■名椎の浜
海賊のメモ
(皺くちゃな紙切れ。
乱れた筆跡で字が書かれている。)
乱れた筆跡で字が書かれている。)
「…あの長次という男児、鬼隆おじさんは出航する前にその子の面倒を我々に託した…」
「…破損した船にいる、くそったれの武士を片付けたら、ここに連れてこよう。」
「…母親と離れ離れになり、孤独の日々を過ごすのは、子どもにとって残酷すぎる…」
-------------------------
海賊の日誌
(比較的新しい日誌だ。
誰かから勝ち取った戦利品のようだ。)
「…島でうろつく幕府武士はほぼ全部片付けた。(比較的新しい日誌だ。
誰かから勝ち取った戦利品のようだ。)
こいつを他の者への警告として利用しよう…」
「…やつらの遺物などで境界を作り、幕府のクソ野郎どもに近付かせないようにするべきだ…」
-------------------------
海賊の日誌
(かなり使い込まれた古い日誌。
紙には擦り切れた痕跡がたくさん残っている。)
(かなり使い込まれた古い日誌。
紙には擦り切れた痕跡がたくさん残っている。)
「…鉱夫が一人やって来た。
ひどいありさまだ。
ここに何日か泊めて休ませたが、かなり回復している…」
ひどいありさまだ。
ここに何日か泊めて休ませたが、かなり回復している…」
「…彼の妻と息子はまだ島にいるらしい。
一緒に探すことを提案したが、それを断り礼だけ言い残して去っていった。
おかしなやつだ…」
「…高野の熱が下がらない。
たくさんの人が悪夢にうなされている。
みんなの精神状態が良くない。
季節が原因なのだろうか…」
一緒に探すことを提案したが、それを断り礼だけ言い残して去っていった。
おかしなやつだ…」
「…高野の熱が下がらない。
たくさんの人が悪夢にうなされている。
みんなの精神状態が良くない。
季節が原因なのだろうか…」
-------------------------
海賊の日誌
(かなり古い日誌。
ボロボロになっており、もう少しでバラバラになりそうだ。)
(かなり古い日誌。
ボロボロになっており、もう少しでバラバラになりそうだ。)
「…鬼隆おじさんはスメールまで人を送るそうだ…
各砦に一刻も早く金を集めなければ…」
各砦に一刻も早く金を集めなければ…」
「…この前、東の海域で海戦が起きた、略奪と調達をするいいチャンスかもしれない…」
「…鬼隆おじさんの無事を祈る…
たとえ将軍様から離れた我らに、もう祈りを捧げる神がいないとしても…」
たとえ将軍様から離れた我らに、もう祈りを捧げる神がいないとしても…」
-------------------------
海賊の日誌
(保存状態の良い日誌、海風の匂いがする。)
「…幕府軍の工作員を二人縛って海に投げ込んだ。
ここが安らぎの地ではないことを自覚するべきだ…」
ここが安らぎの地ではないことを自覚するべきだ…」
「…外国人の船を重点的に強奪しよう。
稲妻に入れる外国人はほとんどが金持ちで警戒心がない…」
稲妻に入れる外国人はほとんどが金持ちで警戒心がない…」
「…そいつらなら幕府の船よりも適した目標といえるだろう…」
「…もし幕府と珊瑚宮の戦いが続くなら、この混乱に乗じて略奪を続けよう。
そうすれば、直に500年前の大海賊百目鬼の興隆を復興できる…」
そうすれば、直に500年前の大海賊百目鬼の興隆を復興できる…」
-------------------------
海賊の日誌
(びしょ濡れの日記、一部の内容のみ読むことができる。)
「…権六郎は部隊に戻らないと言った。
事態が好転すれば、妻子も連れて一緒に住むと言っている…」
(びしょ濡れの日記、一部の内容のみ読むことができる。)
「…権六郎は部隊に戻らないと言った。
事態が好転すれば、妻子も連れて一緒に住むと言っている…」
「…実に笑える。
少し前までは、剣を交わした敵同士だった。
互いに重視するお方のために、偽りの『理念』のために戦っていたのに…」
「…もはや複雑な道徳に縛られることもなく、上下関係や義務に縛られることもない。
初めて自由の空気を吸い、初めて自由の報酬を得ること…」
「…みんな、一致団結しよう。
たとえ雷電将軍の、波をも切り裂く刃に立ち向かうことになっても…」
少し前までは、剣を交わした敵同士だった。
互いに重視するお方のために、偽りの『理念』のために戦っていたのに…」
「…もはや複雑な道徳に縛られることもなく、上下関係や義務に縛られることもない。
初めて自由の空気を吸い、初めて自由の報酬を得ること…」
「…みんな、一致団結しよう。
たとえ雷電将軍の、波をも切り裂く刃に立ち向かうことになっても…」
-------------------------
欠けたノート
(ほとんどのページが破れている筆記。
海賊はこれを他の人に見られたくなかったようだ。)
海賊はこれを他の人に見られたくなかったようだ。)
「…鬼隆おじさんはある女性を送るために出航した。
彼女が言うには島の状況がよくないらしい…」
彼女が言うには島の状況がよくないらしい…」
「…昨夜は大きな雷雨で、一隻の船が立ち往生した。
珊瑚宮の船で、破損がひどい…」
珊瑚宮の船で、破損がひどい…」
「…どうやら昨夜の海戦は幕府側が勝ったらしい。
鷸蛙の争い、漁夫の利とはまさにこのことを言う…」
鷸蛙の争い、漁夫の利とはまさにこのことを言う…」
「…破損した船に厄介な武士がいて、仲間が何人か死んだ。
しかも介まで…
あいつを許すわけにはいかない…」
しかも介まで…
あいつを許すわけにはいかない…」
-------------------------
■無想刃狭間
守備日誌の破れたページ
天気は快晴、海風が心地よい…
…こんな場所で看守をするなんて、なんて不幸なんだ!
今回の異動は八重神子様の要求らしい。
しかし、我らは天領奉行の武士だ。
大社の看守などではない!
神子様の地位が我ら九条様より上とはいえ、このような行為はいささか理不尽だ…
今回の異動は八重神子様の要求らしい。
しかし、我らは天領奉行の武士だ。
大社の看守などではない!
神子様の地位が我ら九条様より上とはいえ、このような行為はいささか理不尽だ…
…だが新たに送られてきた装備は悪くない、手帳も防水用だ…
…
…天気は曇り、直に雨が降る…
…鳴神島に来た陰陽師が、恒例の整備儀式を行った。
去る前に謝礼として緋櫻餅をたくさん送った。
神里家の作り方で作ったもので、とても美味しい…
神里家の作り方で作ったもので、とても美味しい…
…三法師も歯が生えてくるような年齢になった。
彼にも甘味を作ってやりたいが、今から学んでも間に合うだろうか…
彼にも甘味を作ってやりたいが、今から学んでも間に合うだろうか…
…平太が西の海辺で異常を発見したらしい。
もしかしたら海乱鬼かもしれない。
西の海域にいる海賊を放っておくなど、珊瑚宮のやつらは軟弱だ。
平和に過ごしているとはいえ、油断は禁者…
もしかしたら海乱鬼かもしれない。
西の海域にいる海賊を放っておくなど、珊瑚宮のやつらは軟弱だ。
平和に過ごしているとはいえ、油断は禁者…
…
…
…雷雨…
…なぜか知らないが、今日は大雨が降った。
雷が鳴り響き、昼なのか夜なのか区別がつかない…
…雷鳴の中に凄まじい声を聴いたような気がした。
恐ろしい…
蜂野のじいさんがあれは大御所様の怒りだと言う。
くだらない。
恐ろしい…
蜂野のじいさんがあれは大御所様の怒りだと言う。
くだらない。
稲妻はこんなに穏やかで平和なんだ、大御所様が怒るわけないだろう…
…平太がいなくなった、どこを探しても見つからない。
雨が止んだら罰を与えないと…
雨が止んだら罰を与えないと…
…雨の中に変な火光が…
『内容はここで終わっている』
-------------------------
■蛇神の首
濡れてくしゃくしゃになったメモ
…小隊機密、紛失するべからず。
さもなくば、責任を問われん…
段階1:何日もかけて研究した戦術で、雨の夜に幕府兵士に突撃し、船の物資を奪う…
…小隊機密、紛失するべからず。
さもなくば、責任を問われん…
段階1:何日もかけて研究した戦術で、雨の夜に幕府兵士に突撃し、船の物資を奪う…
段階:2ネイサンさんの方法に従い、幕府の鎮圧を破り、我ら大御神の尊厳を取り戻す…
段階3:うまくいかなければ大御神のために死に、うまくいけば撤退する。
決して身分を明かさず、現人神の巫女様を巻き込んではいけない…
段階3:うまくいかなければ大御神のために死に、うまくいけば撤退する。
決して身分を明かさず、現人神の巫女様を巻き込んではいけない…
…以上の通り、現人神の巫女様から各小隊の兵士まで、秘密厳守を保て!
他言した者には責任を取ってもらう…
他言した者には責任を取ってもらう…
-------------------------
■蛇骨鉱坑
乱雑に書かれたノート
(乱雑に書かれたノート、文字がびっしりと詰まっている。
文章力のない作者はこのように文章を水増しする傾向がある。)
「…今日の朝は鼻血が流れた。
空気中にある元素濃度も非常に高い…
空気中にある元素濃度も非常に高い…
だが不快に感じるものは他にある…」
「現地の人間は『祟り神』と呼んでいたが、本質は魔神の欠片だ…
梶先生のために石灯籠をいくつか鑑定したが、あれは空気中の『祟り神』を中和する作用があるらしい…」「…しかし研究の要はやはり、これらの仕掛けだ…
納得のいく成績を取れば、教令院を説得して『妖怪学』の科目を開設してもらえるかもしれない…」
乱雑に書かれたノート
(乱雑に書かれたノート、文字がびっしりと詰まっている上にありとあらゆる隙間に図表が書かれている。
たとえ素人でも作者の思考が混乱していることが分かる。)
たとえ素人でも作者の思考が混乱していることが分かる。)
「行き詰まっている。
多くの兆しを見つけたが…
学問は『兆し』だけでは証明できない…」
多くの兆しを見つけたが…
学問は『兆し』だけでは証明できない…」
「…それに雷電将軍と蛇神の遺物の気配が強すぎて、『海坊主』の痕跡をかき消してしまっているかもしれない…」
「…以前、稲妻の民間で集めた妖怪物語も…
まだ実証されていない…」
まだ実証されていない…」
「困った。
以前勘定奉行に文牒を貰うため、すでに予算を使い果たした。
これ以上進展がないと厄介だ…」
以前勘定奉行に文牒を貰うため、すでに予算を使い果たした。
これ以上進展がないと厄介だ…」
緊急通知!
緊急通知!
ヤシオリ島に敵襲!
蛇骨鉱坑にいる全ての労働者はすぐに撤退してください!
緊急通知!
ヤシオリ島に敵襲!
蛇骨鉱坑にいる全ての労働者はすぐに撤退してください!
珊瑚宮の者または怪しい者を見かけたら、すぐに回避して報告を!!
蛇骨鉱坑の通知書
緊急!!
近頃、祟り神が島で面倒事を起こしています。
それに珊瑚宮抵抗軍の侵入も確認されました。
緊急!!
近頃、祟り神が島で面倒事を起こしています。
それに珊瑚宮抵抗軍の侵入も確認されました。
鉱夫とその家族は一刻も早く、この島から撤退してください!
命にかかわることで、急を要します!
命にかかわることで、急を要します!
住民の皆さん、どうか慌てないでください。
九条天領奉行孝行様はヤシオリ島難民の方々の痛みを知っています。
よって、ここへ救援に来ました。
九条天領奉行孝行様はヤシオリ島難民の方々の痛みを知っています。
よって、ここへ救援に来ました。
助けが必要であれば、九条軍の拠点までお越しください。
天領奉行は、皆さんが島から安全に出られるよう護送します。
同僚の手紙
「…誰も見つからなかった。
ただ、一本の折れたつるはしを見つけただけ。
姉さんが無事だといいんだが…」
「…大木おじさんと一緒に、この件に関する大金を集めた。
だが姉さんに断られた以上、この金は生活に使おう…」
「…長次はまだ育ち盛りだ。
鉱山の仕事を引き継いだ姉さんはもっと体を休ませるべきだ。
断らないでほしい…」
ただ、一本の折れたつるはしを見つけただけ。
姉さんが無事だといいんだが…」
「…大木おじさんと一緒に、この件に関する大金を集めた。
だが姉さんに断られた以上、この金は生活に使おう…」
「…長次はまだ育ち盛りだ。
鉱山の仕事を引き継いだ姉さんはもっと体を休ませるべきだ。
断らないでほしい…」
抵抗軍のチラシ
島に残っている諸君、目を開けてしかと見よ!大御所様が神威無敵だというのなら、どうして直接人々に向き合わないのか?
島に残っている諸君、目を開けてしかと見よ!大御所様が神威無敵だというのなら、どうして直接人々に向き合わないのか?
どうして彼女のために若者が死に、人々が苦しい思いをしなければならないのか?
見ろ、諸君らの大御所様はすでに盲目になっている。
彼女が諸君らの境遇を気にしたことなどあったか?
見ろ、諸君らの大御所様はすでに盲目になっている。
彼女が諸君らの境遇を気にしたことなどあったか?
我らは「目狩り令」の被害者。
諸君らと同じく、乱世の苦しみを背負う者!
諸君らと同じく、乱世の苦しみを背負う者!
諸君、どうか我らと手を組み、大御所様に我らの声を届けようではないか!
幕府軍のチラシ
住民の皆さん、どうか慌てないでください。
九条天領奉行孝行様はヤシオリ島難民の方々の痛みを知っています。
よって、ここへ救援に来ました。
住民の皆さん、どうか慌てないでください。
九条天領奉行孝行様はヤシオリ島難民の方々の痛みを知っています。
よって、ここへ救援に来ました。
助けが必要であれば、九条軍の拠点までお越しください。
天領奉行は、皆さんが島から安全に出られるよう護送します。
-------------------------
■紛失した文章
紛失した文章
「…ヤシオリ島前線部隊の状況は非常に厳しい。
すでに当主様のお耳にも入られた…」
「…政仁様は『祟り神』がもたらす混乱を手紙にしたが、当主様は情が動くどころか、激怒してしまった…」
「…そのため我々を島に送って視察し、正確な情報を返すことで、政仁様に賊の拠点を討ってもらおうとした…」
すでに当主様のお耳にも入られた…」
「…政仁様は『祟り神』がもたらす混乱を手紙にしたが、当主様は情が動くどころか、激怒してしまった…」
「…そのため我々を島に送って視察し、正確な情報を返すことで、政仁様に賊の拠点を討ってもらおうとした…」
「…そうでなければ、当主様は大将の席から政仁様を外し、代わりに裟羅様を任命するつもりだ。」
「…すでに島に上陸した。引き続き南方向を進み、蛇の骨に沿って拠点を置き、機会を見計らっている。」
「…無明砦の南に近いところに海賊がいるようだ。
後ほど捜索の手配を…」
後ほど捜索の手配を…」
-------------------------
紛失した文章
「…ここからなら名椎の浜全体を見下ろせる。
海賊の拠点がいくつかある…
遠くにある壊れた船も怪しい。
盗品、脱走兵、盗賊、待ち伏せ、それらを隠したりするのに理想な場所だ…」
海賊の拠点がいくつかある…
遠くにある壊れた船も怪しい。
盗品、脱走兵、盗賊、待ち伏せ、それらを隠したりするのに理想な場所だ…」
「…鈴野に視察に行かせたが、異常は見つからなかった。
だが、誰かがボロ船の中で生活をしていたらしい…
海賊は野良犬のように近くを徘徊している、ここに長くは留まれない…」
だが、誰かがボロ船の中で生活をしていたらしい…
海賊は野良犬のように近くを徘徊している、ここに長くは留まれない…」
「…これから、我らは南西に向かって進む。
もうすぐ蛇神の頭に拠点を置くだろう…
その途中で脱走兵を発見すれば、すぐに処刑する…」
もうすぐ蛇神の頭に拠点を置くだろう…
その途中で脱走兵を発見すれば、すぐに処刑する…」
「…昼から鼻血が流れ、めまいがする。
これほどまでに脆弱では、九条の武士の名が廃る…」
「…島で子供を見たと金本が報告してきた…
その子を連れてきて、我々の道案内をさせた方がいいかもしれない…」
その子を連れてきて、我々の道案内をさせた方がいいかもしれない…」
「…悪夢を見た。
西の海の島で流沙に溺れる夢だ。
良い吉兆ではない…」
西の海の島で流沙に溺れる夢だ。
良い吉兆ではない…」
-------------------------
紛失した文章
「…頭が痛い。
特に夜は、張り裂けそうだ。
隊員も血の混じった咳をするようになった。
毎晩悪夢にうなされる…」
特に夜は、張り裂けそうだ。
隊員も血の混じった咳をするようになった。
毎晩悪夢にうなされる…」
「…肌には発疹ができ、胸は痒くて湿った感じがする…
『祟り神』の件が戯言ではないことを、必ず当主様に伝えなければ…」
『祟り神』の件が戯言ではないことを、必ず当主様に伝えなければ…」
「…蛇神の頭蓋骨が我らを鋭く睨んでいるようだ。
その残魂は今も勝者の民を恨んでいるのだろう。
一刻も早くここを離れなければ、取り返しのつかないことになる…」
その残魂は今も勝者の民を恨んでいるのだろう。
一刻も早くここを離れなければ、取り返しのつかないことになる…」
「…北へ方角を変え、緋木村の近くを進む…」
「…緋木村の山崖からなら、北西の海にいる海賊の行動が分かるかもしれない…」
「…当主様の指示を忘れるな。
兵貴神速であるからには、島で難民や病人を見かけても同情せず、おびき寄せて船を沈めろ。
後で抵抗軍の仕業にすればいい。
『祟り神』ごときに将軍様の支配を乱されては困る…」
兵貴神速であるからには、島で難民や病人を見かけても同情せず、おびき寄せて船を沈めろ。
後で抵抗軍の仕業にすればいい。
『祟り神』ごときに将軍様の支配を乱されては困る…」
-------------------------
紛失した文章
「西側の海域、島の上には明かりが照らされている…
密輸者の盗品かもしれない…」
「…緋木村の状況は良いものではない。密輸者の盗品かもしれない…」
権五左衛門は我らの中で最強の剣術を有し、体もまだ健康を保っている…」
「…そのため村長に脱走兵をかくまっているか尋問するよう彼を手配した…
しかし今も戻ってきていない…
警告のために山田を手配した…」
しかし今も戻ってきていない…
警告のために山田を手配した…」
「…あと半時間しても戻らなければ、村に協力する裏切り者とみなし、即刻処刑する…」
「…村に大勢の人が来た。
村長はいない。
雰囲気がおかしい――」
「…村に大勢の人が来た。
村長はいない。
雰囲気がおかしい――」
(文字がここで途切れている。)
-------------------------
「…歯が一本、二本、三本…
黒い何かが流れた…」
「…黒の波…
宝はここ…
痒い、非常に痒い…」
黒い何かが流れた…」
「…黒の波…
宝はここ…
痒い、非常に痒い…」
「…金本が賭けに負けた…
鈴野の刀がまだある…
俺にはまだ食料がある…」
鈴野の刀がまだある…
俺にはまだ食料がある…」
「…頭が痒い…
頭の中に耳が生えるのは嫌だ、『あいつ』の声を聞くのは嫌だ…」
頭の中に耳が生えるのは嫌だ、『あいつ』の声を聞くのは嫌だ…」
「…申し訳ございません、当主様…
宝は俺の…」
「…『あいつ』の囁きの中で、溶けていく…」
宝は俺の…」
「…『あいつ』の囁きの中で、溶けていく…」