君の先祖より何枚も上手だろう。
旅人侯爵のほうが、君の先祖より何枚も上手だろう。
お前のその言い方からして…
つまり俺のファミリーの歴史こそが真実だと認めたってことだな?
つまり俺のファミリーの歴史こそが真実だと認めたってことだな?
カペー
あなたの武芸と勇敢さは実に素晴らしい。
俺の先祖の偉業を、この時代の感覚に合わせて解釈したものになってる。
さて、本題といこう。
知っての通り、時間とは一種の錯覚にすぎない。
時には一行の単位で、時には一ページの単位で、また時には一コマの単位で運行している。
だが一番多いのは、ゼンマイと歯車の歯一つひとつの単位から成るものだ。
あなたの武芸と勇敢さは実に素晴らしい。
俺の先祖の偉業を、この時代の感覚に合わせて解釈したものになってる。
さて、本題といこう。
知っての通り、時間とは一種の錯覚にすぎない。
時には一行の単位で、時には一ページの単位で、また時には一コマの単位で運行している。
だが一番多いのは、ゼンマイと歯車の歯一つひとつの単位から成るものだ。
オービック
君が手にしたゼンマイを使えば、時間を動かし、再び過去を蘇らすことができる。
ポポラーノ
時間というのは、意識が生んだ錯覚にすぎない、というのが私の見解だ。
歯車によって動かされている我々の身体に意識が留まっているのだ。
だが、意識は時間という次元を理解できない。
そのため、我々は歯車の回転に従って、一瞬一瞬を無限に体験している。
綺良々
な…なんだか、スメールの教令院に荷物を届けに来たような気分だよ…
な…なんだか、スメールの教令院に荷物を届けに来たような気分だよ…
ナレーション
先生がオービックに最も恐れているものは何かと尋ねると、オービックは龍だと答えた。
続いて先生がポポラーノに同じ質問をすると、ポポラーノは時間だと答え、先ほどの見解を述べた。
続いて先生がポポラーノに同じ質問をすると、ポポラーノは時間だと答え、先ほどの見解を述べた。
そして先生がカペーにも同じ質問をすると、彼はポポラーノだと言った。
カペー
真の歴史が綴られた手稿、世界を創造する設計図、魔法使いが書いた文字は――
歯車の最初の位置、本の最初のページに隠されている。
パイモン
うーん、なに言ってるのかよくわかんないけど…
ゼンマイを差して回らなくなるまで逆に回せってことか?
カペー
その通りだ。
始まりの時、創世の女神は、運命の女神の手稿を預言の女神の星空の下に置いて、いくつかの魔法陣を基に世界を生み出したと言われている。
よって、偉大なるゼンマイでこの辺りの時間を最初へと戻し、魔法陣の模様を再現すればいい。
その通りだ。
始まりの時、創世の女神は、運命の女神の手稿を預言の女神の星空の下に置いて、いくつかの魔法陣を基に世界を生み出したと言われている。
よって、偉大なるゼンマイでこの辺りの時間を最初へと戻し、魔法陣の模様を再現すればいい。
綺良々
ちょっと待ってよ。
世界の設計図の一部を持ってったら大変なことになるんじゃない?
それに、魔法陣の模様なんて誰も知らないよ?
ちょっと待ってよ。
世界の設計図の一部を持ってったら大変なことになるんじゃない?
それに、魔法陣の模様なんて誰も知らないよ?
カペー
ははっ、心配無用だ。
その魔法陣の大まかな形は伝わっていて、俺んちの紋章になってるんだ。
だからその紋章を頼りに魔法陣の線を繋げていけばいい。
ははっ、心配無用だ。
その魔法陣の大まかな形は伝わっていて、俺んちの紋章になってるんだ。
だからその紋章を頼りに魔法陣の線を繋げていけばいい。
「勇敢の形」
カペー
もう一つの懸念点については…
家が完成さえすれば、大工や設計図がその場から消えても崩れないだろ?
それと同じだ。
もう一つの懸念点については…
家が完成さえすれば、大工や設計図がその場から消えても崩れないだろ?
それと同じだ。
ナレーション
旅人侯爵は、偉大なるゼンマイを近くの穴に差し込む準備を整えた。
(「先ほどどうやってゼンマイを緩めたのかを思い出したまえ。
同じやり方で今度は締めればいい。
ま、二、三回ぶっ叩けばいいだろう!」)
(「手が滑ってミスったか?
神託の柱を叩けばやり直せるぞ!」)
綺良々
ここから始めればいいのかな?
カペー
(紋章を頼りに線を繋げて…)
オービック
(楽しみだなぁ…)
ポポラーノ
(この紋章って本物か?)
■失敗
ナレーション
真理が適用する範囲は限られている。
正誤の判断もまた然り。
正解したにもかかわらず、出題範囲が違ったがゆえに誤答と判断されたかもしれぬ。
もう一度試してみたまえ。
正誤の判断もまた然り。
正解したにもかかわらず、出題範囲が違ったがゆえに誤答と判断されたかもしれぬ。
もう一度試してみたまえ。
ナレーション
もう一度試してみてはどうだ?
カペー
おい、真の歴史が書かれ――
おい、真の歴史が書かれ――
いや、真の歴史の聖なる一章が形作られた。
みんな見ろ!
みんな見ろ!
女神の手稿・1
世界を創造した女神が自ら書いた物語。
シムランカ誕生の青図であり、疑いようがない歴史である。
シムランカ誕生の青図であり、疑いようがない歴史である。
……
勇敢なフランソアは藁の山をよじ登って、フォークを藁のてっぺんに逆さに刺した。
背後には、大きく丸い月が光っていた。
背後には、大きく丸い月が光っていた。
彼は大きな声で村人全員の名前を叫んだ。
最初に呼ばれた村長は大層驚いて藁の山に登り、フランソアの口を塞いだ。
「死にたいのか!
そんな大声を出したら…
悪龍が来るぞ!」
最初に呼ばれた村長は大層驚いて藁の山に登り、フランソアの口を塞いだ。
「死にたいのか!
そんな大声を出したら…
悪龍が来るぞ!」
「このでくの坊!
みんなで苦労して造った風車の製粉所が悪龍に壊されたってのに…
まだ悪龍が来ることに怯えてるのかよ!」
みんなで苦労して造った風車の製粉所が悪龍に壊されたってのに…
まだ悪龍が来ることに怯えてるのかよ!」
フランソアは太っちょ村長を蹴り落とそうかと思ったが、村人たちを案じる心は同じだと思い直し、ぐっとこらえた。
彼は村の人々がほぼ全員集まったのを見てコホンと咳ばらいした。
「なあ、みんなはこれでもまだ耐え続けるつもりなのか?」
「なあ、みんなはこれでもまだ耐え続けるつもりなのか?」
「もうまっぴらだ!
でも…
でも…
悪龍をどうにかするなんて無理だ。」と、雑貨屋の主人。
「そんなことないさ!
さっき風車の羽からやつの首に飛び移ってえいと踏んづけたら転がるように逃げていったぞ。」
「そんなことないさ!
さっき風車の羽からやつの首に飛び移ってえいと踏んづけたら転がるように逃げていったぞ。」
皆で苦労して造った製粉所を壊された――
それが人々の怒りに火▬つ▬たのだろう。
皆次々に手を挙げ、▬龍▬▬うと決めた!
しかしフランソアは両▬▬▬々を制した。
「今日は、ひとまず帰ってくれ。
みんなの決死の覚悟の源は勇気じゃなくて怒りだ。
冷静になっても困難に抗いたいと思えたらきっとそれこそが真の『勇気』なんだ。」
冷静になっても困難に抗いたいと思えたらきっとそれこそが真の『勇気』なんだ。」
村人たちは帰っていった。
しかし翌日――
大勢の若者が、悪龍に抗う意思を示した。
……
……
思いがけず、勇者たちは女神の加護である『光の憲章』を得た。
真の「勇者」を前に火吹きや爪を封じられてしまった悪龍は相手側の休憩や交代を見逃す他なかった。
そうして人々が幾日も奮闘し続けた結果、ついに悪龍は投降したのだった。
真の「勇者」を前に火吹きや爪を封じられてしまった悪龍は相手側の休憩や交代を見逃す他なかった。
そうして人々が幾日も奮闘し続けた結果、ついに悪龍は投降したのだった。
……
A.A.
カペー
刮目せよ、喝采せよ、賛美せよ。
これは紛れもない真実だ。
このサインを見ろ。
これを偽造できるやつなんていやしない!
刮目せよ、喝采せよ、賛美せよ。
これは紛れもない真実だ。
このサインを見ろ。
これを偽造できるやつなんていやしない!
オービック
そんな…!
僕たちのファミリーの歴史はまやかしだったのか?
ポポラーノ
あまり落ち込むな、オービック。
そいつが本物だからと言って、我々の信じてきたものが偽物ということにはならない。
カペー
なんだ、そのでたらめな不等式は!
苦しい弁明はやめろ、ポポラーノ。
ああ、ずっと見たかったんだ、お前のその妬む表情をな。
ナレーション
パズルなら解は一つしかないが、真相が一つとは限らない、という見解に皆は同意し――
パズルなら解は一つしかないが、真相が一つとは限らない、という見解に皆は同意し――
他のファミリーの聖地に赴き、そこに保管されている文献にも目を通そうと意見が一致した。
カペー
ナレーターって、絶対的な中立を保つべきじゃないのか?
なんか、こいつらの肩を持ってるよな?
まあいい。
気分がいいから俺も一緒に行ってやる。
なんせ説明によると、三回の再現をすべて済ませる必要があるらしいからな。
それに、確かにお前たち二人のがっかりした顔も見たい。
ポポラーノ
次は私のところへ行こう。
案内する。
次は私のところへ行こう。
案内する。
偉大なるゼンマイ
厳重に保管されているゼンマイ。
これほど丁寧に保管されているとは、一体どんな不思議な力を持っているのだろうか。
これほど丁寧に保管されているとは、一体どんな不思議な力を持っているのだろうか。
綺良々
ゼンマイはまた使うよね?
じゃ、抜いとくよ――
じゃ、抜いとくよ――
そいや!
ナレーション
一行の目の前には、偉大なるゼンマイにふさわしい台座などなく、ただ閉ざされた扉があった。
カペー
お前んとこの台座はどうした?
偽物だとバレて恥をかくのが心配だから、先にしまっちまったのか?
ポポラーノ
まあ、そんなところだ。
我らがファミリーの主な偉業は――
まあ、そんなところだ。
我らがファミリーの主な偉業は――
カペー
「自分ででっちあげた架空の偉業は…」
「自分ででっちあげた架空の偉業は…」
ポポラーノ
おい、黙れカペー。
おい、黙れカペー。
オービック&ナレーショ
黙るんだ、カペー。
カペー
もし、ある日俺が殺されるようなことがあったら、犯人はポポラーノで間違いない――
遺言は以上だ。
ポポラーノ
我がファミリーの偉業は、知恵によって旧日の悪龍の宝物庫を暴き、その財宝を盗み取ったことだ。
だから台座を含めた貴重な文化遺産は、すべて扉の向こうに置いてある。
綺良々
じゃあ、扉を開ければいいんだね?
じゃあ、扉を開ければいいんだね?
ポポラーノ
いや、そう単純な話ではないのだ。
扉には知能型応答システムが組み込まれていて、その質問に答える必要がある。
もし間違えれば通報される仕組みだ。
パイモン
そんな!
でも、おまえは当然答えを知ってるんだよな?
そんな!
でも、おまえは当然答えを知ってるんだよな?
ポポラーノ
時が知恵のページを白く染めてしまったのでな、答えは知らない。
だが案ずるな、すでに話は通してある。
通報されても警備員は来ないから、好きなようにやってみてくれ。
扉
(何の変哲もない扉だ、これといった反応もない。)
>(ノックしてみる。)
扉の向こうの声
質問一:
君は誰だ?
①警察。
ナレーション
ふむ…
冗談を言ったのか?
正直微妙だが、君のユーモアセンスとその謎の自信は評価しよう。
ふむ…
冗談を言ったのか?
正直微妙だが、君のユーモアセンスとその謎の自信は評価しよう。
-------------------------
②文化遺産の定期点検に来ました。
ナレーション
おお、天才的なアイデアだ。
ポポラーノのところの先祖よりずっと賢い!
だが、それは撤回することをお勧めする。
おお、天才的なアイデアだ。
ポポラーノのところの先祖よりずっと賢い!
だが、それは撤回することをお勧めする。
-------------------------
③旅人侯爵とその従者です。
綺良々
長靴を履いた大妖怪猫又だよ!
パイモン
そしてガイドの精霊――
いや、ガイドだ!
-------------------------
扉の向こうの声
質問二:
悪龍を倒せたのは、どんな素質によるものか?
質問二:
悪龍を倒せたのは、どんな素質によるものか?
①勇敢さと力。
ナレーション
いやいやいや。
確かにさっき君が読んだ部分は、勇敢さが役立つことを証明していたが…!
いやいやいや。
確かにさっき君が読んだ部分は、勇敢さが役立つことを証明していたが…!
オービック
えーっと、僕たち、ずっと聞こえてるんだが?
ナレーション
しかし、君がそれを口にしてしまえば、またあの三人の口論が始まってしまう。
頭の中で考えるのは結構だが、口には出さないでくれ。
-------------------------
②勤勉と富。
ナレーション
実のところ、私たちオルビット城の住民には大切なものが欠けている。
君のその答えは、私たちには理解できない。
-------------------------
③知恵。
カペー
もしそれが正解なら、俺は――
扉の向こうの声
正解だ。
正解だ。
カペー
なんだと!
そんなバカな!
なんだと!
そんなバカな!
-------------------------
扉の向こうの声
質問三:
外の世界の虚構とこの世界の真実、よりリアルなのは?
①分からない。
ナレーション
そのような答えは論外だ、童よ…
コホン、旅人侯爵。
君と君の友人たちは、我々の真実を知っている唯一の人間なのだよ?
コホン、旅人侯爵。
君と君の友人たちは、我々の真実を知っている唯一の人間なのだよ?
-------------------------
②全部偽物。
ナレーション
そんな残酷なことは言わないでくれ。
-------------------------
③もしかしたら両方ともリアルかも。
ナレーション
そうだな。
外の世界が夢ではないと誰が断言できよう?
目が覚めたら、実はただの小説だった、という可能性もあるだろう?
ならば、どちらもリアルということになる。
-------------------------
扉の向こうの声
全問正解だ。
では台座へ案内しよう。
全問正解だ。
では台座へ案内しよう。
扉が開くと煙が立ち込め――
それが晴れると、台座が現れた。
ポポラーノ
旅人侯爵、では前回と同じように頼む。
偉大なるゼンマイを差し込んでくれ。
ああ、それから、これが我らがファミリーの紋章だ。
偉大なるゼンマイを差し込んでくれ。
ああ、それから、これが我らがファミリーの紋章だ。
知恵の形
ポポラーノ
(偽物であるはずが…)
カペー
(声に聞き覚えがあるぞ。
扉を開けろ!)
オービック
(錯覚かな…)
(「先ほどどうやってゼンマイを緩めたのかを思い出したまえ。
同じやり方で今度は締めればいい。
ま、二、三回ぶっ叩けばいいだろう!」)
(「手が滑ってミスったか?
神託の柱を叩けばやり直せるぞ!」)
綺良々
これは、やらなくても大丈夫そう…?
これは、やらなくても大丈夫そう…?
■失敗
ナレーション
侯爵が描いた図は、実用性と美的価値を兼ね備えている。
しかし、正解ではない。
ポポラーノのファミリーの紋章をもう一度見てみたほうがいいだろう。
しかし、正解ではない。
ポポラーノのファミリーの紋章をもう一度見てみたほうがいいだろう。
ナレーション
も、もう一度やってみてはどうだ?
も、もう一度やってみてはどうだ?
…「知恵」ファミリーの本当の歴史を読む…
ポポラーノ
見せてくれ――
カペー
ああ、知恵のファミリーが、どれほど素晴らしい物語をでっち上げたのか見てやろう。
ああ、知恵のファミリーが、どれほど素晴らしい物語をでっち上げたのか見てやろう。
ポポラーノ
私が遺言を残すとしたら――
「自首をしよう。
カペーを殺ったのは私だ」だな。
女神の手稿・2
童話の作者が自ら書いた手稿。
何故か紙には穴が空いている。
何故か紙には穴が空いている。
まるで…
……
聡明なアントニオが丹念に読んでいるのは崩れかけた家の地下室で見つけた古書だ。
彼のランプは地上で家の残骸が崩れるのに合わせて、絶えず揺らめいた。
悪龍は見せしめに村を壊そうとしている。
それで今夜留守だった彼の家に目をつけたのだが、彼は気にも留めず、橋を渡る時に貰った本を読みたいとばかり考えていた。
今日老婆がくれ▬本▬名は『光の憲章』。
彼のランプは地上で家の残骸が崩れるのに合わせて、絶えず揺らめいた。
悪龍は見せしめに村を壊そうとしている。
それで今夜留守だった彼の家に目をつけたのだが、彼は気にも留めず、橋を渡る時に貰った本を読みたいとばかり考えていた。
今日老婆がくれ▬本▬名は『光の憲章』。
シムランカの▬べ▬▬命が守るべき法則が創生当初の言語▬▬▬れている本だった。
優れた英知を持つアントニオでなければ、太古の言語など読み解けなかっただろう。
そこにはオルビットの現状を打開する策も壊れてしまった自分の家を修理する呪文も記されてはいないが――
そこにはオルビットの現状を打開する策も壊れてしまった自分の家を修理する呪文も記されてはいないが――
彼は知恵こそが、最大の武器であることを知っていた。
朝の光がアントニオ家の残骸を照らした。
鍛冶屋と太っちょ村長は、やっとのことで地下室のドアを塞いでいた瓦礫をどけた。
隈の酷い顔でアントニオは村長に言った。
「龍を討伐してきます。
すぐ戻ります。」
鍛冶屋と太っちょ村長は、やっとのことで地下室のドアを塞いでいた瓦礫をどけた。
隈の酷い顔でアントニオは村長に言った。
「龍を討伐してきます。
すぐ戻ります。」
「大丈夫なのか?
寝ていないんだろう?」
寝ていないんだろう?」
「ランプのすすでそう見えるだけです。」
……
悪龍は巨大な宝の山に腰を据えて、小さなアントニオがやって来るのを見た。
すると肺に蓄えた炎で彼の足元すれすれを燃やし無鉄砲な小人を追い返そうとした。
「待て!
僕は二級のマイスター資格を持つ者だ。
『光の憲章』によれば、僕が決闘を拒否すれば君は武力を使えないはずだ。」
すると肺に蓄えた炎で彼の足元すれすれを燃やし無鉄砲な小人を追い返そうとした。
「待て!
僕は二級のマイスター資格を持つ者だ。
『光の憲章』によれば、僕が決闘を拒否すれば君は武力を使えないはずだ。」
その通りだったので悪龍は烈火を呑んだ。
明日はきっとトイレの住人だ。
いっぽう、アントニオは驚いた。
何気なく取ったサビ取り資格が役立つ日が来るなんて。
「それから二級の資格を持つ僕は君に問答決闘を挑む権利がある。
拒否権はない!」
明日はきっとトイレの住人だ。
いっぽう、アントニオは驚いた。
何気なく取ったサビ取り資格が役立つ日が来るなんて。
「それから二級の資格を持つ僕は君に問答決闘を挑む権利がある。
拒否権はない!」
シムランカには実際そんなルールがある。
スフィンクスや老賢者、人を困らせるのが好きな姫のために作られたものだ。
悪龍は今まで自分には関係ないと思っていた。
「僕からだ。
一昨日僕は自宅を八千モラで売ったが、まだ値が上がると考えて、九千モラで買い戻した。
一万モラで売るつもりでな。
さて、最終的な損益はいくらだ?」
スフィンクスや老賢者、人を困らせるのが好きな姫のために作られたものだ。
悪龍は今まで自分には関係ないと思っていた。
「僕からだ。
一昨日僕は自宅を八千モラで売ったが、まだ値が上がると考えて、九千モラで買い戻した。
一万モラで売るつもりでな。
さて、最終的な損益はいくらだ?」
悪龍は嘲笑した――
「簡単だ。
一万モラになる瞬間を待てばよかったものを。
一万モラになる瞬間を待てばよかったものを。
支出が九千、収入が一万と八千。
利益は九千だ。
儲かったはずのモモラを儲け損なったな!
「不正解。
僕の家は昨日君に燃やされた。
売却が間に合わず、大損したところだ。」
利益は九千だ。
儲かったはずのモモラを儲け損なったな!
「不正解。
僕の家は昨日君に燃やされた。
売却が間に合わず、大損したところだ。」
「わ、悪かったよ。
どうしても家を燃やす必要があったんだ。
お前は留守だったから命を奪うよりマシかと思ってさ。」
どうしても家を燃やす必要があったんだ。
お前は留守だったから命を奪うよりマシかと思ってさ。」
「問答決闘は僕の勝ちだ。
僕は君の命からーモラ引いた価値の戦利品を要求できる。
勿論、燃やされた家の賠償請求もできる。
家の価値は一モラってことにしておこう。
悪龍、自分の始末は自分でつけてくれ。」
僕は君の命からーモラ引いた価値の戦利品を要求できる。
勿論、燃やされた家の賠償請求もできる。
家の価値は一モラってことにしておこう。
悪龍、自分の始末は自分でつけてくれ。」
「た、頼む。
命だけは助けてくれ。
何でもくれてやるから。」
命だけは助けてくれ。
何でもくれてやるから。」
「その言葉に嘘はないな。」
アントニオは事前に準備しておいた契約書を出した。
……
こうしてアントニオは知恵を頼りに悪龍の全財産を奪った。
大打撃を受けた悪龍は、二度と彼の住む街を襲わなかった――
大打撃を受けた悪龍は、二度と彼の住む街を襲わなかった――
何年も経ったある日、子供がアントニオに尋ねた。
「八千で売って九千で買い戻したなら…
千モラしか損してないよね?」
「八千で売って九千で買い戻したなら…
千モラしか損してないよね?」
A.A.
ポポラーノ
はっ、見ろ!
我らがファミリーの歴史も紛うことなき事実だ。
ここに偽造できないサインがある。
はっ、見ろ!
我らがファミリーの歴史も紛うことなき事実だ。
ここに偽造できないサインがある。
カペー
なにっ!
オービック
もしかして僕のファミリーだけが…
ポポラーノ
私のファミリーの知恵とやらは、すでに君たちの前で笑い話として終わっているが…
ファミリーの知恵を遥かにしのぐ、私自身の「知」で予測を立てよう――
私のファミリーの知恵とやらは、すでに君たちの前で笑い話として終わっているが…
ファミリーの知恵を遥かにしのぐ、私自身の「知」で予測を立てよう――
我々三つのファミリーの歴史と美徳はすべて真実なのだ、とな。
オービック
ポポラーノ…
綺良々
あっ、わたしもそういう経験あるよ。
前に神子様に「酒の肴に二ボシを賭けるとしよう。
さあ、どの湯呑みに梅干しが入ってるか当ててみよ」って言われてね…
何度やっても当てられなかったんだ。
神子様はいっつも、違う湯呑みから梅干しを出して見せたの。
あとで幸っていう巫女のお姉さんが教えてくれたんだけど、実はすべての湯呑みに梅干しが入ってたんだって!
はぁ…
妖怪として力不足だよね…
もっともっと学ばなきゃ。
パイモン
あの狐女、ただおまえをからかってただけだろ!
ポポラーノ
なら一つ、朗報だ。
今回はこの三つの宝箱を開けられる。
湯呑みと梅干しを使ったイカサマと違ってな…
オービック
ポポラーノのところの財産をすべて取ったら、次は僕のところへ行こう。
偉大なるゼンマイ
厳重に保管されているゼンマイ。
これほど丁寧に保管されているとは、一体どんな不思議な力を持っているのだろうか。
これほど丁寧に保管されているとは、一体どんな不思議な力を持っているのだろうか。
綺良々
じゃ、またわたしがゼンマイを抜いておくね――
そりゃ!
(向こうに巨兵が沢山いる…
あいつら、こっちを駆逐しようとしてくるんだ…)
ナレーション
オービックと共に彼のファミリーの聖地を訪れる一行。
彼らの目の前には、巨大な衛兵が立っていた。
オービック
そこにいるのは、僕の町にいる巨大衛兵だ。
融通は利かないけど、とんでもない力持ちでね。
刀や槍では傷一つつけられない。
綺良々
なんか、カペーのところよりきみのファミリーのほうが「力」って感じがするね…
で、実際は何のファミリーなの?
オービック
ああ、この衛兵たちはカペーのところのだよ。
なにしろ、これが巨大化するのは「力」のファミリーにとって魅力的だからね。
なんか、カペーのところよりきみのファミリーのほうが「力」って感じがするね…
で、実際は何のファミリーなの?
オービック
ああ、この衛兵たちはカペーのところのだよ。
なにしろ、これが巨大化するのは「力」のファミリーにとって魅力的だからね。
僕たちファミリーは「共感」を大事にしている。
主に大きくなる薬を提供しているんだ!
主に大きくなる薬を提供しているんだ!
綺良々
それのどこが共感なの!?
オービック
僕たちの先祖は身体が小さいことを気にしていたんだ。
旧日の悪龍もわざと先祖に害をなしたわけじゃないのかもしれない。
もしかすると、本当に見えていなかっただけって可能性もある…
そこで先祖は薬を飲んで、悪龍よりも大きくなった。
そして悪龍を囲んで座り、道理を説いて、最後に共感の心を教えたんだ。
綺良々
ええっと…
ええっと…
オービック
でも、今の薬は昔と変わってしまったみたいでね。
飲んでもそこまで大きくならないし、共感の心も失われる。
だから、ひとまず彼らを避けて通ることをお勧めするよ。
でも、今の薬は昔と変わってしまったみたいでね。
飲んでもそこまで大きくならないし、共感の心も失われる。
だから、ひとまず彼らを避けて通ることをお勧めするよ。
ナレーション
オービックはそう言ったが、分かり合えれば争いも起きない――と思う者もいるだろう。
左の小道に入ることを選ばないなら、あえて再び悲劇の証人となるのも一つの経験と言える…
オービック
自分の家に帰るだけなのに、なんで泥棒みたいにコソコソしなきゃならないんだ…
カペー
久しぶりの帰宅か。
俺たちみんなそうだ、ほんと長いこと待ち続けてきたな。
-------------------------
■正門を通る
オービック
みんな、ただいま。
ファミリーの失われた啓典を見つけるために、預言の侯爵とその従者を連れてきたよ!
みんな、ただいま。
ファミリーの失われた啓典を見つけるために、預言の侯爵とその従者を連れてきたよ!
巨大衛兵
そのようなことは今朝聞いていない。
面倒をかけるな、さっさと立ち去れ。
巨大衛兵は一行をつまみ上げ、外に放り投げた。
誰もそれに抗えなかった…
ナレーション
君とオービックは巨大衛兵に挨拶をしたかっただけだが、今日の任務リストに君たちを迎えるという項目がなかったため、追い出されてしまったのだ。
君とオービックは巨大衛兵に挨拶をしたかっただけだが、今日の任務リストに君たちを迎えるという項目がなかったため、追い出されてしまったのだ。
中に入りたいだけなら、左の小道を進んでみるのもいいかもしれない。
-------------------------
■門の上を通る
ナレーション
聖人君子なら左の道を歩いてはいけないと思ったのか、侯爵はその決定を貫いた。
この無限に広がる世界では、正解も無限にある――
そう解釈したのだろうか?
-------------------------
…オービックと会話する…
オービック
この辺りだと思うんだけど。
綺良々
ここ、物が多すぎじゃにゃい!?
きみたち、箱がないと返品できないと思って、荷物を開けた後も大事に取っておくタイプ?
ここ、物が多すぎじゃにゃい!?
きみたち、箱がないと返品できないと思って、荷物を開けた後も大事に取っておくタイプ?
これじゃ「神託の柱」が出てきても、どこにあるか分からないよ!
オービック
それより、僕たちファミリーの紋章にちょっと問題があるみたいだ。
侯爵の知恵を借りないといけないかもしれない。
共感の形
ポポラーノ
まいったな。
君の地元には「共感」以外、何でも揃っているようだ。
【?】きらら
ここだ
ポポラーノ
(隠れてないと…)
カペー
(臆病だな。)
オービック
(隠れてない、手がかりを探しているんだ…)
(隠れてない、手がかりを探しているんだ…)
(「先ほどどうやってゼンマイを緩めたのかを思い出したまえ。
同じやり方で今度は締めればいい。
ま、二、三回ぶっ叩けばいいだろう!」)
(「手が滑ってミスったか?
神託の柱を叩けばやり直せるぞ!」)
綺良々
わ…わたしが見張ってるね!
■失敗
ナレーション
どうやら正しくないようだ。
これは君のせいではない。
オービックのファミリーが、紋章とヒントをきちんと保管していなかったのが悪い。
なぜ大切なものを汚してしまったのか。
これは君のせいではない。
オービックのファミリーが、紋章とヒントをきちんと保管していなかったのが悪い。
なぜ大切なものを汚してしまったのか。
■箱を壊す
カペー
もっと静かに箱を壊せないのか?
-------------------------
■正門を通る
綺良々
わっ、しーっ!
衛兵が来ちゃうよ!
衛兵が来ちゃうよ!
ナレーション
君はこのまま入るのはよくないと思い、挨拶に行こうと思った。
なんと礼儀正しいことだ!
なんと礼儀正しいことだ!
綺良々
見つかっちゃうにゃ!
巨大衛兵
正直に自首したことに感謝する。
我らも礼をもって、お前たちをこの禁足地から退場させよう。
我らも礼をもって、お前たちをこの禁足地から退場させよう。
巨大衛兵は一行をつまみ上げ、外へ連れて行った。
その過程は非常に文明的なものだった――
ナレーション
尽くすべき礼儀は尽くした。
あとはどうやって再び入るのか考えなければならない。
尽くすべき礼儀は尽くした。
あとはどうやって再び入るのか考えなければならない。
…とにかく、あなたたちはまたこっそり前に通った道を歩き、元の場所まで戻ってきた。
-------------------------
■警備本部の扉をノックする
(……)
>ノックする
オービック
ここは警備本部だ。
きちんと話を通せば、巨大衛兵の警戒を解除できるだろう。
ここは警備本部だ。
きちんと話を通せば、巨大衛兵の警戒を解除できるだろう。
>こんにちは一…
扉の向こうの声
何だ?
いま親友の写真を見ながら、昔のことを思い出してるところなんだが…
オービック
この声は、ウィンストンか?
ウィンストン
ふん、ついに観念して帰ってきたか。
お前の親友は俺しかいないと言ったのに、なぜ余所の二人とつるんで任務を受けた?
あの時、お前は無邪気にこう言った。
「きっと彼らとはいい友達になれるよ!」と。
結局、最後までお前を待っていたのは俺だけだ。
俺だけがお前の親友だ。
オービック
実は…
その二人だけじゃなく、今は旅人侯爵とその仲間たちも一緒に来ているんだ。
ウィンストン
…まさか、俺に隠れて外で友達を作ったのか?
立派になったもんだな、オービック。
もういい、出て行け、二度と会いたくない!
立派になったもんだな、オービック。
もういい、出て行け、二度と会いたくない!
オービック
いや、違うんだ。
警戒態勢を解除して欲しいんだよ。
重要人物を連れて帰ってきたんだ。
今こそ聖地の謎を解くことができる。
ウィンストン
出て行け!
ウィンストンが警報を鳴らすと、巨大衛兵がやって来て一行をつまみ上げ、外へ連れて行った。
「今はウィンストンと距離を置いたほうがいい。
お前たちの友情には冷静になる期間が必要だ」――
お前たちの友情には冷静になる期間が必要だ」――
巨大衛兵が親切にアドバイスまでしてくれた。
その過程は非常に文明的なものだった。
ナレーション
尽くすべき礼儀は尽くした。
あとはどうやって再び入るのか考えなければならない。
尽くすべき礼儀は尽くした。
あとはどうやって再び入るのか考えなければならない。
…とにかく、あなたたちはまたこっそり前に通った道を歩き、元の場所まで戻ってきた。
-------------------------
オービック
これが最後だ。
女神の手稿・3
ただの一般人が作った童話。
よく見ると、紙には穴が空いている。
どうやら猫の爪で破かれたものらしい…
よく見ると、紙には穴が空いている。
どうやら猫の爪で破かれたものらしい…
……
ガリレオとアルベルトは今日もまた数えきれないほどの善行を積んだ。
橋でお婆さんを手伝ってリンゴ酒の樽を運ぶのは本当に大変だったが、報酬に二人は小さな樽の酒を一つずつもらった。
薄雲ににじむ月の光が実に美しい夜だった。
親友同士の二人は悪龍から街を守る為に造られた高い壁に登った。
じゃんけんに負けたアルベルトは、わきに小さな木製の酒樽を挟んだまま、梯子を登らなければならなかった。
「見ろよ。
我らが太っちょ村長ご自慢の豪邸もここから見るとちっぽけなもんだな。」
橋でお婆さんを手伝ってリンゴ酒の樽を運ぶのは本当に大変だったが、報酬に二人は小さな樽の酒を一つずつもらった。
薄雲ににじむ月の光が実に美しい夜だった。
親友同士の二人は悪龍から街を守る為に造られた高い壁に登った。
じゃんけんに負けたアルベルトは、わきに小さな木製の酒樽を挟んだまま、梯子を登らなければならなかった。
「見ろよ。
我らが太っちょ村長ご自慢の豪邸もここから見るとちっぽけなもんだな。」
アルベルトが下に見えるとある家を指差して言った。
「違うよ、あれは俺の家だ。」
「違うよ、あれは俺の家だ。」
ガリレオがそう答えた。
「村長の家はあっち。」
「村長の家はあっち。」
アルベルトは夜目が利かない。
月光がいくら明るくてもやはり昼間とは段違いなのだ。
目を細めても一向に光は見えない。
必死で目をこらしたが、それでも彼には何も見えなかった。
月光がいくら明るくてもやはり昼間とは段違いなのだ。
目を細めても一向に光は見えない。
必死で目をこらしたが、それでも彼には何も見えなかった。
「まあ、どっちにしろ小さいけどな。」
ガリレオは言った。
「お前の言葉は間違ってないよ。」
「お前の言葉は間違ってないよ。」
ガリレオとアルベルトはどちらも空気を読むのが上手いお人好しだ。
ガリレオの返事は、目の弱いアルベルトの気まずさを紛らわせてくれた。
実はアルベルトの方も、じゃんけんに負けて荷物持ちをしたのはわざとだった。
ガリレオの肋骨下の歯車に傷があると知っていたのだ。
「乾杯。」
ガリレオの返事は、目の弱いアルベルトの気まずさを紛らわせてくれた。
実はアルベルトの方も、じゃんけんに負けて荷物持ちをしたのはわざとだった。
ガリレオの肋骨下の歯車に傷があると知っていたのだ。
「乾杯。」
アルベルトが酒樽の栓を閉めるのを待って、仲良しの二人はグラスを掲げた。
その次の日のことだ。
そんな大親友の二人は、村の皆を広場に集めた。
彼らはまず防龍壁を破壊してしまったことを謝り、皆に二人で悪龍とじっくり話し合ってくると、そう告げた。
「確かに、あの壁の建設にはとても苦労したが…
みんなさほど気にしてはいないよ。」
太っちょ村長は言った。
「しかし…
君たちが壁を壊したというのは本当かね?」
「しかし…
君たちが壁を壊したというのは本当かね?」
もちろん村長が言いたかったのはそんなことではない。
お人好しの彼は続けてこう言った。
「何にせよ、悪龍に会いに行くというのは危険すぎる。」
お人好しの彼は続けてこう言った。
「何にせよ、悪龍に会いに行くというのは危険すぎる。」
「ご心配には及びません。」
村長にそう告げると、世界一仲良しの二人は出発した。
その後――
悪龍は二人に挟まれてガタガタ震えていた。
理由は分からないが、老婦人の酒には飲んだ者を巨大化させる効果があるようだ。
それで昨晩酒を飲んだ二人は腰かけていた壁を押し潰してしまったというわけだ。
巨大な体で地上を見下ろした時、二人は悪龍の気持ちが分かったような気がした。
あれだけ大きい体躯なのだ。
歩いただけで村を壊してしまうのも無理はない。
悪龍が注意してくれれば、きっと互いに分かり合えるだろう。
そこで、二人は残りの魔法酒を飲み干して、悪龍よりもひと回り大きいサイズになった。
理由は分からないが、老婦人の酒には飲んだ者を巨大化させる効果があるようだ。
それで昨晩酒を飲んだ二人は腰かけていた壁を押し潰してしまったというわけだ。
巨大な体で地上を見下ろした時、二人は悪龍の気持ちが分かったような気がした。
あれだけ大きい体躯なのだ。
歩いただけで村を壊してしまうのも無理はない。
悪龍が注意してくれれば、きっと互いに分かり合えるだろう。
そこで、二人は残りの魔法酒を飲み干して、悪龍よりもひと回り大きいサイズになった。
そして――
酒の臭いをぷんぷんさせながら、悪龍を挟んで座ると、呂律の回らない口で説いた。
▬龍▬、すっかり怯えた。
▬龍▬、すっかり怯えた。
威厳も邪気も失って、痛ま▬く▬▬るほどの姿だった。
アルベルトが龍の背中の汚れ▬▬▬てやろうとすると、鱗ごと取れてしまった。
逃げようとした悪龍だったが、誤解を解かねば禍根を残すと考えたガリレオにしっぽをつかまれ、引き戻されてしまった。
「俺たちは、ずっとお前の足元で暮らしてきた。
でも、俺たちが小さすぎて、お前には見えなかったのかもな。
でも今は大きくなヒック…った。
これでお前も、足元に俺たちがいるかもって、分かったよな。」
逃げようとした悪龍だったが、誤解を解かねば禍根を残すと考えたガリレオにしっぽをつかまれ、引き戻されてしまった。
「俺たちは、ずっとお前の足元で暮らしてきた。
でも、俺たちが小さすぎて、お前には見えなかったのかもな。
でも今は大きくなヒック…った。
これでお前も、足元に俺たちがいるかもって、分かったよな。」
しゃっくりをしながら彼が言うと、悪龍はコクコクと頷いた。
こうして二人と一匹は一夜を語り明かした。
やっと龍と分かり合えたと納得した二人は家路についたのだった。
こうして二人と一匹は一夜を語り明かした。
やっと龍と分かり合えたと納得した二人は家路についたのだった。
A.A.
オービック
サインがある、ってことは本物だ!
「共感」もオルビット城を構成する礎の一つだったんだ!
サインがある、ってことは本物だ!
「共感」もオルビット城を構成する礎の一つだったんだ!
ポポラーノ
やはり我々の推測通り、三つともすべて真実だったな。
カペー
なるほど。
だが正直、複雑な気分だな。
虚無感さえ覚える。
真実は得られたが、それが多すぎる。
綺良々
分かる分かる。
稲妻の人たちもみんな言ってたよ――
分かる分かる。
稲妻の人たちもみんな言ってたよ――
『蜃気楼戦記』は六巻までは人気があったけど…
それから八十八巻まで出て、誰も読まなくなったって。
それから八十八巻まで出て、誰も読まなくなったって。
ナレーション
一行は憂鬱な気分に陥ったが、その中には少しばかり幸せも含まれていた。
あるいは、啓発の光が差し込んだとでも言うべきだろうか。
なぜ等しく真実である三つの歴史が、同時に存在できるのか…
と疑問に思う者もいるだろう。
あるいは、啓発の光が差し込んだとでも言うべきだろうか。
なぜ等しく真実である三つの歴史が、同時に存在できるのか…
と疑問に思う者もいるだろう。
パイモン
うんうん、たしかに変だなって思ったぞ。
でも、前にポポラーノがもっともなことを言ってたし…
口に出したら、バカにされるんじゃないかなって…
うんうん、たしかに変だなって思ったぞ。
でも、前にポポラーノがもっともなことを言ってたし…
口に出したら、バカにされるんじゃないかなって…
ポポラーノ
心配することはない、親愛なる精霊よ。
私は確かに真実は共存可能だと説明したが、この三つはいただけない。
なぜなら、これら歴史的真実はいずれも悪龍と城の成り立ちに関係しており、すべてに真実を示すサインがあるからだ。
ナレーション
その時、突然鐘の音が響いた!
その時、突然鐘の音が響いた!
巨大衛兵
鐘の音だ!
一回はどういう意味だったか…
たしか最高警戒態勢だったような気がする。
門の前に全員集合だ。
捕獲用接着剤をすべて門の前に仕掛けろ!
鐘の音だ!
一回はどういう意味だったか…
たしか最高警戒態勢だったような気がする。
門の前に全員集合だ。
捕獲用接着剤をすべて門の前に仕掛けろ!
ナレーション
今や街全体に監視の目が張り巡らされ、唯一の出口は前方にしかない。
…「共感」ファミリーの聖地から逃げる…
カペー
さっきの鐘の音は何事だ?
あと、なんで最高警戒態勢の時は一回しか鳴らさないんだ?
オービック
緊急事態なら初動は早いほどいい。
九十九回も鳴らしてたら、間に合わなくなるだろう?
衛兵たちは正門に向かった…
巨大衛兵
やつらは門の外だ!
追え!
■門の内側で捕まる
巨大衛兵
いたぞ、不審者だ!
いったいどんな法を犯したのかは知らんが、今は最高警戒態勢だ。
いたぞ、不審者だ!
いったいどんな法を犯したのかは知らんが、今は最高警戒態勢だ。
さあ来い、観念するんだ!
あなたたちは散り散りになって逃げた。
カペーが「みんな上手くやれよ!」と叫ぶ。
衛兵を振り切った後、あなたたちは再び元の場所に集合した。
幸い、誰も捕まってはいないようだ…
ナレーション
-------------------------
■門の外側で捕まる
巨大衛兵
不審者を数名確保!
中にはオービックもいる!
さあ、一緒に来い!
不審者を数名確保!
中にはオービックもいる!
さあ、一緒に来い!
綺良々
ふぅ、なんとか脱出できた。
まだゼンマイが必要かどうかは分からないけど、とりあえず逃げる前に取ってきたよ!
パイモン
じゃあ、さっき話してた問題の続きだけど、三つの真実とかなんとかってのは一体どういう意味なんだ?
ポポラーノ
さあな。
恐らく、シムランカに住む誰にも理解できないだろう。
私たちは彼女のサインが書かれた原稿なら、認めるしかないのだ。
カペー
彼女はすべてを創造した運命の女神であり、これらの書物は彼女が描いた創造の設計図だ。
オービック
僕らの口論の原因は、過去の真実についてほとんど知らなかったせいだ。
今こうして真実を知った以上、その事実を受け入れるべきだと思う。
僕らがゼンマイ仕掛けの軌跡を辿るのと同じで、これは紛うことなき確かな過去の軌跡なんだからね。
ポポラーノ
もう争わずに済む。
すべて君たちのおかげだ。
ナレーション
本当にこれで終わりなのだろうか?
最初の運命の分かれ道での選択は、このような陳腐なハッピーエンドに至るものだったのか?
だが考えても無駄だ。
今日はひとまず休むとしよう。
本当にこれで終わりなのだろうか?
最初の運命の分かれ道での選択は、このような陳腐なハッピーエンドに至るものだったのか?
だが考えても無駄だ。
今日はひとまず休むとしよう。
パイモン
あっ、わかったぞ。
おまえまたなんか企んでるだろ!
ポポラーノ
いずれにせよ、今日この目で見てきたことを、帰ってファミリーのみんなに共有するつもりだ。
カペー
俺もだ。
オービック
僕も。
綺良々
じゃあ、今日はひとまずここまでにしよっか。
あの変なナレーションが一体何を企んでるのかは、また明日確認しよう!
偉大なるゼンマイ
厳重に保管されているゼンマイ。
これほど丁寧に保管されているとは、一体どんな不思議な力を持っているのだろうか。
これほど丁寧に保管されているとは、一体どんな不思議な力を持っているのだろうか。
オルビット城におけるファミリー間の争いは一段落したが、まだ微かに不安な気配が漂う…
ナレーション
「なんて素晴らしい日だ!」と、そう思う旅人の胸に一抹の不安がよぎる。
「なんて素晴らしい日だ!」と、そう思う旅人の胸に一抹の不安がよぎる。
「振り子通り」に行かなければならない――
心の中の声は、絶えず彼女を促していた。
パイモン
この先が「振り子通り」だよな。
ん?
人だかりができてるぜ。
この先が「振り子通り」だよな。
ん?
人だかりができてるぜ。
なんかあったみたいだ。
(この先で事件が起きたみたい…)
…皆と会話する…
なんてことだ、あまりにひどい…
オルビット城の三大ファミリーの間にあった険悪なムードが晴れたばかりなのに、なんでこんなことが?
綺良々
何があったの?
…あれ、地面に倒れてるのって…
カペー!?
何があったの?
…あれ、地面に倒れてるのって…
カペー!?
パイモン
ど、どうしたんだよ…?
ポポラーノ
馬鹿野郎!
カペー、早く目を覚ませ。
昨日の遺言がまだ修正されていないぞ。
このままじゃ私が疑われる!
探偵らしき者
彼の遺言とは?
オービック
「もし、ある日俺が殺されたら、犯人はポポラーノで間違いない」だったね。
ポポラーノ
なんでそんなきっちり覚えているんだ…
オービック
ポポラーノ、これは探偵の聞き込みだ。
正直に答えないといけないだろ…
探偵
安心したまえ、ポポラーノ。
私は君を疑っていないし、有罪判決を下す権利もない。
それで最後に彼と接触したのは、君たちで合っているか?
>はい…
探偵
昨日一緒に行動していた仲間が、こんな悲惨な目に遭ったのだ。
お悔やみ申し上げる。
恐らく一時間半は目を覚まさないだろう。
パイモン
えっ?
探偵
これはあまりに残虐だ。
後頭部を叩くなど、ゼンマイ油を強力接着剤にすり替える次に悪質な行為と言える。
後頭部を叩くなど、ゼンマイ油を強力接着剤にすり替える次に悪質な行為と言える。
綺良々
つまり、カペーは…
死んでないってこと?
つまり、カペーは…
死んでないってこと?
探偵
彼のゼンマイ、金属フレーム、外装はいたって正常だ。
ただ、エネルギー貯蔵盤の出力が少し乱れているくらいで…
まさか…
カペーが壊れていないのなら、犯人を見つける必要もないと言うつもりか?
カペーが壊れていないのなら、犯人を見つける必要もないと言うつもりか?
パイモン
いやいや!
探偵
ただ残念ながら、この事件は迷宮入りだな。
手がかりも目撃者も皆無。
この近くに、預言の女神が残した正軌のゼンマイ台座がない限り…
ゴホン、あー…
失礼。
ナレーション
突然、かつて消滅したはずの旧日の悪龍が空を駆けていく!
突然、かつて消滅したはずの旧日の悪龍が空を駆けていく!
綺良々
えっ、どこどこ?
ポポラーノ
そんなものは見えないが…
待て、なぜ動けないんだ。
ナレーション
ああ、ただの雲だったか…
それとも小鳥か?
なんにせよ見間違いだったようだ。
探偵
時間を巻き戻して、犯行現場を再現できればいいんだが…
時間を巻き戻して、犯行現場を再現できればいいんだが…
>ええっと…
綺良々
探偵さんの後ろにあるのって…
ゼンマイの差し込み口じゃない?
探偵
おおっ、なんとこんなところに!
どうりでみんな身動きが取れないわけだ。
旅人よ、さっそく事件現場を再現してくれ。
おおっ、なんとこんなところに!
どうりでみんな身動きが取れないわけだ。
旅人よ、さっそく事件現場を再現してくれ。
綺良々
現場は混乱していて、何が何だか分からないね。
現場は混乱していて、何が何だか分からないね。
探偵
真相は明らかとなった。
カペーは街を歩いていたら突然倒れたのだ――
カペーは街を歩いていたら突然倒れたのだ――
つまり、彼の自作自演!
パイモン
適当すぎるだろ、その推理!
探偵
犯行現場を再現する能力があるんだ。
わざわざ論理や証拠を見せる必要はないだろう?
それに、真実は元から奇妙なものだったかもしれない。
例えば、このオルビット城の起源に真の歴史が三つあったようにね。
わざわざ論理や証拠を見せる必要はないだろう?
それに、真実は元から奇妙なものだったかもしれない。
例えば、このオルビット城の起源に真の歴史が三つあったようにね。
綺良々
でも、カペーは後頭部を強打されて倒れたって言ってたよね?
でも、カペーは後頭部を強打されて倒れたって言ってたよね?
探偵
いや、彼は出かける前に、自宅の便器に後頭部を思い切りぶつけただけかもしれない…
ま、真相は知らないがね。
そして、フラフラな足でここまで来ると、そのまま倒れた。
なぜ彼がそうしたのか…
私の推理は――
いや、彼は出かける前に、自宅の便器に後頭部を思い切りぶつけただけかもしれない…
ま、真相は知らないがね。
そして、フラフラな足でここまで来ると、そのまま倒れた。
なぜ彼がそうしたのか…
私の推理は――
綺良々
…推理は?
探偵
「最も尊きファミリー」をめぐる問題が一段落し、オルビット城の張り詰めた空気も和らいだ。
そこで彼は、新しい波風を起こそうとしたのだ。
そうすることでしか、この町に活気は生まれないからという理由で。
パイモン
シムランカの住民の平均的な知能レベルから考えて、そこまで頭が回るかな…
シムランカの住民の平均的な知能レベルから考えて、そこまで頭が回るかな…
綺良々
旅人、さっきからずっと思ってたけど、この再現された光景、どこかおかしい気がしない?
なんだか不自然な感じがする。
それに近くにないものって、再現の効果を受けないんだよね?
だったら、現場に何かが欠けてる可能性もあるんじゃないかな?
ちょっと辺りを調べてみない?
旅人、さっきからずっと思ってたけど、この再現された光景、どこかおかしい気がしない?
なんだか不自然な感じがする。
それに近くにないものって、再現の効果を受けないんだよね?
だったら、現場に何かが欠けてる可能性もあるんじゃないかな?
ちょっと辺りを調べてみない?
探偵
何をするつもりだ?
綺良々
わ…わたしたち、カペーの家の便器にぶつかった痕跡がないか見てくるね。
…おかしい所と手がかりを探す…
油と穀物屋の店長
おっと、何を買いに来たか知らんが、明日また来てくれ。
もう営業終了だ。
実は大きくなる薬が一本消えてしまってな。
もし悪いことにでも使われたら一大事だ。
調査に協力するために、店を閉めて在庫を点検しなきゃならん。
もしただの数え間違えで事を大きくしたら、デマを拡散した罪に問われるからな。
…おかしい所と手がかりを探す…
パイモン
おっ、変な薬があるな!
なんか違和感があるし、とりあえず回収しとこうぜ。
おっ、変な薬があるな!
なんか違和感があるし、とりあえず回収しとこうぜ。
「秘薬」
話によると、これは「共感」ファミリーの秘薬だという。
オルビットの住民の身体を巨大化させ、力を上げられるらしい。
しかし、この中に入っているのは果たして、本当にそういった薬なのだろうか?
オルビットの住民の身体を巨大化させ、力を上げられるらしい。
しかし、この中に入っているのは果たして、本当にそういった薬なのだろうか?
…おかしい所と手がかりを探す…
オルビット城の衛兵
こんにちは。
君たち、私の槍を見なかったかい?
さっき、龍がいると誰かが叫んでいるのを聞いて、つい反射で空に向かって投げてしまったんだよ。
君たち、私の槍を見なかったかい?
さっき、龍がいると誰かが叫んでいるのを聞いて、つい反射で空に向かって投げてしまったんだよ。
…おかしい所と手がかりを探す…
パイモン
ここに槍があるぞ!
なんか違和感があるし、ひとまず取っとこうぜ。
ここに槍があるぞ!
なんか違和感があるし、ひとまず取っとこうぜ。
衛兵の槍
オルビット城の衛兵の槍。
合理的な重心と優美な流線を持つ。
平地でこれを投げれば、空を翔ける龍を落とせる。
合理的な重心と優美な流線を持つ。
平地でこれを投げれば、空を翔ける龍を落とせる。
…おかしい所と手がかりを探す…
親方
あんたたち、よその国の人かい?
あんたたち、よその国の人かい?
綺良々
そだよ。
おじさん、どうしたの?
そだよ。
おじさん、どうしたの?
親方
あんたたちに積み木鉱山の仕事を紹介しようと思ってね。
もちろん、採掘環境は絶対に安全だ。
綺良々
えっと…
ほんとに安全なの?
…少なくとも、配送業よりは危ないんじゃない?
えっと…
ほんとに安全なの?
…少なくとも、配送業よりは危ないんじゃない?
親方
いやいや、私たちが使う特製のツルハシは、積み木鉱石の表面をまったく傷つけないんだ。
誰かを殴ったって、何の傷跡も残らない。
しかも「労働強度」は、信頼できる機関から二級だと認められている。
猫にだってできるよ。
綺良々
はぁ、これで「猫」呼ばわりされるの何回目だろ。
言い返すのも疲れてきたよ…
はぁ、これで「猫」呼ばわりされるの何回目だろ。
言い返すのも疲れてきたよ…
パイモン
オイラの気持ちがわかっただろ?
オイラの気持ちがわかっただろ?
親方
だが、今日気づいたらツルハシが消えていてね。
どこかの巨大衛兵の歯車が動かなくなって、応急処置のために通行人が持っていったんだろうか…
どこかの巨大衛兵の歯車が動かなくなって、応急処置のために通行人が持っていったんだろうか…
綺良々
それで応急処置って、荒すぎない…?
でもツルハシが消えたことって…
なんだか怪しい気がする。
そう思わない?
旅人。
それで応急処置って、荒すぎない…?
でもツルハシが消えたことって…
なんだか怪しい気がする。
そう思わない?
旅人。
(鉱山で働いてくれる方を募集中だよ!)
…おかしい所と手がかりを探す…
パイモン
あっ、ツルハシが隠してあるぞ!
こんな奥のほうに隠されてたってことは、きっとなにか裏があるんじゃないか?
とりあえず取っとこうぜ。
あっ、ツルハシが隠してあるぞ!
こんな奥のほうに隠されてたってことは、きっとなにか裏があるんじゃないか?
とりあえず取っとこうぜ。
特別なツルハシ
積み木鉱山の鉱石を掘るためのツルハシ。
特別な力を秘めており、積み木鉱石とシムランカの住民たちを傷付けることはできず、岩だけを掘る代物。
特別な力を秘めており、積み木鉱石とシムランカの住民たちを傷付けることはできず、岩だけを掘る代物。
綺良々
もし現場から消えた凶器があるとしたら、それって何だろう?
①大きくなる薬?
綺良々
もし大きくなる薬なら、今頃カペーはデカくなってないとおかしいんじゃない?
もし大きくなる薬なら、今頃カペーはデカくなってないとおかしいんじゃない?
パイモン
それに薬の瓶が割れて、地面に散らばってるはずだぜ。
-------------------------
②衛兵の槍?
綺良々
もしそうなら、カペーの頭に傷ひとつないのはおかしいんじゃない?
大きなヘコみがあるはずだよ。
パイモン
それに衛兵は、龍がいるっていう叫び声を聞いてから投げたって言ってたしな。
-------------------------
③ツルハシ?
パイモン
もしツルハシなら、頭に刺さってないだけ感謝しないとだな…
綺良々
違うよ、パイモン。
さっき鉱山の親方が、このツルハシじゃ積み木鉱石に傷をつけられないって言ってたでしょ?
だから、ここの住民の外装も壊せないはずだよ。
このツルハシなら、傷を残さずに住民を気絶させられるかもしれない。
これを現場に持ち帰って、もう一度再現してみよう!
さっき鉱山の親方が、このツルハシじゃ積み木鉱石に傷をつけられないって言ってたでしょ?
だから、ここの住民の外装も壊せないはずだよ。
このツルハシなら、傷を残さずに住民を気絶させられるかもしれない。
これを現場に持ち帰って、もう一度再現してみよう!
-------------------------
探偵
帰ってきたな。
カペーの家の便器はどうだった?
帰ってきたな。
カペーの家の便器はどうだった?
綺良々
便器…?
えっと、何の話だっけ?
…ああ、それはもうどうでもいいんだ!
便器…?
えっと、何の話だっけ?
…ああ、それはもうどうでもいいんだ!
>(鉱山のツルハシを取り出す。)
探偵
それは?
綺良々
カペーの倒れ方がどうもおかしいなと思って。
そしたら、近くで怪しいものを見つけたんだ。
まるで、わざと再現の範囲から外したかのようにね。
今からこのツルハシをここに置いて、もう一度再現しても構わないよね、探偵さん?
カペーの倒れ方がどうもおかしいなと思って。
そしたら、近くで怪しいものを見つけたんだ。
まるで、わざと再現の範囲から外したかのようにね。
今からこのツルハシをここに置いて、もう一度再現しても構わないよね、探偵さん?
探偵
おっと、うちの台所のゼンマイを締め忘れてた。
早く戻らないと…
ポポラーノ
動くな。
探偵
ええっと…
パイモン
これで大丈夫なはずだ。
これで大丈夫なはずだ。
パイモン
犯人はおまえだったのか!
犯人はおまえだったのか!
まさか君だったとは。
探偵
ふふっ…
はーはっはっはっは!
よくやったと褒めてやりたいところだが、こちらも大していい立ち回りではなかった。
それに、君たちもまともな推理で言い当てたわけではない。
ゆえに――
綺良々
…ゆえに?
…ゆえに?
探偵
逃げるが勝ちだ!
探偵
すると、偽りの「カラバ侯爵」は長靴を履いた猫又を放り投げ、哀れな小役人を追いかけ始めた。
小役人の歳を重ねた惨めな腰は、刺すような痛みでその激しい運動に抗議した。
そこで彼はリフトに乗って、束の間の休息を得ることにする。
「本気か?」と老いた腰が聞く。
しかし小役人に他の選択肢はない。
意を決して飛び降りた。
…真犯人の探偵に追いつく…
綺良々
この期に及んで逃げるなんて!
頭にきたっ!
捕まえてやる!
この期に及んで逃げるなんて!
頭にきたっ!
捕まえてやる!
探偵
すると、偽りの「カラバ侯爵」は長靴を履いた猫又を放り投げ、哀れな小役人を追いかけ始めた。
小役人の歳を重ねた惨めな腰は、刺すような痛みでその激しい運動に抗議した。
そこで彼はリフトに乗って、束の間の休息を得ることにする。
「本気か?」と老いた腰が聞く。
しかし小役人に他の選択肢はない。
意を決して飛び降りた。
長靴を履いた猫又はすでに息を切らしていた。
小役人がさらに大きな声でぜぇぜぇと喘いでいる事実は置いておくとして…
小役人がさらに大きな声でぜぇぜぇと喘いでいる事実は置いておくとして…
綺良々
疲れてなんかないよ!
「狛荷屋」の金等級配達員の実力を甘く見ないでよね!
「狛荷屋」の金等級配達員の実力を甘く見ないでよね!
探偵
しつこい。
私を追い詰めて君に何のメリットがある?
私を追い詰めて君に何のメリットがある?
綺良々
気分がスッキリする!
探偵
ははっ、まんまと罠にかかったな!
ちなみに以前、待侯の石室で接着剤に捕らわれたことがあっただろう?
あの接着剤は私が作り出したものなのだ。
あの接着剤は私が作り出したものなのだ。
綺良々
うぅ…
こんなとき、すぐ靴を脱いで走れるきみたちが羨ましいよ。
あっ、そうだ!
今回はわたしも靴を履いてるんだった!
うぅ…
こんなとき、すぐ靴を脱いで走れるきみたちが羨ましいよ。
あっ、そうだ!
今回はわたしも靴を履いてるんだった!
探偵
無名の小役人は最後の大勝負に出た。
なんと彼は高い、高い…
えーっと、壁に登ったのだ。
なんと彼は高い、高い…
えーっと、壁に登ったのだ。
綺良々
それぐらいの高さなら「ネコ箱急便」でひとっ跳びだよ!
探偵
もう無理だ、投降する。
…「ナレーション」と会話する…
綺良々
もう逃げ場はないよ!
探偵
分かった罪を認める。
パイモン
はやっ!?
はやっ!?
探偵
ここで君たちに捕まるのも予備プランの一つだ。
この行動がどう転ぶかは、私も分からないがね。
正直に言おう、私はずっと君たちを導いてきた「ナレーション」だったのだ。
①知ってたよ…
探偵
そうか。
はは、あまり声の使い分けができていなかったようだね。
そうか。
はは、あまり声の使い分けができていなかったようだね。
-------------------------
②そんなまさかッ!!
探偵
少々演技が大げさだな。
-------------------------
探偵
私がこんなことをした理由を説明しよう――
私がこんなことをした理由を説明しよう――
パイモン
急に自白を始めたぞ!?
急に自白を始めたぞ!?
探偵
ずいぶんと心血を注いできたんだ。
君たちに聞いてもらわなければ、もったいないだろ?
実は、私は創世の女神が最初に作った意識でな。
この世界は運命の女神が描いた童話にすぎないことを、ずっと昔から知っていた。
>……!
探偵
童話は子供に読ませるものだという考えもあるが、私は違う。
これはただのフィクションではないと信じているのだ。
オルビット城の起源は三つある。
その理由は、運命の女神が三つのバージョンの物語を書き上げ、そしてどれにするか決めきれなかったからだ。
ところが、彼女の飼っていた猫が遊んでいるときに、物語を書いた三枚の紙を踏み抜いてしまった。
その拍子に三つの世界が重なった。
悪龍と子供たちの結末をどんなものにするか悩んでいた女神だったが…
その場面を見て、三つとも素敵だと思ったのだ。
これはただのフィクションではないと信じているのだ。
オルビット城の起源は三つある。
その理由は、運命の女神が三つのバージョンの物語を書き上げ、そしてどれにするか決めきれなかったからだ。
ところが、彼女の飼っていた猫が遊んでいるときに、物語を書いた三枚の紙を踏み抜いてしまった。
その拍子に三つの世界が重なった。
悪龍と子供たちの結末をどんなものにするか悩んでいた女神だったが…
その場面を見て、三つとも素敵だと思ったのだ。
パイモン
なるほどな。
でも、それとおまえがしたことになんの関係があるんだ?
探偵
君は架空の人物ではないから、私の悲しみを理解できないだろう。
それに、シムランカの誰にも分かるまい。
私が過ごしてきた日々、そして周りの者たちとの関係…
これらはすべてフィクションなのだろうか?
三大ファミリーが真実を求めたのは、「最も尊きファミリー」を決めるというくだらない目的のためだった。
真実を知れば、より深い真実を追求する欲が生じるのではないかと考えたが…
その設定をすんなりと受け入れた。
まさか、これまでとちっとも変わらぬ生活を続けるとは…
だから私は、真実を知った彼らに刺激を与えた。
浅はかな真相に彼らが不安を覚えるよう仕組んだのだ。
君たちのような「実在する人物」が外の世界から来ている間に、あることを明らかにせねばならない――
まさか、これまでとちっとも変わらぬ生活を続けるとは…
だから私は、真実を知った彼らに刺激を与えた。
浅はかな真相に彼らが不安を覚えるよう仕組んだのだ。
君たちのような「実在する人物」が外の世界から来ている間に、あることを明らかにせねばならない――
「我々は本物なのかどうか」を。
パイモン
探偵さん…
探偵さん…
探偵
私の自白は以上だ。
さあ、捕らえるがいい。
恐らく公開謝罪と、半日の謹慎を言い渡されるだろう。
半日の謹慎は妥当な処罰と言える。
それから、カペー、ポポラーノ、オービックに伝えてほしい。
かつて三つのファミリーの先祖は、共に協力して偉大なるゼンマイを差したのだと。
あの三人が協力してさえいれば、自分たちの力だけでゼンマイを抜くことができたのだ。
それがまさか、一度も協力しないとはな…
私の自白は以上だ。
さあ、捕らえるがいい。
恐らく公開謝罪と、半日の謹慎を言い渡されるだろう。
半日の謹慎は妥当な処罰と言える。
それから、カペー、ポポラーノ、オービックに伝えてほしい。
かつて三つのファミリーの先祖は、共に協力して偉大なるゼンマイを差したのだと。
あの三人が協力してさえいれば、自分たちの力だけでゼンマイを抜くことができたのだ。
それがまさか、一度も協力しないとはな…
???
哀れな子よ、君はずっと勘違いをしている。
綺良々
えっ、この声…
まさかまた探偵さん?
なんだ、ホントは声の使い分けが上手なんだね。
えっ、この声…
まさかまた探偵さん?
なんだ、ホントは声の使い分けが上手なんだね。
???
童話が子供たちにとっていい理由は、世界を理解するのに役立つからよ。
童話は確かにフィクションだけど、その根底には世界の真実が凝縮されてる。
善悪の設定が単純だったり、暗喩で闇を隠したりはしてるけど…
童話が真実の世界を含んでるのは紛れもない事実。
同じように、君たちも真実と呼べる存在なの。
探偵
女神様…
本当にあなたなのですか!?
本当にあなたなのですか!?
脚注
脚注とナレーションの本文は線で隔てられてるから、本来なら出会うはずがない。
これまであたしの声が君に聞こえなかったのもそのためね。
でも今、君は物語の枠を破りたいと願い、さらにちょうど君の近くには猫がいる。
だから、あたしの声の残響が聞こえるようになったの。
綺良々
猫…
猫…
探偵
…声の残響ですか…
……
……
パイモン
探偵さん…
探偵
私たちも、真実の一部なのか…
探偵の自首に同行した後、カペーたちのところへ戻った…
「事件現場の検証、犯人が自首したという証拠、それから勇気ある行動を表彰するため撮影をする必要がある…」と衛兵は話したが、続けて「だが三回も撮影するのは面倒だ。
ここでまとめて撮ってしまおう」と言った。
「犯人はもっと厳粛に。
勇気ある諸君は笑顔が不自然すぎる。
もっと楽しそうに笑え。
被害者とその友人たちは笑ってはいけない。
それから、被害者はそのままの姿勢で。
おいおい、立ち上がるなって。
現場が保存できなくなるだろ!」
被害者とその友人たちは笑ってはいけない。
それから、被害者はそのままの姿勢で。
おいおい、立ち上がるなって。
現場が保存できなくなるだろ!」
「3、2、1!
はい、チーズ!」
はい、チーズ!」
>(なんとも、変な写真だ…)
カペー
頭がフラフラする…
さっきオービックから大体のことは聞いたぞ。
あなたたちがあの探偵を捕まえてくれたんだってな?
カペー
頭がフラフラする…
さっきオービックから大体のことは聞いたぞ。
あなたたちがあの探偵を捕まえてくれたんだってな?
パイモン
オイラたちに追い詰められて自白したんだ。
あっ、そうだ、おまえたちへの伝言を預かってるぞ。
オイラたちに追い詰められて自白したんだ。
あっ、そうだ、おまえたちへの伝言を預かってるぞ。
三人にその後の出来事と…
偉大なるゼンマイは三人が協力して抜く必要があったと伝えた。
偉大なるゼンマイは三人が協力して抜く必要があったと伝えた。
カペー
俺たちがそれを試したことがないとでも?
あの場所に行って六ヶ月目には、協力して抜こうとした。
俺たちがそれを試したことがないとでも?
あの場所に行って六ヶ月目には、協力して抜こうとした。
ポポラーノ
すまない。
実はあの時、バカバカしいと思って力を入れていなかったんだ。
オービック
ぼ、僕も三年目からは力を入れてなかった。
カペー
お前らなぁ!
…ま、責める資格は俺にもないか。
二回目からはゼンマイに抱きつくだけで、疲れたフリをしてたしな。
綺良々
まったく…
おばあちゃんの隣の家で毎日ひなたぼっこしてる「とら」だって、きみたちより働いてると思うよ…
まったく…
おばあちゃんの隣の家で毎日ひなたぼっこしてる「とら」だって、きみたちより働いてると思うよ…
カペー
しかし…
運命の女神の声が聞こえたのか…
興味深いな。
しかし…
運命の女神の声が聞こえたのか…
興味深いな。
オービック
やっぱり、この世界の外には別の世界があったんだね。
カペー
なあ、どうだ。
しばらくしたら一緒に外の世界に行ってみないか?
じゃないと、後頭部を殴られた甲斐がない。
ポポラーノ
外に出る方法は知っているのか?
…ま、いずれにせよ、私も賛成だ。
探偵には声をかけないでおこう。
ちょっとした仕返しだ。
私たちは、彼ほど「自分が真実の存在なのか」ということを気にしていない。
創世当時の光景を彼のように見たことがないからだろう。
だから、ずっと自分を本物だと思ってきた。
外に出る方法は知っているのか?
…ま、いずれにせよ、私も賛成だ。
探偵には声をかけないでおこう。
ちょっとした仕返しだ。
私たちは、彼ほど「自分が真実の存在なのか」ということを気にしていない。
創世当時の光景を彼のように見たことがないからだろう。
だから、ずっと自分を本物だと思ってきた。
ま、架空の世界だっていうのにこいつらみたいな面白いマヌケがいるなんて、それはそれでびっくりだが。
オービック
