第二章 第一幕・鳴神不動、恒常楽土/夢によって敷かれた剣道家の道

修正(画像/書体/吹出) 魔人任務

天下一を目標にしていた剣道家は神の目を失った後、突然発狂した。
あなたは原因究明のため、彼の弟子を手伝うことになった…

…次の神の目を失った人を探す…

パイモン
3人目の「神の目」を失った人は、たしかこの辺りで有名な剣術家だったよな。
「明鏡止水流」の現師範らしいけど、なんかすごそうだな…
ここがその人の剣術道場みたいだ。
ちょうど人がいるみたいだから、聞いてみようぜ。

純也
菜々子、そう悲しむな。
師匠ならきっと無事だ。
以前道場破りに来たヤツらは、どれだけ強くても師匠が負かして追い返してたじゃないか?

菜々子
それでも私心配で…
だって昔はどんなに危険な局面に陥ろうと、師匠は動揺しなかったんですよ。
それが今や…

純也
それは師匠が邪気に取り憑かれたからだ!
今回行われる邪気払いの儀式が終われば、師匠もきっと元通りになるさ。

パイモン
あの…
なにかあったのか?

純也
君たちは…
誰だ?
暇を持て余した野次馬か、それとも師匠が邪気に取り憑かれてる隙を見て騒ぎを起こしに来たのか、どっちかは知らないがとっとと帰ってくれ!
さもないと、俺の剣で斬らせてもらう!

パイモン
ち、違うんだ…
オイラたち…
えっと…

>弟子入りに来た。

純也
弟子入り?

パイモン
そうそう、オイラたち、「明鏡止水流」がすごいって聞いて、それを学ぶために遥々遠くから弟子入りに来たんだ。
でもここに着いたら、「邪気」とかなんとかが聞こえてきて…

純也
君たちの服装、確かに現地の人間ではないみたいだな。
すまない…
最近ここに来て面倒を起こす人が多くてな。
俺たちも警戒心が強くなってた。
あいにく俺たちの師匠はいま邪気に取り憑かれてしまって、まだ体が回復してない。
いま弟子入りさせることはできない。

>回復するまで待つ。
>弟子入りしないと帰れない。

純也
どうやら確かに本気で弟子入りしたいみたいだな。
分かった、妹弟子と一緒に君たちに師匠の状況を説明しよう。
それを聞いてから帰るかどうか自分たちで決めてくれ。
俺たちの師匠は土門という。
この名前は君たちも聞いたことがあるだろう。
独学で剣術を学び、数々の有名な剣術家を負かしてきた。
一敗もせずに。
師匠は言ってたよ、自分の目標は「天下一」の剣術家になることだって。
俺たちの修行に付き合ってる時も、自分の剣術を磨き続けてた。
そんな師匠の情熱に感化された俺たちは、師匠のあとをひたすら追いかけてたんだ。
それなのに…

菜々子
少し前に、師匠の「神の目」が奪われてから、人が急激に変わってしまったのです。
何かおかしなことをずっと言い続けていて、私たちにも剣の修行をするなと…
兄弟子と相談した結果、師匠はきっと邪気に取り憑かれたのだと考え、「鳴神大社」の巫女様に邪気のお祓いを頼んだのです。
しかし正直、私も師匠が良くなるかどうか分かりません…

パイモン
「鳴神大社」ってなんだ?

純也
鳴神大社を知らないのか?
あそこは鳴神島で一番大きな神社で、神社を司る大巫女様は雷電将軍と親密な関係にある人物らしい。
俺たちじゃ大巫女様に出向いてもらうのは不可能だが…
鳴神大社なら普通の巫女様でも、邪気払いの力があるはずだ。
だから安心しろ、菜々子。
師匠はきっと良くなる。
邪気払いの儀式は今夜行われる。
もし興味があるのなら来てみてくれ。

パイモン
邪気に取り憑かれる…
神の目を奪われるとそこんなことになるのか?
夜になったら来てみようぜ。

…夜になって邪気払いの儀式が始まるまで待つ(18時~24時)…

…純也と会話する…

純也
シーッ…
来たか。
君たちが来る直前まで師匠は発狂してたんだが、見ずに済んでよかったな。
さっき妹弟子が師匠を支えていったが、どうやら師匠が誰かの名前を呟いてるのが聞こえたらしい。
その人が誰か聞くと、師匠は急に怯えた表情になり、妹弟子を押しのけたそうだ。
苦しみながら耳を塞いでいたらしい。
血眼になって、辺りを見回していた。
ずっと名前を叫んでいたよ。
俺たちが知ってる人も知らない人もいた。
みんなかつて師匠に負かされた剣術家のようだ。
その中の一人である安西という人は師匠の元兄弟子だった。
だが師匠に敗れてから、あてもなく彷徨い続けてるらしい。
師匠はさっき彼の名前を何度も叫んでた…
はぁ、神社の巫女様が師匠を殴って気絶させなかったら、儀式も続けられなかっただろう。
邪気払いの儀式はもう始まってる。
ここで結果を待ち、師匠の無事を祈ろう。
君たちは少しここで待っててくれ、水を取ってくる。
師匠が起きたら飲むだろうから。

純也しはばらく離れた。
待っている間に、怪しい人影が一瞬ちらっと見えた。

パイモン
…ん?
パイモン
なんかさっきコソコソしてるやつが走ってったぞ?
まさか「邪気払いの儀式」を邪魔しようとしてるのか?
そうはさせるか。
旅人、早く追いかけよう!

…不審者と会話する…

???
はぁ…はぁ…
お前ら…
なんでそんなに足が速いんだ…
本当に土門の弟子か?
土門より速く感じたが…
それとも何年も会わねぇうちに、土門のやつまた実力を上げたのか?

パイモン
おい!
聞きたいことがあるのはこっちだ、おまえは誰なんだ?
コソコソしてるし、きっと悪いやつだろ!

???
悪いやつ?
ふんっ、お前らが生まれてくるずっと昔から、俺と土門は一緒に剣を学んできたんだ。
もう昔のことはあまりしゃべりたくねぇが、俺は土門から兄弟子と呼ばれる立場なんだぞ。

パイモン
兄弟子?
まさかおまえ…

安西
そうだ、俺が安西だ。

>じゃあ、どうして逃げたの?

安西
…土門に会いたくねぇからに決まってるだろ。
あいつと関係のあるやつともな。
あの時、俺とあいつは同じ剣術家の師匠の下で、一緒に「明鏡止水流」を学んでた。
俺はあいつより5年も早く入門した。
みんなに頼られる兄弟子だった。
明鏡止水流は「雑念のない心」を追求する流派だ。
そのため門下の弟子たちは名声などに興味を持たなかった、俺も含めてな。
しかし土門は違った。
あいつが門下に入って最初にやったのは、笑いながら師匠に向かって「どうしたら天下一になれるんですか」と聞いたことだ。
その時、師匠はあいつを叱った、剣術はそのような名声のためにあるものじゃないと。
何日か剣を習っただけで最強になるなど、心に雑念を持っている証拠。
そんなんじゃ、剣を学ぶなんて永遠にできない。
当時、俺もそう考えてた…
だが、土門の剣術の成長はとてつもなく早く、俺にさえ追いついた。
その時、俺は確信したんだ。
土門はとっくに「雑念のない心」という境地に達していたんだと。
あいつの心には「天下一を取る」ことしかなかった。
剣術の極みを追い求め、どんなに挫折しようと、あいつは立ち直った。

パイモン
すごい人なんだな…
でもなんでその人に会いたくないんだ?

安西
それはあいつが来るまで、俺は自分が「明鏡止水流」を受け継ぐことを目標にしていたからだ。
師匠の弟子たちの中で、俺は最も優れた才能を持ち、誰よりも剣の修行をし、みんなの期待を背負ってた。
だが、あいつが来てからすべてが変わった。
俺はあいつとの勝負に敗れ、面子も地位も失い、門下を逃げ出したんだ。
あとから聞いた話だが、あいつは師匠とも勝負をしたらしい。
師匠はすでに年をとっていて、勝負の中で最後の気力を使い果たしてしまったそうだ。
それから、俺はもうあいつとなんの交流もしてねぇ。
だが正直なところ、俺はあいつの剣術とそれを追求する心を認めてる。
だから、あいつが発狂したと聞いた時は嘘だと思ってた。
あいつが発狂なんかするタマか?
「明鏡止水」の極みに達したやつなんだぞ。
それでこっそり、本当に狂ったかどうか確かめに来たんだ。
なのにあいつ、俺の名前なんか呼んでやがった…
俺はてっきりもうとっくに忘れたのかと思ってたぜ。
とにかく、あいつに害を加えるつもりはねぇよ。
ただ確かめに来ただけなんだ。
さあ、もう帰ってくれ。
俺から話すことはもうなんもねぇ。
邪気払いの儀式も…
すでに終わったころだろう。

パイモン
おう…
どうやら「邪気払いの儀式」を邪魔しに来たわけじゃなかったんだな。
誤解だったみたいだ。
でも、この人を連れて行くべきかどうかは迷うな…
とりあえず「邪気払いの儀式」がどうなったか見に行ってみよう!

…剣術道場に戻る…

菜々子
なんですって?
師匠は邪気に取り憑かれたわけじゃない?
師匠は自分から狂ったとでも言うんですか?
そんな…
私は信じません。
きっと何か事情があるに違いありません!

純也
菜々子、落ち着け…

稲城蛍美
申し訳ございません。
私の力では、土門さんが取り憑かれているのを確認することはできませんでした。
しかし、この世界には様々な邪が存在します。
その多くは私が今まで見たこともないもので、今の段階で結論を出すことはできません。
それに、このことに転機がないとは限りません。
先ほど私が得た情報によりますと、八重様があなた方の師匠に会ってみたいとおっしゃっているようです。

純也
八、八重様が?
俺の知ってる、あの八重様がですか?

菜々子
「鳴神大社」の大巫女様…
八重様が?
よかったです、これで師匠は助かります…

稲城蛍美
ええ、八重様は幅広い知識を持ち合わせており、これまでも数々の災厄と邪気を払ってきました。
あなた方の師匠が邪気に取り憑かれたのかは分かりませんが、八重様ならきっと正しい答えを導き出せるでしょう。

純也
その巫女様、八重様に会うには、何か準備は必要でしょうか?

稲城蛍美
必要ありません。
唯一行うべきは、指定された時間に「鳴神大社」に着くことです。
八重様は無駄に待つことを嫌っています。
では私はこれで。
「鳴神大社」にてお会いしましょう。
土門さんがいち早く回復することを祈っています。

純也
まさか八重様が俺たちの師匠を気にかけてくれるなんて…

菜々子
兄さんは師匠の名声が八重様の目に留まらないとでも言いたいのですか?

純也
いや、そんな!
それは誤解だ!
ただ、八重様なんだぞ!
噂では将軍様と深い関係にある大巫女様だって…
コホンッ…
とにかく、明日は君も来てくれ。
わざわざ遠くから弟子入りに来たんだ。
どんな結果になろうと、我々「明鏡止水流」は君に結果をもたらすべきだろう。

>じゃあ、また明日。

パイモン
おう、オイラもその「八重様」って人が気になるぞ。
その人から雷電将軍の情報を聞き出せるかもしれないしな…

…鳴神大社に行き大巫女に会う…

パイモン
あ、あの人が「八重様」か…
純也の言ってた通り、すごく強いオーラを放ってるぞ。
それに、さっきオイラたちのことを見てなかったか?
うーん、オイラの見間違いだったかも…
なにせオイラたちとあの人って初めて会ったはずだから。

土門
来るな…
俺に近づくな…
もう剣はやめたんだ、許してくれ…

稲城蛍美
見ての通りです、八重様。
土門さんはずっとこの状態です。
かつて彼に負けた人が周りで自分を罵っているようで、とても苦しんでいます。

菜々子
八重様、師匠は…
邪気に取り憑かれたのでしょうか?
師匠は以前このような感じではありませんでした…
師匠は昔、どんなことがあっても笑っていたのです。

八重神子
……
残念じゃが、汝らの師匠から邪気は感じられぬ。

菜々子
そんな…
では師匠は…

八重神子
そう、自らこのようになった。
巨大な重圧に耐えかね、心は崩壊。
精神も傷つき、最後には発狂する。
水に落ちた者のように、足掻けば足掻くほど、暗く冷たき深海に堕ちる。
「原因」は、おそらく神の目を失ったことじゃろう。
神の目を奪われるというのは、「願い」を奪われることと同じじゃ。

純也
「願い」…
しかし八重様、願いを奪われたというのなら、師匠は一般の人に戻るだけなんじゃないですか?
どうして発狂なんて…

八重神子
汝らの流派、「明鏡止水流」と言ったか?
いい名じゃが、今のこの世の中、本物の「明鏡止水」などどこにもあらぬ…
名声に興味ないと自称する者は、弟弟子に破られ門下を去る。
年配の剣術家は怒りを抱き、自身の教え子に勝負をしかける。
では雑念がないように見える者が、その手で自身の師匠と兄弟子を負かした時、本当に何も感じぬと思うか?

菜々子
八重様のおっしゃる意味は…

八重神子
剣の道とは、千変万化。
剣術で天下一を取ることは、凡人にとって容易いものではない。
その手に剣を持ち、他者の夢を打ち砕いていく必要がある。
たとえそれが、彼の近くにいる親しい者であろうとも。
ゆえに、「天下一を取る」という願いに執着し、苦しみを一時的に忘れることで、先に進むことができたのじゃろう。
その願いが失われた時、彼は自分を否定し始め、恐怖にもがく。
そして、このようになる…
ふふ、そう、あの未熟な妾の友人のように。

菜々子
師匠はずっとそのような苦しみを抱えてきたのですね…

土門
すまない、ぜんぶ俺のせいなんだ…
父さん、師匠、安西さん…

安西
もういい!!

パイモン
えっ?
さっき会った土門さんの兄弟子?
なんでここに…
オイラたちのあとをこっそりつけて来たのか?

土門
安西…
どうして安西が二人…
鬼…なのか?
俺に復讐しに来たんだろ…
分かってるさ…
やはり俺はあの時…

安西
確かに俺はお前のことを気に食わねぇやつだと思ってる。
だが、お前の謝罪なんか聞きたくねぇ。
何年も経ち、もうぜんぶ理解した。
はなっからお前は間違ったことなんか何もしてねぇ。
間違えてたのは俺なんだ…
面子を失うことに耐えかねて、門下から逃げ出した。
お前に負かされたほとんどのやつが、お前を責めたりなんかしねぇと俺は信じてる。
それどころか、俺たちは自分たちの願いをお前に託した。
お前がさらに高みに行けることを願ってた。
お前の願いが奪われ、俺たちの期待に応えられねぇことはもう知ってる。
だけどお前はあいつらの願いまで奪っちゃならねぇ!
「剣術を磨き、天下一を取る」、お前があいつらに教えたことじゃねぇか?

土門
だがいつの日か、あいつらも俺のように…
血をにじませながら天下一を追いかけるかもしれない。
最初から間違ってたんだよ。
いつの日か、あいつらも俺みたいになるっていうのなら…
俺は前に進むことをやめ、ここで立ち止まる方がマシだ。

安西
…そいつらの考えを聞いたことはあるか?

菜々子
師匠…
師匠は以前、海賊から私を救ってくださいました。
私はその時、師匠の後ろを追いかけることに決めたのです。
将来、師匠のように苦しむのかなんて私には分かりません。
ただ私に分かるのは、今の私はまだ止まりたくないということだけです。
いつの日か正々堂々胸を張り、私は師匠の弟子で「明鏡止水流」の伝承者なんだと皆さんに伝えることができると信じています!

純也
菜々子だけじゃない…
俺たち、他のみんなもそう思ってる。

土門
お前たち…

安西
ほら見ろ…
自分の願いをそいつらに託してもいいんじゃねぇか。
「願いが奪われる」なんてこと、俺は経験したこともないから分かるはずもねぇ。
だがお前に負けたあの時、俺も願いが砕かれる瞬間を感じたことはある。
だからよ…
俺が自分の願いをお前に託したように、お前もそいつらに願いを託せ。
俺とお前は違う。
俺が去った時、俺にはなんにもなかった。
だがお前にはこんなにも優秀な弟子たちがたくさんいるじゃねぇか。

土門
そうか…
分かったよ…
すまなかった。
「明鏡止水流」の師範だというのに、お前たちに心配をかけてしまった。
今の俺は、天下一になんて興味はない…
心にある虚無と苦痛が解消されない限り、再び「雑念のない心」に到達することは不可能だろう。
だがお前たちの師匠として、俺がこの人生で学んだすべてのものをお前たちに教えてやれる。
この点は、兄弟子にも監督してもらいたい。

安西
もちろん見張っておくさ。
また発狂されたら困るのはこっちだからな…
だが俺はもう今の気ままな生活に慣れてる。
道場に残るのはやめておこう。
たまにお前のところに行って、サボってねぇか見てやる。
何を呆けてるんだ。
早く八重様に礼を言って帰るぞ。

「明鏡止水流」の弟子は大巫女にお礼を言った後、ここを離れた。

パイモン
うんうん、奪われた願いを弟子たちに受け継がせる…
これで解決したよな?

>うん、一段落したかな…

稲城蛍美
旅人さん、お待ちを。
八重様からお話がございます。

八重神子
…やはり、妾の気のせいじゃなかった。
異郷から訪れる風、この海域に新たな望みを吹き付ける…
妾たちの出会いは、少々早すぎたかもしれぬ。
じゃが、汝がこの島を訪れた時機はちょうどよかったといえよう。
…妾の期待に応えられるよう励むがよい、童よ。

>……

パイモン
んん?
あの八重様って人、おまえに興味津々みたいだな。
不思議なやつだな。
さっき言ったことの意味はいったい…
うーん、これについてはまた今度話そう。
今は早く戻って綾華に報告しようぜ。