(これが我ら侠客の運命だ…)
恩怨なんてもの、たくさん見てきた。
お前さん…
仇があるんだな。
仇があるんだな。
①どうしてわかる…
恩怨なんてものは、まるで世の中にあるクモの巣のようで、簡単に抜けられないぞ?
我は侠客、この道を十数年歩いてきた。
怨恨は切られるが、キリがない。
いつの間にか自分自身さえも、その中に巻き込まれてしまう…
怨恨は切られるが、キリがない。
いつの間にか自分自身さえも、その中に巻き込まれてしまう…
これが侠客の運命だろうな、我はもう受け入れた、しかし…
❶しかし?
しかし…
その、もう何日も食事をとっていないんだ。
食べ物を分けてくれないだろうか?
食べ物を分けてくれないだろうか?
できれば、モラミート、揚げ魚の甘酢あんかけ、明月の玉子、干し肉と松茸炒め、椒椒鶏、真珠翡翠白玉湯…
…はあ、どんなものを奢ってもらえばいいだろうか?
きちんと考えないと…
きちんと考えないと…
⁂侠客について…
このご時世、人助けする侠客はますます少ない。我のような正義を主張できる者となると尚更少ない…
田夫野人の書いた物語を信じるな、あれは本物の侠客ではない…
我は我の話や経験を記録した。
これを読むとお前さんも侠客のことが分かるだろう。
これを読むとお前さんも侠客のことが分かるだろう。
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②ないよ。
よろしい。この世に怨恨が消えれば、我も引退できるだろうな…