■翹英荘
告知
「いかだに乗って沈玉の谷の景色を堪能したい方は、こちらで少々お待ちください…」
ボロボロなノート
……
…二号拠点の洞窟が崩壊した後、我々は貨物と人員の大部分を救出した。
拠点移転の知らせを沈玉の谷の各地に伝えることを忘れないように…
…「小指の会」の者と浜辺で会うことになる。
金爺の目は肥えているから、間を取り持ってくれれば、この品はいい値で売れるはずだ…
拠点移転の知らせを沈玉の谷の各地に伝えることを忘れないように…
…「小指の会」の者と浜辺で会うことになる。
金爺の目は肥えているから、間を取り持ってくれれば、この品はいい値で売れるはずだ…
…だがあのフォンテーヌの連中にはしっかりと目を光らせていなければならん。
「小指の会」は陰謀に長けているそうだ。
裏をかかれないよう、この拠点は誰かが守っていないと…
「小指の会」は陰謀に長けているそうだ。
裏をかかれないよう、この拠点は誰かが守っていないと…
……
注意。
駄獣隊が東北方面から運んできた貨物は必ず適切に保管し、その上段を茶葉や磁器など価値のやや低い商品で隠すようにぴったりすき間なく覆うこと。
注意。
駄獣隊が東北方面から運んできた貨物は必ず適切に保管し、その上段を茶葉や磁器など価値のやや低い商品で隠すようにぴったりすき間なく覆うこと。
…間違いのないことを確認した後、護送業者に代金を支払う。
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告知
「いかだに乗って沈玉の谷の景色を堪能したい方は、こちらで少々お待ちください…」
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■霊濛山
宝盗団のノート
「…まったくツイてない。
宝の地図を頼りにやっとここまで来たのに、うっかり濛気に呑まれて、猛り狂う魔物どもに山を三つも追われる羽目になった…」
宝の地図を頼りにやっとここまで来たのに、うっかり濛気に呑まれて、猛り狂う魔物どもに山を三つも追われる羽目になった…」
「…噂では、この辺にある第二の鍵はまだ見つかっておらず、手に入れた第一の鍵も失くしてしまったらしい。
運の尽きとは、まさにこのことだろう…」
運の尽きとは、まさにこのことだろう…」
「…首領には適当な言い訳を並べておこう。
宝箱は見つけたが中身は空だった、阿呆どもに騙されたとか言ってな…」
宝箱は見つけたが中身は空だった、阿呆どもに騙されたとか言ってな…」
駄獣に関する説明
「…駄獣を手に入れた。
これからは駄獣隊を使って西の山間部の駅に貨物を輸送できる。」
「……」
これからは駄獣隊を使って西の山間部の駅に貨物を輸送できる。」
「……」
「…護送要員への注意:
駄獣はほとんど栄養不良だ。
必ず飲み水と食べ物を十分に与え、体力が十分に回復してから出発するように!」
駄獣はほとんど栄養不良だ。
必ず飲み水と食べ物を十分に与え、体力が十分に回復してから出発するように!」
告知板
「古華玉育魚、無断での捕獲を禁ずる。
違反した場合は10モラの罰金を課す。」
違反した場合は10モラの罰金を課す。」
告知板
「古華派演武の要地、用なき者は邪魔するなかれ」
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■暝垣山
誰かの手帳
誰かの手帳
「……」
「…猛獣が出没し構造が崩壊したため、赤璋の石垣の発掘を緊急停止し、まず皆を本拠点に呼び戻し、会議を開いて協議する…」
「…猛獣が出没し構造が崩壊したため、赤璋の石垣の発掘を緊急停止し、まず皆を本拠点に呼び戻し、会議を開いて協議する…」
「…駄獣のキャラバンが山中のトンネルを通って駆けつけ、各地の兄弟が引き渡し作業を行う…」
「……」
「…ついでに、呉七を呼んで早く洞窟の中の強い酒の樽を運び出せ!
首領は二度と見たくない…」
首領は二度と見たくない…」
(このノートは書き終わっていない。
不可抗力で書くのを中断されたようだ。)
不可抗力で書くのを中断されたようだ。)
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古い記事
(内容は不明瞭。
一部欠けた文章が数行残っているのみだ。
しかし、筆跡はかなり洗練されている…)
一部欠けた文章が数行残っているのみだ。
しかし、筆跡はかなり洗練されている…)
「…彩蝶が壺に集まり、仙力が枯れ木を蘇らせる…」
「…西に向かい、霊枢の庭を見れば…」
仙家筆記・其の一
「…彼女が植えた木はぐんぐん枝を伸ばした。
洞窟の水と土は豊かなのかもしれない…
洞窟の水と土は豊かなのかもしれない…
あと数年もしてさらに成長すれば、この小さな木も薬壺に収まりきらなくなるだろう…」
「…彼女は扉を開ける仕掛けと仙枝を植える薬壺を結び合わせ、仕掛けに不死の仙力を与えた…」
「…今見ると、仕掛けを入れる壺は随分前から破損していたようだ。
扉はまだ正常に開閉するだろうか…」
古い文書・一
「…魚は記憶力が劣ると聞く。
彼女が本当に魚なのか疑わしい気がしてきた。
彼女が本当に魚なのか疑わしい気がしてきた。
あの『スーロン』とかいうものについて、私のところへ来て朝から晩まで飽きもせず話し続けるのだから…」
「…毎回、話の腰を折ってしまおうと思うのだが、彼女の楽しそうな様子を見ると、つい許してしまう…
むしろ彼女が邪魔をしに来ない時のほうが、かえって効率が下がる…」
「…これには今度から鍵をかけねば。
決して誰にも、魚にも見られてはならない。
あやつに偉そうな顔をされてなるものか…」
決して誰にも、魚にも見られてはならない。
あやつに偉そうな顔をされてなるものか…」
古い文書・二
「…泣きながら駆けて来て、『痩せるお茶』が欲しいと懇願してきた…
ふふっ、野獣はどこまでいっても野獣だな。
仙力で人間の姿に化けた者は太らないということすら知らないのだから…」
ふふっ、野獣はどこまでいっても野獣だな。
仙力で人間の姿に化けた者は太らないということすら知らないのだから…」
「…もっと腹立たしいのはあの魚だ。
明らかにそうと知りながら、隣で満面の笑みを浮かべて一緒に懇願してきた…」
明らかにそうと知りながら、隣で満面の笑みを浮かべて一緒に懇願してきた…」
「…頷いてしまった。
作れというのなら作ってやろう。
いつか人間にも使えるかもしれない…」
作れというのなら作ってやろう。
いつか人間にも使えるかもしれない…」
古い文書・三
「…主と話した。
不吉な予感がする。
予感が当たった試しはないが…
この手の話は浮錦の得意分野だ…」
不吉な予感がする。
予感が当たった試しはないが…
この手の話は浮錦の得意分野だ…」
「…いずれにせよ、代替案を用意しないと…
仙力を一部離して、色彩蝶の鱗と羽に移植し…
その寿命を大きく引き延ばす…」
仙力を一部離して、色彩蝶の鱗と羽に移植し…
その寿命を大きく引き延ばす…」
「…そうすれば何かが起きようと、沈玉の谷の人間は色彩蝶に導かれ、私の残した処方箋を手に入れることができるはず…」
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先人の手記・其の一
「…住民は山の獣にこの地まで追い詰められ、死の運命から逃れられないと思いきや、仙人に出会った…」
「…その顔は華美を極め、言葉で表せない。
まさに空前絶後と言えよう。
その姿は壮麗そのもの、称賛の言葉が尽きない。
声は清らかであり、その名を霊…」
「…その顔は華美を極め、言葉で表せない。
まさに空前絶後と言えよう。
その姿は壮麗そのもの、称賛の言葉が尽きない。
声は清らかであり、その名を霊…」
「…が言う。
来歌が既に覆され、浮錦も…我も…
かつての祈雨璞玉を割り、妖魔に奪われることを防ぐ…ここに置く。
汝らは定住し、…を待つ…」
来歌が既に覆され、浮錦も…我も…
かつての祈雨璞玉を割り、妖魔に奪われることを防ぐ…ここに置く。
汝らは定住し、…を待つ…」
「…仙人の教えに従い、宮室を封鎖し…」
誰かの随筆
「煌々たる秋荷一滴の露、清夜玄天より墜つるに勝る。」