松本(食通)

(はぁ、この世界に私を満足させることができる斬新な料理はあるのかしら…)

おや、こんにちは。

また料理評論をお願いしに来たの？
今回は失望させないでよ。

＞あなたは？

 

私は世の中を旅する美食評論家、松本よ。
最近は食べてみたい料理がない、という状況なの。
この町の店の料理は全部食べたわ。
烏有亭も木南料亭も、もう目新しいものはない。
長年の料理評論家としての経験を基に、これらの店に対する私の評価は――

大したことない。
色んな料理を食べ尽くした今の私にとって、素朴な料理こそが真の料理。
今一番美味しいと思うものは…
と聞かれたら、木南料亭で飲み放題のレモン水と答えるわ。

-------------------------

＞料理評論？

ええ、経験豊富な料理評論家として、あなたが提供してくれる料理に最も公正な評価を行うわ。
それじゃあ、何を評価してほしいの？
それを持ってきなさい。

　＞買ってきて欲しいの…？

ええ、それがどうかしたかしら？
私に評価を依頼したのだから当然よ。
買ってくるか、自分で作るかの二択でしょ。
私がお金で買ったら、客観的に料理の判断できないじゃない。
料理の値段も評価を左右するのよ。
お金のやり取りがないからこそ、評価の公平性が保たれるのよ。

-------------------------

＞さようなら…

さようなら。
はぁ、今日もレモン水を飲むとするわ。