サマータイムオデッセイ 其の五/いにしえの蒼星

2.8 修正(画像/書体/吹出)


もうこれ以上占う必要はない…
一行は次の幻境を求めて最後の島へ向かった。

…翌日(6時~12時)まで休む…

…みんなと合流する…

辛炎
みんな、こっちに集まってくれ!

楓原万葉
皆、目が覚めたでござるか?
モナ殿から、重要な話があるようでござる。

フィッシュル
幽夜浄土への君臨を果たした後の夜明けは、実に胸がすくものね。

オズ
お嬢様は、すでに次の挑戦への準備を整えた、とおっしゃっています。

パイモン
オイラたちもぐっすり眠れたぜ。

モナ
はい、では単刀直入に言いましょう。
先ほど水占の盤で見たのですが、新たな幻境があちらの島で形を成したようです。
それに…
私の勘が間違っていなければ、あれは私と関係あるものかもしれません。

辛炎
今回はモナか。
これまでの幻境もモナは付き合ってくれたし、今度はアタイたちが一緒に行く番だな。

モナ
えっと…
何も面白いものはないですよ。

オズ
メギストス卿、恥ずかしいのでしょうか?

モナ
い、いえ、そんな…
あ、あまりにも貧相な幻境を見せてしまったら、偏見を抱かれるのではないかとか、そんなことまったく心配していませんので…

楓原万葉
すべて言ってしまっているでござるな…

モナ
一般的に…
占星術師はとても超越した存在だと思われがちですが…
もしも私の幻境がそれと違っていたらと思うと心配で…

フィッシュル
そんな愚昧な期待、わたくしはしていないわ。

辛炎
アタイもだ。
別に期待してないってわけじゃないけど、モナは元から親切で優しいからな、取り繕う必要なんてないと思うぜ。

楓原万葉
平常心を保てる者は、幻境においても親しみ深さが垣間見える。
それは良いことでござろう?

>うん。もしかしたら…
>幻象を解決する手がかりがあるかも。

パイモン
そうだぞ。
それにモナの幻境に行くのだって、ただの観光ってわけじゃないだろ。
他に目的があるんだよな?

モナ
そうですか、ならいいでしょう。
過度な期待がなければ、私も緊張はしません。
それでは、出発しましょう。

…ハラハラ島へ向かう…

モナ
水占の盤によると、すでに幻境に着いているようですね。
まずは入り口を探しましょう…

パイモン
あれじゃないか?

辛炎
見たところ…
池みたいだな。

パイモン
もしかして、泳いでいかなきゃいけないのか…?

モナ
……
まさか、私たちの中に泳げない人なんていませんよね?

楓原万葉
問題はそこではないと思うが…

モナ
ふふっ、怖いのですか?
いいでしょう、ならば私が先頭を行きます。

フィッシュル
始まった!
泳ぎへの自信による自慢が始まったわ!

オズ
コホンッ!
お嬢様、言葉遣いにはご注意を。

フィッシュル
あっ、あわわ!

モナ
先に行っていますよ!

パイモン
あっ、モナが池の中に飛び込んだぞ!
オイラたちもあとに続こうぜ!

楓原万葉
なんとも壮観な建物でござる…

辛炎
わぁ…
アタイ、こんなの見たこともないぜ…
おいモナ、あんたの幻境、凄すぎだろ!

フィッシュル
幽夜浄土には少し劣るけど、悪くはないわ、メギストス卿。

モナ
(ふぅ…
 おばばに叱られている授業とかじゃなくてよかった…
 これで面目は保たれました…)
天才占星術師の幻境は、もちろん壮大なものでなくてはなりませんからね。
ではさっそく、少し探索してみましょう。

もうこれ以上占う必要はない。
一行が次の幻境を求めて最後の島へ向かうと、そこには池があった。
どうやら今回はモナと関係があるらしい。

…幻境を探索する…

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星象の欠片
星空の模様が刻まれた不思議な欠片。
どこかの装置を解く鍵になるようだ。

-------------------------

星象の欠片
星空の模様が刻まれた不思議な欠片。
どこかの装置を解く鍵になるようだ。

-------------------------

星象の欠片
星空の模様が刻まれた不思議な欠片。
どこかの装置を解く鍵になるようだ。

-------------------------

…星象の謎を解く…

パイモン
わぁ、開いたぞ!
うん?
あっちに星が…
行っちゃった!
オイラたちも追いかけようぜ!

-------------------------

星象の欠片
星空の模様が刻まれた不思議な欠片。
どこかの装置を解く鍵になるようだ。

-------------------------

…星の導きを頼りにゴールにたどり着く…

パイモン
あの中に入ってったぞ!

…池に入る…

…星の導きを頼りにゴールにたどり着く…

???
かねてより、占星術とは私にとって誇りでした。

モナ
私の声!?
こ、これはまさか…

???
私はこの学問の価値を信じ、占星術を通して万物の運行規則を垣間見ることができると確信しています。

モナ
うぅ…
よりにもよって私の独り言が…

モナ
人々は、私が占いができると知ると、こぞって私に聞きます。
「失踪した息子はいつ戻ってくるんだ?」
「あの人は私を愛しているの?」
「病気は治るだろうか?」
私は正直に、彼らに結果を伝えました。
誠実とは悪を招くもの。
しかし私は、崇高なる占星術に嘘をつくことはできません。
「占星術なんて嘘っぱちだ!」
「冗談も大概にして!」
「少し一人になりたい、今すぐ出て行ってくれないか?」
彼らの失望した表情は、私へと突き刺さる鋭利な刃となりました。
予想はしていましたが、やはり悲しくもあり…
それはまるで、奈落の底へと落ちていくかのようでした…

…星空の挑戦をクリアする…

…みんなと会話する…

オズ
メギストス卿…
これはなんとも痛ましい。

モナ
うぅ、そう慰めないでください。
とても恥ずかしいので…

辛炎
こういう時は何も言わないほうがいいんだぜ。
そうだ、ハグでもしてやろうか?

モナ
い、いりません!
先ほどのは以前の私が感じていたことです。
あの時の私は、まだ占星術に触れて間もない頃でした。
経験を積んだ今は、もう素人の意見に心が揺れ動くことはありません。

フィッシュル
宮廷大魔道士であるメギストス卿にも、低迷していた頃があったなんて。
本当に意外だわ。

楓原万葉
他者に誤解を抱かれる生活は、きっと大変だったであろう…
心を晴らすことができて、本当によかったでござるな。

モナ
実は、こういうことに耐えられず、渋々占星術をあきらめる人もいるんです。
でも私は天才ですから、他の人ができないことだってできます。

パイモン
こんな壮大で綺麗な場所でそういうこと言うと、なんか余計に迫力があるな!

>モナは本当にすごいよ!
>モナは絶対に天才だと思う。

モナ
うんうん、いいですね。
もっと褒めてください。

オズ
その、水を差すようで申し訳ないのですが…
どうやら、あそこに扉があるようでございます。

モナ
では、ここ一帯の問題を解決した後、また私を褒め称える機会を与えましょう。

…幻境の扉に入る…

楓原万葉
周りの様子が変わった。
これは、拙者たちが出発する前の浜辺ではないでござるな。

オズ
どうやら、モンドの山地のようですね。
まさか、私たちはモンドへ送り返されたのでしょうか?

フィッシュル
でも、周りは変わらず果てしない海のままだわ。

モナ
先ほどのように、入れる池が辺りにあるはずです。

辛炎
こっちだ!

モナ
…おや?
直接入ることができないようですね。

パイモン
水面になにか浮かんできたぞ…

辛炎
これって絵か?
それとも…

楓原万葉
とある地点を指しているようでござるな。

フィッシュル
わたくしに皆をそこへ導かせようとしているのね。

モナ
どうしてあなたが先頭を…
まあいいです、誰でも構いません。
とりあえずこの場所を探し出しましょう。

モナが心の奥底で発した独り言は、多くの記憶を呼び起こした。
モナは占星術について独特な見解を持っている。
そしてそれが他人に受け入れられるかどうかにかかわらず、「運命」を信じているのだ
この信念のもと、彼女は一行を率いて幻境を探索する…

…ヒントに従って周囲を調べる…

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星象の欠片
星空の模様が刻まれた不思議な欠片。
どこかの装置を解く鍵になるようだ。

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…幻境に戻って欠片を使う…

…星象の謎を解く…

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星象の欠片
星空の模様が刻まれた不思議な欠片。
どこかの装置を解く鍵になるようだ。

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パイモン
またあの星だ、はやく追いかけようぜ!

…不思議な星について行く…

…幻境の迷宮のゴールにたどり着く…

モナ
占星術は、真実を顕現させることができる。
しかし…
誰もが自分の運命を受け入れられるわけではありません。
ですが、構いません。
壁に当たることも占星術の修行の一環です。
彼らを説得するには、私が強くなる他ないのでしょう。
山で知らない冒険者に会いました。
彼は私と同じように果実を採りに来た人で、私にも分けてくれました。
そのお礼として、彼の要求に応え、占いをしてあげたのです。
結果は、おぞましいものでした。
一刻も早く冒険をやめなければ、二年も経たずして命を失ってしまう、そう私は忠告しました。
彼は黙っていました。
意外なことに、彼が私の占いを疑うことはありませんでしたが、とても困っている様子でした。
「それでも…
 前に進まなくてはならない。
 冒険者が困難を恐れてはならないんだ。」
そう言って、彼は再び登山用リュックを背負い、山頂を目指したのです。
ですが、このことは終始私の心に残っており、拭い去ることができません。
一体…
どうしてなのでしょう?

…幻境の出口を探す…

パイモン
わっ、また出てきたぞ!

辛炎
モナ、その冒険者は…
本当に死んじまったのか?

モナ
……
私は彼に一度しか会っていません。
あれからもう、三年あまり過ぎているので…
もうこの世にはいないでしょう。

パイモン
でも、その人がまだ生きていて、おまえの勘違いだったって可能性はないのか?

>それは都合の良すぎる考え。

モナ
悪いことになると全否定し、良いことになると信じて疑わない。
そんなのは占いではなく、ただの自己満足と言ったほうが正しいでしょう。
日々の娯楽であればいいのですが、私が学んでいるのは嘘偽りのない学問。
自らが導き出した結論を否定することは、占星術を冒涜するのと同じです。

楓原万葉
残酷だが、真実でもある。
運命とは、確かにかようなものでござる。

モナ
普段ならこんなことは言いませんが、せっかくの機会ですし、やはり皆さんには分かってもらいたいことがあります。
占星術を、そこらの屋台にあるクジ引きと同じように扱わないでください。
私たちが研究しているのは星象であって、決して誰かにお世辞を言って喜んでもらうためのものではありません。
占星術師は、真実を検証し、世界の理を見届けるために存在しています。
……
ああもう――!
だから占星術師は嫌われやすい職業だと言ったのです!
偉大さと嫌われやすさは、本来まったく両立しないもののはずなのに!

フィッシュル
何故そうも騒ぎ立てる?
あなたはそれほどまでに交友に値しない者ではなかったはずよ。

オズ
お嬢様は、友達になれてとても嬉しい、とおっしゃっています

フィッシュル
違うわ!
そんなこと言ってないでしょ!
オズ、あなたどういうこと?
ますますわたくしの主旨を曲解するのが好きになってきたようね!

オズ
おやおや、どうしてでしょう。
もしかすると、お嬢様がお友達の恨みを買ってしまうのを心配して、なるべく取り繕うようにしているのかもしれませんね。

辛炎
アタイも別に見識が広いわけじゃないから、占星術師はあんたくらいしか知らないけど。
でも、あんたの印象は悪くないぜ、まったく嫌な感じはしねぇ。
人の秘密を軽々しく詮索したり、気に入らない結果を適当に捨てたりする人こそ、反省する必要があると思う。
運命はそんなに安っぽいもんじゃねぇだろうしな。

楓原万葉
もしも運命が二言三言で回避できるようなものであれば、この世に別離の苦など存在せぬ。
モナ殿、気にすることはないでござるよ。
己が本心に従い、正しきことを永遠に忘れない。
それだけで十分でござる。

モナ
コホンッ、そ…
そんなに私のことを心配せずとも大丈夫です。
こう見えて、結構打たれ強いので。

>じゃあ、どうして耳が赤いの?

モナ
うぅ…えっと…
…わ、わかりました。
じゃあ…
ありがとう…ございます…

フィッシュル
聞こえないわ。
もっと大きな声で、このわたくしにあなたの崇敬と祝福を献上なさい。

辛炎
まあまあ、そんなこと言ってないで、殿下は池に映し出された新しい地点に行って、他の欠片を回収したほうがいいんじゃないか?
あれがないと、アタイたち幻境に入れないだろ。

オズ
お嬢様の鋭い眼差しだけが、秘密を暴くことができるのです。

フィッシュル
そこまで言うなら、仕方ないわね。
わたくしは浜辺に行くとするわ…

辛炎
行くぞ、モナ。

モナ
は、はい!
すぐ行きます!

楓原万葉
…ははっ。

広大な無限の星空は、あらゆる運命を包み込んでいる。
何という不思議だろうか。
この幻境に静かに存在する美しき星空は広漠たる心を持ち、まるで運命への憧れとすべての人への慈しみを持って生まれてきたようだ。
モナの運命に対する解釈も、正にその通りである。

…ヒントに従って周囲を調べる…

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星象の欠片
星空の模様が刻まれた不思議な欠片。
どこかの装置を解く鍵になるようだ。

-------------------------

…幻境に戻って欠片を使う…

フィッシュル
またここに戻って来たわね。

パイモン
まだ物語は続いてるみたいだ、探検を続けようぜ!

…星象の謎を解く…

パイモン
また星だ。

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星象の欠片
星空の模様が刻まれた不思議な欠片。
どこかの装置を解く鍵になるようだ。

-------------------------

…不思議な星について行く…

パイモン
あれ?
水辺で止まって、下に行かないぞ…
ん?
なにか待ってるみたいだ…

…4つ目の扉を開ける…

…星象の謎を解く…

パイモン
まさか、ここにも星があるなんて。
もしかしてさっきのは、こいつを待ってたのか?

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星象の欠片
星空の模様が刻まれた不思議な欠片。
どこかの装置を解く鍵になるようだ。

-------------------------

…不思議な星について行く…

…水中空間へ入る…

モナ
わっ!
こ、これは…

楓原万葉
またモンドの家屋でござるか?

モナ
どうして私の家が――!

フィッシュル
家?
これはあなたの家なの?

オズ
おや、これはまた意外ですね…
メギストス卿はかなり質素な生活を送ってきたと聞いていましたが、この邸宅は…

パイモン
床に置かれた本にラベルが貼ってあるぞ。
「希少品、たった99万モラ」
えっ!?
そんなに高いのかよ!?

辛炎
こっちにも、見るからに高そうな上製本がたくさんあるぜ…
これが占星術師の部屋なのか…

楓原万葉
部屋のしつらえも実によく出来ている…
決して安くはないでござるな。

>モナ、こんなにお金持ちだったの…
>おみそれしました…

モナ
私は時折手元に現金がないだけで、本当に貧乏というわけではありませんよ。

フィッシュル
そうだったの?
あなたにご飯を奢ったり、わたくしの家に招いてご馳走したりしたのに!

オズ
お嬢様、お言葉が。

フィッシュル
あっ、コホンッ!
汝は聖なる恵みを受け、わたくしと共に幽夜浄土の城へ行き、断罪の皇帝と皇后に謁見したではないか。
かように重大な事を、忘れるとは何事か?

モナ
あっ、そうでした。
お母さまの作ってくださったシチューとコールドカット、とても美味しかったです!
あぁ、また食べたくなってきました…

オズ
メギストス卿、今はそんなことを言っている場合ではありません。

辛炎
モンドの料理か?
アタイも食べてみたいぜ!
聞いた話によると、モンドには美食がたくさんあるんだろ、特に肉料理が!

フィッシュル
ふふん、ならば汝らにも栄誉を与えよう。
今度、わたくしに同行して皇帝と皇后に謁見してもいいわよ。

パイモン
いいのか?
おい、オイラたちも行こうぜ!

楓原万葉
そういえば、拙者も友人の家へ行くのは久方ぶりでござる。
ここはご厚意に甘えさせていただくとしよう。
ふむ、手土産など用意したほうがよいだろうか?

オズ
あのお二方は気さくで親切ですので、そういうことはお気になさいません。
どうぞ、お構いなく。

モナ
もし行くのでしたら、絶対にあのコールドカットを食べてみてください。
得意料理だそうで、とても美味しいですよ!

オズ
それよりも、今は目下の謎を解決したほうがいいのではないでしょうか?
実は、部屋に入ってから、あの置物が気になっていたのですが…

モナ
ああ、そうでしたね。

…不思議な置物に触れる…

パイモン
うわぁ!

…星の導きを頼りにゴールにたどり着く…

モナ
占星術師は、もっとも奥深き星象を見抜くことができる。
故に、傲慢は許されない。
もしもこの学問によって、自身が何でもできる強大な存在だと思ってしまえば、逆に星に見放されることになる。
昔の私は、なんて盲目だったのでしょう。
宇宙にあるすべての運命を理解した気になっていたなんて…
あるいは罰だったのかもしれません…
道を見失った私には、もう星が見えませんでした。
「迷うべきじゃないよ。
 おまえが迷ってしまえば、たとえ占星術でもおまえを救えはしないのだから。」
おばばはそう言っていました。
私たち占星術師は、自らの命運を計ることはできないのです。
しかし今日、この言葉が別の意味を持ち始めたような気がします。
人は灯台の導きに従うだけとは限らない、私はそれを初めて理解しました。
たとえ前途が暗く危険だとしても、彼らは帆を上げ出航する。
変えることも、逆らうこともできない。
だからこそ、運命は運命なのです。
物事が進んで行く規則を知り、天地の秘密を覗く。
傍観だけで十分です。
何かを変える必要なんてありませんから。
この世には、完璧な伝説も、すべての者を救えるヒーローもいません。
私がすべきことは…
…自らの運命を掴むこと。

フィッシュル
なんて輝かしい景色なの…

オズ
さすがは天才占星術師と言ったところでしょうか、メギストス卿。
幽夜浄土の有史以来、あなたはもっとも優秀な大魔道士です。

モナ
ありがとうございます。
ですが幽夜浄土の歴史はそれほど長くないのでは…

楓原万葉
…星は宝石の如く、月は真珠の如し。
これは拙者が見てきた中で、もっとも壮大な星空でござる。

辛炎
すっごくキレイだぜ…
こんな幻境を持ってるなんて、モナの心にはきっと果てしなく広い星の海があるんだろうな。

モナ
……

>モナ、どうしたの?

モナ
これこそきっと、私たちが望んでいるものなんだと思います。
モナ
これこそきっと、私たちが望んでいるものなんだと思います
この中のすべての星が、正しい位置にある。
…これは間違いなく私の幻境であり、ここでのみ、このような奇観を見ることができます。

パイモン
奇観?
どういうことだ?

モナ
知っていますか?
テイワットの星空は、まるでこの世のすべての答えを隠しているかのように、霊妙なものなんですよ。
「失踪した息子はいつ戻ってくるんだ?」
「あの人は私を愛しているの?」
「病気は治るだろうか?」
どのようなことであろうと、すべてあなたの星屑の軌跡に記録される。
しかし、世界中の人々のうち、かなりの割合の方が軌道から逸れてしまうのです。
あなたを表す星が軌道上にあれば、それはあなたが健康や幸福、安寧を得ることを意味します。
逆に、あなたの星が軌道から逸れていたら、すべてが良くないほうに傾くということ。
ですので、占いの結果にある星空は、決してこのようなものではありません。
星たちは時に迷子になり、時に墜落する…
…私は皆さんが幸福を得られることを、そしてすべての方が軌道上にいられることを願っています。
そのために、私はアドバイスをして、真実を伝えるのです。
これらが無駄なのは知っています。
人の運命は夜空に顕現する。
私もただその中の一つに過ぎず、何も変えることはできません。
それでも…
占星術以外に、真実の言葉を示すこと以外において、私はまだ非現実的な幻想を抱いているのです。
人はいつも真実の道の上を生きなければなりません。
しかし…
身の程知らずだとしても、それでも私は「奇跡」を期待しています。
この広大な星の海には、あなたと、私と、彼と、すべての人の星があります。
星と星は、一体どれほどの偶然があれば巡り合えるのでしょう?
これらの巡り合いは、運命の中でもっとも美しい「奇跡」なのでしょうか?
…私には分かりません。
でも、テイワットの星空には常にあなたと私の居場所があります。
たとえ占星術が絶対的な理性だとしても…
運命は無常で、残酷で、ロマンあるものなんです。
……

>モナ、昔からずっと考えてきたようだけど…
 もう答えは見つけた?

モナ
私は、私の星の中に何が隠されているのか分かった気がします。
――「今から、私は自分で自分の運命を掴みます。」

…「運命」をつかみ取る…

水晶で出来た透明な小鳥
綺麗で儚く 心を動かす歌を歌う
しかし… 凡人たちにはそれが見えず
欺瞞だと思った
「この世に透明な鳥などいるはずがない」
「歌など歌えるものか」
鳥はそれを聞くと 翼をはためかせた
海と山を越え 夜空に辿り着き 星となった
その輝きは すべての人を照らせるほど眩しかった
鳥は自身のことが見える者に 光に従って夜を越え
星を辿って海を渡ることを許した
英知に生まれ 愚昧に囚われる
鳥は一度も不満を言わなかった
それが自身の「運命」だから
そして 人々に「運命」を見せるよう導くことこそ
鳥の意義なのだ

パイモン
ここに戻ってきたってことは…
もう完全に幻境を離れたのか?

モナ
おかしいですね…
私の幻境には、ファデュイや装置の手がかりがありませんでした…
まさか、彼らとは無関係なのでしょうか?
それとも、私たちに関係するこれらの幻境は、「過程」ではなく「結果」だった?

パイモン
えっと、どういう意味だ…?

モナ
つまり、これらの幻境は、謎を解決する手がかりに導いてくれる存在ではなく、単なる結果だったのです。
誰かが何かをやって、これらの幻境が誕生した。
ただの副産物ですので、当然ながら私たちに何かを示すことはできません。

辛炎
言い換えれば、これらの幻境はアタイたち自身にしか関係ないってことだな。

フィッシュル
純粋なる自我の結晶…
ふむ。

楓原万葉
……
皆の者、このことについては原点に戻ったほうが良さそうでござるな。
初めて島に上陸したあの日、拙者は旅人と共にファデュイの拠点を調べた。
そこには、奇妙な装置があり、横にいたファデュイは意識がもうろうとしていた。

>うん。

拙者たちと交渉した研究員が言うには、あの装置は彼らファデニュイによる発明品。
それだけでなく、拙者たちの邪魔は決してしないという約束までしてくれたでござる。

パイモン
そうそう、あの帽子をかぶった太っちょのやつ、なんか眠たそうで、訳のわからないこと言ってたな。

楓原万葉
もしかすると、「精神の乱れ」と「幻境の創造」は、装置によってもたらされた二つの結果なのではないだろうか?
そしてそれらすべては、あの破損した装置と関係がある。
しかし二つの違いを生むのは装置ではなく、影響を受けた者たちだった…

モナ
……!
確かに、夢と幻覚は区別がつきにくいものです。
私たちと彼らに違う点があるから、受けた影響の結果も違った…
そう言いたいのですか?

楓原万葉
いかにも。
ここ数日の観察からして…
拙者たちとあの者らの違いは、拙者たちのほうがより強固な意志を持っている点でござろう。

辛炎
…うん、ありえるな。
意志の固い人は狂気に陥ることがないから、ただ幻覚を生むだけ。
その反対で打たれ弱い人は、ああいった安定した幻境を残すことができない。

パイモン
つまり、オイラたちは今すぐファデュイの拠点に戻って、あの装置を破壊しなきゃいけないってことか?

フィッシュル
いえ、「破壊」ではなく「修復」ね。

オズ
お嬢様は、むやみに未知の装置を壊すと深刻な事態を引き起こすかもしれないので、まずは修復を試みたほうがいいとおっしゃっています。

楓原万葉
うむ、慎重に越したことはないでござる。

モナ
私の予想が正しければ、あの装置は人の脳に影響を与える可能性があります。
用心して対処しましょう。

パイモン
よし、善は急げだ!
今すぐ行こうぜ!

>≪夏の夢、詩歌の如し