サービト(観客)/ワンダフルキノコンピック

3.2 修正(吹出)

サービト
諸行無常、諸行無常…

①あなたは…

サービト
取るに足らない人間だ。
私のような「エルマイト旅団」のメンバーには、郊外でスメールローズを取るときでさえ幾人にも出会えるだろう。
ハニヤーも忘れているだろう。
当時、私のような者を助けたことは…

パイモン
あれ、おまえもハニヤーを知ってるのか?

サービト
正確には、私は彼女を知っているが、向こうは私を知らない。
命を救われたのに、報いることもできない。

パイモン
でもハニヤーは自分のことをただのテイマーって言ってたけど…
まさか、あいつってなかなか腕が立つのか?

サービト
いや、彼女の優れたテイマーとしてのスキルが私の命を救ってくれたのだ。
当時、私は敵対組織の駄獣を引き受ける担当をしていてな。
しかし、あの駄獣たちはもとの主人しか知らないから、私を敵と見て…
危うく全身の骨が砕け散るところだった。
幸い、ハニヤーがその場にいて、特別なスキルで暴れた駄獣をなだめてくれたおかげで、私は命拾いできた。
だがその時の彼女は礼も受け取らなかったのだ――
これが己の仕事だからと。

パイモン
そ、そんなことがあっただなんて…

 >すごく優しい!

サービト
ああ…
それだけではない。
ヒルチャールに惑わされた駄獣は人を憎むようになるし、エサに変なキノコが入っていれば、駄獣はわけもなく攻撃的になる時がある。
こういうとき、ハニヤーの出番だ。
彼女には駄獣に敵視されない方法があるらしい。
彼女に訓練された駄獣は、半日もあれば温厚になるのだ。

パイモン
ハニヤーはさりげなくしか仕事のことを言ってなかったけど、そんな力があったなんて…
本当にすごいぞ!

サービト
温厚で従順な駄獣は「エルマイト旅団」でも普通の商人のところでも結構いい値になるのに、ハニヤーの定時する額はいつも低いのだ。
彼女はどうやら動物と交流するのがとても好きで、金銭よりも「テイム」に対する愛情の方が強いようだ。
だからこそ、どうやって彼女に恩返しすればいいのかがわからない…

  >私たちも気になる。

パイモン
そうだな。
ハニヤーはオイラたちにも力を貸してくれたし、なにかお返しをあげたいよな!

サービト
ハハ、では共に励もう。
あの、人から尊敬されるテイマーをより知れるようにな。
しかし、しばらく会わないうちに、ハニヤーは少し性格が変わったようだな。
昔ほど話しやすいかどうか…

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②そう落ち込まないで…

パイモン
うーん、なんか嫌なことにでもあったのか?
そんな悲しそうな顔するなよ。
悪いことはいつか終わって、絶対、幸運に恵まれるんだぞ。

サービト
おっと、これは二人の有名人。
お前たちに気にしてもらえるとは。
落ち込んでなどはいない。
ただ少し感慨深くなっただけだ。
このような変化は悪いこととは限らない。
ハニヤーにとってみれば、適度に手強そうな雰囲気をまとうことは確かにあの職に有利なことだ。

パイモン
ハニヤー?
手ごわい雰囲気…?

サービト
簡単に言えば、才能あふれるテイマーにとっては、時に「威厳」が必要だということだ。
一部の人には恐れてもらい、他人に謀られないようにな。
昔のハニヤーは明るく、元気で、なんでも顔に出る少女だった。
悪巧みをするやつに読まれて利用されないか、よく心配されていたものだ。
だが今の彼女は何かを経験したらしい。
少なくとも自分の考えを隠すようになった…
少しは安心できるな。

パイモン
まだあんまりよくわからないけど…
なんとなくわかったような気がするぞ。

 ❶私にもわからない。
 ❷一理ある。

サービト
すまない、一気に話しすぎた。
まあ、その…
ダメな男が恩ある若者を心配してるとでも思ってくれ。

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③あなたも選手?

サービト
いいや、違う。
私は――
いわば利害関係のある観客だ。

パイモン
利害関係?
なんだかすごい単語だぞ!

サービト
だがその通りなのだ。
このバトルの結果如何で私は職を無くすかもしれないからな。
お前たちも聞いているかもしれないが…
あのカウトリヤというやつは一部の傭兵に代わって、訓練を受けたキノコンに重要な区域を守らせたり、危険な仕事をさせたりしようとしているのだ。
だが傭兵の直面する環境はいつも極めて複雑なもので、大量な経験と咄嗟の判断が必要だ。
キノコンがこの仕事に適任かどうかはさておき、もしも悪い者たちに利用されたら?

パイモン
そんなことがあるのか?
オイラたち、ぜんぜん聞いてないぞ。
でも、せっかく仲良くなったキノコンの仲間を他の魔物とケン力させるのは確かによくないよな。
あのカウトリヤってやつ、なにを考えてるんだろう…

 >……

サービト
こんなことを耳にしてなかったら、私も楽な気持ちで見物できたんだがな。
あのスポンサーの大商人が物分かりのいいやつだといいが。
あいつの一挙一動には薄い殺気が漂っている――
恐らく色々と経験してきたのだろう。
大事な場面で一番頼りになるのはいつも人で、訓練された獣や魔物ではないと、あいつならば分かるはずだ。

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④邪魔しないでおこう…

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■諸相随念浄行
(あの頃は毎日楽しそうだった少女が、これほど強い気迫を持つ女性になったとは…)