間章 第一幕・風立ちし鶴の帰郷/鳴海栖霞

修正(吹出) 魔人任務

◆阿旭(「飛雲商会」の従僕)
◆常豊
◆安順
◆楽明
◆百聞(「群玉閣」の秘書)
◆思勤(千岩軍)
◆亮(千岩軍)
◆理正
◆居安
◆留雲借風真君

白朮から鳴霞浮生石に関する情報を得た。
飛雲商会に行って聞いてみよう。


…飛雲商会に行って、行秋を探す…

阿旭
坊ちゃま、やっとお帰りになられたのですね!

行秋
おや?
何を慌てているんだい?

阿旭
ここ最近、商会に様々な注文が殺到しておりまして、手が回らない状態なのです。
坊ちゃまを見かけたら必ず残って手伝わせるよう、旦那様からのお達しです。

行秋
そういうことか。
分かった、とりあえず注文の分類をするよう手配しておけ。
他は僕に任せてくれていい。

阿旭
ありがとうございます…
坊ちゃまがいてくださるだけで一安心です。

パイモン
行秋――!
ここにいたのか!
おまえに聞きたいことがあるんだ!

行秋
旅人とパイモン、すまない、少し待っててくれないか?
阿旭、僕は客人と話すから、君は先に行っててくれ。
商会のことは後で詳しく相談しよう。

阿旭
分かりました。
お客人、どうぞごゆっくり。
私は先に失礼します。

行秋
まさか今日、君たちが来るとは思わなかったよ。
どうしたんだい?
何か手伝ってほしいことがあるようだけど?

パイモン
行秋、「鳴霞浮生石」について、なにか知らないか?

行秋
なるほど、君たちも群玉閣の再建に手を貸しているというわけか。

パイモン
「も」って?
まさか…

行秋
実を言うと、飛雲商会には鳴霞浮生石がある。
ただし、一つだけだけどね。
これは他の者から競売用に預かったものだ。
君たちが来る前にも、何人かに値段を聞かれたよ。
「物は少なきをもって貴しとなす」という言葉がある通り、競売に掛ければ、最終的に五億モラを超えると予想される。

パイモン
ご、五億モラ!?

①そんな高いなんて…
②そんな大金は出せない…

行秋
正直、この浮生の石を競り落とすことはお勧めしない。
相場よりもだいぶ高い上に、割にも合わないだろう。

パイモン
でも、もし鳴霞浮生石がなかったら…

行秋
焦ることはない。
君たちは、「鳴海栖霞真君」について聞いたことあるかい?

パイモン
うん?
誰だそれ?

>私も初めて聞く。

申鶴
「鳴海栖霞真君」は、かつて「理水畳山真君」と親密な関係にあった方だ。
しかし、我の記憶ではもうすでに逝去されているはず。

行秋
そう…
まさか僕以外にも、あの方について知っている人がいるとはね。
『閑雲録』に記述された内容によると、鳴海栖霞真君は自ら洞天を創り、奇妙で珍しい宝を数多く陳列していたそうだ。
その中に、君たちが探している鳴霞浮生石がある。
鳴海栖霞真君が逝去された後、その洞天は荒廃し、歴史の塵埃へと埋もれていった。
ただ幸いなことに、僕は民間伝承に関する本を最近集めていてね、そこでこの洞天について知ることができたんだよ。
そして、何度か検証を重ねた結果、璃沙郊の近くにその洞天があることが分かった。

パイモン
やった!
…でも、オイラたちがそれをもらってもいいのか?
仙人に対して…
その…
バチ当たりだったり…?

申鶴
問題ない。
我が知る限り、鳴海栖霞真君は心が広い。
あの方が生きていたとしても、これしきの事は気にしないだろう。

行秋
心が広い…
実に斬新な観点だ。
どの書物から得た考察なのか、良かったら聞いてもいいかい?

申鶴
ただ山野に広がっている噂だ。
行くぞ。

行秋
うーん、あの人、なんだか僕の友人に似ている気がする…
そうだ、それにもう一つ。
仙人の洞天は非常に緻密に作られたもので、自衛機構が備わっている。
長いこと放置されてはいたが、それでも魔物が出てくる可能性は十分にあるだろう。
くれぐれも注意してくれ。

パイモン
おう!
気を付けて行ってくるぜ!
ありがとな、行秋!

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行秋
群玉閣の再建に関わる競争はなかなか苛烈なようだ。
誰が報酬を手にするのか実に見物だね。

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行秋の情報によると、鳴海栖霞真君の洞天の中に鳴霞浮生石があるはずだ。
そこに行って探してみよう。

…璃沙郊の近くに行って、仙人の洞天を探す…

パイモン
どれどれ、行秋が言ってた場所はこの辺りだと思うんだけど…
なにも見当たらないな…

申鶴
ここ一帯に痕跡を消すための仙人の術法が張られていたようだ。
先ほどそれを解除した、もう一度調べてみるといい。

パイモン
おお、さすが申鶴!
よし、もう一回探してみよう…
見ろ!
さっきまでいなかったのに、あそこに仙霊がいるぞ!

…仙霊について行く…

パイモン
ここで仙霊が姿を消したよな。
見に行ってみよう!

…鳴海栖霞洞天に行く…

鳴海栖霞洞天
鳴海栖霞真君が作った洞天。
長いこと放置されていたことにより荒れ果てているが、侵入者を防ぐために仕掛けられた数多の装置は、今もまだ仙人の力によって動いている。

…申鶴と会話する…

パイモン
わぁ…
オイラたち、さっきまで滝にいたよな?
どうして急にこんなところに出たんだ?
雲がたくさん、空の上にいるみたいだ…

申鶴
恐らく、ここが仙人の洞天だろう。
我らが探している鳴霞浮生石も、ここにあるはずだ。

パイモン
本当か!?
うーんと…
あっ、あれってさっきの仙霊じゃないか?
見ろよ、雲の下に潜ってったぞ!
しかもよく見ると、ここの岩や木なんだか不自然じゃないか。
まさか、雲の下にまだなにか隠れてるのか?

>申鶴はどう思う?

申鶴
これは本物の雲ではなく、空間を隔てる術法だ。
下に降りるには、まずこの術法を維持している装置を破壊せねばならぬ。

パイモン
よし、じゃあさっそくそれを破壊しよう!

申鶴
この地に魔物の気配を感じる。
どこに身を潜めているか分からぬが、気を付けた方がよい。

…古陣コアの封印を起動する…

…洞天の結界を破る…

申鶴
侵入者として認識されたようだ…
だがこれしき、我が何とかしよう。
装置の核心が露わになったぞ、今のうちだ!

装置が破壊されると、雲と霧も散っていった…

パイモン
お、落っこちちゃうぞ――!!

…次の層の雲海に無事着地する…

パイモン
二人とも大丈夫か?
見ろよ。
仙霊がまた雲の下に行ったぞ!

申鶴
引き続き、下に進むしかないようだ。
しかし、その前にこの層の守衛装置を壊す必要がある。

…洞天の結界を破る…

…パイモンと会話する…

パイモン
おーちーるー!
今度こそ落ちちゃうぞ――!

…洞天の一番底に無事に着地する…

パイモン
ふぅ…
下に池があってよかったな。
そうじゃなきゃ、大変なことになってたぞ…
うわぁ、仙霊がまた飛んでっちゃうぞ!
早く追いかけよう!

…引き続き進んで、鳴霞浮生石を探す…

パイモン
あの岩壁、なんだか他と違う気がするぞ。
近くで観察してみよう。

…洞天の結界を破る…

…鳴霞浮生石を探す…


パイモン
おい、見ろよ。
あの遠くにあるの、鳴霞浮生石じゃないか?

…申鶴と会話する…

パイモン
これが凝光の言ってた…
「鳴霞浮生石」なのか?
こ、こんなに大きいなんて…

①群玉閣も大きいからね。
②大きくないと群玉閣を持ち上げられない。

パイモン
それもそうだな。
でも、どうして浮いてないんだ?

申鶴
活性化されていない浮生の石が宙に浮くことはない。
見た目は普通の石と異なるが、その重さはほぼ同じだ。
浮生の石は活性化されることで、初めてその真価を発揮する。
俗世の束縛から解き放たれ、空へと浮かび上がるのだ。

パイモン
そうだったのか!
申鶴は物知りなんだな!

申鶴
我の師匠は雑談が好きでな。
暇があれば我を引き連れ、様々な伝承を話してくれた。
興味のない内容のほうが多かったが、まさかこのように役立つとは。

>申鶴の師匠って…

パイモン
あっ!
ふと思ったんだけど…
もしここで活性化させたら、持ち帰れないよな?
そんなことしたら、オイラたちまで一緒に飛んでっちゃうし。
でも、活性化させないと重くて運べないと思うぞ。
うーん、どうやって運んだらいいんだ?

申鶴
案ずるな、これしきであれば、我にとって大した重さではない。

パイモン
で、でも安全第一だぞ!

申鶴
心配無用だ。
この浮生の石が貴重であることは重々承知している。
ぶつけたりせぬよう、細心の注意を払おう。

①パイモンは申鶴のことを心配してる。
②安全第一なのは申鶴の方。

申鶴
我を…?

パイモン
そうだぞ!
申鶴がどんなにすごくても、もしこんな重いものの下敷きになったらケガだってするだろ。
重いものを運ぶ時は、身の安全に気をつける。
これは常識だぞ。

申鶴
そう、なのか…
あり…がとう。
ならば気をつけるとしよう。
我は浮生の石を担いで先に行っている。
後ほど、建設現場で落ち合うとしよう。

申鶴は浮生の石を担ぎ上げて、その場を後にした。

申鶴は鳴霞浮生石を運んで先に行った。
建設現場に行って、彼女と合流しよう。

パイモン
あんな重い物を持ち上げられるなんて…
申鶴って、やっぱりただ者じゃないよな!
オイラたちも、早く建設現場に戻って申鶴と合流しよう!

…群玉閣の建設現場に行って、申鶴を探す…

常豊
なんてことだ。
神よ、僕は夢でも見ているのか!?

安順
あれほど巨大な石を持ち上げるなんて、彼女こそ伝説に謳われる仙人に違いありません!

楽明
仙人様、どうか来年の収入が上がりますように…

百聞
体積、品質共に最上級、保存状態も非常に素晴らしいですね…
このレベルであれば申し分ありません。
この「鳴霞浮生石」には満点を付けても問題ないでしょう…
お名前をお伺いしても?

申鶴
我の名は重要ではない、これの競い合いに参加しているわけではないからな。
我は、この石の運搬を頼まれただけ。
依頼主はもうすぐ来るはずだ。

パイモン
申鶴――
それと凝光の手下も!

百聞
なんと、あなたたちでしたか。
これほどの浮生の石を見つけたのも納得できます。
しかし、一つ訂正させてください。
私は手下ではなく、秘書です。

パイモン
へへっ…
秘書のお姉さん、この石はオイラたちみんなで見つけたんだ。
どうだ、すごいだろ?

百聞
正直なところ、これまでに届いた浮生の石の中で最上級の品質です。
予想外のことが起こらない限り、この石を土台にして群玉閣の再建は進められると思います。
今日はお疲れでしょう、凝光様がこの近くで民宿を借りています。
お休みになりたい方は、そこに泊まっていただいて構わないとのことです。
それでは私は先に失礼します。
ご覧の通り、まだやることが山積みですので。

パイモン
申鶴、さっきここに到着した時、みんな申鶴のことを尊敬の眼差しで見てたぞ!

申鶴
…そう…なのか?

パイモン
反応が薄いな!
こういう時は、もっと喜ぶもんだぞ!
もしオイラが誰かに「パイモン、すごい!」って褒められたら、胸を張りながらニヤニヤしてるぞ!

申鶴
以前、我も似たような称賛を浴びたことがある。
その者たちは我を仙人と呼び、まるで遠い存在であるかのように敬意を払いながら接してきた。

パイモン
でも、仙人ってみんなそんな感じだろ?
オイラたちがこれまでに会ってきた仙人も、みんな浮世離れしてて、普通の人間とは違ってたぞ。

申鶴
しかし、我はそうでは…
くっ。

パイモン
申鶴?

>大丈夫?

申鶴
何でもない。
洞天に入ってから力を酷使していたゆえ、少し疲れただけだ。

パイモン
大丈夫か…
あっ、そういえば百聞が言ってたよな。
近くの民宿を借りてあるって、そこで休憩しよう!

申鶴
心配は無用だ。
どこか人里離れた静かな場所を見つけ、少し坐禅を組めば直に治る。

パイモン
ダメだぞ、もしその間に危険な目に遭ったらどうするんだ!
お腹が空いたら美味しいものを食べて、眠くなったら屋根のある場所でちゃんと寝る。
無理をするのは良くないぞ。

①パイモンの言う通り!
②外よりも屋内の方が休まる。

申鶴
…分かった、覚えておこう。

パイモン
おう、そうと決まれば、さっそく申鶴を民宿に連れて行こう!

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思勤
この間、ここで盗みを働こうとした者がいたんです。
無論、法による裁きを受けることになりましたが。

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千岩軍の同僚が大勢、孤雲閣へと異動になってね。
正直に言うと、彼らに危険が及んでいないか少し心配なんだ…

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常豊
さっき浮生の石を運んでいた方は、きっと仙人なのだろうな…

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安順
雑談をしている時にふと小耳に挟んだのですが、刻晴様は孤雲閣へと向かったようですね。
作業員を大勢連れて行かれたので、もしかしてあちらでも何か工事をしているのでしょうか?

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楽明
浮生の石さえあれば次の段階に進める。
これからしばらく、みんな忙しくなるだろうね。

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理正
またお前か。
忙しいのが見て分からないのか?
飯ができたら呼んでくれ!

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刻晴
旅人にパイモン。
まさか孤雲閣に来るなんて。
何か用かしら?
いま取り込み中だから、あまり長くは話せないのだけど。

①どうして刻晴はここにいるの?

刻晴
見ての通り、ここであるものを建設していてね。
群玉閣よりもこちらの方が重要と考え、私が監督をしているの。
間に合うといいんだけど…

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②これは?

刻晴
新型の帰終機よ。
凝光が専門家を雇って帰終機の分解を頼んでね。
そして、それを基に改良版を設計したの。
仙人が作った原型の帰終機と比べると、射速と威力はやや劣るけど、大量生産が可能になるわ。
それに分解と組み立てが容易なため、効率よく色んな場所に配置することができる。
これこそが危機を迎え撃つための良策だと、私は信じているわ。

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仙人の洞天を探索した後、申鶴は少し疲れたように見える。
近くの民宿で休憩しに行こう。

…申鶴を近くの臨時民宿に連れて、休憩する…

…民宿のオーナーと会話する…


居安
ご宿泊ですか?
先ほど、ちょうど残り二部屋になったところなんです。
群玉閣の再建にこの地区が選ばれて以来、大工や野次馬、業務担当者やお茶売りと、利用者が後を絶たない状況でして。
だから、今日もかなり混み合ってるんですよ。
部屋もどんどん埋まってしまい…
お客さん、間に合ってよかったですね。

パイモン
おお、オイラたち運がいいな!

居安
片方はまだ部屋の掃除中でして、恐らく一時間ほどしたらご案内できるかと思います。
もう一つの部屋は扉を左に曲がったところにあります。
どうぞ、客室の鍵です…
皆さんごゆっくりお休みください、それでは。

パイモン
それじゃあ、申鶴が先に部屋を使ってくれ。
オイラたちは外で部屋の掃除が終わるのを待ってるから。
ついでに美味しい食べ物がないか見てこようぜ…
さっき、大きなチキンを持ってるお客さんがいたぞ!
あとで申鶴にも夜食用に買ってきてやるよ…
明日の朝ご飯にしてもいいしな!

申鶴
ならば、我は休もう。
何かあったら、いつでも呼べ。
我の眠りは浅い、戸を叩くだけですぐに起きよう。

①ゆっくり休んで。
②また明日!

申鶴
ああ、また明日。

いつの間にか、留雲借風真君までもがこの場へ訪れていた。

パイモン
んんっ!?
あれって留雲借風真君じゃないか?
どうしてこんなところに?
行ってみようぜ!

留雲借風真君が突然山頂に降り立った。
彼女は何をしに来たのだろう?

…留雲借風真君と会話する…

留雲借風真君
申鶴とはもう会ったようだな。
どうだ、あの子とは仲良くやれておるか?

パイモン
もちろんだぞ…
留雲借風真君も申鶴のことを知っているのか?

留雲借風真君
それは当然。
璃月港で長年生活する甘雨を除けば、生き残っている仙人たちは多かれ少なかれ申鶴と関わりがある。

パイモン
そうだったのか…
なあ、申鶴の仙名ってなんなんだ?
「申鶴」って呼んだほうが親しみがあるけど、やっぱりバチ当たりな気もするし、きっと仙名で呼んだ方がいいんだよな?

留雲借風真君
仙名…
なぜ申鶴が仙名を持っていると?

パイモン
え?
仙人ってみんなすごそうな称号を持ってるんじゃないのか?

留雲借風真君
その通りだが…
しかし、申鶴は人間だぞ。

パイモン
ああ、なんだ、そうだったのか…
って、ええぇぇぇぇっ!!!

①やっぱり。

パイモン
おまえは気付いてたのか?
って言うことは、知らなかったのはオイラだけ?

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②そうだったの!?

パイモン
そうそう、ぜんぜん気付かなかったよな…

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留雲借風真君
お前達から見て、あの子は普通の人間と異なるのか?

パイモン
えっと…
申鶴っていつも問題の解決方法が「直接的」というか…

留雲借風真君
くくっ…
初めてあの子と会った時もそのような感じだったが、それは今も変わっておらん。
妾と申鶴の出会いは、とある洞窟の中であった。
あの日、妾がその洞窟の近くを偶然通り掛かると、魔神の残骸から放たれる気配を感じた。
妾はすぐ中に入ると、そこには齢にして六歳ぐらいの幼い申鶴がおった。
あの子は短剣を手に、魔神の残骸である魔物と戦っていたのだ。

パイモン
なんだか、かなり危険な状況だったみたいだな…

留雲借風真君
妾が到着した時、既に申鶴が魔物と対峙して数日も経っていた。
凡人の子とは心も体も脆く、生きるには親の庇護を受けなければならない、だが申鶴は違った。
あの子があのような危機を耐え忍ぶことができたのは、強い精神力のみならず、生まれ持っての気骨と殺意があったからだ。
妾がその魔物を仕留めた後も、あの子は気を緩めることなく、妾にまで刃を向けてきた。
だが妾に傷をつける意志がないと分かると、何も言わずに気を失った。

パイモン
つまり、もし留雲借風真君がいなかったら、今ごろ申鶴は…

留雲借風真君
いや、必ずしもそうとは限らぬ。
妾が着いた時には、魔神の怨嗟は霧散し始めていた。
あのまま膠着状態が続いていたら、生き残ったのは申鶴だったはずだ。

パイモン
それでも、かなり危険な状況だったんだろ!
なんでそんな小さな子が、魔神の怨嗟と戦わなきゃいけなかったんだ?

留雲借風真君
申鶴は、この世のあらゆる苦難や試練の片鱗を味わったのだろう。
そして、妾は行く当てのない申鶴を引き取ったのだ。

>つまり、申鶴が言ってた「師匠」って…

留雲借風真君
恐らく妾のことだろう。
申鶴の体質は特別なもので、仙術の修行に適しておった。
妾と他の仙人たちは、その見事な才に可能性を見いだし、技を伝授することにしたのだ。
しかし、子供の頃より放たれていた殺意は、歳を重ねても消えることなく、むしろ日を追うごとに増していった…
ある日、削月築陽真君があの子を占ったことがあった。
申鶴は孤独で仇なす者。
その身には邪気が宿り、友人や家族に災いをもたらすことがままあると出た。
凶事の兆しであったため、赤紐で魂に枷を加え、殺意を抑制させたのだ。
赤紐で縛られたことで、申鶴はだいぶ落ち着くようになった。
表情も和らいだが、代わりに少し朴訥としてしまってな…
赤紐の力が強すぎたゆえに、他の感情をも抑え込んでしまったのだろう。
この広大な世で出会ったのもある種の縁。
お前達にも申鶴との縁がある、今後ともあの子をよろしく頼む。

パイモン
なるほど。
じゃあ、留雲借風真君は申鶴のことが心配だったから、様子を見に来たんだな?

留雲借風真君
ふん、そんな単純な理由なわけがなかろう。
今の璃月港は平和そうに見えるが、その裏には危険が潜んでおる。
凝光は「今は璃月と人の契約」の時代だと大口を叩いておったが…
直に訪れる嵐をどう対処するか、妾はそれを見届けに来たのだ。
もし彼女がうまく対処すれば、妾はその偉業の証人となろう。
逆にそうでなければ…
妾が事を引き継ぐことになる。
ふむ、思ったより話が長引いてしまったな。
今日はもう遅い、お前達は早く休むといい。

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留雲借風真君
仙人に育てられた人間は、今の璃月に必要な存在だろう。
それと同時に、多くの仙人の願いを乗せているのかもしれぬ。

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留雲借風真君
以前、申鶴がこっそり山を下りた時、あの子の姿を目撃した人間が何人かおってな。
それからというもの、申鶴に関する噂が世に広まりつつある。
璃月港では申鶴の噂を模し、劇を書いた者もおるそうだ。
それは『神女劈観』という名の演目らしい。
劇中では、彼女は村人を守るため立ち上がったとなっておる…
ふふっ、何とも皮肉な話よ。

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パイモン
申鶴は仙人じゃなくて、仙人に育てられた人間だったんだな…
だから、仙人扱いされると困ってたのか。
他人から必要以上に敬意を払われたら、逆に気を遣っちゃうもんな…

…翌日まで待つ(8時~12時)…

新たな一日が始まった。
申鶴と合流しよう。


…申鶴と会話する…

パイモン
えーっと…
申鶴…

申鶴
…我のことは、もう師匠から聞いているな。

パイモン
えっ?
どうして知ってるんだ?

申鶴
主らが戻ってから寝るつもりだったのだが、なかなか帰ってこなかったからな…
何かあったのではないかと、外へ探しに出たのだ。
すると、師匠の姿が見えた。
その上、主らの様子も朝からおかしい。
ならば、師匠が我のことを話したのだろう。
何故なら師匠は…
口がよく回るからな。

パイモン
あはは…
申鶴、オイラずっとおまえのことを仙人だと勘違いしてたんだ、ごめん。

申鶴
いい、我は気になどしていない。
それに、これまで説明してこなかった我の責任でもある。
ただ過去の経験を思うと、説明しても徒労に終わると思ってしまったのだ。
しかし、主らは我を仙人だと思いながらも、遠ざけるのではなく、友人として接してくれた…
これには、我も感謝している。

パイモン
オイラたち、本物の仙人ともたくさん会ってきたからな。
じゃあ、これからオイラたちは親友だ!
仙人とか人間とか、そんなの関係ない。
普通に仲良くしようぜ!

申鶴
承知した。
何をしたらいいかは分からぬが、「親友」という響きは我も嫌いではない。

パイモン
おう!
じゃあ、十分休憩もできたし、残りの二つの素材を探しに行こうぜ!
でもその前に、建設場所で凝光の手下に進捗を聞いてみよう。
鳴霞浮生石を探すのは、あんなに難しかったんだ。
手に入れることができた人は少ないと思う…
相手が早々に諦めてくれてたら、焦る必要も無くなるしな。

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七七
あ、あなたたち

>どうして、七七がここに?

七七
海辺は、とても危険。
七七は、みんなの避難を手伝ってる。

①「危険」?
②「避難」?

七七
うん。
凝光が言ってた、海によくないものがいるって。
だから人を避難させるため、七七に頼んだ。
でも、誰も七七の言うことを聞いてくれない。
七七、ここを守ることしかできない。
もし危険な状況になったら、七七が前に出て、みんなを守る。
あなたたちも、海に近づかないで。
危険だから。

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申鶴
この七七というキョンシーが言うように、海には怨念が潜んでいる。
この怨念がどこから来たものかは不明だが…
しばらく、近づかぬ方がいいだろう。

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>≪過去は塵のごとし